足手まといになっていたPCの生産を打ち切ったのは賢明(それにしては遅いが)な方針転換だと思うが、その代わりに「GALAPAGOS」などの電子端末の開発・生産に経営資源を集中すると言う最悪の判断をしたようだ。iPadが売れているからタブレット型の情報端末が売れると考えるのは自由だが、開き直りのネーミングと皆から揶揄される「GALAPAGOS」がPCよりも利益に貢献すると言う保証はどこにもない。
何年も前からあったのに日の目を見ることがなかった電子書籍が、iPadによって一躍表舞台に出てきたので過去の実績(昔から出していたと言うだけの話だが)を持つシャープ独自のフォーマット(端末は失敗したがPC用で細々と続いてきた)に磨きをかけた電子書籍ストアと電子端末を連携させることで一代革命でも起こす気なのかも知れない。
シャープはAndroidベースの電子端末でiPadに十分対抗出来ると考えているようだが、XMDFフォーマットをデファクトにしようとすればAndroidだけではなくiOS用を用意する必要があるが、そんな事をすればiPadのコンテンツを増やしてしまうと言うジレンマに陥る。AmazonだってKindleを売りながらiPad用のアプリも用意したではないかと考える人もいるかも知れないが、Amazonは電子書籍データの販売が生業であってKindleの売上で食っている訳ではない。Appleは独自のハードとストアを持っているがフォーマットは欧米でデファクトになっているePubを使い、iBookストアはiPadやiPhoneのコンテンツを増やす1ツールに過ぎない。要は電子書籍が沈んだとしても大した問題ではないビジネスモデルなのだ。
結論:Androidと心中するのは勝手だが、もう少しまともな事業戦略を持った人間をトップに据えないといけないのではないだろうか。今のやり方はどう考えても失敗したビジネスモデルの焼き直しなのだ。
金曜日, 10月 22, 2010
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