水曜日, 12月 30, 2009

Nexus Oneの発表

 Androidのスマートフォンが今年後半のケータイ業界の話題の中心だったが、1月5日にGoogleがAndroid関連の会見を行う事を発表した。社員向けに作っているだけだとか小売も考えているとか噂は色々あるようだが、Android端末が各社から出てくる前にAndroidアプリ開発社向けに端末を販売したのと同じようにAndroid 2.1の開発マシーンとして販売されるのではないかと予想されている。
 
 1.6はiPhone 2以下の使い易さだったみたいだが、Android 2.1はiPhone 3.1に並ぶ完成度があるようで、既に未だ開発が終っていないWindows mobile 7を越えているのは間違いないだろう。Googleは各社から発売されるAndroid Phoneでは開発用のベースモデルにはならないと判断(各社で仕様の拡張を行うから)し、各端末の仕様の共通部分を使うOSを考えるなど不可能と判断し、自社製の端末を用意したと考えるのが一番論理的なのである(そのあたりが、Appleのように自社製しかないの端末の開発環境とは訳が違うのだ)。
 
 Android端末に関わっているメーカーやキャリアが、余りにも身勝手な仕様拡張を行うとAndroidそのものの成長の芽を潰してしまうと自覚しているかどうかは知らないが、Appleのようにハードウェアをコントロール出来なかったMicrosoftが自壊に向かっている事を理解しているGoogleがハードウェアに手を出さなければならなかった理由は明確だ。
 
 Googleは、端末販売で儲けようなどと考えているのではなく、糞のような端末でAndroidそのものを失敗に終らせたくないと考えている証拠。要は、Android OSをWindows mobileにはしたくないということなのである。

結論:iPhone 2.1がiPhoneやiPod touch用のOSの本当のスタートであったのと同様に、Android 2.1がAndroid OSの本当のスタートだからこそ、各メーカーに守らせる基本仕様を実体化するためにNexus Oneは開発されたのだろう。各メーカーがNexus One以下の端末しか作れないようなら一般向けに発売をするかもしれないが、そうなる事を一番望んでいないのはGoogleであることは間違いないのだ。

Kindle効果で電子書籍販売が拡大

 KindleやiPod touchの売上げ増に伴いクリスマスの日にKindle向けの電子書籍が、初めて紙の書籍の販売数を越えたAmazon。Kindle自体はAmazonの創業以来最も多くプレゼントとして購入された製品になったそうである。SONYやBurns & Nobleも独自の端末を用意しているが現在一番の実績を持つフォーマットは、KindleのAZWだろう。touchやiPhoneのユーザがどれだけKindleのアプリをインストールしているかは分からないが、無料アプリなので潜在的なユーザはKindleを無視しても数千万人いる勘定になるのである。
 
 SONYはReaderの売れ行きが良かった事を受けて更に上を目指したいところだろうが、Kindle陣営に対抗してゆくのはそう簡単な話ではないだろう。AmazonにとってKindleは電子書籍を一般化するためのツール(だからライバルになるはずのApple用にアプリを用意)と捉えられるが、SONYはハードで儲けなければならないので自力で端末増を狙わなければいけない(当然iPhone用のリーダーなど出るはずもない)が、これは非常に厳しくなるだろう(シェアを取ろうとすればハードでは儲からず、書籍の価格を下げれば蔵書数が増えないというジレンマ)。
 
 iPadで最後に登場する(なぜ最後かはご想像下さい)Appleは、各社のeブックリーダーが利用可能なフォーマットに対応(Appleが作らなくてもサードパーティが作る)出来、他の専用端末では不可能なビデオフォーマットさえ再生できる強みがある。更に専用フォーマットは、Appleの全てのデバイスと互換性がある上に、一つのストアで決済が済んでしまうのだ。コンテンツ販売で利益を考えていないのだからコンテンツの価格競争力も

結論:2009年は、実質的な電子書籍元年になったが、2010年は電子書籍のメインストリームがリッチ・コンテンツに移る年になるだろう。それにいち早く対応するのがAppleのiPadになる事は間違いないのである。オーディオにさえ対応していないSONYのReaderがリーダーになる事はあり得ないのだ。

火曜日, 12月 29, 2009

Androidで日本のキャリアは電気羊の悪夢を見る

 iPhoneに良いところを全部持っていかれた形の2009年の携帯業界。Appleに儲けを渡すものかと頼みの綱にするつもりのAndroidが、キャリアに引導を渡す事になるのがこれからの数年だろう。
 
 iPhoneでは子飼のキャリアに恩を売れず、天下りも出来ないからかは知らないが今一つ乗り気にならない日本の携帯キャリア。子飼のメーカーにも恩恵があると思いAndroidに各社名乗りを上げたが、ガラパゴスの中でAndroidを生かし切る事などは不可能。結局iPhoneで要求されているのと同じ土管サービス+キャリア独自のアプリケーション・ストア+ハードによる差別化で利益を出そうとするのだろうが、そんなことをしたのではAndroidの真価を発揮する事はできないのだ。
 
 日本でAndroidが真価を発揮するにはどれだけ不必要なサービスと切り離すかなのだが、そうなればFOMAやEZWebを利用しないユーザが増えるだけで、つまらないサービスで小金を稼いでいたベンダーの駆逐とその上前を撥ねていたビジネスモデルが崩壊する。Androidと多機能を手にしたメーカーはキャリアの呪縛から離れ海外で勝負をすることになるだろう。

結論:iPhoneの対抗策としてAndroidを導入するのは良いが、AndroidはiPhoneと同様に純然たるインターネット端末。結局キャリア独自のサービスコンテンツを締めつける存在になってしまうだろう。AndroidでiPhoneに対抗しようがしまいが、何れはガラパゴスを止めなければいけいことに変わりはないのである。

ある意味Windowsは凄いのかも

 がんばれ!!ゲイツ君の今回の記事にリンクされたWindowsすごいと言うページを見て思わず笑ってしまった。どう面白かったかは直接読んでもらえばわかるのでネタバレはしないのだ。

結論:年末年始に多くなる道端の”もんじゃ”に挿したら...アルコールを検出しましたって...ネタを勝手に悪用するなって言われちゃうか。システムとしてどうかしてるとは思うが、ある意味凄いのである。滅多に褒めないMicrosoftを褒めてしまった2009年であった。

MacWorld EXPOのない時期のCES

 世界最大の家電見本市であるCESは例年同時期に開催されるMacWorld EXPOに話題とお客を奪われて悔しい思いをしていたのだが、AppleがMacWorld参加を取りやめたために直接対決する事が無くなって旨を撫で下ろしているらしい。とは言えMacWorldにマスコミが集まったのはJobsのキーノート・スピーチがあったため(誰もスティーブ・バルマーの話しなんて聞きたくはないのだ)で、Appleなしで今年から2月に開催されるMacWorldに勝とうが負けようが余り意味はない様な気がするのである。

結論:来年初頭のIT業界の目玉は、CESでもMacWorldでもなく1月26日に予定されているApple主催の新製品の発表会になるのは間違いないのだ。

月曜日, 12月 28, 2009

iSlate?

 Appleが、iSlateという商標(iSlate.comのドメインも)を押えたらしいという噂が表に出てきて、どうやらiPadの正式名称はiSlateに落ち着きそうだが、Appleのタブレットは名前から予想する限りネットブックの様に分厚い筐体ではなくシャープな板状になりそうである。
 
 巷に溢れるネットブックはどれもこれも画面は小さいが分厚くて不格好(あの大きさでキーボードが付いているのだから当然だが)。恐らく私の予想するようにキーボードとマウスはオプションとしてMacのワイアレスタイプを選択できるだろう。
 
 ワイアレスのキーボードがあのサイズになったのだって、タブレットとの組み合わせを考えたのに違い無い。Macを起動していない時に、キーボードやマウスがそのままタブレット用に使えるのならiMacとタブレットを購入すれば良いと言う話なのだ。

結論:Magic Mouse欲しさにiMacを買う奴は流石にいないか。

金曜日, 12月 25, 2009

iPadを予想する

 ネットに上っている噂を信じれば1月26日にAppleからタブレットタイプのデバイスが発表されそうである。名前が何になるかは蓋を開けてのお楽しみだが、取りあえず前から書いている通りiPad(仮称)のまま、その姿を予想してみたいと思う。

予想されるスペック
サイズ:7インチディスプレイ(解像度は、1280×720は無理?960×540か?)で1/2インチの厚み
OS:iPhone 4.0(iPhone 3.14はEV-DOが可能なiPhoneのものだろう)
CPU:ARM系(P.A Semi設計のCPUが出来ていればApple製のPowerチップ)
ストレージ:東芝製のNAND(64G)
コネクタ:USB
通信環境:EV-DO、802.11b/g、Bluetooth 2.1+ EDR、FM
その他:GPS
価格:200〜800ドル。キャリア契約で300ドル。MobileMe契約で更に値引となるのでは。
バッテリー:電源なしで10時間稼働?

結論:PCの使用がメールやWeb閲覧が主な人であればOSよりも大事なのはインターフェイスの出来。どうしてもキーボードが使いたい人にはMac用のワイアレスキーボードとMagic Mouseを購入すれば良いのである。

木曜日, 12月 24, 2009

Appleが1月にイベント開催

 Appleが1月26日に「大規模な製品発表」のためにサンフランシスコの海上を押えたらしい。iPhone 4.0、7インチディスプレイ、26日の製品発表。iPadの発売開始は3月末と見たが、タブレット用のアプリが発売時に揃っているように事前の発表会でお披露目をするのは間違いないだろう。そうなってくれば、合わせて電子書籍やテレビ番組のサブスクリプション・サービスの開始もアナウンスされる筈である。
 
予想されるもの
その1:iPadの発表(7インチモデル。10インチは秋に発表)
その2:サブスクリプションとAppleTV
その3:電子書籍の発売
その4:MacBook Proノートのフルモデルチェンジ(Quadモデルの追加)

結論:大規模な発表と言っているのだからこれくらいはありえるのだ。

水曜日, 12月 23, 2009

Apple TVがApple TVになる

 タブレットの噂に隠れて影の薄いApple TV。何れは電波を駆逐する筈のネットテレビの主役に漸く陽が当たる時がきたようである。ケーブルテレビがあるじゃないかと言われるかも知れないが、Appleが目指しているのはオンデマンド+サブスクリプション(見放題)のテレビ放送。既にCBSとディズニー(ABCの親会社)との折衝も最終段階を向かえ、月々数ドル(噂では4ドル以下だが、放送局の取り分は通常のケーブルからと変わらない)で見たくはない番組は無視して、見たいものだけを見る事が可能になろうとしている。
 
 iTunes Storeでの番組の単体売り(コレクション)とは別に、サブスクリプションを持ち込もうとしているAppleは、そこからの利益は全く考えていない。だからこそ月数ドルの料金でサービスの提供が可能になるのだ。今迄ボロい商売にうつつを抜かしていたケーブルテレビはAppleの今後の動き次第で壊滅的な状況に追い込まれ得るだろう。そう、CDの専門店が駆逐されたように。

結論:派手な話題(タブレット)で耳目を集めておいて、その裏でやるべき事(ネット端末のデファクトを取る)をこっそりと進めるApple。数年もすればSTBは全てApple TVに置き換わっているかも知れないのである。Appleはコンテンツサービスで儲ける必要がないのだから、コンテンツサービス料金で飯を食うしかない連中に勝ち目はないのだ。

火曜日, 12月 22, 2009

The Best-Perfoming CEOs in the World

 Harvard Business Reviewが選ぶ"The Best-Perfoming CEOs in the World"のNo.1にSteve Jobsが選ばれた。JobsがAppleに復帰してから年率で34%の成長(12年で調整後利益が30倍以上になり、時価総額が15兆円増えた)を続けた事が評価されたのだが、産業構造そのものを変換した業績に見合う結果だろう。

結論:全てのキャリアに対応するiPhoneとタブレットのデビューが予定されている2010年。アメリカ経済の破綻以外にAppleの成長を阻害する要因は今のところ見当たらない状況なのである。

月曜日, 12月 21, 2009

来年の事を言って鬼と一緒に笑う

 相変わらずネットワークの障害でiPhoneの真価を示す事が出来ないAT&T(SOFTBANKもそう)。テスト端末でネットワーク上にiPhoneの3.13や4が既にマークされているが、Appleによるトラフィック増加だけをにらんだ訳ではないが2010年度のトラフィック増加に備え、インフラに力を入れるVerizon。2010年の半ばにAT&Tの独占契約が切れるのと同時に、iPhone 4GとiPadが発表されるがターゲットキャリアは間違いなくVerizonなのである。日本のキャリアも、この状況を見逃してはいけない。
 
 年の初めにはMacのProの全面リニューアル(1月7日にIntelの発表がある。i3があるかは分からないが、i5やi7のモバイルは間違いなく発売されるだろう)。3月には新しいtouchと来年のAppleも手をゆるめる事はなさそうである。ハイパフォーマンスマシーンの売り手であるAppleのわがまま(通常のIntelのチップセットは使わない)は、恐らく受け入れられる事だろう。
 
結論:スマートフォンの世界は、AndroidとAppleの全面対決(Android PCはMacの直接のライバルではなくiPadがターゲットだろう)。ここでMicrosoftの出番は無さそうな雲行きである。

木曜日, 12月 17, 2009

東芝の64GのNANDチップ

 2010年の第一四半期に東芝が64GのNANDチップを正式出荷すると発表された。過去の流れから見て最初のターゲットデバイスはAppleから発表されるのだろうが、価格によってはiPhoneやiPod touchの容量がいきなり倍になるかも知れない。

結論:勿論iPadもHDDではなくNANDである。

日曜日, 12月 13, 2009

着々と歩を進めるApple

 ストリーミングサービスのLaLaをAppleが買収したが、Appleの狙いはiTunesのライブラリをクラウド上に保存し、全てのコレクションをiPodに収めて持ち歩かなくてもいつでもどこでも自分のコレクションを再生できる環境をネット上で提供しようというサービスである。物理的な制限なしに音楽でもビデオでも外出先で利用できるサービスは、恐らくMobileMeのサービスのひとつに加えられるのだろう。
 
 合わせて、VoIPプロバイダーであるiCall買収の話もあると噂になっているが、これもMobileMeユーザーに携帯網を使わない音声通話サービスを提供するための準備だろう。そしてiPodには音声通話用の仕掛けを徐々に組み込んでいく。iPodが単なる音楽プレイヤーでなくなったことが証明しているようにiPodは進化を続ける。

結論:携帯網なしに通信を可能にすることで様々なサービスが可能になる。そして、それは既存のキャリアやメーカーには出来ないことだ(そんなことをすれば自己否定になってしまう)。Appleに勝ちたければAppleよりも先に自己否定をするしかないのだ。Appleは自己否定を出来るかって?Appleは既に何度も過去を否定してきているのである。但し、計画通りにだ。

金曜日, 12月 11, 2009

携帯電話のOSを選べる時代はくるか?

 gizmodoに今回の題名の記事が出ていた。PCでOSが選べるように(Macは選べないが)ハードとOSを自由に組み合わせて使えれば便利なのにという時代錯誤の記事である。そもそも携帯はPCと違いデファクトのチップセットは存在しない。どんなハードなのかが分からないのに入れられるOSなど、この世には存在しない。Javaがあるなんていうのも認識不足も甚だしい。OSが認識しないハードが搭載されていてもそれは存在しないのと一緒(重量だけ増えて何の意味もない。Appleのように意図的にハードウェアの機能をOSで隠すのは別だが)。OSとハードは不可分だとわかっていればこんな夢みたいな主張は出てこないのである。
 
 プラグインや個別のApplicationでハードを直接叩けば良いじゃないかと言い意見もあるかも知れないが、携帯はPCのようなおもちゃではない。そんなことをして使い物にならなくなるのがオチなのだ。まあ、Webアプリ以外考えないと言うなら可能だとは思うが、そうだとしたら好きなOSを載せる意味が無くなってしまうのだ。

結論:好きなOSを使いたいと言う人は自分の使っているPCのOSに不満を持っている証拠。気の毒な話である。

木曜日, 12月 10, 2009

iPhoneに笑われる

 予測通り来年の夏にはQualcommのCDMA2000に対応した端末をVerizon用に発売しそうなApple。モバイルでは負け組だったAT&Tの独占させる事でiPhoneを真剣に売らせると言う戦略が功を奏し世界的なヒットに結びつけたのだが、次は全ての携帯網を押えるのがAppleの戦略なのである。
 
 だからと言ってAppleの目的は携帯網を独占する事ではない。2010年は3Gの携帯網が照準だが、次に狙うのはMobile WiMAXであり、その後はLTEだ。通信網はネットワーク・サービスのための手段であって、目的ではないのだ。 

結論:DoCoMoやauは、Wi-Fiをおまけだと考えたいようだがAppleからすれば携帯網こそ予備回線に過ぎないのである。それが分かっていないキャリアはiPhone(Apple)に笑われるのだ。

紙ではできない事をする

 ニューズコープなどの米大手出版社が共同で、デジタル雑誌の販売プラットフォームを擁立しようと動き出した。これは販売のプラットフォームであって、フォーマットのプラットフォームではない。ファイルのフォーマットなどはAppleのCocktailやAdobeのAirなどがデファクトになっていくのだろう。現段階では紙メディアの代替えとして伸びているKindleやSONYのリーダーがあるが、まだ紙メディアの置き換えにもなっていないと思う。インクや紙の資源を節約する効果はある(新聞の押し紙や返本を考えたら多いに意味がある)ので悪いとは言わないが、紙では出来ない事がプラスα以上に含まれていなければ、個々のデバイス(紙、電波、ディスクの媒体)を越える事は出来ないのだ。
 
 iPod用の辞書などを見れば分かるように、基本となる辞書機能は当然としてマップ、手書認識、推論インクリメンタルサーチ(濁点なしで濁点付きの語句も検索)などはデジタル出版には不可欠の機能になるだろう。
 
デジタル出版に必要な機能
その1:デジタル情報の統合(オーディオ、ビデオ、読者参加型のSNS、Web情報のファイル内表示など)
その2:マルチレイアウト(雑誌として楽しむ標準のレイアウトと情報検索時のフィードのようなレイアウト、画像やビデオだけを集約したコンテンツ別のレイアウトなど複数の表示方法が可能)
その3:読み上げ機能(これはKindleなどにも実装されているが複数の読み手を選択可能にする)
その4:雑誌内での決算機能(バックナンバーや新刊の購入、ミュージックやビデオ、ゲームの購入)

結論:AppleはそれをiPadで実現しようとしているのである。

水曜日, 12月 09, 2009

iPhoneを笑ってた人達

 iPodと同じでiPhoneが出た時にはさんざっぱら「あんな物買う奴はいない」なんてバカにしていた目先の利かない人達が今笑われているとgizmodoに出ていた。
 
Ed Zander(MotorolaのCEO件会長):Appleはうちとどうやって渡り合っていくのでしょう。iPod携帯でヘマをしなければもう少しは売れる携帯を出せたのにと今はお考えでしょうが、今後どうやってAppleと渡り合っていくのでしょう。
Johon C. Dvoraqk(技術系コラムニスト):AppleはちょっとiPhone考えたほうがいいのでは。今までの間違いをおかさないのってる会社っていうイメージを壊すようなリスクをおうことになりますよ。いつもAppleには批判的なDvorak氏だが、Appleに関するコメントは考えた方がいいのでは。今迄の間違いはともかくとして技術系コラムニストのイメージを余計に壊すようなリスクをおうことになりますよ。
Jon Rubinstein(PalmのCEO、元Appleの副社長兼iPod責任者):コーヒーも作れるトースターなんてありますか? ないですよね。そんなコンビネーションはないんです。なぜなら、トースター、コーヒーメーカー、それぞれ個々の方がよりよく動くからです。iPodも同じこと。デジカメだ、携帯電話機能だって。それぞれ個々のガジェットとして特化した方がいいんです。と言いながらiPhone 3GSの発売の1週間前にPalm Preを出したのはどういう訳ですか。iPhoneと違う機能に特化してなかったので負けたようですが。
Steve Ballmer(MicrosoftのCEO):iPhoneが大きな市場シェアを得るのは絶対に不可能だろう。$500もするんだよ。利益は上がるかもしれないけれど。13億個もの携帯が売られる中、うちのソフトウェアがまぁ70%から80%を占める事になるね、まぁAppleは2%くらいかな。iPhone OSがスマートフォンの30%以上のシェアを占め、まだ一桁しか押えられていないのはMicrosoftの方。Androidもでちゃったので、まぁMicrosoftはせいぜい2%止まりかな。
Ed Colligan(元PalmのCEO):我々はどうやって質のいい電話をつくるかってここ何年かずっと努力しています。パソコン屋の畑じゃないんです。いきなりきたってできるわけない。Palmと言えば、Appleが失敗したPDAの世界で一時期とは言え覇者となった存在。電話は本来他人の畑だったと思うのだが、私の記憶違いだろうか。それにAppleがiPhoneの開発を開始したのは恐らくPalmよりも前。いきなり来たんではないと思うのだ。
Anssi Vanjoki(Nokiaの戦略部長):携帯の開発はパソコンと同じようになります。Macだって、Appleも最初は注目を集めましたけど、所詮はスキマに生きる企業ですよ。携帯も同じ事です。先月の発言らしいが、Appleの第4四半期の数字が出ていなかったからこんな事を言ってしまったのかも知れない。NokiaはPCも作り始めたようだが、PCの世界では所詮隙間に生きる企業ですよ。

結論:笑いものになりたくなかったら、余計な事は言わないにかぎるのだ。

月曜日, 12月 07, 2009

NHKオンデマンド、来年4月からMacやFirefoxに対応

 お先真っ暗のNHKオンデマンド、今更Macに対応したって遅いのにどうしてこんなにバカなのだろう。ユーザ数が増えないのは価格の問題以上にコンテンツの少なさと不便さにあるのに。他の民法もやってはみたけど、どうにもならない番組のネット販売。本当に番組コンテンツを売りたかったらiTunes Storeを利用するしか方法はないのに、沽券にかかわるとでも思っているのだろう。

結論:来年の4月から何て言っていたら鬼に笑われる。1月中にiTunesで販売するって言ったら天使が微笑むのに。

Apple30年のロードマップ

 JobsがAppleに復帰する時に復帰後30年のロードマップを持っていたと言う話は以前からAppleウォッチャーの間では有名だったが、それが本当かどうかを知る術は秘密主義のAppleからは中々伺い知れないものであった(何冊かのApple本には記載されていたが)。
 
 日経BP主催のAndroidに関するセミナーで中嶋聡氏が講演+パネルディスカッションをした時に一緒に参加されていた日本通信の福田尚久氏(JobsがAppleに戻ってからApple Storeを立上げる時期のJobsの側近を務めた)と楽屋で話をされた時の事がblogに公開されていたのだが、その中で倒産寸前だった97年当時のAppleのビジネス戦略としてJobsが用意した「30年ロードマップ」のシナリオ通りに現在のAppleは進んでいると言うのである。
 
 具体的な内容(まだ実現されていない部分)は、企業秘密なので聞けなかったそうだが、過去12年間にAppleが出してきたものを繋げていけば(iPod、iTunes、iPhone、AppleTV、Safari、iLife、Final Cut)その先にあるものが何になるかは明らかだ。Appleがデジタルコンテンツのデファクトを握り、デジタル時代の覇者になろうとするシナリオに沿って歩を進めている。過去のAppleで唯一まだデファクトになっていないのがAppleTVだが、今のところ鳴かず飛ばずの状態なのに、モデルが無くならないということは、最終的にはデジタル時代のTVを押えるシナリオなのである。

 30年後を見据えたシナリオなど作れるはずがないと思うかも知れないが、少なくとも過去12年はそのように進んでいる。音楽から、映像と積み上げてきたデジタルコンテンツの最終目標は当然テレビを置き換える事なのだ。PCとテレビは使われ方が違うと何年か前にJobsはチューナーを組み込んだPCを批判していたが、それは汎用のPCがテレビになることはないと言うメッセージであって、テレビに変わるデバイスを出す事とは矛盾しない。何故Appleの提供しているアプリの名前がiTunesなのか。デジタル時代のチューナーはハードウェアではなくソフトウェアなのだとJobsは示しているのである。

結論:日本では何らサービスが開始されていないAppleTVだが、アメリカでは既に萌芽段階に入っている。Cocktailをベースにしたデジタルコンテンツとゲームが次のターゲットになるのだ。日本も早く鎖国をやめないとデジタル時代に乗り遅れてしまうのに。

土曜日, 12月 05, 2009

ソニーが電子書籍端末で日本に再参入?

 AmazonのKindleが牽引している欧米の電子書籍市場。ヒット商品のないソニーが投入した新機種が売上を伸ばし、「2強」(他に大手がいないのだから別に勝ったと言う訳ではない)状態になっているそうだ。現在のシェアが35%なので世界シェア40%を目指すそうだが、Amazonが日本での展開(日本語版)を考えているのを受け、ソニーも再参入を狙っているようである。

結論:再参入するのは構わないが日本で電子書籍市場が立ち上がれば一番強力なライバルは、AmazonではなくApple。Appleが出すのは電子インクではなく動画を再生可能なタブレット。Cocktailフォーマットがデファクトになれば見劣りするのは仕方ないが、ソニーが絶対にやってはいけないことはAppleをライバル視して同じ土俵に上がらないことである。変な色気を示さないのも大事な戦略なのだ。

Windows 7で市場が半減

 Windows 7の発売開始が控えていたせいもあって、10月の全米PCの売上げでデスクトップのトップはiMacの21.5インチ(27も4位にランクイン)、ノートは13インチのMacBook Proがそれぞれトップを記録した。ノートの8、9、10位もAppleがランクイン。まさに、Windows 7様々の状況だった。
 
 さらにPC業界に追い討ちをかけるのがWindows 7の発売。Vistaよりもハードウェアスペックの要求が低いため新たなPCを購入せずにOSのアップグレード(XPからは面倒だが)が可能のためにPC需要に結びついていないのだ。買いかけなければいけないPCが半分しかないのが原因なのだが、Vistaが入っていたマシーンなどは買い替えることなく今までよりも快適に動くPCを手に入れられるのだから、メーカーに取っ手はまさに踏んだり蹴ったりの結果になりそうなのである。

結論:個人ユーザのXPからの乗り換えならMacと言う選択肢もあるし、売れているのはVistaが入らなかった利幅の低いネットブック。PCから撤退するメーカーが増えそうな雲行きなのだ。

水曜日, 12月 02, 2009

PsystarのMacクローン、売れたのはたったの768台

 クローン訴訟でAppleから訴えられていたPsystarが、販売したMacクローンがたった768台だったことがAppleのコンサルタントの調査でわかったそうだ。投資家向けの資料では数百万台を販売すると超楽観的な予測を立てていたそうだが、結局は屁にもならない台数だった訳だ。

結論:積極的な予測では2011年の販売台数を1,200万台と見込んでいたらしいが、どうやってAppleよりも多い台数を売る積もりだったのだろう。お前らは未来通信か?

年明けに出てくるMacBook ProとMac Pro

 年明けにもIntelがArrandaleを発売すると言う噂が流れている。先に第一四半期にGulftownが登場するという噂も出ていたので、これでMacのPro用のチップが全て揃いモデルチェンジが真実味を帯びてきた。MacBook Proは最下位モデルでCore i5の2.4GHz、最上位はオプションでCore i7の2.66GHzになるのではないだろうか。消費電力も35Wと現行のMacBook Proと変わらず採用される可能性は非常に高いのだ。
 
 Mac Proは、最下位がCore i7のワンCPU。最上位マシーンはCore i9(Gulftown)の2枚刺し(12CPU)が用意されるのだろう。この構成なら流石のiMac 27インチにも差を付けられるのだ。

結論:ノートにQuadは驚くに値しないが、価格は悪くても据え置きと考えればPCメーカのQuad搭載モデルにも十分対抗できるだろう。

火曜日, 12月 01, 2009

Snow LeopardとWindows 7は互角?

 Windows 7とSnow Leopardが互角の勝負をしているという記事をネタに2chでは、不毛な論争で盛り上がっているようだ。シェアが圧倒的に違うのにどこが互角かとか、Macは直ぐに壊れるという訳の分からない話(どこにそんなデータがあるのだろう)や、デザインだけじゃないかとか、あんな高いものが売れる訳ない(過去最高の売上台数なのは幻か?)とか、Appleは囲い込みだから嫌いだとか...中にはiTunesなど直ぐに消えてしまうという願望まで...
 
 私は自称Appleの社外社員(ただのバカの事)なので、Apple製品のことを悪く言う事は殆どないが、MacとWindowsが互角の勝負をしているとか、すぐにでもMacがWindowsを越えるなどと言う妄想の類いは一切持っていない。問題の記事はOSの初期の販売実数が、Snow LeopardとWindows 7で良い勝負だったというだけで、MacのシェアがWindowsに並んだという話ではない。OSの価格も大きく違い本数で比較しても意味がないし、AppleはOSで儲けようとしている訳でもない。
 
 当たり前の様にMicrosoftと比べAppleは、毎年マイナーアップデートで金を巻き上げているとも書かれていたが、もしあれをメンテナンスアップにされてしまったら、それこそMicrosoftはどうするつもりなのだと聞きたいくらいである(間も無くAppleはそうするだろう)。

結論:Snow LeopardとWindows 7は互角ではない。どこに久兵衛と回転寿司を同じと括る奴がいるというのだ。年商で比較したって意味はない。Windowsの問題は価格競争しか無くなってしまったために、代替えOSに走られるかPCメーカーが潰れて消えてなくなるかなのだ。数が多ければ生き残るなんていうバカな話を、誰に教えられたのだ。