火曜日, 12月 31, 2013

2013年を勝手に総括する

出荷数は相変わらず増えているのに(それでも頭打ちになりつつある)、いつまでたってもネット上のトラフィックが一向に増えているようには見えないAndroid。スマホでは圧倒的なシェアがあるように見えるのだが、私の予想した通りタブレットではiPadには遠く及ばず、Windows陣営にさえ負ける始末だった。売れなくなったPCの代替えと言う後ろ向きな理由があるにせよタブレットの世界はiPadとWindowsタブレットの二強になるのは明らか。iPhoneの勢いそのままにタブレットの展開に成功したAppleとは違いAndroid陣営は…

スマホ絡みで言えばついにドコモもiPhoneの販売を開始し日本ではAndroidでは勝負にならないと言う事実が確定した一年だった。今後は、三社そろい踏みになっただけではなくSIMロックフリー端末のネット販売も始まり三代キャリア以外のMVNOで使うと言う選択肢もどんどん増えてくるだろう。ネットさえ繋がれば音声はLINE(大嫌いだ)などのアプリを使うのが当たり前になり音声系がないことはなんの障害でもなくなっていくことが決定づけられたのも2013年だった。

iPadも大方の予想通りの形でAirがデビューし、miniも画面の大きさ以外に違いがなくなり機能を取るかサイズを取るかと言った悩ましい問題からも開放された。現在、出荷が2ヶ月先という状況にあるが最後の大物のMac Proも一新されプロユーザのニーズにもギリギリ応えられた2013年。OSも新しい次元に一歩踏み出しいずれは両者が統合されて行くことが明らかになった。

結論:予想だにしない製品の発表がなかったとは言え、2014年に今までに無かった製品を登場させるまでに出さなければいけなかった製品は全てアップデートを完了。戦闘態勢を整えた2013年だったのである。

木曜日, 12月 26, 2013

ジャパゾンに思うこと

AmazonやiBooks(大した事ないと思っていたらそれでも最後発なのに二位)に押されまくっている国内の電子書籍市場。このままでは取次を通さない市場になってしまうと泡を食ったのかはしらないが取次、出版社、書店が集まって電子書籍販売推進コンソーシアムを立ち上げ「ジャパゾン」(Amazon対抗のはずなのにパクっている段階で完全に負けてる)て対抗しようと言うことらしい。諸悪の根源のようにいつも叩いてばかりの取次にも必要悪の部分はあるが取次がある事によって在庫リスクを考えずに営業が可能だった書店の甘え体質が今回のコンソーシアム騒動でも見えている。

そもそも、戦時統制下でスタートした再販制度が残っている事自体が問題の本質なのだがそれを盾にして電子書籍さえ紙の書籍と同じ価格にしろというのだから話にならない。印刷された全てが売り切れた時に上がるであろう利益(まさに皮算用)を基準にすること自体が間違っているのだが、それが分かっているようならとっくの昔に再販制度などやめていただろうと。

揚げ句の果てには返本の山を抱える結果になり、その時にこんなに出さなきゃ良かったと気付くのだろう。どうでも良いものを大量に刷って資源の無駄遣いをした上にブックオフが繁盛する。それって、やっぱり再販制度に守られている現行の書籍の価格が見合っていないと言うことなのでは。電子書籍ならばブックオフに並ぶこともなく(だからベストセラー作家の作品を店頭でダウンロードさせようと)、一銭も自分の懐に入ることのない本の流通を阻止出来るんです。取らぬ狸の皮算用などする時間があったらユーザが何を望んでいるかをじっくりと考えるべき。倉庫代や返本費用を考えたら電子書籍の価格を相当割り引くことが可能。再販制度がそれを邪魔していると言うなら電子書籍には再販制度は適用しないなどを推し進められるならコンソーシアムに意味も出てくるのだ。

自ら書籍を注文することもなく取次から送られてくる本から売れそうなものをピックアップして残りは返本すると言うやり方に安住してきた書店、それで書店が大きな損をしないような仕組みを用意した取次、再販制度に依存した出版社。そう言う前時代な流れはここで断ち切るべきだろう。

もちろん、書店、出版社、取次の全てが現行のやり方を守るためだけにコンソーシアムに参加しているとは思わないが、今の制度があるおかげでアメリカの音楽業界みたいにならなくて良かったと考えている連中がいるようなら電子書籍がなくても出版業界の将来は…

結論:再販制度があってガチガチだから未だに日本ではCDが流通している(本当だろうか?)のと同じように現行の制度で生き長らえているとも言えるが、長い目(そんなに長くない)で見れば再販制度と取次におんぶに抱っこで居たのでは衰退は免れないのだ。

土曜日, 12月 21, 2013

13インチのiPad Proは出ない

miniが出たのだから次は画面サイズの大きなProが出ると噂になっている。目撃情報も色々と出て来ているので遂にAppleも追随かと言う今日この頃だが、果たしてそのような展開になるのだろうか。まず、考えなければいけないことはMacBook Airよりも大きなiPadに何を期待するかだ。

Windows陣営ならキメラOSをブチ込んで鵺(ぬえ)のような何が何だか分からないタブレットやノートPCにしてしまうのだろうが、それではユーザの生産性は下がるばかり。だから、余計なもののないXPが未だに使われているわけだ(まあ、他にもたくさん理由はあるが)。Appleがそんな中途半端なことをする訳もなくAndroidのように単純にデカイタブレットを出してくるとも考え辛い。

iPad Airは軽くなったとは言え13インチとなって来ればMacBook Airの11インチと変わらぬ重さになるのに出来る事は明らかに劣る。画面が広くiOSアプリは快適に動作するとしてもそれだけでは他のiPad程の需要は見込めないだろう(他社の販売台数並じゃ商売じゃないのだ)。

ここからは私の妄想なので恐らく外れるだろうが、デスクトップ(キーボードとジョイント)として使う時にはフルのOSXで稼働し取り外した瞬間にUIのモード(OSXサブセット)に切り替わる新しいタイプの13インチのMacPad。CPUはARMのA9で標準搭載されるアプリはOSXモードとiOSモードの両方で最適なインターフェイスを持ったUniversal Binary。本来は違うCPUで実行可能なのだが、UI別の実行系を持つ(そのために標準アプリの無料化?)。問題は、それをWindows 8のような見苦しい形でなく実装出来るかだが。

OSXで動くには最低でもA9クラスのチップが必要だろうから出てくるのは2015年…
もしも2014年に出てくるとすればその場合は間違いなくキーボード側にIntelチップ、ディスプレイ側にARMチップ(A8)のデュアル構成(当然メモリも別)。どう考えてもコストが…
CPU別にOSを起動しておけるのでディスプレイを外した瞬間にOSX側はスリープしてiOS側に切り替える事が可能。問題はユーザドキュメントはどこにあるかだが、これはローカルではなく全てiCloud側に置く事で回避。そんな面倒な…

と言う事で散々書いてきたのに一番あり得るのはキーボードを外した時にはiOSと同じインターフェイスで動作し、キーボード(タッチパッド付き)を繋げるとタッチスクリーンを使わなくても操作可能なMacの登場なのでは。そのために両OS間のインターフェイスの共通化を更に図る。

結論:複数のOSの切り替えを自動で行おうとするとこんなにも複雑な事をしなければいけないし、大きなiPadだけでは特定の用途以外では需要が。13インチのタブレットは分離可能なMacの可能性が高いのだ。

土曜日, 11月 23, 2013

SIMフリーのiPhone発売開始に関して


iPhoneが発表された時にいずれは携帯網は通信手段の一つに過ぎなくなるとBlogに書いた。日本くらい広いとWi-Fiでカバーできる範囲が狭いため携帯もうなしで通信が可能なところは限定的になるがVoIPやアプリで音声通話が可能になってしまえば音声とデータ通信を分ける意味はなくなるのだからデータ通信が可能なSIMさえ手に入れられれば良いわけだが、今まではSIMロックなしの端末を海外で手に入れるしか方法がなかったためにその数は限りなく少なくデータ通信で音声通話はメインストリームではなかった。

通話料を考えずに済むLINEなどのアプリを音声コミュニケーションの手段としてデファクト化して来ているが、AppleのFaceTimeオーディオもその辺りを狙って用意されたのは間違いないだろう。そんな中でのSIMフリーiPhoneの発売開始。キャリア契約することで実質本体価格が無料になる日本において、どれだけ売れるかは未知数だが一定以上の台数が出て来ると音声契約なしでiPhoneが利用可能になるプランなどが新たに提供されるだろう。それを睨んでの相手を選ばない無料通話し放題のプランがドコモから出てきたのだ。

結論:蟻の一穴が空いてしまった。

木曜日, 10月 31, 2013

Apple の iWork が Microsoft Office にはかなわないと考える8つの理由に反論する

iWorkが、MS Officeにはかなわないと言ういたくもっともな記事が上がっていた(http://japan.internet.com/busnews/20131030/6.html)。全く仰る通りでOfficeがないと仕事が成り立たない人にiWorkを使えと言ったって所詮無理なのはApple信者の私だって心得ている。しかし、人の作ったスプレッドシートを見る事の方が多いレベルの人になると話は随分と変わってくる。そもそも、ExcelやAccessレベルでは本当の分析が出来ない人にとってはOfficeだって子供だまし…

と、いう訳で独断と偏見で一つ一つに反論を。

1. Apple の「Numbers」は、Excel ではない
ピボットテーブルや様々なグラフ機能がないのは確かだが、ピボットテーブルを使っている人が大多数の企業が大多数だとは思えない。Wordよりも表組みがしやすいからとExcelをワープロ代わりに使っている人ならばNumbersの方が数段優れているのだ。

2. Office は(ある意味)無料だ
これは、バンドル品の事を指しているのだろうがバンドル品のOfficeをアップグレードする時に掛かる費用を全く考慮していない。バンドル品はップグレード時にアップグレード版は使えなかった(今は変わったかも知れないが)。現状もそうだとすればアップグレード版ではないパッケージを手に入れなければいけない訳だが、Mac版のOfficeと比べて信じられないくらいに高価だ(下手をすればバンドルされたPCが買える)。

3. Office は様々な"デバイス"上で利用できる
iWorkはAndoroid上では動かない。Andoroid上では使って欲しくないのだろうがHTML5版のiWork for iCloudが使えるデバイスならば様々なデバイスで利用可能だ。今はβかも知れないがいずれ無料で正式版が公開される。

4. Office は様々な"OS"上で利用できる
3の分を参照。iWork for iCloudの事も触れているがOfficeもAndoroid版のネイティブアプリはなかったのでは。Office365の事を言ってるんだとしたら、現状はマクロも使えない出来損ないと答えるしか。CloudOnの方がまともなのでは。

5. iWork は企業向けプラットフォームではない
Appleは、iWorkを企業向けプラットフォームだと一度も考えた事はないと思う。勿論、WordやExcelの使わない高機能が不要な人には使って貰えると考えているだろうが。

6. Word のワードプロセッシング機能は、今もまだ Pages を上回っている
使わない機能の数を自慢するのは死んだ子の歳を数えるようなもの。

7. 企業ユーザーにとっては無料であることよりも、サポートが重要
手厚いサポートがないと使えない化け物よりも手軽に使えるツールがあれば良い。

8. デファクトスタンダードとしての Microsoft Office
未だに使っている人がいるOffice2003以前のバージョンではそのままでは読めないOffice2007以降のファイルはiWorksでは取敢ず読める。

結論:Officeがないと仕事にならない人にとってiWorkで十分などとは一度も考えた事はないが、バカの一つ覚えで誰もが入れなければいけないほど必要な訳ではないのに高過ぎると言いたいのだ。


ドコモはどこで道を誤ったのか?

iPhoneの初代が登場した当時は間違いなくi-modeの方がまだ優れていた。そう言う意味では初代を日本向けに発売しなかった(通信モジュールの関係で出しても使えなかったが)Appleは賢明な判断だった。しかし、Appleは当然そんなところに留まるつもりはなく日本での発売だけではなくApp Storeと言うエコシステムも合わせて用意する事でi-modeの中で行われていた事をグローバルなサービスとして展開してきた。

App StoreをiTunesと同じ仕組みで用意したところで日本でもiPhoneが売れる事は約束されていたが、発売当時の業界誌やIT系のWebサイトは、ほぼ全面的にi-modeのある日本ではiPhoneはもの好き(恐らくApple信者の事だったのだろう)にしかうれないと、散々な書かれ方だった。同じように叩かれたアメリカでiPhoneが既に成功していたのに、どうしてそんな予測になったのかは謎だが、恐らくスポンサーである国内メーカーに気兼ねしたのだろう。まあ、そんなおべんちゃらで持ち上げるもんだから国内メーカーはAndroidに乗り遅れ(乗り遅れたら見送れば良いのに、後から乗り込むと言う二重の失敗を犯してしまった)ガラケーが死に、スマホが討ち死にする事になってしまったのだが。

素直に眺めればiPhoneは非常に右脳的なデバイスなので日本でこそ受ける端末。Windowsが日本で伸びたのは日本人受けするOSだったからではなく会社でOfficeが標準になってしまったからに過ぎなかった。その責任はWindowsが世界を席捲し始めた時期のAppleが社内の統制が全く取れずにOSひとつまともに完成させる事が出来なかった事に帰結する。WindowsがデファクトになったのはAppleが死に体だったからなのだ。

話がそれてしまったが、iPhoneの日本発売を考えた時に最初に白羽の矢が立ったのは当然ドコモだった。CDMA2000の通信モジュールを持っていなかったのだからauは選択肢にはなりようもなかった。Appleの突き付けた条件がおいそれと飲めるものでなかったのは分かる(Steveがそんな甘い事をする筈がない)が、それ以上にAppleの持つApp Storeが自社のドル箱であるi-modeを駆逐することの方が大きかったのだろう。小銭稼ぎでぶら下がるi-mode業者の面倒を見なければいけないと言うのが公の動機だったのだろうが、自分のところに一銭も落ちてこないAppleのエコシステム専用の端末など到底許せなかったのだ(国内メーカーに対するのと同じように自分たちの方が上だと考えていた訳だ)。

結論:タカをくくっていた最初の判断から間違っていたのだ。

新しいiPadに関して思う事

通常であれば遅くなってしまい例え半日前であっても取敢ず個人の予想を上げていたのに、何で今回はiPadの予想を書かなかったのかと言われそうだが、最近は確度の高い情報がリークされるようになり正直予想するまでもない状態になっているからというのも一つである(実は忙しかったのも)。

そんな中で蓋が空いてみると4月に予想した通りにサイド・ベゼルが細くなりより薄くより軽いiPad Air(A7搭載は予想通り)が登場したが、希望でしかなかった500gを確実に切ってきた事は驚きだった。その上、あの大きさでは良いところでA6チップしか載らないし、Retinaは時期尚早だと予測していたminiは画面サイズ以外はiPad Airと同じと言う二階級特進なみの離れ業を演じたのだから本当に驚きだった。

今までは重さを取るか、処理速度を取るかと言うある意味で非常に悩ましい選択肢だったのが、これからは自分のライフスタイルに合わせて最適な大きさはどちらかを考えると言う嬉しい悩みに変わったのだからApple信者でなくても嬉しい限りなのだ。勿論、今すぐ欲しいと言う人にとっては11月末まで待たなくてはいけないminiにするかiPad Airにするかは相変わらず悩ましいところだが、それはiPad Airの実機に触れて判断すれば良いのでは。

結論:より廉価なiPadとしてiPad 2やmini(カラーは変更)を残した事でより多くの選択肢を用意したApple。これでもAndroidのタブレットを欲しいと言うのなら、好きにすれば良いのだ。それで不幸になっても知らないのである。

土曜日, 10月 26, 2013

Samsungも安泰ではない

Android自体の勢いが一頃と比べて減速し始めている中、Samsungだってトップを守り続けるのは難しい状況になっている。そんな中、中国の「Xiaomi」が発売を開始したミドルレンジの価格でハイレンジの製品が飛ぶように売れたそうだ。

中国市場において廉価版を用意しなかったAppleを既にシェアで抜いているXiaomiは厳しい相手になると書かれている記事もあるが、今回のiPhoneの発売開始で殆どが5sであったAppleにとってXiaomiは直接の当面ライバルではない。直接影響を受けるのは現在中国市場でシェアトップにあるSamsungなのは間違いない。

結論:廉価版を考えていないAppleがXiaomiと直接食い合う事はないのだ。それよりもミドルレンジ・モデルなのにSamsungのハイスペック機以上に魅力的なXiaomi。Samsungは、今後どうでるつもりなのだろう。

iPhone 5cが売れないのは?

廉価版だ、全然売れないと散々の書かれ方の5c。本当に売れていないかはこの際おいておいたとして、あくまで5sとの比較の話。最初に買い替えに走るのはすぐにでも新しいiPhoneが出れば買い替えようと言うアーリーアダプター。そんな連中がどうしても欲しいと考えるのは当然iPhone 5s。その上、供給が 間にあっていないのだから飢餓感が…。

結論:iPhone 5cが5sよりも売れていないように見えるのはiPhone 5sと比べられてしまうからなのだ。

水曜日, 10月 02, 2013

iPhone 4でさえ対応したiOS 7

iPhone 4がデビューしたのは2010年の6月。既に3年を経過した端末なので新しいiPhoneに機種変をしてしまい現役で使っている人は少ないかも知れないが、iOS7はiPhone 4以降に登場したiOSデバイスの全てに対応している。iPhone 4では動作が遅いなどの批判はあるかも知れないが、それだって初期のAndroid端末と比べたら月とスッポン。アップデートによって更に使い易くなる部分とのトレードオフは十分に成り立つ。既に、iOS6端末の半数以上はiOS7にバージョンアップを完了。年内に殆どのデバイスがiOS7に変わるのは間違いないだろう。

何故、そんな事が可能なのかと言えばiOS6からPC無しでOSのアップデートが出来るようになったからだが、アップデートを促すバッジとボタン一発でアップデートが実行可能なシステムを用意したAppleの先見性の成せる技だったのだ。プリインストール以外のOSは机上のアップデートに過ぎないAndroidとの大きな差はますます開くばかり。OSの分断化がユーザの分断化に繋がる事に気付いた時には手遅れなのだが…

結論:三年前の機種でさえサポートするApple。継続と革新を同時に行う事ができるからこそAppleファンが増殖可能なのである。責任を持つと言うのはこう言う事なのだ。

月曜日, 9月 30, 2013

Androidは、無法建築

もう随分前になるがAndroidは終わっていると書いたら、随分と多くの部外者からアクセスが殺到した。

最初に書いた時はGoogleの言う自由は無責任に過ぎず、ディズニーでジャングルクルーズをするのと本当のジャングルに置き去りにされるのとの違いだと。その後は、アップデートもままならずユーザが置き去りにされるはずなので、いずれはユーザもAndroidの問題(分断化)に気付き嫌気がさすだろうと。

その頃は、ちょうど面白がってAndroidのバージョンアップが繰り返されていた頃だったが、国内メーカーもガラケーを捨ててスマホに移行しなければいけないと思い違いをしていた時期(なんでわざわざ窮地に飛び込んだんだ)だったので、Twittet上で随分と文句を書かれた(直接食ってかかってきた人は一人だけだったが)。

その後の、Android陣営の状況は表面的にはシェアも大きく伸びていて、Appleに翳りと相変わらず書かれる始末だが、お前らに電話の何が分かるんだとほざいていた携帯の大メーカー(Nokia、モトローラ、BlackBerry)が、いずれも何処かに買い取られる以外に生き残る道が残されなかったことを考えれば、繁栄でではない事は間違いない。プレイヤーが変わっただけだと反論もあろうが、最初にAndroidに手を出したHTCも風前の灯。どう考えてもAndroidでは幸せにはなれないのである。

何で、こんな無様なことになったかを一言で言えば、Androidの根本的な考え方に間違いがあったからで終わってしまうのだが、もう少し細かく見て行った方が理解しやすいだろう。

Androidの問題点
その1:建築基準がなかった
最初の段階でGoogleが提示したのは建築のラフスケッチに過ぎず、与えられたパーツは全体像を持たないものであった。Appleも、スタート時に将来どうなるかのビジョンまでは持っていなかった可能性があるが、少なくとも野放図にならない事を前提にしていたので、建築基準法は定めていた。同時に自社製しかないため部材そのものもコントロールされていたため違法建築が入り込む余地はなかった。Androidに関しては短期間にユーザ数を増やすために自由とオープンをお題目にしたために建築基準を出すわけにいかなかったのだ。
その2:施工業者を選別しなかった
Appleであれば施工業者(EMS)の選別、部材の提供という形でレギュレーションをコントロールしモデルごとの企画統一が可能だったが、組み立てに使う部材の手配から好きにさせたため、与えられたOSでまともに動くかどうかも検証なしに出荷可能な状態を生み出してしまった。その上、傍観者として見ていたらどうしてそんなに好き放題にOSに手を入れるのだと思うほどにバージョンの改定の連続。国内メーカーのように出遅れ組にしたら、製品を出荷する前に次のバージョンがリリースされ、それをサポートすることさえ不可能な状態を作り出してしまった。それは、デフォルトとなる部材の基準がなかったからなのだ。
その3:差別化が分断化を加速
誰でも自由に手に入るOSを使っているのだから他者との差別化を図れば、自社独自のどうでも良い機能を追加する必要があり、ソフトウェアでは実現不可能なハードをよりによって載せざるを得ない状況を自ら作り出してしまった。世界中で使えるはずのOSなのに結果的には国内メーカーは海外では通用しないドメスティックな端末開発に注力した。結果的にはガラケーと呼ばれた携帯と同じことを繰り返して自らの体力を消耗させただけなのだ。それだって、飛ぶように売れれば問題はなかったが、Appleの製品とは違い新製品を正価で買ってもらえなかったのだから目も当てられない状況に輪をかけただけだったのだ。
その4:キャリアの衰退
背に腹を変えられずiPhone販売に売って出たドコモを見ればわかるように、どのキャリアもメーカの面倒を見るほど余裕はない。キャリアから提示された仕様で端末開発を続けてきたメーカーにとってのお客様はキャリアだったので、キャリアが喜びそうな機能を載せることにばかり目を向けていたため、一派人ユーザのニーズに応える開発が疎かになってしまった。そんな頼みの綱のキャリアからいきなりハシゴを外されたのだからNECやPanasonicのようにコンシュマーむけを諦めるしか方法はないのである。

結論:甘言に踊らされた方が悪いのだが、それに巻き込まれたユーザは目も当てられないのである。

iPhone 5sの持つ意味


iPhone 5sに64ビットCPUが載った事に対しSamsungも64ビットを載せてくると発言していたが、いつになるか分からないAndroidが登場よりもAppleが仕掛けてくる日の方が早いのではないだろうか。

A7で64ビット化が始まりiOSも一部64ビット対応(そのために不具合もある)となり64ビット化が今後更に進むのは間違いない。現状でもiPhoneの処理能力は最後のPowerPCを凌駕するレベルには達しているが、流石にCorei7を超える能力を持っている訳ではないが、それも未来永劫そうだと言う訳ではない。

Windowsのようにリリースされる度に強大化して足を引っ張るOSとは違いAppleは既に必要とするハードウェアの基準は大分おとなしいものになってきている。

しかし、やがてA8からA9へと開発が進んでくればその差は縮まりいずれはIntelのチップにも劣らない処理能力を持つ日が来るだろう。勿論、Intelも黙って指を加えている訳はないが、消費電力などトータルの性能でIntelに肉薄する日が来ないとはいえない。それが実現すればiOSデバイスが文字通りモバイルPCに化ける訳である。

外付けのキーボードやマウスをBluetooth LEで接続しAirPlayで飛ばせばPClikeな使い方も十分可能な(可能なだけでそうした方が使いやすいわけではない)iOSデバイス。全てが64bit化された時、Mavericksとの差は僅かになっているだろう。

結論:Microsoftのように無理に一つのOSの中に同居させるような愚は犯さないだろうがIntelとARMどちらでも動くiOSとOSXが用意されるのはあながち夢ではないのだ。

月曜日, 9月 23, 2013

Appleの回答

iPhone 5cが廉価版とは言えない金額だった事を受けてこれじゃ新興国で売れないと言う記事は発売が開始されてどう考えても廉価版ではない事が分かって幾らか静かになったが、それでもこれではと言う記事も未だにあるのも事実。そんな中、このままではAppleはどんどんシェアを減らすだけだとの指摘は、最近のAppleの動きを見ていれば自ずと新興国向けに何を仕掛けようとしているかは分かるだろう。

第三世界では今までもAppleの製品が流通していたが、それを支えていたのは先進国でお払い箱になったAppleの中古品。Androidは先進国向けとは違う廉価版(100ドルもしない)が存在する上に中古品に価値が無いために中古品の量は無に等しいが、中古市場でも高値で取引される(Androidは値が付かない)iPhoneは新興国市場でも商品価値を失わずに流通していた。そんな中で、Appleも動きを見せた。

その1:Apple StoreでのiPhoneの買取り
その2:OSのアップデートが不可能な端末向けのアプリの旧バージョンの提供
その3:iPhone 4Sの続行(iPad 2の続行も同じ意味だろう)

今まで新興国の市場を押さえていたのは中古業者だけだったが、Apple本体が乗り出すことで今まで以上に中古品の供給市場が立ち上がってくるのは間違いない。利益はなくても中古品は廉価版の新たなラインを作り出すよりは安価な方法でユーザを生み出す確実な方法。玉数が揃ってくればApp Storeなどのエコシステムを新興国向けに立ち上げる十分な動機付けになる(ハイエンド機だけでは成り立たない)。

結論:新興国でも富裕層は存在するので最新のiPhoneを投入し、同時に廉価版のAndroidに対しては中古品で十分太刀打ちができる。それが、マーケットを見たAppleの回答なのだ。

月曜日, 9月 09, 2013

発表前にiPhone 5Cを考える

今更出ないなんてことはないiPhone 5Sと5C。見た目上大きな変化のない5Sとは違い新たにラインナップされる5Cは廉価であるかどうかは別にして若い女性ユーザには大人気になるだろう。Web上の情報は男目線での評価が多いため、やれスペックがどうだとなりがちだが女性にとってはそんな事はどうでも良い話。iPhone4以降は男っぽいデザインにも関わらず女性にも受け入れられてきたのは、スペックよりも使い易さを重視してきたから。ツートップに掲げながらもXperiaと比べSamsungがパッとしなかったのも女性を蔑ろにしたデザインだったからなのである。

まだ出てもいないiPhoneのSとCのどちらにしますかと言うアンケートではハイスペックな5Sの方が圧倒的に人気があるようだが、蓋を開けてみたら5Cが大ヒットになるのではと言うのが私の予測。価格もiPhone 5Cの方が抑えられたものになるのは間違いなく、5Cの32Gで5Sの16Gよりも安い価格付けになるようであれば、若年者の最初のスマホとなるのは間違いないだろう。部品供給も5Sよりも5C向けの方が潤沢との情報もある5Sを待つくらいならば5Cでと言う消極的な理由で選ぶ人達も多くいるだろう。

結論:女、子供向けとバカにしている訳ではなく5Cは情報通が考えているよりも売れる筈である。

日曜日, 8月 11, 2013

なぜ5でなく5Cなのか?

従来のパターンでいけば5Sと噂される次期iPhoneが出た時には、旧モデルを継続して発売するのが当たり前になっていたのに、今回は5Cと呼ばれる廉価版が投入されるともっぱらの噂。

それでは、iPhone 5Cは中国などに向けた廉価版なのだろうか。5がそのまま残るのであればそうかもしれないが、私にはそうは思えない。5がなくなって5Cが来ると。

iPadと比べ利益幅の大きなiPhoneだが4S迄の時のように価格を引き下げて利益が出せるのだろうか。
キーはそこにある。5で一番コストが掛かっている(下げ幅が限られる)のは実は筐体。大胆な事にAppleはMacと同じように一つ一つを切削によって…

結論:5Cが作られるのは5では5Sと比べて大幅に安価で販売することが不可能だからなのだ。

金曜日, 7月 26, 2013

ビジョンよりも大事なもの

世の中にはビジョンもなしに経営をされている思い切りの良い方々(要はただの馬鹿)が存在する。そんな方に舵取りをして頂いている企業が多い日本が 右肩下がりの成長を続けているのは当然の事なのだが、そんな人でもビジョンを持った人を使いこなす事が出来ればまだ救いようはある。何故ならビジョンを作 れる人間をどこからか引っ張ってくれば良いからだ。もう、一から十まで生え抜きでなんて言う時代はとっくの昔に…

勿 論、単純に生え抜きの社員じゃ駄目だと言う訳ではない。そう言う人材が社内にいるのであればその人に任せれば良い訳だが(ちゃんと活かしているならばきち んとしたビジョンはあるはず)、往々にして叩き上げで社内のヒエラルキーを上ってきた人間は多くの場合社内の良くない垢を身にまとってしまい…未来を読む のではなく社内の空気を…

同様に、旧来からあるカタカナ商売(有象無象のコンサル会社)を使えと言う意味ではない。 広告屋などもっての外だ。そうではなく新しい事をやっている人の回りにはそういった遺伝子を持った連中が自然と集まってくるのだから、そう言った中で見込 みのありそうな人材をピックアップして何が欠けているのかを見てもらう事が手始めだろう。

と、言う訳でビジョンを作るのは誰かに任せる事が可能なのだから自分でビジョンを作れなくても大丈夫。ビジョンがなくても経営者を続ける事は可能なのだから、そんな人には朗報だ。経営者に絶対に必要なものは…

結論:せめて思いだけは持っていて貰いたいものである。それが無いなら今すぐ死んで(引退して)欲しい。経営者が死ななきゃ会社が死んでしまうのだ。日本の家電業界はそんな経営者で溢れている。

火曜日, 7月 23, 2013

第3のOSの行く末

MWC2013では第3のOSはどれになるのかと話題だったスマホ用OS。ドコモが暮れまでには出すとしているTizenがキャンセルになったとの話が出るなど盛り上がるどころかさっぱりな今日この頃(発表からまだ半年ですよ)。

そもそも、黙ってガラケーを作り続けていれば良かったのにAppleに負けじと参入した(様子を見ていたので海外勢に完全に出遅れ)国内のAndroid陣営はどこも悲惨な状況。i-modeと無理矢理くっつけようなどと良からぬ事を考えたドコモがトラブルを発生させたり、キャリアもメーカーもやる事なす事、裏目ばかりだったのだ。

どう贔屓目に見ても、Googleがまともに相手にしてくれるような状況ではない国内メーカーとキャリアは漸くGoogleに玩ばれているだけと気付いたのか、自分たちで仕切れるOSがなければ駄目だと考えたのかは分らないが、第3のOSに活路を見いだそうと足掻いているように見えるのである。

そこで、白羽の矢が立ったFirefoxやTizen。これからはHTML5ですと打ち出したのは良いが、良く良く考えてみればネイティブのアプリにしなければ第3のOSでなければいけない理由はどこにもなくオープンなネットワーク上でサービスを展開すれば利用者はiPhoneばかりなどと言う笑えない状況が展開するのが落ちに。

そんな時に救いの手となるのがAndroidアプリのサポート(100万もある)…ここまで書いて呆れるのだが第3のOSは、キャリアやメーカーにとって、それのみでは屁の突っ張りにもならない代物なのである。

こんな事を書くとFirefoxを馬鹿にするなと怒られそうだが、OSとしてのFirefoxは悪くないと個人的には考えている。但し、日本のメーカーやキャリアクラスの中途半端な規模でお仕着せに使うOSなのかと言えば、それは違うんじゃないのと。それ以下のTizenとドコモに関してはご苦労さんとしか言いようが…

じゃあ、どうすりゃ良いのさと言われそうだが第3のOSはiOSなどと真っ向から勝負をするのではなく、囲い込みの道具と考えているのだからガラケーの時代のi-modeと同じようにナンチャッテ・インターネットサービスを利用する端末の組込みOSとして使うべきだろう。LINEなどのユーザ数の多いアプリだけはきっちりネイティブで用意してあとはキャリア専用のWebベースアプリで対応。それくらい割り切らなければとてもじゃないがiPhoneやAndroidに太刀打ちなど出来ないのである。

それがいやならWindows Phoneに真面目に取り組みましょう。ビジネス向けは間違いなくAndroidよりもまともですよ。

結論:これからは、日本のメーカーはナンチャッテ・スマホの時代です。スマホの負けはきっちり認めましょう。

水曜日, 7月 03, 2013

WWDC2013の総括

WWDC2013が終了して既に一カ月になろうとしているが、結果を見れば誰もが予想する通りiOS絡みの新しいデバイスの発表はなくiOS 7とOSX 10.9(Maverick)を中心とするソフトウェアに終始した。勿論、MacBook Airの発売やMac Proのスニーク情報はあったが本命となる各種デバイスが揃うのは最新OSが出揃う秋になると分った訳だ。

ハードウェア絡みではどんなものになるかが気掛かりだったMac Proが全く新しい形で発表されたのが一番の収穫。プロ用のハードウェアは内部スロットと言う従来の固定概念を潰してきたのはAppleらしいと言えるだろう。

iOSに関してはアイコンがフラットになった事よりもユーザインターフェイス全体に手が入った事の方が大きく、NDAがあるのと全てをトレースしている訳ではないので書く事は出来ないが、新たに加わったフレームワークなどのライブラリから今まで以上にMacとシームレスに繋がる事が分った。

iRadioと噂されていた「iTunes Radio」は予想通り無料のサービス(広告はあるがスキップは可能)として秋に提供される事にMusic Matchも始まっていない日本でサービスインすることはないが、この流れに乗らないのは間違いなく阿呆なのである。

結論:Lynxだと思っていたのがMaverickだった事と、Mac Proがあのような形になることだけは予想とは違っていたのだ。

金曜日, 6月 07, 2013

WWDCで発表されるもの


クック船長もはっきりと言っているのでiOS 7とLynx(OSX10.9)が発表される事は間違いないが、ハードではMacBook AirとMacBook Pro Retinaのマイナーアップデートの発表もあるだろう。CPUがHaswellに変更される事で電気の消費量も格段に小さくなり次世代のWi-Fiである「IEEE802.11ac」をサポートしても大幅に使用時間は長くなるだろう。

それ以外での大きな目玉になりそうなものは、iRadioと呼ばれる音楽ストリーミングサービス。既にワーナーとの契約は終わっているらしいが、各レコード会社へのフィーが発生するため他社のようにサブスクリプションになるのではとの噂もあるが、恐らく広告収入でストリーム当たりのフィーをカバーする形で無料で提供される(iTunesとの連携でダウンロード販売も収入源になる)だろう。

iPadやiPhoneのニューモデルはiOS 7が正式にリリースするまで出ることはないし、iWatchやiTVもWWDCでの発表はないだろう。

結論:今回のWWDCはハードではなくソフトウェア(含むサービス)がメインテーマになるのだ。

水曜日, 5月 15, 2013

それでもAndroidをビジネスで使うんですか?

スマホの世界では、少なくとも台数でiPhoneを越えているAndroid(本当にフルで使われているかは怪しいが)。iOSの端末を出すことが不可能なメーカーはこぞってAndroidに雪崩を打って参入したが、メーカーの思惑とは裏腹にいつまで経ってもAndroidは個人の趣味の域を出ることはないようだ。というよりもどう贔屓目に見てもビジネスの世界では今後更に尻つぼみになるのは間違いないだろう。

Androidのファンはそんなことはないとまた食ってかかってくるのだろうが、ビジネスをメインターゲットとするタブレットはiPad以外一向に導入が進まない(どころかジリ貧)のは事実。iOS出遅れ組が国内メーカーと手を携えて参入したAndroidからのフェイド・アウトが進んでいることは、法人市場を知らない個人ユーザには分からないだろう。

クレジット決済システム。某旧財閥系が先べんを付けたiOSデバイスによるクレジット決済システムだけで、当初乗り気ではなかった旧電々系のデータ通信会社もいつになるか分らないとしていたiOSデバイス対応のクレジット決済システムを急遽開発。去年の夏に私が話をした時には乗り気じゃなくてAPIで提供と言っていたのに今はアプリ間連携がとれるように。

見出しにはタブレットと書いてある記事で大々的に導入されたものはiPad。開発者数では圧倒的に頭数の多かったAndroid陣営も今では商売上がったりの状態。それもこれも、Androidがビジネスで必要とされるセキュリティを担保出来ないシステム(あくまで素のままでと言う意味)。iOSだっておっかなびっくりだった情報システム部門がAndroidの面倒など見る筈もないし、それを喜んで請け負ってくれるSIerなどメーカー系以外には存在しないのだ。

開発者に目を転じれば、商売になると勘違いしていたAndroidの案件が持ち込まれる事はほぼ皆無。モバイル用アプリの開発は得意かどうかは別にしてまずはiOS用を作り時間と金銭的余裕があるようならAndroidもやってみようかが実情。iOSで駄目だったアプリがAndroidで飛ぶように売れてウハウハなどと言う事は、どう転んでも無い話なのだ。

結論:Windowsが成功したのは、使い易いかどうか別にして(ダム端末よりは色々出来た)ビジネス向けの機能がMacよりも充実していたから。未だにビジネスに関してiOSよりも遅れているAndroidが法人市場でAppleを打ち負かすのは絶望的なのである。

金曜日, 5月 10, 2013

Appleの一人勝ち

株価が急落したりシャープへの発注が減ったのでまるで、もう見捨てられたかのような書き方をされっ放しのAppleだが、2012年の日本国内の業績は提灯ではなく絶好調だったようだ。世界で唯一スマホのOS別でもAndroidをシェア(シェア単独では意味はないのだが、総数が伸びている中でのシェアなので意味がある)で越えただけではなく、需要低迷で総崩れ状態にあるPCでも一人Appleは売上を伸ばしている。その上、iPadがあるのだから…






結論:Appleの需要の浮き沈みに一喜一憂しなければいけない日本のメーカーがあるのだから、Appleをあまり攻撃しない方が得策。Appleがライバルと考えている日本のメーカーは残念ながら存在しない。あくまでサプライヤーに過ぎないのである。

水曜日, 4月 24, 2013

青息吐息のクールジャパン

日本を代表するコンテンツであるアニメやゲームを引っさげてクール・ジャパンと騒いでいるが、ゲーム会社はどこも青息吐息。ハードメーカーだって良い話など全然聞こえてこない。一時期騒がれたソーシャルゲーム業界も相当怪しい状況になっていて自社のサイトで儲けようなんていうのは夢物語になろうとしている。SONYもPS3とVitaの失敗でハードスペックで勝負するのかがどれだけバカな戦略かに気付いたようで次期PS4はスペックだけ見たらPCだよねの世界に下りてきた。とは言えそもそもPS2までの時代とは違いゲーム専用機のコンテンツがケータイに降りてくるのではなく、スマホ(勿論iPhpneだ)で人気になったゲームを専用機に持ってくる位に意識を変えないとジリ貧に変わりはないのだ。

アニメにしろゲームにしろ本当にそれで業界全体が潤っているのかと言えば元々安かった人件費を更に削る形で粗製乱造されている状態なので、正直どこが「クール・ジャパン」なのだと言いたいところだ。クールではなく業界全体がコールドだと言うのなら正しいのだが…

結論:現状はクールではなくコールド・ジャパンなのだ。

火曜日, 4月 09, 2013

次期iPadは春に出るのか?


シャープのIGZOを載せてA7で駆動するiPad 5の製造が開始されたとの噂もある今日この頃。次期iPadのスペックはどうなると言う記事もCNetに書かれてる。次期デバイス(iPad 5やiPhone 6)のハードスペックは書かれているように、IGZO、A7、より軽く、より薄くで間違いがないのだが、それが夏には出るのではないかと言う考えには首肯しかねる。

勿論、私はAppleの開発の人間ではないので本当のところなど知る由もないが、夏までに発表されるのはiPhone 5をバンプアップした5SであってiPhone 6やiPad 5では無いだろうと読んでいる。何故なら次期デバイスに載せるべきiOSが、まだ完成していないらしいからだ。大きくUIを代えてくると噂されているiPhoneからは恐らくホームボタンは消える運命だと思うがだとすればそれは5Sではなく6。直ぐに登場というわけには行かないだろう。

今年のWWDCはLynxとiOS 7がメインとなるだろうが、UIが大きく変わるiOS 7が何のアナウンスもなしに実機に搭載されて出てくることなど到底考えられぬことなのである。

結論:iOS 7が完成しない限り次期iPhoneは夏までには出ない。出るのはiPhone 5Sだけなのだ。

火曜日, 3月 26, 2013

Androidに未来はあるのか?

何も疑問形にする必要が無いほど未来が決まってしまったAndroid。Samsungばかりが儲かっているので気が気じゃない国内メーカーやキャリアはTizenやFirefoxに保険を掛ける気なのだろうが、そんなSamsungさえいい加減Androidに嫌気がさしているのだからお笑い草だ。

アンディ・ルービンの退場で、キャリアやメーカーの気持ちを全く考慮せずに行われていたAndroidのアップデートはここいらで間違いなくペースダウンするが、それは同時にAndroidが徐々にシュリンクしていく事を意味する。そもそもLinux+Javaと言う考え方は疑問符の付く選択。ネイティブ・アプリが動くのであればその方が良いに決まっているが、現状のAndroidにはそんな選択肢はなく、セキュリティが甘いまままで見切り発車してしまった事が、今以上に足を引っ張るのは間違いないだろう。

App Storeと同じくらいに数だけはあると言われるAndroid マーケットにある多くは、クソと不正アプリと言われる始末。使う人が増えるほど評判を落とすのは間違いないだろう。ハードスペックでは補えない問題がこれから足を引っ張るのは目に見えているのだから未来が明るい筈はないが、メーカーがやっている事は速いCPUと画面の大型化(最近は小さくしようとし始めている)とメモリの増量なのだから…

結論:私の当初からの予想通りAndroidの未来は暗いのである。

土曜日, 3月 23, 2013

アンディー・ルービン干される?


iPhoneを喰うつもりでゴーサインを出した訳ではないAndroid。いつの間にやらiPhoneを凌駕するところまで成長したのはある意味誤算だったのだろう。遂に開発の責任者であったアンディ・ルービンが責任者の任を解かれたが、これはGoogleの戦略からすれば本流であるChromeへの統合路線に応じる筈のない(ルービンはAndroidが本流だと思っているのだから)ルービンを外したのは当然の結果だったのである。

Androidスタート時の話を知らない人は先に産声を上げた(出荷された)Androidを本流だと勘違いしているようだが、元々Googleが考えていたのはChrome OSによるGoogleへの常時接続と情報のトレース。スタンドアローンのアプリで済んでしまうようなAndroidでは困る訳だ。その上、現在の様な断片化とコントロール不能の環境を作り出した張本人はルービン。揚げ句の果てには、OSの更新に一番積極的に関わったSamsungが一人勝ちして他のメーカーが根を上げて他のOSに乗換えようと言うのだ。黙ってこのまま見過ごしにする事などあり得なかった訳である。

マスメディアはiPhoneがAndroidに負けたと書き立てるが、冷静に状況を判断すれば超巨星の最後のように一機に弾け飛ぶ恐れがあるのが現在のAndroid。ハードランディングを避けようと考えたらここいらでアクセルから足を放させる必要があったのだ。

結論:Androidがここまで伸びたのはシュミットとルービンの頑張りであったのは間違いないが、Androidの伸びと広告の伸びがリンクしていないのでから仕方がないのだ。

木曜日, 3月 14, 2013

Androidに吹く秋風

クオリティーペーパーと呼ばれる新聞でさえ、iOSではなくAndroidがトップを死守すると持ち上げる今日この頃。Androidの育ての親であるアンディー・ルービンもその責任者を離れる事が決まった。世界中の携帯メーカーはポストAndroidのOSに動き始めている中、本当にAndroidの天下が続くとどうして考えるのかが、私には全く理解出来ないのだ(単にバカだから。勿論、私の方ではない)。

全世界で見たら確かにAndroidのシェアが拡大するのは間違いないが、それがスマホとして使われるためかと言われれば間違いなくそうではない。単純にそれまでの廉価な携帯の代わりがAndroidしか存在しないからであって(iPhoneなど手が出ない人の方が多いのだ)、Androidが欲しいからではないのだ。そう言った人達はより新しいiPhoneの登場を待っている訳ではなく、安価な電話を欲しているだけなのでFirefoxやTizenがより安価で登場すれば躊躇なく乗換えるだろう。つまり、Androidの天下が約束されていそうなのは2013年までなのである(それだって怪しい)。ビジネスでスマホを利用したい法人ユーザを見れば現段階で一番環境が揃っているのはコンシューマ向けの筈のiPhoneだし、将来的にはWindows Phoneだってもう少しまともになるだろう(アプリはないが、今だってAndroidよりは安心だ)。

目を国内に向けてみればAndroid陣営には2013年問題が控えている。どうしてこんな糞を出すんだと私が吠えた国内メーカーの初代Android端末の2年縛りが消える2013年。千葉県では、「Androidで2年修行してiPhoneに機種変」するのが、iPhoneを使った真の喜びを得るための王道との噂が流れているとさえ言われているのだから、iPhone 5Sが出ようが出まいが次もAndroidなんて言う酔狂な御仁は千葉県以外にもそういるとは思えないのだ。

結論:見切り発車でAndroidを販売してくれたお陰でスマホを必要としている国ではiPhoneの売上は伸びるのである。どうして、そう言うまともな記事が書けないのだろう。

水曜日, 3月 06, 2013

サブスクリプション全盛?

レコチョクのレコチョクBest、SONYのMusic Unlimited、KDDIのLISMO unlimitedとサブスクリプションタイプの音楽聴き放題サービスが花盛りだが、これで音楽業界が潤う事が無いのは間違いない。その中で1,700万曲の曲数を誇るのがSONYだが(他も2,000万曲を目指すようだ)、問題は聴き放題はサービスを解約してしまえば元の木阿弥な事。着メロのように新曲を消費する目的で乗っかるサービスは、音楽好きには不要。人が何を聴いているかなんてどうでも良い話で自分の好きなアーティストの手に入らない曲が手に入るのでなければ曲数が何億になろうが無用の長物に過ぎない。音楽にお金を落としてくれるユーザに魅力のないサービスなのだから、そんなもので落ち込むしかない音楽業界の裾野など広がる余地はどこにもないのだ。

キャリア主導のサービスだと、割引やキャッシュバックを餌に強制的に加入を促した会員で水増しされた会員数をベースに成功しているように粉飾が可能だが、更新時にそのまま継続するとは到底思えないので直ぐに頭打ちになるだろう。アナログレコードを後生大事に買い集めた世代がどういう気持ちで、アルバムを買い続けたのか。その辺りを理解した上で考え抜かれたサービスでなければサブスクリプションは全く駄目なサービスなのである。勿論、音楽好きが皆私と同じ気持ちだとは言わないが、摺りきれるまで聴くのでお気に入りは何枚も購入した世代からしたら大好きな曲を人質に取られてお金を要求されるのを良しとするとは思えないのだ。

結論:音楽に限らずサブスクリプションを喜ぶユーザはその作品に思い入れを持っていない人なので直ぐに他のものに興味が移ってしまう事をまず考えたらどうなのだろう。

水曜日, 2月 27, 2013

MWC2013雑感

昨年まではハードウェアは、ほぼAndroid一色だったMobile World Congress(出展しないApple絡みも沢山)も、今年は雨後の竹の子のようにそれ以外の選択肢が急浮上。Androidとの心中は真っ平御免と考えているのか、単純に儲からないから次を探しているのかは知らないがTizenやFirefoxに名乗りを上げるメーカーやキャリアが続出して頼もしい限りだ。

提供される事のないiOSを待っていても仕方がないので「バスに乗り遅れてはいけない」とばかりに、ここ数年唯一の対抗馬だったAndroidも、私の予想通りSamsung以外は利益に貢献する事はなく。それどころか度重なるサポート不能なOSのバージョンアップに死屍累々のハードメーカー。ざまあ見やがれと言いたいところだが、引き釣り回されたユーザの事を思うとGoogleとメーカーに呪いの言葉を掛けるのが精一杯なのである。

そういう風にApple以上に逆風の吹き始めたAndroid(何故か日本の新聞はそう書かない。不思議だ)陣営だが、同じハードウェアに突込める別なOSがどんどん出てくるのだから嬉しい限りなのだ。どこの馬の骨とも知らぬ胡散臭いアプリを入れられるような脇の甘さに嫌気のさしている人はiPhoneやWebアプリベースのスマホへと移行してゆくのではないだろうか。玉が出揃うまでにはまだ時間が必要だが、新興国向け(ロースペックでも動くと言う事だ)だけではなく、頼りにならないGoogleに対する保険にもなるだろう。一端、ケチが尽き始めてFirefoxなどを採用するメーカーが増えると案外早く尻つぼみするのではないだろうか。

結論:TizenはともかくナンチャッテオープンソースではないFirefoxが化ける可能性は結構高いのではないだろうか。来年のMWCがどうなっているかが今から楽しみなのである。

水曜日, 2月 20, 2013

ハードからエクスペリエンス

エクスペリエンスを謳い文句(XPはそう言う意味)にして初代XPで最低の体験をさせてくれたMicrosoftは、その後のVistaによってXPの方がまだマシと言う後ろ向きと言うかつてない大胆な戦略でWindows市場を拡大してきた。

7、8と相変わらず新しいものが出るとその一つ前にダウングレードする(Vistaに戻すバカはいない)新しい市場を作り出したのだから大した物である(文字通り転んでもタダでは起きない)。そんな、WindowsやAndroidのライセンシーが未だにやっているのはspec競争。行き着く先はお化けのようなゴミを作った上でのギブアップなのでは突き合わされたユーザには堪った話ではないが、モノを見る目を持たなかったのだから人のせいにしてはいけないだろう。

それにしてもAppleが強い理由はハードとソフトの両方を持っているから(事実ではあるが)だと、ライセンサーなのに猫も杓子もハードを作り始めたのは如何なものだろう。ハードで儲けようと言う話ではないのに妙に高いMicrosoftに、どう考えても持ちだしにしか思えないGoogle。最高のエクスペリエンスを提供するにはハードとソフトの両方に責任を持つのは正しい姿勢なのだが、現状を見る限り管理がズルズルなAndroidとインターフェイスを置き去りにしたキメラ状態のWindows 8で得られるのは嫌な思いだけなのである。

結論:Appleは最高のエクスペリエンスを売っているが、ユーザドリブンで製品を考えていないGoogleやMicrosoftは嫌な経験を提供したいようである。

火曜日, 1月 22, 2013

BCNランキングの顛末

BCNランキングでiPadがNexus 7に負けたと言うデータを元に各社が遂にタブレットもAndroidの天下が始まったと見出しを打った。その前には当初発注予定だった6,500万台のディスプレイの発注が半分になったと明らかにAppleに対するネガキャンが展開されているのだが、本当に売れていないかどうかは23日に発表されるAppleの決算報告を見れば良い訳でどうもその前しかこの話題を持ち出す時が無かったのではと思うのだ。

実際の情報の出元がどこかは分らないが、iPad用の9.7インチの製造が全てストップしたシャープ辺りが自社の窮状を吐露したものに尾ひれが付いたのではないかと伺われる今日この頃。Appleがシャープからの供給を絞ってきたのは、元はと言えばIGZOをAppleが必要とする数量製造出来なかったことに起因する(他のディスプレイメーカーは特に減っていないらしい)のだが、最大の取引先からの注文が途絶えれば青息吐息のシャープにとってはそれこそ死活問題なのは間違いないのである。

そんなところで立て続けに出てきたBCNの調査結果。BCNの調査結果がどれだけ実態を表しているのかも考えずに各社が記事に取り上げたものだから、あちこちから反論の狼煙が上がり多いに盛り上がったのは間違いない。と言う訳でBCNの数字が何を表しているのかを説明してみたい。

BCNの調査結果の問題点
その1:国内の16%しか捉えていない。Apple製品国内小売販売実績で最大手のヤマダ、ヨドバシはカウントされていないし、SoftBankやKDDI、Apple Storeも含まれていない。Appleの小売店の入荷量調整は販売実績で決まるのでそもそもiPadの割当が少なかったので、それを比較対象にするのがそもそもの間違い。
その2:入荷数を考えずにレジの結果だけを集めてNexus 7の方が売れているとするのは構わないが(事実調査店舗ではそうなのだ)、それが統制された条件下にあるサンプルから得られた統計的に有意な現象と結論づけた事は統計学の初歩も理解していないアホばかりだった。
その3:昔からBCNのデータはおかしいと評判だった(Walkman vs iPodで私も叩いた)のに、マスメディア(カスゴミの事)はそれを鵜呑みにして鬼の首でも取ったつもりで無批判に記事として掲載した。
その4:私のような生まれつきのマカー達が批判の火の手を上げても無視するのは構わないが、別に信者でもないITジャーナリストが事実を問うてもそれに対して一切の反論がない。過ちを認めるなり論証して反論するのが記事を掲載したものの責任だと思うのだが、そんな気は更々ないらしい。

結論:今回の騒動でBCNのデータは価値がないと分ってしまった。まさかこんな事になるとは思いもしなかったBCNは慌てふためいている事だろう。統計のイロハも分らないところのランキングを鵜呑みにするマスメディアも統計学を全く知らないバカばかりのようだ。文系だって統計の考え方くらい勉強しろよ。

日曜日, 1月 20, 2013

スマホOSの乱立


iOSとAndroidの戦いばかりで面白みにかけていたスマホ界に雨後の筍の様に新たな名乗りを上げたOSの数々。なんで、タブレットをWindows Phone 8にしなかったんだと思っていたら、Windows Phone 8の拡張に思えるRTが早々と見捨てられそうな雲行きで結果的にはPC版の拡張を作っておいて良かったね状態のMicrosoft。今回は有象無象のスマホ用OSの感想を書いてみたいのだ。

iOS:私がiOSを貶すことはないと思っている方もいるだろうが、iOS6は失敗作のマップを載せたことによってイメージを悪くしたのは間違いない。法人向けのサービスは整ってきたため、その部分は大いに評価できるが…OS全体のシェアに関わらずハードウェアメーカー系ではないSIerを含めたベンダーがターゲットにするのはiPhoneではなくiPadなのは間違いなく、今年は様々なところからiOS端末をクライアントに据えて設計されたシステムが登場してくるだろう。★★★★
Android:取り敢えず電話が掛けられるから売れたスマホでの成功はタブレットには通用しないことが明らかになった2012年。商売にならなければ手を引くのはビジネスの鉄則で、端末の価格の安さだけが評価対象の企業以外には販路がない状態になっている。アメリカでの実績をベースにiOSに的を絞った三菱UFJカードに遅れる事8ヶ月。三井住友カード(NTTデータ)も春にはAndroidシフトだったのにiOSへと大きく舵を切ってきたが、セキュリティの穴の防ぎ様がないAndroidは決済ビジネスには使えないと漸く気付いたのだろう。要はアプリが作りやすいだけでは話にならなかったのだ。★★★
Windows Phone:クソだった7から日本語も使えるようになった7.5になったのに殆どのメーカーが乗ってこなかった2012年。過去には最大手であったNokiaが自社のOSを捨ててまで採用を決めた8も今のところ大成功とは言えないだろう。メインのPCを生かす形でタブレットを伸ばしたいMicrosoftの出した答えはスマホとタブレットは別ジャンルの方程式。乗り換え時に離れるであろうAndroidユーザを取り込めるのかがWindows Phone成長の鍵になるだろう。★★
Windows RT:ARM系チップ専用の力不足なOS(アプリは皆無に等しい)。中途半端にPCに色気を見せたために中途半端な存在になってしまった。UIなどはキメラ(Pro 8)よりも悪くないと思うのだが、Microsoftの本気度が低いのだから仕方がないだろう。Windows MeやVistaのように間も無くなかったことになるのだろうか。既にSamsungなどは見捨てました。★
Windows 8 Pro:本来はPC用のOSなのでここに入るべきではないが、Microsoftが土俵にしてしまったのだから仕方が無い。デスクトップ用とタブレット用が混在するというあり得ないOS。既存のWindowsユーザは同じアプリが動くので喜ぶのかもしれないが、それが動作するのはPCモードの時。タブレットらしく使おうと思ったらRTモードで動作するアプリを購入しなければならないと言う信じられない代物。その上RTモード用のアプリなんて現状は殆どないのだからRTモードは何に使うのかが全く見えてこない。と言う訳でスタイラスペンとキーボードを標準装備にしなければまともには使えないだろう。★★
webOS:HPに買い取られた辺りで怪しくなっていたのにやめるのやめないののドタバタで本当に無きものに。UIなどはすごく格好良かったのだが、負け組となってしまえばサードベンダーに見放されるのは当然のこと。そして見捨てたはずのHPが密かにまた開発者を雇い入れているとの噂も。やるなら腰を据えてもらわないと…Androidなんかよりは筋が良かったのに。★
Tizen:Samsungが製造するドコモ用の端末で使われることになったOS。ベースはLinuxだが、MeeGoやMaemoなどのMoblinなどのOSの中から必要なモジュールをかき集めて作った寄せ集めOS。その上、ドコモではアプリをHTML5で作るらしいのだが、機種依存が少ないからWebアプリ開発にむくHTML5+JavaScriptで自社囲い込みのサービスを作るのだそうだ。フランケンシュタインのように化け物扱いされないことを祈るばかり。ものが出る前にポシャる可能性だって高いのだ。★
Ubuntu Phone OS:他のスマホ用OSとは一線を画するモバイルで動くPCと言った存在。専用のデバイスが出るかどうかには関わらずAndroid端末などでギークな方々が使うのだろうな。これはスマホ用OSではなくポケットに入るUbuntuなのだ。メインストリームにはなる訳がないが消える事もないだろう。★
Firefox OS:こちらはMozillaが開発中の特定プラットフォーム上ではなく「オープンウェッブ」技術を使ってHTML5+JavaScript+CSSで作られたアプリケーションをサポートするためのOS。Androidの勢いに押されてすっかり存在感のなくなってしまったGoogleのChrome OSが、これに近い存在だったのかもしれない。こちらは由緒正しいオープンソースと言えるのでその世界の方々が使うのではないだろうか。★★
Sailfish:MeeGoの生まれ変わりなのか浮遊霊なのかは知らないがNokiaでMeeGoの開発していたチームメンバーが立上げたJollaが名乗りを上げた。どう考えてもメジャーを目指すのは無理と判断したのか香港のキャリアとがっちり手を組んでドメスティックなエコシステムの核にしようとしているようだ。AndroidのガラスマよりはスマートOSを載せたフューチャーフォンを狙っているのかも知れない。★

結論:Microsoftが戦略を定めきれずにいるためメジャープレイヤーはiOSとAndroidだけの状態は続きそうな気配。第三世界向けの廉価版で数を稼いでいるAndroidはセキュリティを重視する法人向けでは相手にされることはなさそうだ。2012年に表面化してきたアプリベンダーのAndroid離れは更に加速されるだろう。

金曜日, 1月 11, 2013

Open戦略で勝つには

最近はスマートデバイス絡みばかりでPC(PCはもうスマートデバイスとは言えない)に関する事を殆ど書かなくなってしまっていたので今回はその当たりも少し書いてみたい。2005年段階でDellのようなビジネスモデルはどこにでも真似出来るので、いつまで続くかの話に過ぎないとblogに書いた頃はあちこちのサイトで「マカーの戯言」扱いされたが、私の予想の通りその当時よりも明らかに業績を伸ばしたのは21世紀型のAppleだけであった。PC以外のデバイスを出す度に壊滅状態に陥ったDellはとっくの昔にトップ企業ではなくなった。日経などの提灯記事ではDellやWal-Martを散々持ち上げていたが彼らが何も分かっていなかったのは結果を見れば明らかだろう。

Open戦略に乗ればそこに待ち受けているのは血みどろの戦い。トップとその他大勢になるのは最初から分っていることなのだが、Open戦略に乗っかる企業は自分たちがそのトップになれると勘違いしているのだから酷い目に遭うのは自業自得と言うしかないだろう。そんな悲惨な現実を目の当たりにしていたのに懲りずにAndroidに手を上げたのが日本のメーカー。それまではガラパゴスの中でぬくぬくと生きてきたため(キャリアとの共存共栄)にiPhoneがどれだけの脅威なのかが理解出来なかったのと、自社の囲い込みの中で作り上げられていた課金ビジネスを否定する端末を受け入れられなかったからだけではなく、そんなことをすればOSがライセンスされることのないAppleの端末によって子飼のメーカーが壊滅してしまうからであった。

そこで食付いたのがAndroid。SoftBankのiPhone販売で窮地に追いやられたガラケーでは勝負にならないと判断し各社が相次いで参入したが、海外勢に対して周回遅れだった状態から抜け出すことも出来ず(AndroidなのにiPhoneと同じ土俵にさえ上がれない)に合従連衡で行き残りを掛ける事になったのだ。Open戦略に乗ったために先を行っているAndroidの海外勢に水をあけられる形となり、更には同じOSを使う国内の他社との差別化のために余計なハードウェアを載せ出来損ない(不良在庫)の山を築くことになってしまった。

結論:Open戦略で勝とうと思ったらドメスティックなサービスを前提に物づくりをしてはいけない。ハードウェアコストを極限まで切り詰めなければ商売にはならないのである。それをカバーするにはソフトウェアで対処する必要があるがハードウェアメーカーにはそんな考え方がない。Open戦略は絶対に乗ってはいけないものなのだ。

木曜日, 1月 10, 2013

ソーシャルテレビ?

スマートテレビがWebブラウズテレビでしかなかったので今度はソーシャルテレビ。ネーミングはどうでも構わないのだが、ソーシャル機能も必要だがそこで利益を上げるために広告を持ち込むようでは考え方が20世紀から一歩も進化していないと言えるだろう。ジャパネットたかたも苦戦していると言われているが私の大好きな三木谷さん(ご本人と話したことはないので本当はどういう人かは知らない)のところやAmazonが上手く行っているのは家電量販店の合従連衡を見ていれば明らかだ(それさえいつまで続くかは分らないが)。

そんな中で新しいテレビを出すのならば簡単にテレビの中だけで物が買えてしまうものを出せばよいのにと思うのだ。一つのIDを持つだけでどのショップを使おうが全ての決済が終了してテレビを点ければ配送情報が表示される。勿論同じ機能を持ったアプリがインストールされているスマートメディアならばテレビの前に坐っていなくても同じ情報が手に入る。それに一番近いところに

現在それに一番近い位置にいるのは一つのIDでコンテンツからハードウェア迄購入可能なAppleやAmazon。テレビ(ハードウェア)が決済を可能にする(クレジットカードリーダーやおサイフ機能なんか付けるのは愚の骨頂)のではなくテレビで利用出来るサービスがそれを受け持つものが出れば、テレビは今までとは違ったものになっていくのだ。当然、その時には放送局なんていらないのだが。

そんなテレビが出るとしたら当然有線だけではなく携帯網を使うと言う手も出てくる。ここのところ逆風続きのdocomoもケータイで野菜やCDなんか売っていないでもっと大きな市場を取り込む位の構想をして貰いたいものだ。。携帯やタブレットにこだわっているからiPhoneにやられっぱなしだが、テレビを手中に収める事が出来ればチマチマとspモードなどで小銭を稼ぐ必要はなくなるのである。

結論:SIM入りのテレビを無料で配って物販の上がりの上澄みでコンテンツを無料で配布する。それ位の発想がこれからは重要なのだ。

木曜日, 1月 03, 2013

Androidもダメだけど


てっきりAndroidと心中する気満々なのかと思っていたドコモがSamsungのTaizenと無理心中を決めたらしい。HTML5でアプリを作ると言うがHTML5が意味を持つのはOSに依存しないWebベースのアプリを作れるところであってOS独自の開発環境がお粗末なのを糊塗するためではないはずだ。もしかしたら独自のネイティブアプリを作れる素晴らしい開発環境があるのかも知れないが(恐らくそんなものはない)、HTML5をドコモ独自の生態系に閉じ込めるために使おうというのならば呆れてものも言えないのだ。

Androidアプリを作るくらいならHTML5でWebアプリを作った方がましだと何度も書いてきているので、何故HTML5のアプリじゃいけないのだと言われそうだが、商売として割りに合わないAndroidのネイティブアプリを作るくらいならiOSもカバーできるHTML5にしろという話で、ドコモ独自の囲い込みサービスを生き永らえさせるために使われるようなものではないのだ。そんなものに力を入れる位ならフューチャーフォンでもOKなFlashアプリでも続けた方が良いのにと…

結論:日本の家電メーカーがダメになってしまったのは、パソコンメーカーがダメになったのと同じように独自のOSを放棄したから。Androidで囲い込みが難しいからと別なOSに手を出す位なら独自のOSを一から開発したら良いのでは?AndroidもダメだけどTaizenはもっとダメだと思うのである。

火曜日, 1月 01, 2013

謹賀新年


明けましておめでとうございます。

最近はすっかり更新のペースが遅くなり申し訳ございません。
本年も宜しくお願い致します。