日曜日, 2月 28, 2010

開発者は、「iPad」に走る

 「Nexus One」の不人気が水を差した形になったAndroid陣営。複数のバージョンが混在し各社が自分の都合でアプリを開発しているため混とんとした状態が続いているのはご存知の通りである。もう一つの核になるとカスゴミが書いているWindows Phone 7は本当にフタが開くまではどうなるか分からない状況が続くだろう。そんな中、iPad用のSDKを更新し続けているApple。モバイルメディアの可能性を目に見える形で提供しているiPadへと開発者の目が向くのは必然だろう。
 
 更に、iPhoneのSDKを手に入れると言うことはフル機能のCocoaの統合開発ツールを全てのiPhone OS開発者が手に入れ、Macの開発環境を目にする事を意味する。iPhoneアプリ開発を切っ掛けにしてMacの世界を知る開発者が、世界中にあふれ返る状況になった訳だ。iPadとMacの垣根はiPhoneやiPodのそれより格段に低い事をiPad用のiWorkが示した。iPadの開発者達がいつまでもそこにとどまり続けるのかは知らないが...
 
結論:バージョンコントロールも出来ないAndroid、開発環境の統合も出来ていないWindows Phone 7。開発者達がiPhone OSやHTML5ベースのウェブアプリに走るのは必然なのである。

金曜日, 2月 26, 2010

iPadは世界を制する

 元AppleのEvan Doll氏がスタンフォード大学でiPadのユーザインターフェイスデザインに関する講義を行った。その中で、アラン・ケイ(パソコンの父)が、Jobsに語ったコメントを引用した。
 
---- 以下アラン・ケイのコメント引用 ----
初めてMacが発表された時、Newsweekの記者がこれについてどう思うか私に尋ねてきた。そこで私は、評価する価値がある初めてのパーソナルコンピューターだ、と答えたね。それもあってか、iPhoneの発表プレゼンのあとSteve(Jobs)は、iPhoneは評価するに価値がありますか? と聞いてきた。

私は、スクリーンを5x8インチ(約12cm x 20cm)くらいにすればいい。そしたら世界を制することができるよ、と答えた。
---- 引用終了 ----

結論:iPhone OS + 大きなディスプレイが、世界制覇の条件だとすればiPadがそれなのだ。発売までに発表されていない機能が搭載されていたら...世界の終わりになるかも知れない。

2009年有料音楽配信数、前年を下回る

 社団法人日本レコード協会が2009年の有料音楽配信のダウンロード数を発表した。前年比で、2%減の4億6,822万回。金額ベースでは前年並だった。モバイルサイトからのダウンロード(着うたなどか?)が前年比で4%減、インターネットからのダウンロードは12%増だったが結果的にマイナスになったようである。

結論:このまま行けば有料音楽配信はジリ貧になる。アメリカのように全てのメジャーレーベルがiTunesに楽曲を提供すれば一気に増えるのに...ケータイのダウンロードはボッタクリだとみんな気付いてしまったのだ。いくらWalkmanが、頑張っていると言い張ったって絶対数があまりにも違い過ぎるのだ。

木曜日, 2月 25, 2010

Windows Phone 7のSDKは用意されているのか?

 物が出るのは今年末らしいWindows Phone 7。AppleなどはiPhoneの発表時には例えβであろうと新しい機種にも対応したSDKを同時に配布しているのにWindows Phone 7発表ではではSDKのアナウンスさえなかった。Silverlightがアプリ開発キットの主要コンポーネントなのだろうが、Xbox LiveやZuneを含む(噂ではPlayStation Networkにも完全対応するそうだ)端末用のアプリをそれだけで開発しろなどと考えているのではないだろうか。
 
 Windows mobileの失敗で最後尾に付けているMicrosoft。勝手に起死回生と考えるのは自由だがWindows mobileに死亡宣告を出すのならば、開発者向けにWindows Phone 7に乗り出す気持ちを持たせるお土産を用意するのが常識だと思うのだ。MicrosoftがスマートフォンのトップバッターでWindowsの様に独占状態であれば黙っていてもサードパーティは追随せざるを得ないが、実際には誰にも相手にされていないのが現実なのである。

結論:まだ、10カ月もある(どうせ遅れるから2年?)と考えているのかも知れないが、AppleはApp Storeを投入する時には開発者を取り込むためにSDKを配布したことを考えれば、統合開発ツールが未発表などというのは信じられないのだ。もしかして、まだ出来上がってなくて、今回のデモはFlashか何かでこさえたナンチャッテだったりして...ありそうな話だ。

水曜日, 2月 24, 2010

iPadは大きくなったtouchではない

 iPadを冷ややかに見ている人の中には、iPod touchの強化版だ、大きくなっただけだと見ているようだが、画面が大きくなる事で全く違うデバイスになることに気付いていないようである。Windows mobileがディフュージョン版のWindowsなのと同じような感覚でiPhone OSとiPadを見ていたのでは本質を見誤る事になるだろう。iPhone SDK3.2の中味が少しずつ明らかになり、APIを細かに見ていくとJobsの発表では触れられていない機能が多く隠されている事が分かってきている。
 
 一方で真に革新的なデバイスかと言われればそうではない。ハードウェアとしてみた場合別に取り立てて見るほどのものではないからだ。Apple設計とは言えARM系のカスタムチップは、cellのような超弩級のチップ(cellは消費電力も超弩級なのでモバイルデバイスで使い物にはならないが)ではないし、他のパーツも特別なものは使われてはいない(買い占めてはいるが取り立てて騒ぐ部品ではない)。iPadはハードウェアとしてみればどこのメーカーでも同じように組み上げる事が出来る簡単なデバイスに過ぎない(いくらマカー私でも嘘は付かない)が、練り込まれたOSのUIがiPadを真に革新的なデバイスに化けさせているのである。PCの操作を代替えするためにマルチタッチ・インターフェイスがあるのではなく、指で操作する事を前提にマルチタッチ・インターフェイスを最大限に利用した事がiPadの武器なのだ。

結論:iPadでは画面が大きくなった事でiPhoneたtouchでは不可能だった操作が可能になる。これだけでiPadは大きくなっただけのtouchではなくなるのだが、それが理解できない人にはiPadを越えるタブレットは作れないのである。

雲泥の差

 Windows Phone 7で起死回生にになるかどうかは蓋が開いてもいないので とやかく言っても仕方がないのだが、あまりにも競争が激し過ぎて儲からないとされるApp Storeのアプリケーションが15万を越えている(現在約18万)に対し、Windows mobile用のアプリは堂々の700本未満。Windows mobile用のアプリはWindows Phone 7では動かない事が明らかになっているが、この本数なら確かに見捨てても問題はないだろう。
 
 成長率が一番なのはAndroidの15%(月に3,000本の増加)だが、アプリの総数が2万弱とAppleの一カ月弱の新規登録数と同じ規模なので暫くの間は差が広がるだけだろう。Nokia以下の全てを足した総数がApp Storeの一カ月の新規登録にも満たない事を考えると2強どころかAppleと、その他と考えるのが正しいのだろう。

結論:App Storeは完全な過当競争の場になってしまった。他のストアで勝負をする方が間違いないのかも知れない。

Windows Phone 7?

 Windows mobileはどこからどう見たって出来損ない(機能縮小版)のWindowsだったので、Windowsと言う冠を付けるのは当たり前だと思うのだが、Zuneをベースに全く別物として作られたWindows Phone 7にはウインドウの概念がないのにWindowsの冠がつくのは如何なものだろう。7の数字を使っているがWindows 7とも関係は無いし...

結論:全然、売れていないZuneを冠にするのは印象が悪いと思ったのだろうが、誤解を生むようなネーミングは不味いと思うのだ。.Net Phone Xとかにすれば良かったのでは?

火曜日, 2月 23, 2010

Apple TVもiPhone OSで生まれ変わる

 Appleが新しいプラットフォーム向けにiPhone OSを移植するチームのマネージャーを募集しているようだ。このチームは、「ローレベルのプラットフォームアーキテクチャ、ファームウェア、コアドライバ、新しいハードウェアプラットフォームの調整」を担当することになるのだが、応募者にはソフト開発管理の経験やドライバ、カーネル、ファームウェア技術に携わった経験、SoC(システム・オン・チップ)レベルの設計の理解などが求められている。

結論:AppleTVがiPhone OS端末として生まれ変わるのだろうが、MacBookAirもキーボードの付いたiPadとしてリプレースされる可能性もあるようだ。

まだ、完成もしていないWindows Phone 7のために...

 2010年年末に正式に発表されると言われているWindows Phone 7。本当にWindows Phone7で動いていたのかは不明だが、少なくともデモンストレーションされた端末は、それなりに洒落たインターフェイスで動きもそれなりだったようだ。それにしても、Microsoftは既にiPhoneとAndroidの実働するデバイスが広く行き渡っているこの時に、1年も先に出るかも知れない端末のためにアプリケーションを開発しようと言うサードパーティがどれ位あると踏んでいるのだろう。それも、相変わらずのライセンス契約の上で...まだ正式なSDKもない状態で...
 
 ハードウェアを持っているAppleは、基本的にOSは無料と言う流れになってきている。OSのパッケージ販売は続けているが、何れはそれさえ無料で配布されることだろう。PCが売れようが売れまいが、OSのライセンス料が収益になるビジネスモデルで成り立ってきたMicrosoftは、モバイルOSも同様に考えているのだろうが、価格競争からコスト削減を迫られているメーカーは例え数ドルであろうとライセンス料がかかるWP7(Windows Phone 7)ではなく既に正式に手に入るAndroidを選択する可能性の方が大きいのである。

結論:2011年に、Microsoft製のWindows phoneが出ると言う話もあるようだが、その頃にはiPhoneは全く別の商品になっていると思うのである。

iPadでFlashは動かない

 Flashを使うとバッテリの持ちが85%短くなるとJobsが現実を歪曲した発言があったが、Flashの一番の問題点はクラッシュを起こす事でも、パフォーマンスが悪い事でもないという意見がFlashの開発者から上がってきている。それはFlashで多用されている機能がタッチインターフェイスでは不可能だという根本的な問題点だ。
 
 Flashにはマウスアイコンがターゲットエリアに入るとコントロールメニューが現れたり、画面が遷移したりする「マウスオーバー」が標準的なインターフェイスになっているが、これはタッチパネルでは実行不可能。メニュであればクリックで表示させる事も可能だが、クリックをしたのでは不味い動きは取り入れられないのだ。YouTubeのようにEmbedタグなら別にどうという事はないんだろうが、少なくとのFlashでiPhone OS用のアプリケーションを作るのだとしたら根本的に設計をし直さなければいけなくなり、そんな二重の手間をかけるくらいならHTML5で記述する方が理にかなっているのだ。

結論:マルチタッチ・インターフェイスを前提に設計されていないFlashでは無理なこともある。動くのと使えるのとは全く次元の違う話なのである。Java scriptもそうだけど...

月曜日, 2月 22, 2010

Windows mobileとWindows Phone 7は全くの別物?

 Windows Phone 7とWindows mobile 6.5は全く別のアーキテクチュアで、Windows Phone 7には、アプリの下位互換性がないという話がある。Windows CE から始まったmlobileは氏素性のままWindowsでありPC用のWindowsで動くアプリをモバイル端末上で動かすためのOSだったが、Windows Phone 7はXbox LiveやZuneソフトウェアと統合されPCよりはゲーム機の世界に足を踏み入れたもののようなのだ。

結論:それでも、懲りもせずOfficeは作るんだろうか。VistaがしくじったようにWindows Phone 7もビジネスの世界からは見放されると思うのだ。

金曜日, 2月 19, 2010

既に実績あり?

 日本で電子書籍は無理と言われているが、どっこいそれなりに頑張っているようだ。漫画が中心だがeBookJapanの累計ダウンロード数が10万を超えたとの発表があった。著作権切れ(そのため無料)とは言え青空文庫だって相当数ダウンロードされていると思う。既存の出版社がコンテンツを提供しなくたってコンテンツはいくらでもあるのだ。

結論:新刊が電子書籍にならないのだから、古典に触れる言い機会になるのでは?

Appleのベストとワースト

 英国ITのV3がAppleのベスト10プロダクツとワースト10プロダクツを発表した。

ベスト10
10位:Blue & White G3 墨田区の生涯学習センターのPCはこのMacだったな。贅沢。
9位:Macintosh Ⅱ これにPhotoshopとQuark入れて、4D(FileMaker以外のDBだってあるのだ)入れてたらそれだけで自己破算
8位:LeatherWriter 素晴らしいのは分かっていてもプリンターに80万出すならMacintosh Ⅱを買った方が...
7位:iTunes これがなければWalkmanだってこんな状況には...
6位:PowerBook 170 ノートブックの手前がパームレストになったのはこいつが出てからと知らないだろうな
5位:Apple Ⅱ Appleがあるのもこのマシーンをウォズニアックが作ったから
4位:iMac G3 ここからAppleの復活が始まったのだ
3位:iPod nano 私なら最初のiPodにしてしまいそうだが、初代はニッチ商品に過ぎ無かった
2位:iPhone 電話メーカーを舐めるなと言われたが、今電話メーカーは真似るなと言われる
1位:Mac OSX シェアは関係なく誰も(物の良さを分からないバカ以外は)が優れたOSだと言われるNeXTの至宝

ワースト10
10位:Quick Take 100 Appleがデジカメを作っていたことなど知らないのでは...Apple最初の家電?
9位:Pippin BANDAIとジョイントで作ったゲーム機。アナログモデムでネットワークを利用するのはやはり始めから無理だったのだ
8位:iPod HiFi BoseやJBLがいるのにスピーカーを出すのはいくら何でも無理と言うもの
7位:PowerPC M88K(Motorolaのリスクチップ)よりはまともだったとは思うがPCではAppleしか使わなかったのが敗因だ
6位:Mac OS9 8.6で取り戻した評判を再び落としてしまったのは問題だった。最終バージョン(9.1)は安定していたが、その頃には初代のOSXが...そもそも、Macは直ぐ落ちるなどという迷信が都市伝説になってしまったのは7とか8にやたらとCDEVを入れる知ったかぶりのユーザが悪かったと思うのだが
5位:eWorld Apple専用のネットワークサービスだったが、サービスの割にお値段が...結局その遺産がアメリカンオンラインになったのを知っているのは自慢にならない?
4位:Performa line テレビをQuickTimeに出来たりとマルチメディアに強いのがいたり、PCカードでWindowsが動いたりと日本の家電メーカーのような無茶をした徒花
3位:”Hockey Puck"mouse 初代iMacにバンドルされていたヨーヨーマウス。形はかわいかったが握り難い、腱鞘炎になるとさんざんの評判だったが、同僚の女子(トウは立っていたが)で頑なにこれを使う頑ななのがいた。今も結婚できずにこのマウスを使っているのだろうか
2位:20th Anniversary Mac 洒落てはいたが価格は洒落にならなかった。9,000ドルで限定商品だったが結局売れ残った
1位:Apple Ⅲ 熱で自然にボードが抜けると言うのじゃ腰が抜けてしまうのだ

 以上が、V3の結果だが、ここで番外編として私のベスト3を。

CEOベスト3
3位:Steve Jobs 何で1位じゃないのだと言われてしまいそうだが、彼よりも素晴らしいCEOが他にもいるところがAppleの凄いところなのだ
2位:John Scully Jobsに「このまま一生、砂糖水を売りつづけるのか、それとも世界を変えるチャンスをつかみたいか。」と言われて(腹を立て)ペプシコーラからAppleに移り、JobsをAppleから摘み出す。この試練がなければ今日のJobsの成功は無かったのだ。彼のおかげでPixarが誕生し、OSXが完成したと言っても間違いない
1位:Gil Amerio 成長を遂げ世界一の経営者になる可能性を秘めていたJobsに世界一の場所を提供したのだから、人を見る目に狂いはなかった。例えそれで自分が追い出されたとしても...

結論:今日のJobsがあるのは偉大な経営者が他にもいたからだとおわかり頂けただろうか。分からないとしたら...もう何も言いません...一生気持ちが通じ合いそううもないので。

iPadには標準で複数の辞書が?

 iPhone 3.2SDKの最新バージョンを持っているわけではないので実際に確認は出来ないのだが、AppleInsiderの情報が正しければ最新版のSDKには辞書のフォルダーがあり、その中には6種類の辞書が含まれている事が分かったようだ。含まれている辞書は、Apple辞書、New Oxford、Oxford Thesaurus、大辞泉、プログレッシブ、類語?(Rで始まるので)のようである。これらが各アプリから利用可能になれば非常に便利になるだろう。

結論:あくまで、現段階のSDKなので最終版がそうなるかは分からないが一旦入れたものをなくすとは考え辛いのである。

木曜日, 2月 18, 2010

Windows Mobileに黄信号

 題名はGIZMODOからのパクりだが、Windows Mobileの失敗が2007年から始まった原因はWindows Mobileの元々のライバルだったPalm OS(その頃にはもう完全に落ち目だったのに、スマートフィンを電話の出来るPalmだと考えた)対抗でOSを作り込み、RIMが眼中に無かったことだと思うのである。PalmがコケたのをWindows Mobile(元はWindows CE)が優れていたからとでも考えたのだろうが、実際は携帯の機能が上がってPDA市場そのものが無くなっただけだったのだから、そこから派生したOSが覇者になることなど最初から無かっただけの話なのである。

結論:しばしばMicrosoftはライバルを見誤ると言う失敗を犯している事は以外に知られていないが、Mac OS(Syetem 7)をライバルと決めて登場したWindowsは時代がNeXTにしてやられ、モバイルではRIMに完敗し、更にiPhone OSにやられた。今年後半にWindows Phone 7を出すつもりらしいが、その頃にはAppleはiPadを主戦場と考えている。Jobsがタブレットを作らないと言ったら、もう準備が終ったと考えなければいけないのは常識だと思うのだが...SONYもこれから作る言っていたような...ご苦労様な話である。

AppleとMicrosoftの違い

 私がマカー(世間の評価通りだ)なので話半分で読んでもらえれば良いのだが、PCでは当たり前の価格競争に曝される事もなく(OSXをライセンスしていないからライバルがいないだけだと言われそうだが)一人元気なApple。冷静(損得勘定とも言う)に判断すれば、使い易いかどうかは別にして(Vistaが酷過ぎたと言う追い風はあるが)Macでだけ出来てWindowsに出来ない事はない(その逆は沢山ある)のだから、この不景気な世の中でApple製品が売れる要素などどこにもない。これは事実である。iPodとどっちの方が機能が優れているかと聞かれてWalkmanの方が上だと答えるのと全く同じ理屈だ(誤解している方もいるようだが、機能的にSONYの商品が劣っていると書いた事はない。勿論、の使い易さが最悪だと書き、だから売れるはずがないとは書いたが)。
 
 話をSONYからMicrosoftに戻すが、Jobs復帰後のAppleの方がMicrosoftよりも高く評価されるようになったのは、Appleが単純なデバイス(物)ではなく物語を売り物にする企業になったからである。Appleの作り出す物語の大半は、ハードウェアではなくソフトウェアを中心として作り出されている。だとすれば、ハードを持たない(ゲーム機はこの際別にして)ソフトウェア会社であるMicrosoftが物語を作り出せないのはおかしな話なのだが...
 
結論:AppleとMicrosoftの違いは、物語(ビジョン)を持っている経営者がいるか、いないかの違いなのである。Jobsは物語を作れる経営者で、バルマーは物語に登場する(化け物約で)経営者なのだ。物語のない物が売れない時代になったのを知らないのはMicrosoftやSONYばかりではないのだが...

土曜日, 2月 13, 2010

iPadは売れない?

 発表前に夢のような噂が出ていたせいか、実際にiPadが発表されると欲しいと言う人が減ってしまったそうだが、それは期待が多すぎたのがいけないのだろう。

 ネットブックやKindleと比較されることが多いせいか、電子書籍リーダーとして見た場合iPadはダメだとか、ネットブックのように本当のPC(何が本当かは知らないが)として使えないと思えるのだろうが、Kindleがあくまで電子書籍を読むツールでしかないが、iPadは電子書籍も読めるツール。ネットブックは性能は別にしてノートPCだが、iPadはネットワークを利用してサービスとコンテンツを利用するツール。スマートフォンでは得られないでは得られない大きなディスプレイを持っているため、今後はフル機能のアプリも出てくるだろうが、iPadはデータの作成が従で利用が主になるデバイスなのである。
 
結論:初代のiPadには足りない機能が多いが、それはデジタルデバイド(情報格差)を無くすことが主眼だからだ。PCをいじり倒す人たちから低い評価しかもらえないのだから、iPadが飛ぶように売れるとのお墨付きを頂けた事になる。何故なら、彼らにはiMacもiPodもiPhoneも理解(評価)できなかったは間違いない事実なのだから。

金曜日, 2月 12, 2010

敵が存在するから「iPad」は勝てる!

 GIZMODOに表題のblogが載ったら早速PC亡者のコメントが載っていた。翻訳された元記事は至ってまともな事を書いているのだが、それに食ってかかっているのだ。
 
 妄想ばかり載せるなとか、Mac信者の巣窟だとか...
 
 自分の事をネットブックが使えるから偉いと思っているのかも知れないが、blogはiPadは誰でも使えるデバイスを目指していて、ネットブックにしろKindleにしろ誰もが簡単に使いこなせない本格的なツールがあるからこそ、Appleの製品の使い易さが引き立って売れるのだと書いているどこが妄想なのだろう。

結論:もしかして、ネットブックがiPadを駆逐してKindle以外は売れないと思ってるとしたら、その方が妄想だと思うのだが...

木曜日, 2月 11, 2010

次のiPhoneに載るのはApple製のSoC

 iPadに使われているチップは、AppleによってカスタマイズされたARM系(Samsungが製造?)。その中味がどういう構成になっているかはiPadを手に入れて分解でもしなければ分からないが、ただ一つはっきりしているのは次のiPhoneには同じチップか同系列のチップが使われる事である。何故なら、P.A. Semiの買収を発表した時に、Jobs自身が「P.A. Semiの買収はiPhoneのためのチップを手に入れるためだ」と発言しているからだ。

結論:次期iPhoneには、間違いなくApple製のチップが載るだろう。

ランニングコストが一番安いのはiPhone

 普通のケータイを含めてもランニングコストが一番安いのはiPhoneだと言ったら何をバカなと思われるかも知れないが、滅多にメールも電話も掛けないと言う人でも恐らくiPhoneが一番安上がりな端末だろう。
 
 iPhoneでパケット定額フルにすれば、パケットの上限は4,410円。月月割にすれば端末代もなし。docomoのBiz・ホーダイ ダブルやパケ・ホーダイ ダブルの上限が5,985円(moperaで更に315円)なので、差額は1,890円の差。2年間で46,000以上の差になってしまう。一括購入にしてしまえば月々に掛かるのは基本料から全て込み込みで3,785円。更に1,920円も割引になってしまうので91,440円の差(一括購入の端末代がいくらになるかが問題だが)。

結論:キャリアがSoftBankでなければ絶対に買いなのだが...SoftBankなので新でも買わない...そこまで向きになる事でもないが。

iPadの製造コスト

 iSuppli CorporationがiPadのパーツコストを試算したそうだ(製造コストは入っていない)。パーツコストなのであくまで部品代だが、16GのWi-Fiモデルで約220ドル、32Gの3Gモデルで約290ドルという結果らしい。組み立てコストはどちらも同じだと思うので一番利益が高いのは32Gの3Gモデルで、マージンが一番低いのが16GのWi-Fiのようである。

結論:マージンが低いと言っても原価割れはしていないので16GのWi-Fiモデルばかりを購入してAppleを潰そうなどとは考えないように。初期のPS3と違ってどのモデルでも売れれば儲かるのだ。

水曜日, 2月 10, 2010

全然売れていない”Nexus One"

 前評判はあれだけ高かったのに最初の1カ月で8万台しか売れていないNexus One。同じ時期に初代iPhoneが60万台も売ったのとは大きな違いである(売り方は違ったので一概に批判をするのは大人げないが)。前のバージョン(Android 2.0)で動いているDroidだって525,000台。どう考えたって”Nexus One"は売れていないと思うのである。

結論:長い目で見てAndroidがiPhoneを追い落とす事はあるかもしれないが、短期的にiPhoneがNexus Oneに負ける事は絶対になさそうな雲行きなのだ。

FlashをサポートしないのはAppleだけ?

 FlashをサポートしないのはApple1社だけだと声をあげているAdobe。スマートフォン用のFlash 10.1が出たようだが、Androidの2.1でしか動かないらしいという噂がある。Adobeは、AndroidのSDKのコンパイラが悪いんだと言い張っているようだが、Android 2.1以前はシャットアウトだとすれば、まともに動くのはNexus One位しかないのでは?
 
 AndroidがiPhoneのように普通にOSのアップグレード可能なのかどうかは知らないが、もしそうでないとしたら次のバージョンになったら今度は2.1では動かないのじゃないだろうか。こんなことを続けているとApple以外もサポートしなくなってしまうと思うのは私だけだろうか。

結論:Appleも傲慢な会社だが、Adobeも負けてはいないのである。

Microsoftは「革新力のなさ」と「内紛」で衰退して...

 本当の意味で一つも自らの力で何かを生み出した事のないMicrosoft。元幹部に、「革新力のなさ」と「内紛」で衰退していると語られてしまっている。Microsoftの成功の秘訣が「革新力」だったなどと思った事もない人間からすれば、元幹部の発言も的外れだと指摘したいところだが...
 
Microsoftの革新力の証
MS-DOS:シアトル・コンピュータ・プロダクツ社の25,000ドルで買い取ったQ-DOS(86-DOS)がベース。デジタル・リサーチがIBMにCP/Mをライセンスしていれば今日のMicrosoftは無かった。
Windows:非力な86系のチップでGUIを可能にするには386まで、待たなければいけなかったのは分かるが、Windowsの成功のベースとなったのはIBMとの共同開発であったOS/2が起源。SONYと任天堂の仲違いからプレステが誕生したのと同じようないきさつである。
IE:Netscapeに負けたSpyglassのMosaicのライセンス品の改造からスタートしたWebブラウザー。バージョン4までは、全く同じコードだったようだ。そう言えば最初に使っていたWebブラウザーは、Mosaicだったな。
SQL Server:SybaseのOS/2向けのSQL Serverの移植版がその始まりのため、今でもインターフェイスレベルでの互換性が残っているらしい(その辺は書き換えていないと言う事?)。
Office:Mac用のアプリとして開発されたExcelとWordが進化して誕生したOfficeは、唯一Microsoftオリジナルと呼べるプロダクツ。MacのGUIを利用したExcelがWindowsのベースとなったのは疑いようのない事実である。未だにMicrosoft社内で、MBU(Macintosh Business Unit)が別格なのは当たり前なのである。

結論:Microsoft成功の神髄は、ビジネスセンスと敵愾心の合わせ技。IT業界にとってプラスとなるビジョンなど一度も自身で作り出した事はなかったと思うのだが。

だから言わんこっちゃない

 iTunes Storeでの均一価格をやめ、3種類に変更したWarnerの売上が減速しているようだ(売上そのものは、まだ伸びているが伸びが小さくなってきた)。旧作は大幅に値下げし、新作を高くするという価格政策が仇になってしまったのだが...
 
 均一価格なら単純に曲が好きかどうか購入の動機付けになるが、新作だからと倍の価格を付けたのではどう考えたって割高感が先にたってしまう。元々新作と旧作の価格が違うものからスタートしたわけではないiTunesに、そんなものを取り込んだらこう言う結果になる事は、明らかだった。
 
 後から制限を強化するのは愚の骨頂。与えられていた自由が少なくなって喜ぶ人などいるわけはない。規制と言うのは最初にきつくして後から緩めるものだって決まっているのに。

結論:人の心理をもっと読めばこんなバカな事はしなかったという良い見本なのである。

今回は、大外れ

 もしかしたらと思われていたMacBook Proのニューモデルの発表はなかった。EXPOに対するお土産は結局、Aperture 3だった。

結論:出荷が24時間以内のままだったのだから、そちらを重視すべきだったようだ。そう言う時は、大抵ソフトウェアの更新。ただ、このパターンは2年前にもあったもので、2週間おきに何かしらの新製品を発表してくるのではないだろうか。

火曜日, 2月 09, 2010

iPadはネットブックである

 iPadはネットブックと違うとさんざ書いてきていながら、iPadはネットブックだと言うのはおかしな話だが、iPadが真のネットブック(ネットにアクセスするデバイス)でジャンルとしてネットブックとされている数多の端末はネットブックではなく単なるネットPC(廉価版PC)だと言いたいわけだ。
 
 Atomだかウランだか知らないが、そんなに強力ではないCPU(それだって消費電力以外はAppleのA4よりは強力なはずだが)にフル装備のOSを載せて使っているのがいわゆるネットブックの基本仕様。中にはその上にタッチインターフェイスを付けたのまであるが、当然まともに(キビキビと快適に)動くはずもないのである。いずれは、Coreシリーズの廉価版を搭載してコンセプトを逸脱したものが主流になるのだろうが...それなら普通のノートPCの方が...
 
 蒙昧な出版業界と放送業界(悪いのは時代遅れの著作権と再販制度なのかもしれないが)のおかげで本来の魅力が半減している日本のコンテンツ産業。それがなければ、iPhoneやAppleTVはもっと売れているのだろう。話しをiPadに戻すが、コンテンツの権利関係がうるさい日本でiPadがすぐに活躍できるのは情報端末とゲーム機としてのジャンル。ネットPCやUMPCと比較して圧倒的な敷居の低さが一番の売りになるのである。

結論:iPadの能力を十分に生かすコンテンツが湯水のように出てくる事が望めない日本では、iPadはネットブックとして真価を発揮するしか...

MacBook Proは、今晩発表?

 Macユーザは、もう気にする事もないAppleの参加しないMac EXPOが間も無く始まる。せめてもの罪滅ぼしなのかは知らないが、今晩遅くにMacBook Proのニューモデルが発表されるのではないかという噂が出ている(まあ、大体予想通りではあるが)。
 
 大きな変更はCPUが、Coreシリーズに更新されi7も加わることだが、3Gモデルの加わるのではないかと言う噂もあるようだ。だとすれば、バージョンアップされるtouchも3G対応になるのだろうか。3月末にはiPad Wi-Fiで、4月末はiPad 3G。touchのバージョンアップは今月末なのだろうか。

結論:共食いにはならないのだろうが、買う身にはなってもらいたいのである。

月曜日, 2月 08, 2010

iPad 3Gは4月に発売開始

 6月には出すと言っていたiPad 3Gの発売は4月からになるようである。日本のAppleのサイトが4月からになっているのでアメリカの方を確認したらAprilになっていた。気が小さいのでフランス、カナダ、UKと確認したがどれも4月だった。

結論:6月にはiPhone 4Gに注力すると言う事のようだ。2月中にはMacBook ProやMac Proの発表だなきっと。

木曜日, 2月 04, 2010

米学術出版大手、「iPad」向け教科書提供

 WSJの報道で米学術出版大手がiPad向け(iPhone OS端末向け)に教科書を提供する契約をScrollMotionと結んだようだ。iPadに提供される書籍は、教科書、参考書、試験問題集など。教科書はiBooksとは別な物で提供されると言う事なのだろう。

結論:雑誌もアプリケーションの形で提供されるのではないだろうか。

これは、Microsoftも震え上がる!?iPad発売と同時に「Windows 7」を動作保証?

 GIZMODOにiPadでWindows 7がサクサク動くと言う紛らわしい記事が出ていた。あくまでWindowsのクライアントソフトのiPad版が発売と同時に出ると言う話しであって、iPadの中でWindows 7が動くわけではない。サクサク動いたとしたらWindows サーバーの方の能力が高いからで...ParallelやVMのようにiPadの中に仮想のWindowsマシーンを作り上げるわけではないので、Windowsサーバにアクセスできる環境がなければ意味がないのである。
 
 GIZMODOでもオフィス環境での使用を前提に書いているのだが題名だけを見てParallelのように動くと勘違いする人が出てもいけないように思うのだ。

結論:iPadでWindows 7が動いてうれしい人(Windows 7はタッチインターフェイス用のOSではない)がどれ位いるかは知らない(みんなならXPにダウングレードなどするはずはないし)が、素のWindows 7がサクサク動くと勘違いをしないように変な煽り方をして貰いたくないのである。

水曜日, 2月 03, 2010

何も分かっていないMicrosoft

 Appleよりもずっと前にタブレットPCのコンセプトモデルをぶち上げたMicrosoft(2006年にOrigami Projrctで発表されたUMPCなど誰も覚えてないだろ?)。Appleがタブレットを出す事が分かっていたので、HPのSlate PC(iSlateだと思ってぶつけたのか?)のデモを行ったが、iPadが発表されたその日から誰も話題になどしなくなってしまった。商品が出てもいないのに既にタブレットPCとはiPadを意味していると捉えても間違いないだろう。
 
 Origami Projrctを発表した当時は、Vistaがどうなるかが分からなかった2006年の初頭。Origami用のタッチインターフェイスを作り込む事をしていなかったのだから、Vistaまでの時間稼ぎだったのは見え見えなのだが、マウスの代わりをタッチパネルにしただけなのに価格はビル・ゲイツが言っていた倍もしたのだから物好きかバカ以外に売れるはずなど無かった。案の定見事に無かった事になったのである。
 
 前にもかいたようにOSXも含めてPC用のOSはキーボードとポインティングデバイスによる操作が基本である。通常の使用でマウスなしではメニューが選べないMacは、キーボードで操作が可能なWindowsよりもマウスの依存度が高く、Windowsはキーボードの依存度が高い。つまりWindowsの方がタッチパネルでの操作は複雑なのだ。iPadは、その煩わしさをなくすためにインターフェイスを一から作り直し、全く別な操作法を取り入れるためにiPhone OSを拡張したが、Microsoftはいまだにフル機能のWindows 7にアドオンする形か非力で時代遅れなWindows mobileの拡張でタッチインターフェイスを載せようとしているのだから、どう考えたってiPadのように軽く動くデバイスなどになるはずはないのだ。

結論:ユーザインターフェイスから出発したOSを開発しない限りiPhone OSを越えられない事が理解できないMicrosoftにモバイルOSでAppleが負ける事はなさそうである。重要なのはマルチタッチで操作できるかではなくて、マルチタッチだからこそ可能な操作方法を編み出すことなのに...

火曜日, 2月 02, 2010

本当の狙いは真のパーソナルコンピュータ?

 世界中のマスメディアを巻き込んだiPad旋風。PCメーカーだったAppleがiPhoneで携帯の覇者になろうとしている時期に次を打ってきたのだから注目されるのは当然なのだが、iPhoneがiPadを登場させるための撒き餌(タッチインターフェイスの教則用デバイス)だったと書いたら何をバカなと思われる事だろう。でも、恐らくはそうなのだと...
 
 Apple復帰時にJobsは、30年間のプランを持っていたという噂(恐らく事実だ)があるが、iPadの発表でそのプランは通常の人が考えるように復帰時からの積み上げで作られたプランではなく、30年後のあるべき姿から逆算して作られたものだと言う事が伺い知れるのである。
 
 どういう事かと言えば、iPadを出すためにiPhoneが必要だったという流れだ。Jobsの最終目標は、エージェント型のヒューマンインターフェイス(タッチ、音声、カメラを認識可能なエージェント)で操作可能なパーソナルコンピュータである。他のメーカーなら、畑違いのスマートフォンよりも先にPCに標準で搭載されているデバイスを全て拭くんだタブレットを販売する筈だ(マルチタッチインターフェイスのOSも持たずに)。
 
 もしもAppleがiPhoneよりもiPadを先に出そうとすれば、流石のAppleでも同じようなStepを踏まなければならなくなりDVDさえも持たないデバイスをいきなり出す事は難しいが、最初からそんなものが入るわけもないスマートフォンの進化型なのだから余計なデバイスもコネクターも排除可能だったのだ。それはマルチタッチインターフェイスににも言える。大きなディスプレイでマルチタスクを処理するインターフェイスよりも、小さなディスプレイでシングルタスクの方が単純で、ユーザもそれに慣れるのに要する時間は短い。
 
 PCから入ったのでは現在持っているものから削り落としていくので機能の低下なのが、全てがないに等しいスマートフォンから入れば何をしても機能の拡張になる。そして、それはOSが更新されるたびにPCへと近付いて行くものなのだ。
 
 iTuneで、音楽を買う事を教え、同じインターフェイスでビデオを買う事を当たり前とし、スマートフォンで簡単にアプリを買える事を示し、遂にはアプリはダウンロードが当たり前の所まで辿り着き、それを有効に活かせるiPadをデビューさせた。

結論:Jobsが復帰した時に目指していたのは、誰もがコンピュータと意識せずに使える本当のパーソナルデバイスを作り出す事だった。iPadは、PCがiPadにダウングレードされたのではなく、iPodがPCに進化し続けている途中のマイルストーンなのである。

PCと同じ事が起こるだけ

 Androidの名乗りで2009年が実質的な元年となったスマートフォン市場。Microsoftのに対するお布施を必要としないOS(実はMicrosoftへのライセンス料が必要)がデビューしたため、多くのメーカーがスマートフォン市場に乗り込んできそうだが、結果的に生き残るのはAppleとRIMの2社になるだろうと調査会社は見ているようである。
 
 各社がAndroidに乗っかるのは、Windows mobile陣営に下るのと同じ(ライセンス料分はコストを抑えられるが)で、価格競争に自ら飛び込むバカな戦略である。他社との差を付けるために付加価値を付けようとすれば、余計なハードウェアを載せるしか方法を持たない(AppleならOSとアプリでカバーできる)メーカーがコストと価格競争を両立させる事は事実上不可能だからである。
 
 ブランド力のないメーカーが高品質、高価格を維持する事は所詮無理な話。スマートフォンが流行だからと参入すればパイの食い合いになり、売れてはいるけれども屋台骨にはなってくれず、儲かるのはIntelだけのPC(ネットブック)と同じ事になってしまうだろう。

結論:Appleの稼ぎ頭はiPhoneだが、それは自社開発のOSで他社と差別化を図れる事とマーケティングの力の圧倒的な差を持っているからである。iPadには賛否両論あるが、これだけ世の中で騒がれればSlate PCの事を知らなくてもiPadの事を知っている人は相当増えたはずだ。マーケティングとしてこんな安上がりな方法はない。iPodとiPadが紛らわしいという話しもあるが、一般名詞になっているiPodと勘違いすればAppleの商品だと分かるのだからワザと狙ったのである。スマートフォンで儲けようと思うのは勝手だが所詮、無理な話なのだ。

月曜日, 2月 01, 2010

Microsoftの現実

 新製品に二世代前のOS搭載が売りになるWindows PC。Windows 7が順調に売れていると宣うが、それ以上にダウングレード版が売れているとしたら洒落にならないと思うのだが。
 
 Officeソフトも主力商品ですが頼みのOSがこの体たらくでは...モバイルなんて数のうちにも入らないし...
 
 片やAppleはiPhoneが一番の稼ぎ頭。四半期で58億ドルもの売上を計上(会計基準が変わったので売上時に全額計上)し、MacやiPodを10億度以上上回るとはお釈迦様でも...

結論:Mac OSにiPhone OS。全てを自分たちの出したい時に出せるAppleに対して見切りでも先に出さざるを得ないMicrosoft。Microsoftの現実は厳しくなるばかりである。

Microsoftの方がオープンだなんて

 「Microsoftの方がAppleよりもずっとオープンだなんて、ユーモラスな世界だ」とMicrosoftのディレクターであるブランドン・ワトソンさんが批判をしているそうだ。確かにオープンソースのAndroidとiPhone OSは違い厳しく管理をされているのは事実だが、それとAppleがいっているオープンは全くの違う次元の話しである。
 
 OSと開発ツールはAppleの管理下にあり自由がないように思われるが、含まれているAPIの情報は全て公開されている。どこかの会社のように特定のアプリが動かないような邪悪なAPIをこっそり忍び込ませるような事は行っていない(ジェイルブレイクを邪魔するのをそうだと考えるようなバカから見ればクローズだが)。
 
 Googleのシュミットさんは、「大きな電話とタブレットの違いを教えて欲しい」と言ったらしいが、だとすればGoogleにはiPadのライバルは作れそうもなくて、一安心だ

結論:Appleは自社で販売する全デバイスを管理する。その上で動く、どのようなアプリケーションを開発しようが一向に構わないのだからプログラマーにとっては非常にオープンだ。自由にApp Storeで売れないって?App StoreはAppleのお店。どのような商品を売るかを決める権利を持っているのは当然の話しなのである。

iPadがマルチタスクではないわけ

 iPadで批判されている事柄の中にマルチタスクではないというのがある。コピペ一つとってみても実装されるまでにバージョンが3になっていたことを考えれば、Jobsが出来る事とAppleがやらなければ事を明確に分けているのは明らかである。
 
 他のメーカーやOS屋であれば完成度は二の次で取りあえず出来る事は実装してしまうのが普通だが、Appleではそれは許されない。噂になっていた顔認識だってカメラだって実装は可能だが、現状ではApple製として出すレベルに達していないとJobsが判断したためにお蔵入りになった事は明白である。やっていないのではなく、今の方法ではまだマルチタッチ・インターフェイスである必然性が感じられないから出さないのが理由。決してA4チップがマルチタスクに堪えられないからではないのだ。

 GUIを初めてパーソナルコンピュータに持ち込んだAppleは、ユーザインターフェイスを蔑ろにするようなメーカではないのである。それを理解できないメーカーばかりだからAppleがつけ入る隙がいくらでも出てくるのだ。

結論:iPhone 3.2にはカメラを動かすAPIが実装されている。あの大きさで動画や静止画を撮るなど言語道断と判断し、周辺機器として開発をしているのではないかと...それともnanoやiPhoneがiPad用のカメラに...意味するところを理解していただけたでしょうか。

iPadはでtouchがかくなっただけ

 任天堂の岩田社長がiPadはtouchがでかくなっただけで何お驚きもないと怪気炎を上げたそうだ。確かに「DSi LL」もそうだから...

結論:Jobsに代わって陳謝いたします。「iPod touch LL」という名前にしなかくてご免なさい。

Jobsの怒り

 GoogleとAppleがすっかり冷えきってしまった理由をJobsが社員向けのタウンホールミーティングで明らかにした。AppleはGoogleに敬意を表して検索エンジンの世界には踏み出さなかったのに電話ビジネスに進出してiPhoneを潰そうとしてきた。これを黙って見過ごすわけにはいかないというのがJobsの怒りの原因だ。
 
 何故、Flashに対応しないかと聞かれ、何時までたってもバギーな状態を改善しないからだとAdobeに噛み付いたが、Adobeの仕事全体に対する批判ではなくマクロメディア系の開発者の怠慢を許せないからFlashには対応せず、WebアプリケーションはHTML5で十分だと...

結論:本当の切掛けはどちらかは与り知らぬが、Jobsの怒りは本物のようである。