土曜日, 8月 07, 2010

大局を見れば簡単な話なのに

 WBSなどでも取り上げられドコモでiPhone 4が使えるようになると騒がれている日本通信の「microSIM」。SIMロックのかかっているSoftBankのiPhoneがドコモで使えるようになる訳ではなく海外で一部販売されているSIMロックフリーのiPhoneを何らかの方法で手に入れる必要がある。契約なしのiPhoneを手に入れようと思えば香港で手に入れるのが一番だろうが、ハードだけで10万近くの出費になることは間違いないだろう。香港に知り合いでもいて手に入れてもらえるならまだしも、並行輸入で手に入れるとなれば恐らく国内での販売価格は15万円近くになるだろう。
 
 そこまでして手に入れたiPhone 4の通信速度はb-mobileの上限のベストエフォートの300kbps超が限界。パケット量がケタ違いのiPhoneが快適に使えるような代物ではない。わざわざ大枚をはたいて手に入れながらメール位しかまともに使えないのでは仕方がないだろう。それでもiPhoneをドコモで使いたいと言うのはよほどの物好きかSoftBankに恨みでもあるのだろう。2台持ちにする方が一番利口だ。そして、日本通信のサービスには未来がないと断言する。何故なら日本通信のようなサービスが始まって上手くいけばキャリアが黙って指をくわえているとは思えないからだ。まあ、どこの経営者もバカなのでmobile Wi-Fi位しか用意しないかもしれないが。

 私がキャリアの経営者ならばiPhoneが手に入らないならば、iPod touchを取り込む戦略を考えるだろう。ガラケーとの抱き合わせさえはじめるかもしれない、要はガラケーにテザリング機能を付け加えるのだ。キャリア独自のサービス(iモードやEZWeb)を前提にオプションでテザリングを認めれば、実数でiPhoneに近いtouchとWi-Fi版のiPadユーザを取り込む事が出来る。9月に出るtouchはFaceTimeも可能な端末になるだろうから、SIMロックフリーのiPhoneをわざわざ手に入れる必要などないのだ。
 
 もちろんそんなサービスを各キャリアが始めるとは聞こえてこないが、日本通信がそれないりのユーザを集めるならば十分にあり得る話なのである。通信速度はb-mobileよりも早く、カバー率はSoftBankよりも広いのだから十分に採算が取れるだろう。

結論:iPhoneの真価は電話として使えることではなく、iOSの使いやすさとAppleが提供するエコシステムが利用できることである。各キャリアが3G回線に相乗りできるサービスを提供すればSIMロックの掛かっているiPhoneも含めて総取りに出来ることに気付かないのにはあきれるばかりである。

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