木曜日, 10月 31, 2013

Apple の iWork が Microsoft Office にはかなわないと考える8つの理由に反論する

iWorkが、MS Officeにはかなわないと言ういたくもっともな記事が上がっていた(http://japan.internet.com/busnews/20131030/6.html)。全く仰る通りでOfficeがないと仕事が成り立たない人にiWorkを使えと言ったって所詮無理なのはApple信者の私だって心得ている。しかし、人の作ったスプレッドシートを見る事の方が多いレベルの人になると話は随分と変わってくる。そもそも、ExcelやAccessレベルでは本当の分析が出来ない人にとってはOfficeだって子供だまし…

と、いう訳で独断と偏見で一つ一つに反論を。

1. Apple の「Numbers」は、Excel ではない
ピボットテーブルや様々なグラフ機能がないのは確かだが、ピボットテーブルを使っている人が大多数の企業が大多数だとは思えない。Wordよりも表組みがしやすいからとExcelをワープロ代わりに使っている人ならばNumbersの方が数段優れているのだ。

2. Office は(ある意味)無料だ
これは、バンドル品の事を指しているのだろうがバンドル品のOfficeをアップグレードする時に掛かる費用を全く考慮していない。バンドル品はップグレード時にアップグレード版は使えなかった(今は変わったかも知れないが)。現状もそうだとすればアップグレード版ではないパッケージを手に入れなければいけない訳だが、Mac版のOfficeと比べて信じられないくらいに高価だ(下手をすればバンドルされたPCが買える)。

3. Office は様々な"デバイス"上で利用できる
iWorkはAndoroid上では動かない。Andoroid上では使って欲しくないのだろうがHTML5版のiWork for iCloudが使えるデバイスならば様々なデバイスで利用可能だ。今はβかも知れないがいずれ無料で正式版が公開される。

4. Office は様々な"OS"上で利用できる
3の分を参照。iWork for iCloudの事も触れているがOfficeもAndoroid版のネイティブアプリはなかったのでは。Office365の事を言ってるんだとしたら、現状はマクロも使えない出来損ないと答えるしか。CloudOnの方がまともなのでは。

5. iWork は企業向けプラットフォームではない
Appleは、iWorkを企業向けプラットフォームだと一度も考えた事はないと思う。勿論、WordやExcelの使わない高機能が不要な人には使って貰えると考えているだろうが。

6. Word のワードプロセッシング機能は、今もまだ Pages を上回っている
使わない機能の数を自慢するのは死んだ子の歳を数えるようなもの。

7. 企業ユーザーにとっては無料であることよりも、サポートが重要
手厚いサポートがないと使えない化け物よりも手軽に使えるツールがあれば良い。

8. デファクトスタンダードとしての Microsoft Office
未だに使っている人がいるOffice2003以前のバージョンではそのままでは読めないOffice2007以降のファイルはiWorksでは取敢ず読める。

結論:Officeがないと仕事にならない人にとってiWorkで十分などとは一度も考えた事はないが、バカの一つ覚えで誰もが入れなければいけないほど必要な訳ではないのに高過ぎると言いたいのだ。


ドコモはどこで道を誤ったのか?

iPhoneの初代が登場した当時は間違いなくi-modeの方がまだ優れていた。そう言う意味では初代を日本向けに発売しなかった(通信モジュールの関係で出しても使えなかったが)Appleは賢明な判断だった。しかし、Appleは当然そんなところに留まるつもりはなく日本での発売だけではなくApp Storeと言うエコシステムも合わせて用意する事でi-modeの中で行われていた事をグローバルなサービスとして展開してきた。

App StoreをiTunesと同じ仕組みで用意したところで日本でもiPhoneが売れる事は約束されていたが、発売当時の業界誌やIT系のWebサイトは、ほぼ全面的にi-modeのある日本ではiPhoneはもの好き(恐らくApple信者の事だったのだろう)にしかうれないと、散々な書かれ方だった。同じように叩かれたアメリカでiPhoneが既に成功していたのに、どうしてそんな予測になったのかは謎だが、恐らくスポンサーである国内メーカーに気兼ねしたのだろう。まあ、そんなおべんちゃらで持ち上げるもんだから国内メーカーはAndroidに乗り遅れ(乗り遅れたら見送れば良いのに、後から乗り込むと言う二重の失敗を犯してしまった)ガラケーが死に、スマホが討ち死にする事になってしまったのだが。

素直に眺めればiPhoneは非常に右脳的なデバイスなので日本でこそ受ける端末。Windowsが日本で伸びたのは日本人受けするOSだったからではなく会社でOfficeが標準になってしまったからに過ぎなかった。その責任はWindowsが世界を席捲し始めた時期のAppleが社内の統制が全く取れずにOSひとつまともに完成させる事が出来なかった事に帰結する。WindowsがデファクトになったのはAppleが死に体だったからなのだ。

話がそれてしまったが、iPhoneの日本発売を考えた時に最初に白羽の矢が立ったのは当然ドコモだった。CDMA2000の通信モジュールを持っていなかったのだからauは選択肢にはなりようもなかった。Appleの突き付けた条件がおいそれと飲めるものでなかったのは分かる(Steveがそんな甘い事をする筈がない)が、それ以上にAppleの持つApp Storeが自社のドル箱であるi-modeを駆逐することの方が大きかったのだろう。小銭稼ぎでぶら下がるi-mode業者の面倒を見なければいけないと言うのが公の動機だったのだろうが、自分のところに一銭も落ちてこないAppleのエコシステム専用の端末など到底許せなかったのだ(国内メーカーに対するのと同じように自分たちの方が上だと考えていた訳だ)。

結論:タカをくくっていた最初の判断から間違っていたのだ。

新しいiPadに関して思う事

通常であれば遅くなってしまい例え半日前であっても取敢ず個人の予想を上げていたのに、何で今回はiPadの予想を書かなかったのかと言われそうだが、最近は確度の高い情報がリークされるようになり正直予想するまでもない状態になっているからというのも一つである(実は忙しかったのも)。

そんな中で蓋が空いてみると4月に予想した通りにサイド・ベゼルが細くなりより薄くより軽いiPad Air(A7搭載は予想通り)が登場したが、希望でしかなかった500gを確実に切ってきた事は驚きだった。その上、あの大きさでは良いところでA6チップしか載らないし、Retinaは時期尚早だと予測していたminiは画面サイズ以外はiPad Airと同じと言う二階級特進なみの離れ業を演じたのだから本当に驚きだった。

今までは重さを取るか、処理速度を取るかと言うある意味で非常に悩ましい選択肢だったのが、これからは自分のライフスタイルに合わせて最適な大きさはどちらかを考えると言う嬉しい悩みに変わったのだからApple信者でなくても嬉しい限りなのだ。勿論、今すぐ欲しいと言う人にとっては11月末まで待たなくてはいけないminiにするかiPad Airにするかは相変わらず悩ましいところだが、それはiPad Airの実機に触れて判断すれば良いのでは。

結論:より廉価なiPadとしてiPad 2やmini(カラーは変更)を残した事でより多くの選択肢を用意したApple。これでもAndroidのタブレットを欲しいと言うのなら、好きにすれば良いのだ。それで不幸になっても知らないのである。

土曜日, 10月 26, 2013

Samsungも安泰ではない

Android自体の勢いが一頃と比べて減速し始めている中、Samsungだってトップを守り続けるのは難しい状況になっている。そんな中、中国の「Xiaomi」が発売を開始したミドルレンジの価格でハイレンジの製品が飛ぶように売れたそうだ。

中国市場において廉価版を用意しなかったAppleを既にシェアで抜いているXiaomiは厳しい相手になると書かれている記事もあるが、今回のiPhoneの発売開始で殆どが5sであったAppleにとってXiaomiは直接の当面ライバルではない。直接影響を受けるのは現在中国市場でシェアトップにあるSamsungなのは間違いない。

結論:廉価版を考えていないAppleがXiaomiと直接食い合う事はないのだ。それよりもミドルレンジ・モデルなのにSamsungのハイスペック機以上に魅力的なXiaomi。Samsungは、今後どうでるつもりなのだろう。

iPhone 5cが売れないのは?

廉価版だ、全然売れないと散々の書かれ方の5c。本当に売れていないかはこの際おいておいたとして、あくまで5sとの比較の話。最初に買い替えに走るのはすぐにでも新しいiPhoneが出れば買い替えようと言うアーリーアダプター。そんな連中がどうしても欲しいと考えるのは当然iPhone 5s。その上、供給が 間にあっていないのだから飢餓感が…。

結論:iPhone 5cが5sよりも売れていないように見えるのはiPhone 5sと比べられてしまうからなのだ。

水曜日, 10月 02, 2013

iPhone 4でさえ対応したiOS 7

iPhone 4がデビューしたのは2010年の6月。既に3年を経過した端末なので新しいiPhoneに機種変をしてしまい現役で使っている人は少ないかも知れないが、iOS7はiPhone 4以降に登場したiOSデバイスの全てに対応している。iPhone 4では動作が遅いなどの批判はあるかも知れないが、それだって初期のAndroid端末と比べたら月とスッポン。アップデートによって更に使い易くなる部分とのトレードオフは十分に成り立つ。既に、iOS6端末の半数以上はiOS7にバージョンアップを完了。年内に殆どのデバイスがiOS7に変わるのは間違いないだろう。

何故、そんな事が可能なのかと言えばiOS6からPC無しでOSのアップデートが出来るようになったからだが、アップデートを促すバッジとボタン一発でアップデートが実行可能なシステムを用意したAppleの先見性の成せる技だったのだ。プリインストール以外のOSは机上のアップデートに過ぎないAndroidとの大きな差はますます開くばかり。OSの分断化がユーザの分断化に繋がる事に気付いた時には手遅れなのだが…

結論:三年前の機種でさえサポートするApple。継続と革新を同時に行う事ができるからこそAppleファンが増殖可能なのである。責任を持つと言うのはこう言う事なのだ。