水曜日, 11月 03, 2010

二人で100%

 Jobsが復帰した時に余裕資金は数週間だった瀕死のAppleの余裕資金は間もなく5兆円(株などの机上の数字ではなく現預金。勿論これも単なる紙屑だとも言えるが、少なくとも架空の数字ではない)。チャプター11にならないために必要な資金提供とOSX向けのOfficeのオファーを持ってMicrosoftに乗り込んだJobsがゲイツに語ったのは「二人を合わせるとデスクトップPCの100%を押えていることになる」の名文句。確かに97%を押えているMicrosoftと3%のAppleを足せば100%に限りなく近付くのは間違いないが、頼みに言ったのがJobsで無ければ「ふざけるな」と恫喝されて終りだっただろう。
 
 ゲイツはあたかも対等のようなJobsの言い草に呆れたのだが、Jobsは瀕死の状態のAppleが企業としてMicrosoftと対等かそれ以上の存在だと踏んでいた節がある。時価総額や売上でMicrosoftを上回るところまで辿り着いた現在ならシェアなどは無視して「二人で100%」と言ってもおかしくはないだろうが、明日の運転資金に困っている状態でそんなことを発言したのは何れはMicrosoftを越えると考えていたのかも知れない。

結論:Jobsは現実歪曲空間と言われるが、現実の空間の方がJobsの言葉の方に歪曲されてきたのである。

4 件のコメント:

kiza さんのコメント...

MSが提供したのが、当時200億円だったと記憶しています。 その後、株を売却して十分に元を取ったと聞いてますが、今まで保有していれば、2度の株式分割もあり、優に100倍にはなってたはずですね。 B&MGFの莫大な基金と比較しても、結構な額です。 惜しいことしましたね。

G4 Cube Everlasting さんのコメント...

 コメントを頂きありがとうございます。

 売っちゃったんですか、バカですね。持ち続けていれば今のJobsの資産と同じくらいの金額になっていたのに...そう言えばJobsもNeXT売却時に手に入れた株は売ってしまたような。持っていれば今頃数兆円の資産に...

kiza さんのコメント...

まあ、1991年にLCに支払ったUS$3,000で、AAPL株を買っていれば、当時300株程取得できて、二度の分割で1,200株になってますので、今は2900万円になっていたのですからね。 (どっかに、今までのMacの購入代金をAAPL株に投資していたら、今いくらになっていたか計算した酔狂なブログがありましたね。)

私の場合、LCを買ったことで、仕事にMacを最大限利用し、それから20年禄を食んで来たわけで、AAPL株ではなくてMacを30台以上買い続けた事は決して後悔してません!!!(....と負け惜しみを言ってみる)

G4 Cube Everlasting さんのコメント...

 再び、コメントを頂きありがとうございます。

 捕らぬ狸ではあっても弊社の株価が4桁だった頃、Appleはギリギリ二桁ドル(その後分割)。全部Apple株に替えていれば今頃は...って話は考えない方が...

 生まれながらのマカーとしてはその間に、OSXだけではなく様々なデバイスの再定義を行ったAppleのユーザオリエンテッドな進化に拍手を送るばかりです。

 Jobs復帰前(96年末)87年で進化を止めていたAppleが、僅か数年でMicrosoftに追い越し(シェアでなくOSの質)、今では数年以上リード出来るなどと誰が想像出来たでしょう。