水曜日, 1月 26, 2011

Appleの強みは共食いも容認出来る商品戦略

 自社製品の共食いを恐れて製品戦略を組む事が出来ない他社を尻目に思いきった商品を発表出来るApple(SONYのように事業部ごとで共食いをするバカはいるが、流石のSONYでもそんな事をする余裕はなくなったらしいが)。同時に、デフォルトの仕様をレガシーだと切り捨てるのもAppleである。他のメーカーであれば切り捨てるのではなく新たなデバイスを追加する安全策を取るところだが、Appleはバッサリとそんなものは無かった事にする戦略を取ってくる。一時隆盛を誇ったネットブックが駄目になってしまったのはiPadの発表が大きかったのだが、iPadと差別化するためにAtom以上のチップを載せられなかったのも通常のノートブックとの共食いを恐れたからだったのは間違いない。高性能チップを載せたのでは通常のノートを買うバカはいなくなってしまうジレンマを恐れたのだ。
 
 誰もが思い付くのはiPad vs MacBookだろうが、実際にiPadとMacBookはダイレクトに共食いをする商品のように思えるが、更にMacBookAirも大幅値に下げされストレージ容量などの問題はあるが速度(クロックではなく実行速度)や重量からすれば十分に対抗機種になる商品となってしまった(旧モデルまでは一番高価格帯だったおだから普通メーカーならばのけ反る戦略変更だ)。そして、次のMacBook Proは、Airと同様にHDDを取っ払いSSDマシーンになる筈だがそうなると、Airとどこが違うのだと突込まれる商品になり兼ねない。13インチなどもろに被りそうなものだが、CPUの能力差とマザーの違いでギリギリ仕様の上で共食いにならない商品構成にするつもりなのだろう。それでも普通に考えれば複数購入など期待出来ないので共食いになってしまうところだが、iPadとの組み合わせ販売が成り立つと考えているのだろう。

結論:Appleが(他のメーカーなら)共食いになる商品を出しても大丈夫なのはハードとOSの両方を持っているからなのである。どちらも他社に依存しているメーカーには出来ない芸当なのである。まあ一番はブランド買いの対象ってことなのだろうが。

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