金曜日, 5月 30, 2008

Windows 7はまやかし

 Windows 7のデモはMSお得意のまやかしか?という海外記事がITmediaに掲載されていた。内容はご自分で確認いただくとして、Microsoftのまやかしについて書いてみたい。

 Windows 7の一番の売りはマルチタッチらしいが、既にiPhoneやiPod touchで使われているものと何の違いもない代物。Windows 7が出る前に間違いなく発売されるOSX 10.6には、標準搭載される機能の一つではあるが目玉ではない(OSXのサブシステムに実装済みだから)。

 Vistaと同様の環境で実行可能だと言いながら、本格的なデモはタブレットPCではなく謎のマシーン上で動いていたようだ。最初に言っていたようにWindows 7のカーネルが一新される訳ではなくVistaと同じだと言うし、Vistaとの互換性を確保すると言うし。単にVistaの贅肉を落としたシステム(中身は殆どVistaだから、ゲイツは1年で出せるなどと口走った?)に過ぎない。

 マルチタッチは非力マシーンでも動くと言っているが、デモを見る限り少なくとも普通のマシーンでは動きそうもなく、強力なGPUが必要なはずだ。評判の悪いVistaのUIをまた変更するようだが、XPのUIに戻すだけの話だろう。ツールバーはドックのようになるから見かけはMac OSXらしいし...

結論:Appleが既にやっている事の模倣だけが目玉って言うのは情けなさ過ぎる。

水曜日, 5月 28, 2008

Microsoftは方向性を見失ってしまうのか?

 CNETに1ヶ月後にビル・ゲイツの退任が迫ったMicrosoftは方向性を見失ってしまうのかという記事が掲載されていた。内容の詳細は元記事を見て頂ければと思うのだが、私なりの考えを書いてみたい。

 ゲイツがいなくなってMicrosoftが方向性を見失うかと言えば答えは”No”だ。但し、理由はこれから失うのではなく、既に失ってしまっているからである。方向性を失った一番大きな理由はAppleのCEOが、Jobsになってしまったことだ。それ以前のAppleとは違い、情報のリークが殆ど無くなりAppleが次に何を仕掛けようとしているかが全く分からなくなってしまった事が非常に大きい(Microsoftは他社の具体的な動きをヒントに戦略を立てる会社だ)。

 更に実現も出来ない大言壮語で他社を潰すというMicrosoftの戦略が、現在のAppleには全く通用しないことも原因している。Microsoftが構想だけで何時までたっても実現出来ない機能をAppleはよりスマートな方法で当たり前のものとして取り込んでしまい、その上にApple独自の技術を加えてくる(それも事前の発表は一切なしに)のだから始末に負えない。それだけならまだしも、意地の悪い事にどうでも良いような部分だけリークしてMicrosoftをあらぬ方向に誘導してくるのだ(Vistaの3D表示などその最たるもの)。

 駄目押しの話も出ているようなのでこちらも是非。

結論:Microsoftは方向性を完全に見失っている。CEOにビジョンが無い事(ゲイツにはビジネスの嗅覚はあったが、それをビジョンと呼べるかは別の話)と、優秀な社員がいない事だけで方向性など無い事は十分説明がつくのである。Windows黎明期に活躍したハッカー達は既にMicrosoftにはいない事が大きいのだ。

木曜日, 5月 22, 2008

新しいビジネスモデル?

 Microsoftが「Live Search Cashback」というキャッシュバックプログラムを開始した。Microsoftの検索を使って商品を購入したらキャッシュバックされると言うものらしい。どうでもいいけど、そんなの検索Engineとして敗北宣言じゃないの?Yahoo!を買収しようとかGoogleを潰す為なら何でも有りと言うのは分からないでもない(実際は分かりたくない)が、その発想がもう時代遅れなのだ。

結論:それ位相手にされていないと言うだけの話。今更、検索でもないと思うんだけどな。Microsoftは、iTunesがポータルだと気付いていないらしい。

こっちの方が確実

 無料でダウロードさせて気に入ったら自由な金額で曲を購入すると言う画期的(無謀な)セールス方法で儲け損なったColdplay。今回はAppleとタイアップ(何とiTunesのテレビコマーシャル出演)という妙に手堅い手段に切り替えてきた。お代はお後でというのが上手く行かなかったのは、別にただの方が良いと判断したと言うよりは、お金を払う仕組みが面倒だったからに過ぎない。ただで聞く方が簡単ならば人はわざわざお金など払わないのである。

結論:iTunes Storeが成功したのは、P2Pで曲を集めるよりも簡単にデータのしっかりしたコンテンツを合法的に手に入れられたからである。他が上手くいかないのは、iTunesよりも面倒くさいからなのだ。Coldplayも余計なことを考えず確実な手段を利用することにしたようである。

iTunesで売ればいいのに

 松竹が映画のストリーミング配信の為のサイトを立ち上げた。どうやらブラウザー内のウインドウで視聴するタイプのようだが、これじゃGyaoじゃないかと、つい突っ込みを入れたくなってしまった(どうやら、@niftyやYahoo! 映画で配信してたらしい)。今日日、色々なデバイスに手間をかけずにコンテンツを入れられるかがどうかがキーになっているのに、視聴の為にPCに縛りつけるというのは時代遅れも甚だしい。

 サービスの基本がレンタル(音楽と違ってながら視聴と言う訳に行かない映画はこれで十分)とサブスクリプションというのは頷けるのだが、何故自社のサイトでやらなければ行けないかが私には理解出来ない。DVD化されていない絶版や旧作を積極的にオンライン化するという方向性は正しい(レコード会社よりはまとも。コンテンツの数が遥かに少ないから出きるのだろうな)のだから、後は提供の場を誤らない事だ。

結論:日本のiTunesで真っ先に売れば良いのにと思うのは私だけ?最後はAppleに首根っこを押えられるのを恐れているのかも知れないが、Appleは別にコンテンツホルダーになろうとしている訳ではない。レコード業界の悪い話を鵜呑み(CDが売れないのはAppleのせい)にしていたのでは儲けるチャンスを失ってしまうだけだ。

火曜日, 5月 20, 2008

1,000ドル以上のPC市場でAppleが66%のシェア

 全米の1,000ドル以上のPCを対象とした第1四半期のPC小売市場でAppleのシェアが66%(デスクトップ70%、ノート64%)になったようだ。全PCの売上シェアは14%(それでもシェアの伸び率は50%以上だ)だが、高価格帯ではAppleの一人勝ちである。

結論:Mac mini以外のAppleの商品は全て1,000ドル以上。同じ価格帯であれば圧倒的な人気だと言う事である。実感として半分くらいの人がMacを買っているという話を以前blogで見たが、お金に余裕のある人クラスの人なら回りの人は半分はMacを買っていると言うのは真実なのだ。一番儲かる部分をがっちり押えているのだから儲かるのは当たり前か。

AppleTV 2G

 発表された訳ではないので、噂で終ってしまうかも知れないがWWDCで発表される新商品はAppleTVのニューモデルになりそうである。Macのマルチメディア機能をだけを抜き出したような商品との噂がネット上に現われてきた。EXPOでムービーレンタル機能を追加(ソフトウェアのアップデート)して一新されたAppleTVだったが、ここに来てベールを脱いで本来の姿を現しそうである。AppleTV用に新たに発表されるワイヤレスキーボードの右半分は、マルチタッチエリアとなりテンキー、ホイールとアプリケーション別に使い分けが出来るようだが、これがAppleの新しいキーボードの標準になるのかもしれない。

・メールの送受信
・iChat
・.Macとの連携強化
・マルチタッチパッド付きキーボード
・写真の閲覧と管理

 Mac miniと何処が違うのだと言われそうだが、Mac miniはあくまでもPCなので、Windowsをインストールしたり出来るが、AppleTVにはそんな機能は無いはず(OSXの全てが入っている訳ではないが、ハックすればそりゃどうにでもなる)。あくまでも家電なので機能の追加はWiiのWiiチャンネルみたいな形式になるのだろう(iTunes Store経由で)。勿論、SafariやGoogleMap位はiPhoneと同じように用意されるのだろう。

結論:10年前にJobsが、実現しようとしていた世が漸く訪れる。コンテンツ(情報)にアクセスする為だけにPCの操作法を覚える必要など無いし、重いOSなどいらない。フレームワークがしっかりしていれば良いだけなのだ。コンテンツを利用する為にMacはもう必要なくなる。AppleTVと言うよりはメディアBoxだ。

金曜日, 5月 16, 2008

バルマーなんかいらない

 迷走を繰り返して久しいMicrosoft。ゲイツが匙の投げたのも分からないではないが、ここにただ一人それに気付かない怪人がいる。CEOのスティーブ・バルマーだ。Appleのスティーブは無くてはならない存在だが、Microsoftのスティーブはあってはならない存在だと考えているのは私だけではない筈だ。

バルマーのここが嫌い
その1:スキンヘッドで眉毛が無い(生えてるのかも知れないが盗聴と同じように無いように見える)。あの人相は人類ではない。
その2:訳の分からない猿踊りをする。あれでどれだけの社員が引いた事だろう。
その3:ビジョンがない。ただライバルを葬り去る事にしか興味がない。IT業界の進化を止めようと言う事らしい。Yahoo!の買収は失敗したが、成功して何をするのかがまるで見えてこなかった。
その4:駄目な会社なのに儲かっている。ゲイツのビジネスモデルが功を奏して盤石の態勢を確保出来たため、やることなすことなっていないのに未だに未曾有の利益を叩き出しているから、始末に負えない。

結論:Vista、Windows 7と2発立て続けにコケれば流石にもうお仕舞いである。その前にクビにしたらどうよ。

月曜日, 5月 12, 2008

モデルチェンジ

 13日でMacBookのiPodキャンペーンが終る。ということは13日の深夜でMacBook、MacBook Proのモデルチェンジだ。それと、世界中でiPhoneの在庫が無くなったようなので前倒しで3Gの販売開始のようである。

結論:WWDCではもっと大物を発表する気だな。

金曜日, 5月 09, 2008

iPodやiPhoneはPDA?

 Appleの次に来るデバイスはNewtonのようなものじゃないかという意見が未だにあったりする。そう言う人はiPod touchでも手にしてもらえば良いのだが既に機能としてNewtonは越えている。interfaceの部分でNewtonの手書き入力やジェスチャーの方が優れているという考えもあるかも知れないが、Newton OSは厭くまでもNewton用の特殊なOS、システムのベースの部分でMacとの垣根の無くなったiPhoneやiPodはいつでも立派なハンドヘルド・コンピュータに進化する事ができるのだ。iPhoneやiPod touchがWi-Fiを標準にしたことは、携帯電話やミュージック・プレイヤーで終らせる気などApple(Jobs)には、微塵もないということなのである。

 Appleの戦略を想像すれば、iPhoneの位置付けは、携帯電話機能を持っているがスマートフォンでも携帯電話でもないデバイス。既存の商品ジャンルで一番近い物がスマートフォンしか存在しない為に便宜上これが本当のスマートフォンだと発表しただけで、実際の位置付けはMobileコンピュータである。

 何を目指しているかを察知されないように少しずつ機能強化を図っている(iPhone 2.0では、iChatやExchangeサーバ等との連携)ので分かり辛いかも知れないが、最終的にiPhoneやiPodは手の平サイズのMac(名前はMacではないが)になる筈である。近い将来、RemoteDesktopを使って(使わないかも知れないが)ネット越しにMacを操作し、どんな重い作業であってもあたかもiPhoneの中で行われているような仮想システムを構築するのだ。

結論:Leopardの画面共有機能はMacだけの物ではない。音声通話に携帯網を必要としなくなった時、iPhoneの真価が理解されるのである。

水曜日, 5月 07, 2008

消費者保護

 またぞろiPodに課金するなどと文化庁と言う馬鹿な組織が言い始めた。文化を守る為に著作権が必要と言う理屈は認めても良いが、それが放送局の見做し徴収のように正当な権利者に著作権料が渡らない、いい加減な課金であれば何の意味もないのだ。

 文化庁に圧力を掛けている著作権管理団体の”はじめに文化あり”という主張は、「文化は我々の利権だ」と言う言葉にしか聞こえない。iPodなどに代表されるデジタル機器はそれ自体が著作権を侵すものではない。不当にコピーされた著作物が流通し、本来著作権者に渡るべき著作権料が支払われないという問題は、著作権物(の複製)であるデジタルデータに対してしか有効でないのは明らかだ。

 その上、iPodに課金するのは”消費者保護だ”などと、支離滅裂な論理を持ち出して仕舞うのだから癌も末期症状。せめて著作権料も入ってこないような著作物(デジタルデータ以外も含む)の逸失を防ぐ為に国を上げて保護するアーカイブを作る資金として課金するとでも言えば理屈にもなるのだが(私が官僚ならそれ位の事をぶって実際には天下り先でも作るかな。それくらいの悪知恵も無しに金を巻き上げようと言うのだから、あきれ果ててしまう)、今回再浮上したiPod課金は明らかに著作権の二重取りでしかないのだ。

 トキのように保護しなければ絶滅してしまう著作物(そんなものに価値があるかの話はこの際置いといて)の為の寄付金付き(AppleもRed Editionを出しているぞ)モデルを出してもらうなど時代にマッチした提案をして貰いたいものだ。

結論:文化庁の考える消費者保護は消費される側(生産者)の権利を守る利権の保護の事である。守っているのは利権と言う文化。利権保護庁にでも名前を変えたらどうよ。

火曜日, 5月 06, 2008

次はそう来るのか

 3G iPhoneのSDK+iPhone 2.0に関する情報(噂)が、守秘義務破りかどうかは別にして漏れ聞こえている。中国版は手書き入力だったり、日本語は仮名入力+予測変換だったりと、漢字を使う人間対象のアプリを確実に進化させてきている。

 今迄のinternational対応はあくまでも英語圏の特殊な人が対象だったので、取りあえずキーボードが使えればいいでしょという扱いだったが、3Gに関してはアジアも対象地域、より簡単に漢字入力が出来るように進化させようと真剣に取り組んでいるようである。

結論:最初の3Gはオーストラリアらしいが、その後に中国、日本とアジア圏での出荷が始る。何処になるかは未だ未定だが日本も射程距離に入ったようである。

月曜日, 5月 05, 2008

Macが馬鹿売れ

 PCの売上低迷にも関わらずMacは爆発的に販売台数を伸ばしている(元々売上シェアが小さかっただけとも言えるが)。アメリカと比較してはさっぱりだった昨年までとは打って変わって、年末からの日本の快進撃はまさにVista様々である。

 一番の顧客はWindowsからの乗換え(今どきPCを持っていない人は少数と言う事)、地デジも、Blu-rayも入っていない商品がWindowsも動くと言うだけ(勿論大多数のPCよりも快適にWindowsが使えるのだが)で、売れると言う事は地デジもBlu-rayもPCに必要なものではないことを証明してくれている。

 目が肥えてきた消費者にとって重要なポイントは、デザインとパフォーマンス。使うかどうか分からない機能やおまけソフトに釣られるような”おめでたい人”が減ってきたと言う事なのだろう。

 地方でMacが売れなかった一番の原因は、販売チャネルを絞ったこと(敢て販売網を狭めた)と卸値が高いこと(Mac本体の)だったのだが、周辺装置を含めた購買力を勘案するとPCユーザよりもMacユーザの方が優良顧客だと小売店も気付いたのだ。

結論:Windowsが使いたかったらMacを奨める。こんな時代が来ようとはJobs以外は思いもしなかった事だろう。

金曜日, 5月 02, 2008

Blu-rayが普及しないのは、必要がないから

 Blu-rayが勝ったと言われた時に指摘した通り、次世代DVDが爆発的に売れて利益が出るなどと言うおとぎ話はやはりやって来ないようである。2008年に入って伸びてくれなければ困る需要は減少に転じたようで、販売を伸ばそうと考えればBlu-rayプレイヤーの価格がアップコンバート機能を持ったDVDプレイヤーよりも安くなった時だろう。結局Blu-rayも見られるDVDプレイヤーという(価格的に200ドル)位置付けにならなければ普及などしないのだ。

 プレイヤーの話は以上なのだが、レコーダーとしてどうかとなると更に状況は悪化する。HDDレコーダの容量は巨大化、低価格化し続けているが、録画した番組をBlu-rayに焼く必然性は益々無くなっている。そもそも、無料で流されている番組にBlu-rayで保存しなければいけないようなコンテンツ(特に日本は酷い状況だ)はない。せいぜいHDDに録画してDVDに焼くだけで十分な代物ばかりだ。インターネットやケーブルを使ったオンデマンド視聴が可能になった現在、コンテンツを手元に置くなどと考えるセンスは時代を全く読めていないというしかないのだが、分かっていてもそれを信じたくないから次世代DVDなどと言う徒花を拵えてしまったに違いない。

結論:iTunesStoreは、新作DVDの発売日にダウンロード販売を開始すると発表した。新作の同時レンタルも始ったが、この状況でテレビ放送のオンデマンド配信が始らないと考えるのは余りにもナイーブ過ぎるのだ。テレビやDVDを見る視聴者の殆どは別に映像マニアではないのである。

木曜日, 5月 01, 2008

ぶっちぎり!!

 Mac以外は存在しないと考えている私にとって開発環境と言えばXcode以外は考える余地もないのだが、あくまでも個人の趣味嗜好の世界。実際の開発環境で何が優れているかなどきちんと比較した事(論う為の比較なら好きだが)などないので、どんな戯言を吐こうが本当に単なる戯言に過ぎないし、XcodeとinterfaceBuilderで作り出されるModel-View-Controllerな世界の美しさに浸って満足しているだけの話に過ぎないのである。

 ところが、うれしい事にUIEngineの中嶋聡が、iPhone用のアプリケーションを開発しようとiPhone SDKに浸って居られるようなのだが、氏のblogで、”「組込み系の開発環境」としてはぶっちぎりでNo.1だ”と評価されていた(あくまでも組込み系だけなのかも知れないが)。

結論:iPhone OSは、OSXのサブセット+αなのだが、+αの部分は何れOSXに統合される。組込み系からサーバまで共通の開発環境でアプリを作れるというのが如何に美しいこと(優れたものは自ずと美しくなる)か、一度嵌まってみて欲しい物である。