iPodからシェア1位を取り返すためにWalkman開発チームが頑張るどいうドキュメント・ドラマ「ソニー ウォークマンの逆襲」を見た。最近は批判の対象でもなくなってしまったソニーのWalkmanに対して文句はないが、互角に戦える位に復活したという印象でつくられていたドラマには多いに不満を感じた。ニューモデル発売間際の2週間(Appleが新製品に合わせ出荷調整の期間)に4年8ヶ月ぶりにシェアを奪還したことをことさら重要視して逆襲と言いたかったのだろうが、それではあまりに強引すぎるのだ。日本ではソニーはそれなりに大きなシェアを持っているがそれは日本が特殊なだけで、世界を見ればソニーはシェア的に逆襲(今のWalkmanが音楽プレイヤーとしても出来が悪いとは思ってはいない)など一度も起きてはいないのである。
ソニーにとってiPodは音楽プレイヤーかもしれないが、AppleにとってiPodは次のステージに移った商品だ(だからclassicモデルがあるのだ)。現在のiPodにとって音楽は様々なコンテンツの中の一つに過ぎないし、スマートフォンとされるiPhoneも音楽プレイヤーとして捉えればWalkman(ソニー)は一度もシェアの1位を奪還したことはないのである。
結論:「ルビコンの決断」という名前だが、ソニーはどんな決断をしたというのだろう。恐らく諦めずにiPodと戦うことを決断したと言いたいのだろうが...iPodの製造を請け負うことにしたなどというのならば「ルビコンの決断」の名に恥じないいように思うが、いつかiPodに勝とうと頑張ったというのではそんな大げさなものではないと思うのだ。文句が言いたいのはソニーではなく間違った論点のドラマを作ったTXの方である。
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