日曜日, 5月 29, 2011

MacBook AirにARM

 AppleがMacにARMのチップを使うのではないかと噂になっているが、その出どころがMacBook AirのARMチップテスト。IOSとOSXではOSのサイズも必要とされるパワーも全く違うためA5クラスのチップでまともに動くとは思えないが、だからと言ってARM版のOSXを開発していないことにはならない。現にAppleはPowerPCのMacしか持たない時に秘密裏にIntel版のOSXを同時に開発を続けていた過去がある。

 Jobsの一言で打ち切られたNewtonに使われていたチップはStrongARM(Intelが買収しXscaleとして製造)だった。つまり、AppleはNewtonの開発中止と同時にiPadの開発を開始していた可能性があるのだ。勿論、それはIOSそのものの開発ではなくNewtonで使われていたUIのブラッシュアップだったのだが、その中で見えてきた仕様を元にOSXから利用可能なFrameworkが考え出されたのは間違いないだろう。

 そして噂のMacBook Air。A5のデュアルコアでは速度的に最新のIntelのチップには到底及ばないが、開発モデルであれば複数のA5やまだ噂にもなっていないA6(恐らくクァッドコア)などを使い、今まではGPUに割り当てていなかった処理を大幅に振り分ける事によって速度と消費電力を改善させる事が…

結論:ハードの設計とOSの開発を同時に行えるAppleならではの芸当を一番恐れているのはIntelなのは間違いないだろう。単なる噂の段階で神経質になっているところをみると相当危機感を持っているに違いないのである。

土曜日, 5月 21, 2011

Appleの物作りは特別?

 のっけから否定で申し訳ないが、Appleの物作りは決して特別ではなく本来日本が得意だった物作りの強みを愚直にやっているだけである。それなら日本のメーカーがAppleに負けるのはおかしいと考えるかもしれないが、日本のメーカーを始めとするその他多くのメーカーがAppleに敵わない理由は、Appleが一番大事にしているユーザの使い勝手よりも、生産者である自分達の都合を優先した物作り(これが効率的経営の正体)をしてきたからである。

 その手段は、他社との差別化を名目にしてどうでも良いハードウェアを無理矢理搭載する事に終始。挙げ句の果てには使い易さを犠牲にする暴挙さえする始末。どんなに機能を自慢してみても使いこなせない道具では意味がない事など無視をしているのだから誰もが欲しいと考える筈もないのである。

 カタログデータに載せられない部分を疎かにした結果が正直に現れているのがAppleの一人勝ち(そんな事はないシェアはAndroidの方が多いと考えている人もいる様だが)。触って気持ち良くなれないものは一般のユーザには買ってもらえない時代になってしまったのを知らないのがApple以外のメーカーなのである。

結論:Appleの物作りが特別なのではなく他のメーカーが物作りの基本を失ってしまっただけなのだ。

月曜日, 5月 16, 2011

もしもAppleの社員がドラッカーを読んだら

 世間一般のAppleに対する評価はJobs個人のカリスマ性に起因するものが多い。だから
JobsがいなくなったらAppleはダメになってしまうと結論づけるトンチンカンな意見が多く見られる。でも、Appleの社内事情を良くみて見ればそんな事はない。有能なVPが100人もおり毎週1回幹部会議を開いて議題を決済。その場で、そのプロジェクトの責任者を決定し問題が発生すれば責任を取らせる。現に、2008年に「.Mac」を「MobileMe」にアップデートさせる時にバグがあり、多くのユーザが利用出来なくなると言う醜態を晒した時に、直ちに新しい幹部を指名し、Apple社の評判に泥を塗った開発メンバーの殆どはチームを離れる事になった。
 
 100人もの幹部が参加する会議で責任と権限を明らかにする事により、誰が何をしているかが明白になる組織でありながら、その会議で決められた事は一切外部には漏れ出ない情報統制を敷く現在のApple。Jobsが居なかった頃は人一倍情報がリークされる自由な組織(苦笑)だったAppleが、ここまで統制のとれた組織に変わったのはJobsの逆鱗に触れるとどんなことになるかが分からないという恐怖政治が敷かれたと言うよりは、情報の共有と統制を同時に合わせ持つ組織に変わったからと考える方が良いだろう。Appleには、Appleユニバーシティと言う組織があるが(Jobs復帰後再開)、ここで行われているのは幹部社員に対するマネジメント教育。ビジネススクールになんか行かなくたってどこへ行っても通用する幹部を育てているのである。

 Appleの凄いところは他社が真似出来ないくらいにマネジメント力があるのにカリスマ一人で持っているように見せかける事。揚げ句の果てには俺たちは能力があるのにトップが、阿呆だからAppleに勝てないのだと社員に不信の根を受け付けて組織力を削いでいること。JobsがAppleで本当に責任を持ってやっているのは新たなサービスを開始する時に影響を与える業界のトップを説き伏せて契約を勝ち取る事だけと言ったらみんな驚くだろうか。

結論:Appleの社員がドラッカーを読んだら、ドラッカーの組織論はまだまだだなと思う事だろう。

火曜日, 5月 10, 2011

WWDC以降のAppleを予測する

 タッチインターフェイスの後は、画像認識と音声認識をインターフェイスに取り組んでくるのは間違いないと思われるApple。そのために文章解析をする人工知能を開発している「Siri」を買収したのは間違いないが、その「Siri」が利用している音声認識技術は「Siri」の技術ではなく「Nuance Communications」のもの。時価総額が相当なため買収ではなく業務提携を視野に入れた交渉を重ねていると噂されている。
 
 そして、もう一つの大きな噂がiOSデバイスで使われているARM系のチップをMacにも使うと言うもの。この辺りはApple設計の「A4」を開発するという噂が出た段階から何れはそうなると考えていたのだが、それも最短では来年なのではないかとさえ言われている。勿論、Intelだって黙って指を加えている訳にはいかないので糞味噌に言っているARM系のチップだって作り始めるかも知れない(Appleが逃げてしまったら元も子もない)。
 
 WWDCよりも前に出てきそうなのは買収したLalaのストリーミング技術を利用したAppleによるクラウドサービス。既にメジャーレーベル数社との契約も無事に完了していそうなので、WWDC以前にスペシャル・イベントの告知があれば正式スタートになるだろう。
 
今後のAppleに期待されるもの
その1:音声認識による操作。iPhoneなどで音声で簡単(電話)な命令を実行出来るが、何れは対話形式で複雑な命令をOSXとiOSで同様に実行出来るようになる。iConcierge。
その2:MacのARMチップ化。より省電力で強力なチップの採用で現在のiPadよりも長い時間操作可能なモバイルノートが登場。小型化された燃料電池との組み合わせで1ヶ月くらい使い続けられるマシーンが。
その3:Appleによるクラウドサービス。音楽やビデオのコンテンツをどこでも、どの端末でも視聴可能に。iCloud。
その4:MacでiOSアプリを。LionでiOSと同じインターフェイスが利用可能になる(当然ノート以外の端末もマウスではなくタッチパネルが当たり前になる)が、いずれはフルスクリーンモード時にはiOSアプリが当たり前に動くように。
その5:画僧認識による認証。iPhotoでは当たり前になっている画像認識技術が動画でも可能になりユーザ認証の手段として使われる事に。画像認証と音声認証の組み合わせでアカウント管理も出来るようになるかも知れないが、私のように複数のアカウントを使い回していると問題発生?

結論:Appleが目指しているのはユーザビリティの向上。CPUが早くなるのも省電力になるのも結局はそこを目指しての事。使い勝手が悪くなるものがAppleの製品の載る事は絶対にないのだ。

月曜日, 5月 09, 2011

2011年第1四半期の世界スマートフォン市場のAppleのシェアは18.7%で2位

 スマートフォンのシェアでは間もなくNokiaを越えると考えられているApple。総数ではAndroidの方がずっと多くAppleはAndroidには敵わないという無茶苦茶な意見もあるかも知れないが、iPhoneのシェアとAppleのシェアを同一視するのは構わない(同数だから)が、Androidのシェアと作っているメーカーのシェアを同じように比較するのはおかしな話だ(iOS vs AndroidであればtouchやiPadの含まれるiOSの圧勝だ)。

結論:Androidが互角以上の戦いを出来ているのはスマートフォンの世界に限った話。iOSデバイスはWalkmanからPCまでをターゲットにしていることの方が重要なのである。

木曜日, 5月 05, 2011

欲しいけど買えない「iPad 2」

 1週間ぶりに繋がった法人窓口の電話。本日入荷したWi-Fiもでるは全て売り切れ、3Gモデルも登録時間の関係で既に受け付けは終了しましたと。法人枠での融通は出来ないのでご免なさいと言う事で、ストアで買いたかったら並んで欲しいとのことでした(入荷は不定期なのに)。

結論:どうしても欲しかったらオンライン・ストアで購入である。

水曜日, 5月 04, 2011

Intel入ってる?

 昨晩、最速のメーカー製Windows PCをリリースしたApple(iMacの事)。そんなAppleのCPUのサプライヤーになろうとIntelが動き始めたらしい。MacにはIntel製のチップで、iOSにはApple設計のチップをSamsungが製造と言うのが定石(液晶やSSDもSamsungがインサプライヤー)だったが、次の次のiOSデバイスの液晶はシャープ、SSDは東芝、そしてチップはIntelと言う図式になるのかもしれない。
 
 Nokiaと「MeeGo」でiOSに対抗しようと考えていたIntelはNokiaの戦線離脱で主力のAtomをスマートフォン市場に拡販する目算に狂いが生じているが、Appleが設計したARMチップを製造出来れば(当然全数量をAppleが買い上げる)、Intelを袖にしたNokiaや宿敵Android陣営の雄Samsungに一矢報いる事が出来るのだから一石二鳥と考えてもおかしくないだろう。

 そんな話があるからSamsungが訴訟合戦に名乗りを上げたのかは知らないが、そんなことをすればこじれた関係が余計に悪くなるだけだと思うのだが。

結論:Appleにとってサプライヤーがどこかなどどうでも良い話。Samsungから買わなければならない義理などないのだ。

火曜日, 5月 03, 2011

PSNだけではなくSOEも情報漏えい

 PSN(PlayStation Network)が最大7,800万人分の顧客情報が漏えいして謝罪と感謝の会見をしたばかりのSONYだが、何の解決も見ていないそばから別子会社のSOE(Sony Online Entertainment)でも2,460万人分の情報が漏えいした可能性が高くなってきた。PSN同様に氏名、住所、電話番号やメールアドレス、パスワードに加えて一部ではクレジットカード情報や口座情報も含まれている可能性が高いようだ。

結論:PSNやSOEの会員多くは欧米のユーザ。日本のユーザとは違い大型の訴訟事件になるのは間違いないだろう。数百億の損失では済まないのだ。