金曜日, 11月 05, 2010

シェアなんて意味が無い?

 代わり映えしないものしか作っていないメーカーであればシェアを取る以外に利益を稼ぎ出す方法はないが、Appleのようにオンリーワンの企業は他の企業の類似商品との比較の材料としてシェアを見ることに何の意味もない。今はジリ貧のDellなどは一時期BTOとファブレスを武器にして鼻息を荒くしていた時期があった(世の中もDellをエクセレント・カンパニー扱いしていた)がこんなものは長続きしない、Dellになったらお仕舞いだと言う私の予測通りDellよりも技術力のあるHPが同じビジネスモデルにシフトしただけでDellの化けの皮は剥がれてしまった。
 
 未だにPCのシェアは二桁にも満たないAppleの利益は腐ったとは言え世界第3位のDellを圧倒的に凌駕。iPhoneやiPadの陰に隠れてはいるが立派な稼ぎ頭の一翼を担っているのである(僅かなモデルで)。製品の在庫管理は明らかにAppleの方が数段上、新商品の投入時期を考えながらの生産調整が可能なため無駄なストックなど発生させる余地さえない(キャリアの販売がメインであるiPhoneでは旧モデルを併売することがあるが)。
 
 Macの世界シェアは大した事はないが、それ以外のデバイスのシェアはAppleが世界を圧倒。まだ、同じジャンルの商品がそろっていないタブレットなどはほぼ100%(95.5%)だし、OSのシェアでは既にAndroidに負けたと言われるiPhoneでさえ、その他大勢のAndroid陣営全社で2,000万台に対したった一社で1,500万台近くを販売。そこから上がる利益は恐らくAndroid陣営トータルの数倍では済まない筈である。

結論:シェアを基準に企業価値を判断するのは20世紀の遺物。薄利多売なんてビジョンがないだけで何の自慢にもならない。21世紀の価格競争は他社よりも高い価格を付けられるかどうかが重要なのである。

2 件のコメント:

kiza さんのコメント...

御意。

http://www.asymco.com/2010/11/03/how-much-profit-did-vendors-capture-from-android-powered-phones/

ここにまさにAndroidとAppleの利益の比較があります。

G4 Cube Everlasting さんのコメント...

 貴重な情報を頂きありがとうございます。

 AndroidどころかApple以外の業界全ての利益を合算してもAppleには遠く及ばないようですね。未だシェア5%にも満たないのに業界の6割の利益を手にしているApple。Androidがなんぼ売れようがiPhoneの販売台数が落ち込まない限り痛くもかゆくもないのが正直なところでしょう。

 iPod miniの時のようにピークの売上の時にいきなり携帯網を使わないIPフォンに置き換えたりするのではないでしょうか。

 「もう携帯通信はレガシーだ」って、後数年で言い出しそうな気がします。