火曜日, 12月 30, 2014

色々とボロが出た2014年

2013年初めGoogle Glassの発表で俄に活気づいたウェアラブル。開発費からすれば当然なのかも知れないが、そう発展性があるかも分からない状態なのにとんでもない金額で開発者向けに提供されたGoogle Glassは2014年には私のように批判的な人からも失敗と烙印を押される始末。もっと、まともなものが出てくるはずとの意見もあるがさてどうなることやら。

2013年はこれで世界を制覇したと鼻息の荒かったSamsungも2014年のWMCでGalaxy S5を発表する頃にはすっかり勢いを失い(S4の時からハイエンド機では見る影もなかったが)、中国勢の廉価版に押しまくられ利益を大幅に減らす状況となってしまった。ハイエンド機しか持たないAppleの利益は順調以上に延びているのでSamsungの取ったビジネス戦略が20世紀型の時代遅れだっただけなのだが…

そんなSamsungを持ち上げ続けていた日本のカスゴミもさすがにもうダメかもねと気付いたようだが、そんなものAndroidスマホが出始めた時から予想可能な話だったのにと思うばかりだ。

国内メーカーに眼を向ければ早く止めちまえと随分前から思っていたものがようやく消えていった2014年。あれだけあった携帯メーカーもいつの間にやら数社、PCだって自前でやれるところなど殆どなくなり大幅な利益を出せているのはターゲットを絞り込んで差別化を図れたPanasonicだけと言うていたらくであった。

ウェアラブルに関してもターゲットはGoogle Glassだと各社開発にいそしんだのは良いが実際にものが出始めた時には既にGoogle Glassは失敗と烙印を押された時。どこまでこいつらは遅れているんだと呆れるばかりだ。そんな中Apple Watchが出るまでに出せばどうにかなるのではと泡を食って慌てて出したSamsungのGearは子供だましにもならないような代物で出したと思ったら直ぐに第二段を出さざるを得ない始。このままのペースで行けばApple Watchが発売される頃には2014年にスマートウォッチが出ていたことなど覚えていないのではないだろうか。

タブレットに眼を向ければ出荷台数は多いはずなのに一向に町で見かけない(人前で使うのは憚られるのだろうか?)Androidタブレットは、iPadとWindowsタブレットの陰で静かに消えてゆくことが運命づけられた2014年。どう考えてもキーボードが分離可能なUltrabookに過ぎないと思うWindowsタブレットだがAndroidとは違いPCのアプリが動くと言う強みを活かしてこれからもApple嫌いの人々のハートを鷲掴みにしていくことだろう。

結論:どれもこれも登場した時に予想していた通りの展開になった2014年だったのだ。

火曜日, 12月 23, 2014

2014年を振り返る

新聞やテレビだけではなくIT関係の記事も2014年を振り返りが多い。IT系では失敗したとか消えたなんて言うのもあるが大抵は最初からオワコンだったものなので今更終わったと言うほどでもないものばかりだが。

そんな中、自分自身を振り返ってみても仕方がないのだが、今年派手に取り上げられた中で来年はどうなるのかを書き残しておくのも良いのではと思う次第だ。

今年の話題
ウェアラブル:Google Glassが発表されたのは去年だったので2014年に始まったものではないが、そんなことを言えば10年以上前からHMDなど何度も出ては消えの世界だったので、何年か続いた電子書籍元年と同じように出しては見たがメインストリームになることなどなく、また消えていってしまうものが山ほどデビューした一年と言える。この世界に否定的な意見ばかりだった自身もひょんなことからプレイヤーの一人として加わることになってしまい、そのまま自分自身に唾する結果になる恐れは十分あるが…
Appleが出してくるとの噂に我先にと躍らされ、続々と出てきたスマートウォッチの多くはApple Watchが出てくれば吹き飛んでしまう存在。メガネ型はスクリーンが付いているために特定用途以外では受け入れられないと言うジレンマ(タコ壺のこと)に陥り、相変わらずコンシューマではなく他社の顔色を窺うだけの存在に。それにしても大方の予想通りの展開になったtelepathyは象徴的だった。

電子決済:こちらもここ何年かSquareなどの新しいサービスが登場していたがあくまでニッチな存在であったのにApple Payがスタートした途端に一番ホットな領域になってしまった。Apple Store(iTunesやオンラインのApple Store)限定の決済システムだったものがTouch IDを使ったセキュアな仕組みの利用によって一気にポストペイのメインストリームになるのではと疑心暗鬼。Appleに財布のヒモを押さえられたのでは溜まらぬと反旗を翻して独自の決済システムを用意しようとうごめいている。そりゃ、ビッグデータありきの人たち(日本で言えばCCCみたいな連中)からしたら何を購入したかさえ知りたくありませんと言うApple Payは極悪人なんだろうが、情報漏えいやクレジット詐欺が横行する中、銀行やクレジット会社がApple Payに乗ってきたのは当然の結果?
少額決済(プリペイド)のおサイフと同一視するレベルの人もいるようだが、全く別物なのである。日本よりも先に中国で展開されそうなApple Pay。ICカードが義務づけられる来年には日本でもスタートしとかないとOlympicの時に恥をかくぞ。

モバイル・ファースト:初速の割に思ったように法人市場には広がらないしコンシューマ向けも一通り買いそうな人には行き渡ってしまったせいか、成長に陰りの見えるタブレット市場。出荷台数は増えているが人前で使っている姿をとんと見かけることのないどこで使っているんだ状態のAndroidは端から置いておくとして、XPのサポート終了でPCに置き換わる存在として続々と登場したWindowsタブレットも結果的にはタブレットではなくキーボードを外して使えるPCとしてモバイルデバイスの一員に加わって来た。あんな使い難い中途半端な仕様でもビジネス世界を牛耳っているMicrosoftが絡んでいればと考えたかどうかは別にして、iPadを入れてはみたけど状態で放置されていたエンタープライズ市場への起死回生プランとしてAppleがIBMと手を組んだのは意味のあることだった。Fortune500の殆ども企業が導入していると言ったって基幹業務でバリバリ使われていた訳ではないのは動かしようのない事実。IBMが名乗りを上げたこれからがMicrosoftとの本当の戦いになるのである。

ディズニー:かつては死に体だったディズニーがここに来て息を吹き返したどころか大躍進しているのはひとえにSteveのもう一つの会社だったPIXARを吸収したから。ラセターがPIXAR以上にディズニーの方に肩入れしているのではないかと言われるくらいに力を入れ、アニメの作り方そのものがPIXARのようになった結果なのだ。「ありのまま」の方は見ないままに終わってしまったが「ベイマックス」はPIXARアニメ以外は見ない私も見てみたいと思う作品。肝心のPIXARの方は新作ではなく続編ばかりになっているのは今後統合して行くための布石なのだろう。

さて、来年はどうなるのかと言えば相変わらずウェアラブルだし、電子決済だし、モバイル・ファースト。何にも変わらないと言われそうだが、Appleのエコシステムを中心にして全てが揃ってくるのが2015年。今からAppleに追いつけ追い越せなどと考えているところは今のうちに退場をした方が賢明なのは間違いない。そう言う意味では既に勝負のついてしまったタブレット市場に向けて新規に開発は進めないと決めたSONYには期待したいところだ。

結論:どんなにマスメディアが騒ごうが使い勝手の悪いものに食いつかない人が増えた2014年。2、3年前に勝負は明らかだったのに無謀なことを続けていたメーカーがどんどん撤退をせざるを得なくなったのは良かったのでは。それもこれも、実態の伴わない景気回復のおかげ。振る袖がないのだからつまらない物は即退場なのだ。

火曜日, 12月 09, 2014

タブレットの法人市場

IT系のメディアではiPadの売上も落ちてきてAndroidタブレットに席巻されると根も葉もない戯言を良く目にするが、法人市場全体で見ると80%以上の企業で採用され2位につけているMicrosoftとの差は圧倒である。3位以下はAndroidタブレットになるが全てを合わせてもiPadには遠く及ばない状況である。タブレット端末が業務でどのように使われているかは分からないがセキュリティとアプリケーションの広がりを考えれば当然の結果だろう。完全に出遅れてスマートフォン市場では見る影もないWindows Phoneだが(iPhoneはこちらも法人市場の80%以上で導入)、タブレットに関してはAndroidはiPadとWindowsタブレットの挟撃にあって徐々に勢力を失っていくことだろう。これは予想通りの展開なので何も驚くことはないのだが、まともなタブレット専用アプリもない(そもそもAndroidはタブレットサイズなど想定していなかった)セキュアでもなかったのだからそんなものを使う企業など担当者が余程行かれていなければあるはずもなかったのだ。

大塚製薬がiPadからWindowsタブレットに乗換えたり(カタログでしか使っていなかったそうだ)、佐賀の高校でタブレットが富士通のArrows Tabになっている(今はまともに使えているんだろうか?)ように目立つ市場でAppleに一矢報いているのはAndroidではなくWindowsなのである。PCベースで業務が組み上げられている法人はタブレットみたいなWindows PCでPCの置換えとして導入され、そうでないところはiPadと棲み分けは進むのである。

結論:情報システムは保守的な組織。Androidでギャンブルをしたりするわけがないのである。