月曜日, 12月 31, 2007

Appleのした事

 今年はiPhoneの発表と言う目玉でスタートしたApple。来年も勿論Appleの年になるのだが、総括と言う事でAppleは何をして他社は何が出来なかったのかを書いてみたい。

iPhoneのした事
その1:携帯電話の付いたiPodに過ぎないと言う批判もあるかもしれないが、携帯電話とiPodとWebをほぼ完全な形でソフトウェアで一体化した
その2:今迄にあったtouchセンサー型のユーザインターフェイスがいかに間違っていたかを明らかにした
その3:Windows mobileが如何にタコなOSかを明らかにした
その4:水平統合で作り上げた端末を垂直統合で販売すると言うビジネスモデルの構築
その5:ハードウェアスイッチがインターフェイスを制限する諸悪の根源である事を明らかにした
その6:モーションセンサーの正しい使い方を示した。日本のメーカーはモーションセンサーで操作するゲームやミュージックプレイヤー何てのを出したが勘違いも甚だしい(携帯電話はWiiのリモコンとは違うのだ)

Leopardのした事
その1:未完成のVistaを発売させた。もっと早い時期にLeopardがでると考えたMicrosoftは準備の整わない出来損ないのOS(SP1の出る来年が本来の発表時期の筈)を出してしまい墓穴を掘ってしまった
その2:機能の進化と速度の向上と安定性を同時に達成した。余計なインターフェイス以外に目新しい物もなくサイズと重さだけ増やしたVistaのダメさ加減を引き立たせる結果に
その3:検索機能とGUIの融合。SpotlightとCoverflow、QuickLookによってファイルアクセスの概念(ファインダやexplorerを必要としないファイルアクセス)を変えた

結論:Appleにとって既存の技術を正しい形で製品化出来ることを示した1年だったが、他社にとっては技術の使い道がわからない事をさらけ出した1年であったようである。

Appleが切り開く新たな地平

 Starbucksの店舗内で流れているBGMをiPhoneやiPod touchで購入出来るサービスがアメリカでは始っているが、その先に小売店での決裁をiPhoneで済ませる事が出来ると言う仕組みが組み込まれようとしている。まずは、Starbucksのメニューから商品を注文すると言う形になるのかも知れないが、Starbucksで始っているiTunes Storeのように、店舗内の無線LANを使って店舗独自のコンテンツが表示され、そこに出てくるメニューから商品を購入出来る(レジを通らない決裁)システムを開始しようと言うのである。

 日本ではFericaカードを使っての電子決済が広がろうとしているが、これがBluetoothやWiFiを使ったものになればレジの前に並ぶ必要が無くなり(Fericaは結局レジが必要、財布を出す必要がないだけだ)、店舗内の何処でも決裁が可能になるのである(決裁はiTunes Storeが受け持つ)。決裁するためのアカウントの問題はあるが...

結論:AppleはICチップ(ハードウェア)を使わない新しい電子決済の道を考えているようである。

金曜日, 12月 21, 2007

期待外れ大賞

 アメリカの2007年期待外れ大賞に、Windows Vistaが見事に選ばれたが、この結果には全く納得が行かない。もちろんVistaが素晴らしいと思っているからではないのは、私のblogを読んでいる人ならば百も承知だろう。

 始めから何の期待も持っていなかった出来損ないのOSが、予想通りの形で発表されたのだから全く期待外れではない。それどころか、AppleがLeopardををもっと早く出すのではないかと読み間違えてリリースを早めたために、私の期待以上に出来損ないのまま発売してしまったのだ

結論:本当はLeopardに上げたいところなのだが、期待以上に散々だったMicrosoftには、期待以上大賞を贈りたい。

水曜日, 12月 19, 2007

何処の馬の骨

 ウォール・ストリート・ジャーナルの記事で俄に日本におけるiPhoneのキャリアの話が現実味を帯びてきた。今年の年初のMacEXPOに、御大自ら出掛けて行ったSoftbankとDoCoMoの一騎打ちなることは分かっていた(CDMA2000の3G端末は5年間開発しない契約になっている)のだが、Softbank(国内3位)は、あくまで当て馬でDoCoMoになることは既定事実だと思っている。

 但し、ここに大きな問題も隠されている。Appleは相手が何処であろうと絶対に自分たちの主張は変えないと言う事だ。総務省の指導で、現行の端末販売にメスが入り奨励金で端末を割引販売すると言うビジネスモデルは一部壊れ始めたが、Appleの端末の販売方法はそんな生易しいものではない。簡単に言えば、キャリアに販売の主導権は無いに等しい。独占的にDoCoMo向けiPhoneを作ってもらえると言うだけだ。当然端末の販売はApple Store(オンラインも含めて)がメインになる。恐らくAppleは以下のような条件(当然、必要・十分条件などではなく必須条件だ)を提示しているはずだ。

必須条件
その1:レベニューシェア。月額使用料から決まったパーセンテージをAppleに支払う
その2:iPhone専用のサービスパッケージ(海外同様の月額固定プラン)を用意する
その3:iPhone用にWi-Fi網を解放(つなぎ放題)する
不要な条件
その1:ミニマム・コミットメント。端末をDoCoMoに買ってもらう気はない。場合によってはDoCoMoショップには置かないかも知れないなのだ。
その2:販売奨励金はいらない。iPhoneは希望価格で売れば半分は利益になる商品なのだから、補填は不要

 要は、Appleのビジネスモデルを一つ残らず認めろと言う話なのだが、それに乗れないならば、話はご破算なのである。他のメーカーに対してどうだとか、前例がないなどはAppleには一切通用しないのである。

結論:iTunes Storeの件もあるので一部譲歩があるかも知れないが、要はiPhoneが本当に欲しいか欲しくないかが肝心なのであり、欲しかったら黙って言うことを聞くしかないのだ。Appleに取ってはDoCoMoも”馬の骨”の一つなのである。

火曜日, 12月 04, 2007

来年の話をすると...

 年の瀬も迫り、もう気持ちはSan FranciscoのMac EXPOに移っている(その前にクリスマスや子供の誕生日とイベントは目白押しなのだが)。EXPOのキーノートスピーチはJobsが務める事になったが、そこで発表されるものを予測してみたい。

今回の目玉商品
その1:Apple製のサブノートを発表。HDD・DVDドライブ非搭載。12インチLED液晶。CPUはPenryn。実現度96%。
その2:Apple製VM。Parallelタイプか、CrossOverタイプかは不明だが純正のバーチャルマシーンを出す。実現度60%。
その3:iTunesでフルハイビジョンビデオデータの販売とサブスクリプション・サービスを開始。加えてiPod touch用のゲームも販売。実現度80%。
その4:家電用OSXのライセンスを発表。合わせてAppleから新たな家電製品の発表。実現度25%。
その5:PC用Leopardをライセンスを発表。逆BootCampを搭載しMacに必要なドライバーをインストール可能。条件はWindowsのライセンス版の販売を行わないこと。実現度20%。

結論:何が起こるかは分からないApple。鬼は笑わないかも知れないが、ヘビーユーザの雄叫びは聞こえるかも知れない。