水曜日, 12月 31, 2008

健全なビジネス

 世間ではNetbookだけが売れているようだが、Netbookはメーカーの体力だけを消耗させる商品だと思う。一昔前までは小さいモバイルは通常のノートPCと比べ高価な商品群だった(だからあまり売れなかった)が、Netbookを出した事によって、普通の人がPCで行っている事の多くはNetbookで用が足りると言う事を教えてしまった。結果的に、ワンプライスのメガネではないが一番売りたい商品(ワンセグや地デジが必要だとは思えないが)がさっぱり売れない状況を自ら作り出すだけになってしまった。だからこそ、1,000ドル以上のノートPC(デスクトップも同様)の3分の2以上のシェアをAppleが握る事になったのだ(Appleも999ドルのMacBookを持っているが、あれは教育機関用の廉価版で主力商品ではない)。

結論:健全なビジネスとは価格競争に巻き込まれない商品を地道に売る事である。レッド・オーシャンだと信じられているPC業界だってAppleのように自分のビジネスを押し通して利益を出す事が可能なのだ。どの業界でも近視眼にならなければ独自の道(実はそれが王道なのだ)は残されている。他と同じ事をしていたのでは生き残る意味などどこにもないのだ。

金曜日, 12月 26, 2008

進化と陳腐化

 国内のケータイメーカーは、話題になっただけで大して売れなかった(日本ではと但し書きが付く)iPhone 3Gを、それ見たことかと考えているかも知れないし、実際にそうアナウンスしているが、そんなことを言っていても仕方のない状況になっているのは日本のメーカーの方である。販売奨励金制度を使えなくなったケータイはメーカーの望むように売ることが出来なくなってきている。

 メーカーは多機能で高価な端末で設けようと考えているがユーザの半数近くは機能は無くても良いから安いものを望んでいる。そんな人達にとって機能てんこ盛りのケータイなんて高いだけの代物なのだ。それなのに、メーカーは季節ごとにモデルチェンジし、3ヶ月前の商品を自ら陳腐化させてしまう。顧客はケータイが陳腐化してから安く手に入れる方法で買い替えを行い、メーカーの思惑は空振りに終わってしまったのだ。

結論:
iPhoneは購入後にも進化を続ける端末であり、ケータイは購入前に陳腐化する端末である。進化と陳腐化。あなたはどちらがお好きですか?因みに私はAppleは好きですが、Softbank モバイルは大嫌いです。

木曜日, 12月 25, 2008

水平分業か?垂直統合か?

 「すり合わせの」神話の回で、池田信夫氏のバカを明らかにしたが、全く別のページで夏野氏(iモード)が行ったセミナーの事が書いてあった。内容は「すり合わせ」の関する事で、結論は池田氏と全く逆のことを言っていたのだ。

 池田氏は、IT業界は水平分業(モジュール化)のだから強く、製造業はそれが出来なかった(すり合わせ)からトヨタのようになってしまうのだと、製造業も水平分業しろと愚かな主張しているが、夏野氏はトヨタは垂直統合だから世界一になれたが、その思想で日本のIT業界が動いているから駄目なのだと言っているのだ。明らかに夏野氏の発言の方が正しい。トヨタの業績悪化(本当にそうだとして)の原因は製造過程にあるのではなく為替の読み違い(それにしても酷い読み違いだ。薄らバカが担当していたとしか思えない)と資産運用の失敗が原因である。池田氏の理屈で物づくりをしていたらもっと悲惨な状態になったに違いない。

 池田氏は物づくりと言うものが一切わかっていないから、水平分業が優れている(自分のいる業界は確かにそうだが)とバカの一つ覚えで吼えまくるが、水平分業で儲かるのはソフトウェアを押えているものであって組み立てメーカーではない、車で言えばその部分は製造ノウハウに当る。

 トヨタだってエンジンを始めとした部品は殆どは下請けのメーカーが作っている(開発はトヨタが中心に行っているが、量産段階に入ると下請けに任せる)。池田氏は全て内製しているとでも考えているのだろうが、トヨタが世界一になったのは、世界一の製造ノウハウ(最高のものを作っているかは別にして、最低のコストで作っているのは間違いない)を持っていたからなのだ。トヨタは既に水平分業は行っており、それを垂直統合しているから強かったのだ。

 Appleを除くIT業界はそれが出来ていない(ソフトウェアを他社に依存している)から脆弱だと言うのが私の考えで、夏野氏の主張は携帯電話業界は未だに垂直統合(キャリア依存型)だから、世界に出ていけないと主張しているのだ。

 水平分業だけだった為に業績が急速に落ちた(恐らくこのままなら破綻だ)代表企業がSamsungである。デジタル化の進んだ家電業界は部品さえ手に入れられれば、どこの国でも組み立ては可能だが、同じレベルの部品を作り出すにはそのノウハウが必要になる。Samsungなどの安かろう悪かろうのメーカーに追撃されていた日本の家電メーカーは、完成品のパーツ出荷と製造方法の漏えいを防ぐために完全内製化で対抗した。部品がブラックボックス化してしまったために、Samsungの技術レベルでは日本製を越える製品を作り出せなくなってしまったのだ。

 そうなれば、小さい企業でも、部品、製造を全て外注に出すファブレス化が進めば、技術的に特別なものを持たない(図体のバカデカい)Samsungが負けるのは当たり前の話なのである。そして、そのファブレス化しか持っていないために息切れしてしまったのがDellなのだ。PCの命であるOSを持っていないPCメーカーは自社に責任が無くてもショウもないOSしか手に入れられなければPCを販売する事は出来ない。もしも、MicrosoftがXPへのダウングレードを認めなければPCの売りようが無かったのがその証拠である。

結論:良く垂直統合の権化のように考えられているAppleは自社工場を持たないファブレス企業である。備品の製造も現段階では全て外注だ。そう言う意味では池田氏の大好きな水平分業の様に見えるが、Appleは自社純正のOSを持つ事によって、完全な垂直統合を行っている。水平分業だけだったらAppleがここ迄上手く筈など無かったのだ。Jobsは水平分業など子供だましに過ぎない事を知っている。そんな事も分からない池田信夫はやっぱりバカなのだ。水平分業か垂直統合かって?両方同時に出来なければこれからは生き残れません。

水曜日, 12月 24, 2008

Macを使ってはいけない10の理由

 Linuxネタでつい熱くなってしまったが、Macユーザの立場から見てMacに問題が無いと言えば嘘になる。と言う訳でMacを使ってはいけない10の理由を述べたいと思う。

その1:怠惰になる
初期設定があまりにも簡単なため、マニュアルを開く事がない(そもそも紙物のマニュアルなんて無い)。何も勉強しなくても取りあえず使えてしまうので、自分の使い方が普通だと思い込み、別な方法があると言う事に気付かずに一生を終えてしまう恐れがある。Windowsじゃないのだから何でもマウスの右ボタンを使うのではなく、せめてショート・カットの一つでも余分に覚えれば作業効率が上がるのに...
その2:侮るようになる
始めて使ったPCがMacだったりすると、コンピュータは誰にでも簡単に使いこなせると思い込んでしまい。WindowsやLinuxも同じように使いこなせるものだと勘違いしてしまう。世の中そんなに甘くはないのだ。
その3:天狗になる
美的センスなど全く無くても、Keynoteでプレゼン資料を作成すればPowerPoint(Windows版の話であってMac版は別)とは雲泥の差の出来上がり。テンプレートが素敵なだけなのに自分に能力があると勘違いしてしまう。素人は、それがアプリのお陰とは気付かず過大な期待を寄せられ、結局追いつめられてしまうのはあなたなのである。
その4:仕事をしなくなる
Macを使う事が面白くて、仕事には関係ないことについ夢中になってしまい、仕事が手に付かなくなる。同じ時間でWindowsよりもしゃれた成果物を作成出来るので、当然手を抜けば時間的な余裕が出来てしまい、余った時間でMacの情報を集め、それでまた仕事量が減ってしまうのだ(私の事である)。
その5:選民思想を持つ
一頃と比べればAppleに対する認知度が上がったため虐げられる事は少なくなったが、20年以上Macに凝り固まってしまった連中(私もそうだ)は、Windowsユーザばかりではなく最近Macを使い始めたユーザに対してさえ優越意識を持ち、どうしても上から目線で物を言ってしまう。初代のPowerBookが良かったとか、MacPortableの蘊蓄を語ったりと、今のユーザに必要のない話どうでも良いばかりをしてしまう。そんな事をするから嫌われるのだ。
その6:辛抱がなくなる
System 7の頃なら我慢しなければいけなかった事が、OSXでは何の問題もなく行えるようになって要求水準がWindowsユーザよりも高くなってしまった。Windowsの画面フォントの汚さ、何個も同じものが起動してしまうアプリの管理の甘さ、ショートカットキーの統一性の無さなど、他のOSでもMacと同じように統一感が保たれていない事を許せなくなってしまう。揚げ句の果てにはバージョンアップの度にOSが軽くなるのが当たり前だと思い込み(OSXはそうなっている)、重くなるのを当然と考えるWindowsユーザをバカだと考えるようになってしまう。重いOSを辛抱して使わされているWindowsユーザの気持ちになって、黙ってWindowsを使うくらいの度量がないといけないのだ。
その7:和を乱す
Windowsユーザがウイルスでてんてこ舞いしているのに、ひとり優雅にWebサーフィンをするのは挑発行為だ。仕方なしにインストールしたセキュリティソフトのせいで動作が遅くなったのを承知しているくせに、「どうしてWindowsはこんなに遅いんだろうね」と、耳元で囁くのは宣戦布告だ。マカフィーのせいで腸が煮えくり返っているのは、あなたではなくWindowsユーザの方なのである。
その8:ジブリが嫌いになる
病が進行すると、アニメは、Pixarしかないと決めつけるようになる(私はジブリの映画にお金を落とした事がないのが自慢の一つだ)。それだけなら良いのだが、宮崎駿のアニメには明確な筋が無く何を言いたいのか分からないなどと平気で言うようなってしまう。ジブリがJobsと関係のないアニメスタジオなのは分かるが、世の中には好きな人が沢山いる事を忘れてはいけない。
その9:Microsoftが嫌いになる
MBU(まっきんとっしゅ・びじねす・ゆにっと)以外のMicrosoftの仕事を評価しないのは行き過ぎだ(最近のMBUは大した仕事をしていない)。ゲイツも身を引いたMicrosoftなどもう眼中に置く必要はないのである。
その10:Linuxが嫌いになる
LinuxとはOSXで言えばMachカーネルの事じゃないか?カーネルが何時からOSになったんだ?などと言うようになったら人間は御仕舞いである(それでは、Linux信者と変わらない)。OSXがLinuxよりも優れている部分は、インターフェイスと開発環境の完成度の高さだろう。KDEやGnomeは(いじり倒したい人には)使い易いかも知れないが、統合環境として比較する対象ではない。オープンソースの良さはカスタマイズが出来る事だが、要するに寄せ集めだと言っている訳だ(これを言うのが一番不味い)。

結論:Macを使い続けるとこんな文章を書くようになってしまう。ユーザになるのは良いがのめり込むと友達が減ってしまうのだ。

火曜日, 12月 23, 2008

LinuxがMac OS Xよりも優れている10のこと

 表題の記事がZDNet Japanに出ていた。どんな内容かと読んでみたのだが、どうもピントがずれているような...

その1:柔軟性
”タスクバーやパネルには、どのような機能でも追加することができる。つまり、Linuxはあなたが考えるどのような設定でも受け入れてくれるのだ。それでも気に入らないというのであれば、他のデスクトップやウィンドウマネージャを選択するということもできるのだ。”というのだが、どうやらどうしてもカスタマイズがしたいらしい。他の人が使えないような物になってしまうというのは考え過ぎだろうか。確かにそんな人はOSXを使うべきではないだろう。
その2:オープンソース
”Mac OS Xは未だに厳格なライセンス下にあり、Linuxのオープンさと競えるまでには至っていないのだ。”というのだが、確かにカスタマイズマニアはオープンソース原理主義者が多い(大体、自分が一番だと思っているから人のやる事を黙って受け入れられないのだ)。
その3:コマンド行
”。Linuxでは、行う必要のあることすべてをコマンド行から行えるようになっている。Mac OS Xではどうかって?幸運を祈る。確かにMac OS Xにも数多くのコマンド行ツールが用意されているものの、様々な作業を行う必要のある真の管理者にとって、それだけではまだ十分ではないのだ。”ときた。予想通りこいつはコマンドを使える自分を選民だと思い込んでいる。どうやらLinuxと同じ引数で動かないツールにブチ当ると手も足も出ないバカのようである。何でもコマンドで動かなければいけないなんてどんな時代の人間なんだ。
その4:ハードウェア要件
”私は自宅にMacを2台持っている。1台は古いiBookであり、CPUは800MHz、RAM容量は512Mバイトだ。しかし、Mac OS Xを稼働させるには、このマシンでは遅すぎるのだ。ところがこのノートPCでも、Yellow Dog Linuxであればずっと軽快に動作する。ハードウェアはそのままでOSを変えただけにもかかわらずだ。もう1台のMacは、1.2GHzのPowerPC G4を搭載し、RAM容量は1Gバイトとなっている。そして私は、これと等価なIntelマシンでUbuntu 8.10を稼働させている。これらのマシンにおけるパフォーマンスは、比較にならないほど違っているのだ。”って、ここ迄来るともう病気だ。i86用に作られたLinuxがPowerPCで遅いと言われたって仕方がない。Intel版Macを使っていない段階でお話は終わりだ。
その5:セキュリティ
”私は10年以上Linuxを使ってきたが、マシンやサーバに侵入されたことは一度もないと断言することができる。もちろんこの事実をもってして、Mac OS Xがセキュアでないということになるわけではない。しかしセキュリティ面において、Linuxにはより優れた備えがなされているのだ。”なら、使えばいいじゃないか。
その6:ポータビリティ
”私は、2つのマシン間でハードディスクをそっくりそのまま差し替えたことがある。アーキテクチャが同じである限り(つまりx86マシンとx86_64マシン間の差し替えでない限り)、ほとんど調整を必要としないか、場合によってはまったく調整せずに差し替えを完了することができたと言える。”というが、Macなら他のマシーンをターゲットモードで起動して、そのマシーンを起動ディスクに見立てて動かす事が出来ると言いたい。ハードディスクを取り出す必要もないのだ。
その7:コスト
”これは多くの人々にとって重要であるはずだ。まず最初にOS単体のコストを挙げることができるだろう。Linuxは無料だ。それだけだ。一方、Mac OS Xは現在129ドルで販売されている。次にハードウェアのコストを見てみることにしよう。最も安価なMacBookは999ドルである。一方、Linuxを稼働させることのできるノートPCはどのような小売店でも399ドルもあれば購入できる。”ほらほら来たぞ。そう言う事を考えている奴はMacなんか使っちゃいけないのだ。そもそも価値観が全く違うのだ。
その8:利用可能なソフトウェアの数
”驚かれるかもしれないが、Linuxで利用可能なソフトウェアの多さはMac OS Xの比ではない。私はfreshmeat.net(UNIX向けのソフトウェアとクロスプラットフォーム向けのソフトウェアを集積しているサイト)でLinux用とMac OS X用のソフトウェアを検索し、ざっくりとした感触を得てみた。検索の結果、Linux用は1万1781件、Mac OS X用は1477件がヒットした。”だとさ。Windowsユーザと同じ言い草だ。別にアプリケーションを集めるのが趣味じゃない限り数が多い事が優れている事ないはならないだろう。要するに、どれも帯に短しタスキに長し何でしょ。
その9:ユーザに対するやさしさ
”AppleのMac OS Xが成功した理由の1つとして、OSのインタフェースをユーザーにとってやさしいものにし、ほとんどすべての作業を誰でも簡単に行えるようにしたことを挙げることができる。しかし、そういったやさしいエクスペリエンスを望まないユーザーもいるのだ。Linuxの場合、さまざまなレベルのデスクトップエクスペリエンスが用意されている。GNOMEやKDEを用いることで、Mac OS Xとよく似た、とてもユーザーにやさしいエクスペリエンスを実現することができる。あるいは、デスクトップ代わりにコンソールを使用することで、まったく逆の方向を追求することも...”自分しか使わないマシーンなら好きなようにすれば良いじゃないか。こんな奴に限ってemacsで何でも出来ると言う事が分かっていなかったりするんだ。
その10:キーボードの効率性
”私がMac OS Xに対して感じている最大の不満の1つは、通常の機能を持ったDelキーがない(訳者注:ワイヤードキーボードにはある)ということである。この機能を使うには、fnキーを押下しながらDelキーを押下しなければならないのだ。これはMac OS Xのキーボードを使用する際の常識であり、バリバリのプログラマーにとっては、サラダが健康に良いというのと同じくらい当たり前のことなのだ。しかも問題はDelキーだけに留まっていない。Endキー(訳者注:ワイヤードキーボードにしかない)も私の期待通りに動作してくれないのだ。カーソルを行末に移動させたい場合、fnキーを押下しながらEndキーを押下しなければならないのだ(つまりfnキー+Endキーでカーソルが行末に移動するようになっている。訳者注:Commandキーを押下しながら右向き矢印キーを押下することでも、カーソルを行末に移動させることができる)。”と言い出した。何だ良くあるパターンだ。こいつMacを使ってるって言ってるけど、Mighty mouse(3ボタンマウス)も知らないし、コピペなどしないでドラッグ&ドロップでコピー出来る事も知らないなんて殆ど素人じゃないか。Macも使いこなせない人間がMacを批判するんじゃない。

結論:みんな自分の使っている〔愛用している)OSを悪く言われるのは嫌いなのである。

ビジネスモデルを考える

 新聞社ばかりかテレビ局まで赤字になるご時世。広告に頼ったビジネス・モデルが終ったという現実を見ようとしないのでは問題が解決する事はないだろう。ネットビジネスの世界でも広告を主体にしたものが未だにあるが、コンテンツを無料で提供しなければならないとなれば、結局コンテンツの質はどんどん落ちて行き、
何れは相手にされない代物になってしまうのだ(テレビ局を見れば明らかだ)。

 時間潰しや暇つぶしにテレビを付けているのが現状だが、作り手側もどうせ視聴者はそんなレベルでしかテレビを捉えていないと考えているか、そうじゃなければ自分達を特権階級と勘違いし番組を提供してやっていると考えているに違いない。テレビ局にとってお客様はスポンサーであって視聴者でない事は間違いないが、そのスポンサーもパチンコ屋とサラ金ばかりになってしまってはもうお仕舞いなのだ。

崩壊したビジネスモデル
ジレットモデル:カートリッジを安価で販売し、替え刃で儲けるという20世紀型のビジネスモデル。替刃の機能競争が行くところまで行ってしまい替え刃で利益を出すまで、一つのモデルを継続できない状態になってしまった。どう考えてもカートリッジよりも替刃の方が製造コストが掛かるような商品では売っても儲けなど出る訳がないのだ。Microsoftなども基本はこのビジネスモデルである。
広告モデル:新聞やテレビに代表されるマスコミ関係は、スポンサーから得られる広告費で利益を出すと言うビジネスモデルである。新聞や放送など規制に守られている閉鎖的な会社が情報を握る事が出来た時代には、独占的な立場を良い事に言い値で広告枠を売る事が出来たが、新聞やテレビで得られる情報よりも鮮度も確度も高い情報が無償で手に入れられるネット時代に、広告費を得ようなどと言うのは虫が良過ぎるのだ。今のレベルで広告費を得たいのであれば無償で宅配するしかないだろう。
バンドルモデル:要は抱き合わせ販売なのだが、最近はバンドルをさせたために一気に評判を落としてしまうと言う負の連鎖さえ起き始めている。私自身はMacユーザなのであまり実感はないが、国産のWindows PCにバンドルされているアプリケーションが、OS自体の足を引っ張っているように思えて仕方がない。実際にParallelで動いている素のWindowsよりも快適に動いているWindowsマシーンにお目にかかった事がないのだ。

Appleのビジネスモデル
その1:無駄なものは作らない。
iPodなどは最初のモデル発表時からバリエーションは増えているが、バリエーションが増えるのは売れているデバイスだけである。Macのシリーズも最小限のモデルに絞り、モデルチェンジ(一つの筐体を2年は使う)も他社と比べれば極度に少ない。
その2:儲からないものは作らない。
Appleは他社との価格競争に巻き込まれるような商品を作らない。最初のiPodは、47,800円(今ならPCが買える)だったが当然利益の入った価格。とんでもない価格に思えても同じ仕様で他社が同じ価格で販売することは不可能だったのだ(HDDだけでコスト割れ)。当然、Appleよりも安く売ろうとすれば利益など全く出せなかったのだ。
その3:ベンダーを巻き込む。
iPodのアクセサリーを見れば分かるように、Appleはベースとなるデバイスに対応するアクセサリーは最低限に押え、ベンダーの参加できる大きな市場を解放している。iTunes StoreやApp Storeも基本的に全てのベンダーに解放され、売れなければコストを負担しないで参加できる敷居の低い市場を用意した。家賃が掛からなければ個人でも参加できる、そこから新しいビジネスが生まれるようにしたのだ。
その4:常に進化する。
ハードウェアを進化させるのは当然だが、Appleはソフトウェアとサービスを常に進化させ提供させるコンテンツそ増やしてきている。そして、iPodなどを見れば分かるように初代のモデルでも現状のiTunes Storeを利用できるようにソフトウェアの更新を続け、互換性を確保した上で進化させている。初代のiPod touchを使っているが2代目の登場と共に始ったサービスを全く同様に享受できるなど他のメーカーでは考えられない事なのだ。

結論:現状で一番上手く行っているビジネスモデルはAppleのエコシステムだろう。サービスを軸に据えて、全てのデバイスが有機的に連動する仕組みが出来上がっている。自社だけではなくサードパーティーやベンダーにも利益を分け与えるビジネスモデルを構築したことが重要なのである。

月曜日, 12月 22, 2008

Appleが仕掛けそうなこと

 MacBook用のOSXの中には同じGPUを使用するiMac(9,1)やMac mini(3,1)の記述があるという話が出てきている。家内と子供達が、我が家のMacBookを交代で使っているので未だに未確認の情報なのだが、同じマザーを使った両モデルがいずれ出ることは間違いないだろう。それが、最後のMacWorldであっても、不思議ではない。

 そんなことより、ここ数年来MacWorldの度に私が書いているOSXにまつわる話の方が重要だと考えている。先日も”逆張り”と言うブログの中で少しだけ触れている”Snow Leopard”は、MacだけのOSではないと言う話だ。OSXに対抗するために発売開始された未完成のVistaは、結果的にMicrosoftの評判と信用を落とす結果になったが、AppleはPC用のLeopardを出さずに静観した。そして、Microsoftは自滅したVistaに見切りを付け、まだいつリリース出来るか定かでもないWindows 7で起死回生を図ろうとしている。そして、Appleは期間を置いて全く新しいOSXを発表する変わりに、CarbonベースのAPIを排除したSnow Leopardを間も無くリリースしようとしている。

 Windows PCの中で目玉となっているのはNetbookだが、Appleがあの仕様のモバイルPCをすぐに発売するとは思えない。なぜならば、どう考えてもあの価格でApple(Jobs)が納得できるような品質の商品を出せる筈はないからだ。でも、
OSをパッケージで売るだけならば話は別だ。

結論:ハードウェアの対応を考えれば互換OSは問題点も多いが、Netbookのようにハードウェアのバリエーションが少なければ...あり得ない話ではないのである。そして何れはAppleは、IntelではないCPU(自社製)に移行するのだろう。

金曜日, 12月 19, 2008

逆張り

 今回が最後になるMacWorld。Jobsの基調講演もないと言う事で新製品の発表もないと考えるのが普通だろうし、私もそう考えている。Appleの話題で年の初めを祝いたいメディアも含めて、今回の発表にはガッカリした事だろう。例年、MacWorldの前に勝手にはしゃいでAppleの株価は上がり、MacWorldで予想通りの発表が行われると株価が下がるのが恒例になっている。

 言ってみれば高い目標を期待され、それを達成しても当たり前と判断されるアスリートのようなものだ。出来て当たり前、出来なかったら非難轟々と、まるで日本のオリンピック選手のような立場に一方的に置かれてしまうのだ。出たくなくなるのは当たり前と私なら考えるのだが。

 と言う事で、天の邪鬼な妄想を...

 Jobsが基調講演を行わないと聞いただけで、新製品の発表も何もないと皆が刷り込まれている。例年では考えられないくらいに期待されていないMacWorldだ。現に発表を受けてAppleの株価は大きく下げ、例年通りならばMacWorld後に更に下げる事だろう。さて、誰も期待していない基調講演で、もしもフィル・シラーが全く新しい製品や、全デスクトップ機のフルモデルチェンジ、iTunes プラスの発表、Snow Leopardの発表、そしてビートルズの音楽配信開始(iChatでJobsとポールが登場)の発表を行ったとしたら、どうなるだろう。恐らく、世の中がひっくり返ったような大騒ぎになる筈である。誰もCESの事など取り上げはしないはずだ。

結論:この方が、インパクトがあると思うのだが...如何だろう。

木曜日, 12月 18, 2008

MacWorldに参加しない理由 〜2〜

 一番肝腎な事を忘れていた。

結論:AppleはもうMacだけの会社ではないのだ。

MacWorldに参加しない理由

 不必要なコストがかかると言うのもあるのだが、画期的な新製品の発表を期待され、勝手に噂で盛り上がられ、そして期待以下だと一方的にがっかりする人達に付き合う為にMacWorldが必要だろうか?

結論:もうそんなことをする必要はないのである。それだけの話だ。その代わりと言っては何だがWWDCは、今後もっと力を入れる筈である。単純に楽しんでくれるだけだったら規模を縮小して参加したのかも知れない。

Netbookを出さない訳

 流石のAppleも11月の売上は前年対比で1%マイナスとなったようである(Appleからの発表ではない)。大きな要因はデスクトップ機の売上が奮わなかった事(日本では相変わらずiMacは売れている)なのだが、単純に総額の伸びからNetbookに市場を奪われているからなどと分析するとんでもないアナリストもいるが、実際にはAppleのモバイルは前年対比で35%も売上を伸ばしているので、Netbookが喰っているのはMacBookではなく、機能ゴテゴテのApple以外のノートPCなのである(共食いして生きていけるのだろうか?)。

 勿論、アメリカの経済状況は悪くなる一方なのでAppleだけがバラ色なんて言う事はないが、Appleは無駄な出費の削減(不要な展示会への参加)や新製品投入の先伸ばし、ソフトウェアビジネス(Snow LeopardやiWork 09)への注力で、しのぐ方針を立てたのかも知れない。無理をすれば出せる商品として、Mac touch(これがAppleのNetbookに当るのだろうがこれはMacというよりは大きなiPod touchになる筈だ)が考えられるが、コストを無視して発売するほど大きな市場があるとは考えていないに違いない。

 AppleがMac touchを出すにはApp Storeが、iTunes Storeの様にデファクトになる必要がある。恐らくMac touchは完全なクローズシステムで、Netbookが機能限定の廉価ノートPCなのに対して、機能拡張版のデラックスiPodという位置づけになるはずである。iPodと同じように外部ストレージなどを付けて使うものではないのだ。アプリケーションは、App Storeだけでダウンロードで購入するだけである。そこまでの準備をするには全く時間が足りないし、Snow LeopardをWindows PC用にパッケージして出す方が戦略としてはローコストだ。Microsoftの迷走は末期症状、XP搭載のWindows PCのサブOSとして僅か10%でもインストールされれば、それだけでVista以上の市場シェアを取る事が出来るのだ。

結論:
ソフトウェアだけで商品を化けさせる事を学んだAppleは、訳の分からない商品を闇雲に発表するようなバカな事はしないのである。ジョブズ以前に訳の分からない商品を闇雲に発売すると言うバカな事をやって十分に懲りているからでもあるのだが...

水曜日, 12月 17, 2008

日本のケータイはガラパゴスなのか

 古い話(とは言ってもそんなに古くはない)になるが、iPhone論議ですぐに出てきたのが、日本のケータイはガラパゴスかと言う話だ。やれ、日本が進み過ぎただけだとか、iPhoneは大した事がないとか、絵文字がとか、でもどれも本質を捉えた発言はされていないように思う。

 日本のケータイがやっているサービスの内容は、実は世界に出していっても通用する。そう言う意味では日本のケータイを擁護する人達の気持ちも分からないではない。じゃあ、日本のケータイで良いのかと聞かれれば全然駄目だと言うしかない。それは、日本のケータイが籠の鳥だからだ。

 インターネットを考えてみれば良いのだが、プロバイダをYahoo!にしたら、Yahoo!のWebしか繋がらないのを普通だと考えないだろうし、OCNのユーザだとYahoo!のサービスが受けられないのは当たり前ではないだろう。アメリカなどのケータイ後進国ではサービスそのものが不十分だったので、インターネット機能を持った携帯電話は不通にインターネットを出来るようにせざる負えなかった。

 日本はキャリアがそれぞれ競い合って同じサービスを自社専用のサービスとして提供しているためにケータイがネット端末だと思い込まされているが、ケータイはネットサービスの一部が可能な端末に過ぎない。似た事が出来ているだけで同じ事をしている訳ではないのだ。

 iPhoneはAppleによる囲い込み戦略だと言われるがハード以外に囲い込みの要素はない。キャリアとの独占契約が切れてしまえば何処のキャリアを使っても同じサービスを受ける事が可能だ。それと比較して日本ではキャリアによるサービスの囲い込みが行われているため、同一キャリアで機種変更をするだけならば同じサービスが可能だろうが、もしもキャリアを移動しようものなら同じサービスが受けられる保証など何処のもないのだ。

結論:日本のケータイのガラパゴス化はハードの問題ではなくキャリアの問題なのである。

粗製乱造?

『ジョブズ VS. 松下幸之助 ”言葉力”で人を動かす』を話題にしたら、竹内一正氏は『スティーブジョブズ 人を動かす神ーなぜ、人は彼に心を奪われるのか?』と言う本まで同時に出していた。『神の交渉術』が、それまでに出ていた数多のApple絡みのつまみ食いだったのでがっかりしたのが『ジョブズ VS. 松下幸之助 ”言葉力”で人を動かす』を買わなかった理由なのだが、もう一冊出ていると言う事は...

結論:新書なら粗製乱造でも良いと言う訳じゃないと思うんだが。そんなことなくって良い本なのかな〜。

AppleのいないMacWorld

 ヨーロッパのMacWorldからAppleが消えて久しいが、遂に次のMacWorldを最後にAppleが米国のMacWorldから撤退する事が決まった。世間では、MacWorldと言えば新製品の発表をしなければいけないような空気があるが、主催者はAppleではないイベント。新製品発表の場をAppleが設ければ世界中のマスコミが駆けつける現状を考えれば、無理してMacWorldに新製品の発表を合わせる意義など既に失われていたのだ。顧客との直接の窓口(リテール・ストア)を持つAppleは、毎日MacWorldを行っているのと同じだとジョブズも大分前から発言していたが、それが現実になった訳である。

 知名度が低い時のAppleに取ってMacWorldのようなイベントは非常に重要な場であったが、iPodのようにデファクトとなる商品を持ったAppleにはそういうものは必要がなくなったのだ。

結論:出せる時、出したい時に製品の発表をしたいAppleに取って日程の決まっているMacWorldはお荷物になってしまったのである。

火曜日, 12月 16, 2008

『ジョブズ VS. 松下幸之助 ”言葉力”で人を動かす』

 先日、本屋に立ち寄った時に『ジョブズ VS. 松下幸之助 ”言葉力”で人を動かす』と言う本が目に留まった。一瞬買おうかなと思ったのだが、申し訳ないが作者が竹内一正氏だったので買わない事にした。以前、『神の交渉術』という本を買ってしまったせいなのだが、あの本の作者が書いたとすると内容は...読むまでもないと。

 本当は読みもしないでとやかく言うのはなんなのだが、松下(幸之助がいなくなってからの松下)とApple(ジョブズが戻る前の最悪のApple)に在籍していた事があるために、両社を絡めた著作が多いのだが、文章が荒くて浅いと言う(私よりは深いのだが)作風(実力か?)にどうにもなじめないと判断した次第である。

結論:読まれた方からの反論をお待ちしております。

ハードからハート

 こんな事を言っても仕方がないのかも知れない(なら言わない方が良い)が、メーカーは、ハードからの発想を捨ててハートからの物づくりに徹するべきである。元々日本の物づくりはハードに魂(ハート)を込めるスタイルだったのに、いつのまにかオーべー(欧米)のように唯物史観にたった物づくりになってしまった。100円ショップの話ではないが、ちっとも肌の温もりを感じるような物が無くなってしまった。

 そんな物づくりを頑なに守っているのは残念ながらAppleぐらいである。SONYは、外面(そとづら)は良くしようとしようとしているが、裏っ返しに堪えるような拘った製品は流石のSONYでさえ作ってはいない。他のメーカーは推して知るべしだ。

結論:キーワードはハートだ。それが解らないと言うのならばMacBookでも買ってみれば良い。開封から、初期設定までを自分でしてみれば何が心に訴えるかを知る事が出来るだろう。

月曜日, 12月 15, 2008

Apple StoreでiPhoneを販売

 経営者の鶴の一声でiPhoneの販売権を手に入れたSoftbankモバイル。尻の重い他社では話にならないのでのったは良いが、あまりの営業の酷さにAppleも堪忍袋の緒も切れたようである。iPhoneはマニュアルが必要な出来損ないの商品ではないが、そうかと言って何の説明もなく売って良いような商品ではない。だからこそ、AT&TもAppleも事前の準備を周到にして備えていたのに、Softbankモバイルはなんの準備も行っていなかったため、旗艦店以外でまともに販売できる販売員がいなかったことが世界で大ヒットなのに日本ではさっぱりとなっていしまった根本原因だったのだ。

 遂に、Appleは自前でiPhoneを販売する。まともに使い方も分からないような連中に販売を任せるなどiPhoneの評判を落とす以外の何者でも無いからだ。Macですでにそうしているように、いずれ販売店を絞る政策に転じる筈だ。いくらテレビCMを掛けても、販売店のレベルが低ければiPhoneの良さ(欠点も)を伝えることは出来ない。現に、自社だけで取り扱っていながらまともに修理も受け付けられないような会社〔AppleではなくSoftbankの方)が、原因で嫌な思いをした人達が世の中には沢山いる。結局、Apple Sotreに掛け合って事無きを得たようなのだが、Appleの直営店のない地域に住んでいる人ではその恩恵さえ受けられない状態なのだ。Apple Storeなら契約からセッティングまで全部受け持ってくれるのだから、もしも購入を考えているのならば、全国に数店しかないがApple Storeでの購入をお奨めする。

 iPhoneが売れないのは物が悪いのではなく売り方が悪いのだから。

結論:初期にiPhoneを購入した人達は、端からSoftbankなど信用していない人達。普通の人に売ろうとなればAppleが自ら販売をしなければならないのは仕方ない話だ。きっと、Appleは次のキャリアとの契約も極秘に進めているんじゃないだろうか。どこかって?まずは、Softbankモバイルを吸収する予定の会社じゃないの。

金曜日, 12月 12, 2008

99ドルiPhone

 Wal-Martで99ドルの廉価版iPhone 3Gを売るのではないかと言う噂がある。確かにWal-Martのメインターゲットとする顧客にはそれくらいの価格が良いのだろうが、そこまでして売らなければいけない理由がAppleにあるだろうかと言われれば、そんなものは何処にも見当たらないのだ。日本の状況(日本でヒットしないのはキャリアが悪いのだ)とは違いアメリカでは未だにiPhoneは大ヒット商品だ。価格競争しなければいけないライバルもいない。

 廉価版のiPhoneは4Gモデルだと言うのだが、どっかのメーカーのように売上が悪いので容量を減らし機能を落とした製品を追加投入するなどということを現在のAppleが取るとは到底思えない。確かに初代iPhoneは発売開始後に大幅な価格改定(値下げ)を行ったが、それは予想よりも売れなかったからではなく売れたので安い価格で利益が出せると判断されたからだ。もしも、100ドルのiPhoneを売る時が来るとすれば、それは今の下位モデルと同じ容量や機能を確保した上で、提供可能な別モデル(次期モデル)が出てからの話になるだろう。

 もしも本当にWal-Martが、99ドルでiPhoneを販売するとしたならば、それは現行のiPhone 3Gの8Gモデルをクーポンのようなものを付けて実質99ドル負担と言う形になるのではにだろうか。つまり、払うお金は199ドルだが、お客さんは100ドル分の他の商品を購入できると言うスタイルだ。あくまでWal-Martの販促であってAppleの廉売ではない形である。

結論:Appleにはブランド価値を下げてまで廉価版を投入しなければいけない台所事情など今のところ存在しないのだ。

木曜日, 12月 11, 2008

iPhoneはおもちゃじゃない

 盛んにテレビで流れているiPhoneやiPod touchのコマーシャルがゲームだからと言っておもちゃだと考えてもらっては困る。あれは任天堂DSがライバルになると考えているので仕掛けているだけであって、スマートフォンとして勝ち目がないからやっている訳ではない。少し前まで主戦場と考えられていた音楽プレイヤーの世界は既に制覇したため、そんなものを宣伝する必要が無くなったからである(どっかの会社は未だに音楽ケータイなど出しているが)。

 同様にスマートフォン市場も放っておいても間も無くAppleの軍門に落ちる。日本のケータイメーカーやキャリアは日本のケータイの方が進んでいると言うが、ハードウェアでガチガチに固められている日本のケータイはスマートフォンになることは出来ない(スマートフォンを作っている日本のメーカーはないのがその証拠)。Androidが出れば(もう出ているよ)出すよと言いたいのかも知れないが、各社が自社の売りをハードウェアの差別化で出そうとすれば、結局MSXパソコンみたいに互換性のない世界を作り出してしまい失敗に終るのだ。

 チャットだろうがビデオだろうがソフトウェアで解決できるハードを実装しているAppleのデバイスはおもちゃにもなれば、リモコン、プレゼンテーション機器、ナビゲーションシステムにもなる。ビジネス専用がスマートフォンだと定義すればiPhoneよりも優れたものはいくらでもあるかも知れないが、人によってどのような機器としても使える事がスマートフォンの定義だとすれば今のところiPhoneよりも優れたスマートフォンは存在しないのだ。

結論:無料のアプリだけで色んなことが出来る(毎日凄い勢いで増えている)デバイスなんてiPhone/iPod touchしか存在しない。iPhoneはおもちゃではなく化け物(本当に何にでも化ける)なのだ。

任天堂が強い訳

 SONYのゲーム機のことはボロクソに書く(Microsoftは眼中にもない)のに、任天堂に関してはWii がまだ、Revolutionと開発名で呼ばれていた時からテレビゲーム機を制するとべた褒めだったことは、過去のblogの読者は既にご存知だろう。それは、両社のゲーム機に対する姿勢の違いから判断したのだが、ITmediaの”任天堂の岩田聡社長が目指すもの”という記事を読んで、私の判断通りだったことを再確認した。

 岩田社長は、「生活必需品でない当社製品を購入してもらう方法を常に考えていきたい」と答えているが、これは非常に大切なことだ。生活に必要なものを売っている訳ではない。所詮はゲーム機(卑下している訳ではない)と分をわきまえているからこそ、楽しめなければ買っては貰えないと言うことを理解しているからこそWiiやDSは今の形になったのだ。

 それと比べSONYはゲーム機をバカにしている。ゲーム機ではなくSONYの技術を買わせていると考えているのだ。だからゲームの本質とは関係のないBlu-rayを搭載する理屈付けのためにグラフィック機能が弱ければ動かないようなゲームを中心にゲーム機の仕様を決めてきた。そこには、テレビの前でゲームを楽しむユーザの姿などは全く想定せず、自社の資源を如何にハードウェアに組み込むか(PS2におけるDVDのように Blu-rayを普及させるための一手段として)だけを考えてPS3を開発したのは明らかなのだ。

 それは、両社の生い立ちの違いだろう。トランプや花札から始った任天堂は未だにトランプや花札が無くならない(稼ぎ頭ではないが)理由を知っている。ローテクであっても楽しめるものは無くならないことを知っているからこそ、ユーザを喜ばせるためにゲームを作り出そうと常に考えているが、SONYはPS2が売れた理由を優れたハードウェアだったからだと考えていたのだ。何度も書いているが最初にヒットしたPSは任天堂のために開発されたマシーン。任天堂がカートリッジに固執しなければ、あれがNintendo64になっていたのだ。つまりSONYの成功は任天堂のおこぼれから始ったに過ぎないのだ。

 DSiは、iPhoneやiPodの様になろうとしているが、これも正しい判断だと思う。iPhoneやiPodの本質はスペックにあるのではなく使って楽しく、気持ちが良くなる事にある。SONYがWalkmanで失敗したのも任天堂との戦いと同じで、ハードウェアスペックだと考え、楽しめるという尺度で物づくりをしなかったことにある。Appleのデバイスは他のメーカーのものと違って必要に駆られて買うようなものではないからこそ(任天堂のゲーム機と同じだ)、使って楽しい使って気持ちが良くなることを忘れないようにしているのである。

結論:物を作ったり売ったりしている人達は自社の製品に自信を持っているために、世の中に必要なものだと思い込んでしまう。それが慢心になり顧客のことを忘れてしまっていることに気付かなくなる。そして何れは買ってもらっているのではなく売ってやるのだと考えるようになってしまう。お金を貰う側が出す側よりも上などと言うことはあってはいけない。自社の商品が必需品などと考えた瞬間に歯車は狂ってしまうのだ。

火曜日, 12月 09, 2008

iPhoneじゃない音楽携帯話

 何を今更と言う音楽携帯をソニーエリクソンが発売する。Xminiと言う名前らしいが、Apple以上に思い切った仕様(オサイフ、ワンセグ、GPSどころかカメラさえない)でケータイに5年前のiPodを付けたような代物になってしまった。auが新たに始める”着うたフルプラス”に対応する機種第一弾なのだが、正直な話どうしちゃったのとしか言い様の無いものである。音楽専用と言いながら容量はたったの4Gしかないし、サイズが小さいのに無理やり10キーを付けたために操作はし辛そうだし、ユーザのことを何も考えていないことがよく分かる素晴らしい商品である。

 更に、折角圧縮率の低い高音質のデータを再生できるのに、Bluetoothを使う以外は携帯電話用の平型端子のイヤフォンしか使えないと言うどうしようも無い仕様、コネクタで変換はできるがステレオイヤフォンジャックを装備していればダイレクトに好きなイヤフォンをダイレクトにさせたのに、iPodのお陰で世の中には高性能なイヤフォンが溢れていると言うのにやっていることの真意が何処になるのかが全く不明なのだ。

結論:今更Walkman付き電話を出すなんてどうかしている。どうせ出すのならとことん音質に拘ったWalkmanに電話を付けたものを出すべきだと思うのだが...

金曜日, 12月 05, 2008

欧州でiモード?

 欧州でiモードが普及しなかったのは接続に専用の端末が必要だったからだろうとdocomoは考えているようだ。端末のOS部分からiモードを切り離して使えるようなソフトウェアを作ればiモードは普及すると言うのだ。iモードがデファクトになれたのは家庭でのインターネット利用の普及以前に始ったからであり、もし今から始めるのであれば絶対に成功しない技術だ。docomoを辞めた夏野氏はそこが分かっているので、iモードの使命はもう終ったと判断したのだ。

結論:そんなことをするよりも日本でiPhoneのキャリアになる方が良いと思う。どうせソフトバンク・モバイルは身売りになるんだろうから...

Appleが、今Netbookを出さない訳

 PCの全然売れないメーカーはこぞってネットブックやらという商品に社運を懸けているようだ。とは言え実体は画面の大きさと機能を削ったノートPCを100円で売りさばこうとしているのと五十歩百歩。売ったって全然儲からないのに、カスゴミは2008年のヒット商品のように書いているけど、その分ゴテゴテの(どうでも良い)機能満載のノートが全く売れないのだからお話しにならないんじゃないだろうか。

 Netbookは出さないのかと聞かれたJobsは500ドル以下でまともなPCなど作れないと答えていたが、本心ではAppleが作るならばBMWのZシリーズのようなモバイルPC。差し詰めAirはMシリーズで、iPhone(iPod touch)は単車と考えれば他のメーカーに追随しない理由が分かるだろう。顧客層が違うのだから慌てて出す必要など無いのだ。

結論:要は普通車が売れなくって軽が売れているのと同じ話(その軽さえ売上が落ちるほど経済は右肩下がり)。パイが増えないので、そんなものを売っていたのでは先細りになってしまう。安売りの軽自動車じゃ屋台骨は支えられない。MacBook(2008Late)触ってみれば、AppleがNetbookを出さない理由が分かる筈である。

木曜日, 12月 04, 2008

iPhoneを越える物を作るには

 中島聡氏のblogでiPhoneに対抗するデバイスを作るには何をすれば良いかと書かれていた。氏の指摘されていることで語り尽くされているのだが、自分なりに考えを書いてみたいと思うのである。

iPhoneを越えるには
その1:Steve Jobs以上に優秀な経営者がリーダシップを持って徹底的に細部にこだわった商品を開発する。四半期毎にモデルチェンジをしなければいけないような商品は出さないことだ。
その2:Appleと同じ土俵には絶対に立たない。もうiPhoneと同じジャンルの商品のことはきっぱりと諦める。
その3:技術者に商品開発をさせない。普通の技術者が考える商品は素人には理解できない。操作にボタンが4つ以上必要な製品は欠陥商品だと考えるくらいでないと消費者が飛びつくような商品にはならない。
その4:iTunes Storeよりも使い易いWebサービスとiTuensよりも使い易いアプリケーション、iPodよりもシンプルでかっこいいデザインのデバイスを、Steve Jobsよりも上手なプレゼンテーションで発表すれば可能かも知れない。

 まず何のジャンルのデバイスでも構わないから、ソフトウェアやオプションで機能が拡張できる構成でハードウェアを作る。ユーザはデバイスの管理を単独のアプリケーションで行え、コンテンツや追加アプリケーションを個人が自由に選択できる環境を整備しなければいけない。現在、それが出来ているのはAppleと任天堂くらい。誰にでも使える商品でなければ誰も買わない。触ってみなければAppleの商品の良さは分からないが、触ったことのある人はもう他の商品には戻れないと感じることだろう。

結論:それが出来るのならば、既にiPhoneを越える商品を出している筈である。今それが、出来ていない企業に作れと言っても土台無理な話だと思うのだが。

Windows 7は、OSXにそっくり?

 カーネルは、Vistaのものを使うことが明らかになっているWindows 7。受け入れられなかった理由がUI〔ユーザ・インターフェイス)にあったと考えたのかは定かではないが、評判の悪い画面回りの余計なビジュアル・インターフェイスを捨て去り、もっとシンプルなものにするらしい(簡単かどうかは知らない)。

 Windowsしか知らない人から見れば、OSXはWindowsの真似のように見えるかも知れないが、行き過ぎたユーザ・インターフェイスをOSXのようにする(見た目だけなのだろうが)と言うことは、まさしく先祖返りを目指しているということである。

 Office2007を使ってみれば分かるように、Microsoftはあまりにもインターフェイスを無定見にいじり過ぎる。思い付いたものを付け足せば良いと考えているのだろうが、作法が違ってしまったのでは今迄使えた人が一から使い方を覚えると言う負担を負わなければいけなくなる。そんな事に時間を掛けるよりも、本来約束していたファイル検索Engineであるとか重要な機能の追加を行えば良いだけなのだ。みかけや操作法はXPのままの方がユーザには有り難いのだ。

結論:OSXとの違いが見かけだと考えている限りMicrosoftには、本物のOSなど作る事は出来ないのである。

水曜日, 12月 03, 2008

Vistaは、Me IIだって

 Windows Vistaが発売されて2年になったが、何年も無駄に時間を潰してリリースされたのに一向に鳴かず飛ばずのVistaをMe IIになりそうだと言う記事が出ていた。何を今更と言うのは私のブログの読者ならばご存知のことと思うが、ついにMeのように無かったOSと言うのが定説になりそうである。

結論:Vistaを見ればMicrosoftがどうなっているかは明白である。

金曜日, 11月 28, 2008

Nokiaの英断?

 ガラパゴスで生きる道を諦めたNokia。docomoやソフトバンクモバイルから手を引いて、MVNOでセレブ向けの高級携帯電話サービスで独自にやると言う戦略に打って出るそうだが、どうなんだろう。AppleのiPhoneでさえ難しい市場。日本に本当のセレブなんて何人いるのか分からない(大抵は最近まで貧乏人だった連中が金に糸目を付けないサービスを必要としているのか疑問)状態なのに、その人達をターゲットにするというのは如何なものだろう。マーケティング理論が嫌いな私でも市場調査くらいちゃんとしたらと言いたくなるような路線変更なのだ。

 日本のように面倒くさい市場から撤退するのは正しい判断だと思うが、自社でやろうと言うのは明らかに間違いだ。ヨーロッパや中東と違い日本の自称セレブ達のほとんどは氏素性が怪しい(育ちが悪い)ので良い顧客(金離れが良くはないはず)とはいえない。そんな人達のために新たなサービスなど立ち上げても恐らく商売にはならない筈である。

結論:私みたいに貧乏ならば分からないでもないが、資産を数百億持っているオーナー企業の後継者が普通の携帯の電話代が高いと言っているのを直に聞いた事がある。まあ、その人はセレブじゃないのかも知れないが、私よりは明らかに金持ちである。Nokiaが売れるくらいならばiPhoneはもっと売れている筈で

月曜日, 11月 24, 2008

iPodではストリート・ビューは使えない

 新しくなったiPod 2.2を早速インストールしたが、案の定ストリート・ビューは使えなかった。どうやらiPhoneだけの機能のようで、GPSを持ったiPhoneのナビゲーションのために搭載されたらしい。もちろん、脱獄(jailbreak)すれば使えるのだが、別な問題も発生してしまうのでお奨めは出来ない。絵文字なんかは全く必要としていないのでどうでも良いのだが、ストリート・ビューは出来ればtouchでも使えるようにしてくれればと思っていただけに残念である。

結論:せめて電車のルート探索くらいは使えるようにして貰えないだろうか。こちらは、結構役に立つと思うのだが...

金曜日, 11月 21, 2008

このままでは日本は取り残される

 絵文字やワンセグの話が出てきてiPhoneに興味を示す人々が再び出てきているようだ。確かに日本ではワンセグや絵文字、お財布ケータイは当たり前の話しかもしれないが、果たしてそれが携帯のメインの機能だろうか。電話とメールは重要かも知れないが、それ以外は無くても問題の無い機能だ。

 iPhone 3Gが出てからまだ僅かの時間しか経っていないが、次のアップデートで絵文字はクリアする(オマケなのでどうかとは思うが)。ケータイのキャリア(ユーザも)は未だに、iPhoneをiPodケータイだと捉えているようだが、iPhoneは携帯機能がついたPCだし、iPod touchは手の平サイズのPCである。iPhoneは電話にPCの機能を付け加えたスマートフォンではなく、PCに携帯電話機能を付けたモバイルPCなのだ。

 ケータイユーザは、iPhoneで提供されるメールがケータイメールでないことを問題にするが、これはガラパゴスに囚われている事から起こる認識の誤りである。ケータイはケータイ網が止まった瞬間に情報が止まってしまう(ケータイメールもネットも使えなくなってしまう)脆弱なデバイスだが、iPhoneはインターネット網が止まらない限りメールもWebもアクセス可能(Wi-Fiが使えるケータイなら同じだろうが)だ。最近、特に雲行きの怪しいソフトバンク・モバイルがサービスを停止(倒産?)しても、iPhoneはインターネット端末としては使用可能だ。つまり、取り扱っているキャリアはソフトバンクかもしれないがソフトバンクに縛られてはいないのである。

 通常のケータイ電話はキャリアに依存している。潰れることはないだろうがdocomoやauでサービス中断が発生すれば、端末は使用不能になってしまうのだ。それではPCとしては役に立たないからこそ、iPhoneはWi-FiやBluetoothなどの出口を用意しているのだ。キャリアのサービスが止まればケータイは音楽だって聴けないシステムに縛られている(CDからのリッピングは別だが、DRMの問題でダウンロードした曲は再生されない筈である)。

結論:何度も書いている事だが、移動体通信は携帯網から別な通信網に軸足を移す時が来る。自らのビジネス・モデルに拘っていたのでは日本のケータイは何れ、取り残されることになってしまうのである。

月曜日, 11月 17, 2008

並ばずに買える

 App Storeは最新の人気ソフトを店頭に並ぶこと無しに買う事が出来るショップである。24時間、何の制約も無しにワンボタンでソフトが買える。パッケージがあるわけではないので売れ切れも存在しない。嵐だろうが吹雪だろうが購入の障害にはならないのである(ネット障害は別だが)。10メガ以内ならばPCも無しにiPodやiPhone単独でも購入できる。デジタル・データなので即時に手に入れられるので、商品の到着を心配する気の小さい人でも心配はないのだ。

結論:パッケージを買うのは間も無く時代遅れになるのである。Microsoftもどうやら始めるらしいが何を売るつもりなんだろう。自社製品はダウロード販売できるサイズじゃないだろう?

蚊帳の外

 世界的な金融危機の影響を受け売上、利益率と縮小を余儀なくされているPC業界。PC小売大手のCircuit Cityがチャプタ11の適用を申請するなど製造、販売の両方で言い話は聞こえてこない。そんな中、値引とは一切無縁ののAppleは昨対で二桁の売り上げ増加を一人享受している。相変わらず利益率も20%を超え、販売価格をただ一社だけコントロール出来る強みがここに来て効いているようである。

結論:単純な機能競争ではなく付加価値で勝負できるAppleは今のところ金融危機の影響が少ないようである。値下げして売れたって儲からなければ何にもならないのに...在庫抱えるよりはマシって事?

日曜日, 11月 16, 2008

App Storeが凄いわけ

 iTunes Storeが凄いのは音楽コンテンツの既存の流通チャネルを葬った事だが、App Storeは、それ以上に凄いビジネスモデルである。

 何が凄いかと言えばアプリケーションを100円やそこらで売っても利益が出せるくらいに、販売にコストが掛からないことである。ソフトウェア開発者が自分で販売チャネルを一切構築する事なくアプリケーションを全世界で販売できるなど常識ではあり得ないことなのだ。

 MicrosoftのOSのようにOEMやバンドルで提供されるものとは違い、市販のアプリケーションで一番大きいのはパッケージ製作なども含めた流通コストなのだ。ところが、App Storeで提供されるアプリケーションにはそもそもパッケージ版は存在しないから一切の在庫を抱える事もない。マージンを30%と取られると言うかも知れないが、自分は全く何もせずに全世界に一斉に商品を並べてくれる取引先が他にあったら是非紹介して欲しいものである。フリーウェアも多いが個人がサーバを用意する必要もないから気軽にアップする事が出来る。無料なのだから当然マージンも掛からない訳だが、これは画期的なシステムだ。無料で反応を見て、そこから得られた手応えを元に有料アプリを作るという段階的な開発が可能になるからだ。通常はスポンサーでも付かなければ、個人の開発者ではそんな事は中々やれないがApp Storeではそれが可能なのである。

結論:App Storeが、iPhoneやiPodだけの為にあるなんてよもやお考えでないだろう。iTunes Storeで様々なデジタル・コンテンツが売られるように、App Storeで様々なデバイス用のアプリケーションが売られる事になる。その手始めがiPhone過ぎないのだ。

木曜日, 11月 13, 2008

iPhoneはDSとPSPのライバルになるか

 表題の記事が、ITmediaに出ていた。touchが影も形もなかった時代にAppleはいずれゲームの世界に出てくると書いていた事を思い出した。早い段階でiPhoneやiPod touchをライバルと見ていた任天堂は、PSPをDSとバッティングするジャンルの商品とは考えていないだろう。そして相変わらずSONYはAppleがゲーム機のライバルになると気付いていない。iPhoneが、ハードゲーマーを対象にしたゲーム機になる事はないだろうが、問題の本質はハードゲームが出来るかどうかではなく音楽の流通チャネル(動画はまだそこまで行っていないが)を抑えてしまったように、ゲームの流通チャネルを独自に構築させ、既に成功し始めていることなのだ。

結論:Appleは汎用のデジタル・コンテンツの流通チャネルを抑える事によってパッケージ販売を時代遅れにしてしまった。App Storeで販売されているゲームソフトの価格はほとんどが1,000円以下。既存のゲーム機用ソフトの価格が破壊される日もそう遠くないような気がする。

月曜日, 11月 10, 2008

通信が不安定でも解約出来ない

 サポート体制が全くなっていないのでボロクソ状態のSoftbankのiPhone。修理の対応でますますSoftbank嫌いを増やしているようだ。そればかりか、Vodafoneの時代から”世界で使えて、自宅で繋がらない”とカバー率の低さが売りのSoftbankの通信網の貧弱さ。繋がらないのでキャンセルに応じていたらみんな止めちゃうからと、iPhoneの契約書に潜り込ませた「いかなる事由でもキャンセルできない」という文言が、消費者契約法に違反していると消費者団体から文句を言われて、しぶしぶ削除することにした。とはいうものの「通信が不安定という理由での解約は原則として受け付けない」と言い張っているようなので全然懲りていないようである。

結論:携帯網に接続できないのなら、iPod touchを無線LANサービスで使う方がよっぽどましだ。だから、流石の私でもiPhoneを買わなかったのである。

木曜日, 11月 06, 2008

人を切るのがトレンドなのに

 IT業界も不況の風にまみれてどこも社員をクビにして乗り切ろうとしている中、Appleはリテール部門を倍増して16,000人もリーテール部門で雇用しているそうである。

結論:適正な価格で販売すれば雇用は拡大出来る。人を切らざる負えない企業はビジネスモデルその物が間違っているのだ。非正規雇用で利益を確保するなんて人に自慢出来る話ではないのだ(はっきり言って恥ずかしい事だ)。

水曜日, 11月 05, 2008

次はチップ?

 iPodの開発責任者であったトニー・ファデル氏が退任し、後任にIBMでPowerPCの技術開発担当バイスプレジデントだったマーク・ペパーマスター氏が就任する(IBMが提訴するようだが)ことになった。先に買収したP.A. セミはPowerベースのチップ開発会社だったのだが、新しいiPodチームの統括者がPowerPCの技術開発責任者だったとなると俄にAppleがチップを内製するのではないかと言う話が現実味を帯びてくるのだ。

 処理速度は申し分ないが、消費電力が大きいIntelのチップがiPodやiPhoneに対応出来るかどうかを待つよりも既にその技術があるチップを使おうと考えたとしても驚くには当らない。Xcodeならば様々なチップに対してバイナリを吐き出すことが可能(全く手直しが要らないわけではないが)なだけに、Intelだけが頼りだという状況を作らないためにも動いているのだろう。

結論:いずれApple純正のチップがMacに搭載可能になれば、Intel製のチップが搭載されたPCに対してOSXをライセンスするという方針転換が現実味を帯びてくる。Carbonを全く使わないSnow Leopardならば、それが可能なのである。PCと同じチップを使っている状態でOSをライセンスすればAppleも価格競争に曝されることになるが、独自チップになればその問題を回避出来る。Intelのチップを凌駕するPC用のチップが出来なかったとしても、他のデバイスで生かす事が出来るのだ。

景気の良い話

 サブプライム以降景気の良い話が聞こえない昨今だが、iPhoneの開発者にはそんな風は吹いていないようである。App Store以外ではアプリを販売出来ない、iPhone SDK以外は使えないなどAppleに縛られるのは御免だという人にとっては閉じた世界(Openなら何でも良いという原理主義者にとって)は気持ちが悪いのだが、Appleが提供する開発環境、スペックの決まった商品に対してアプリを開発するのは、余計なことに神経を使う必要がないため実は非常に効率的なのだ。

 iPhoneの開発を手がけるベンダーはMacのベンダーだと思われがちだが、現在の活況を見る限りMacのベンダーだけでこれだけの市場が行きなり立ち上がる筈はないのである。Store開設からわずか2ヶ月ほどで1億本のダウンロード(Freeの方が多いのだろうが)を達成したのだから間違いなく新しい市場が誕生したと言うことだ。iPhoneのアプリ開発者には開発依頼が殺到需要は過去半年で5倍近く伸びたそうである。

 iPhoneアプリの使われているSDKはMacのXcode開発環境がなければ動かない。使われている言語はCocoaなので、iPhoneの開発者がMacの開発者へと進むことは間違いないだろう。iTunesはコンテンツをAppleがコントロールすることは出来なかったが、iPhoneではコンテンツ作成者そのものをAppleの陣営に引き込む事が可能である。iPhoneは”トロイの木馬だったのだ。

結論:本当にお金になるかはまだ分からないが、この不景気な世の中で活況を呈していることは間違いないのである。

金曜日, 10月 31, 2008

Softbankの本気度

 大々的な冬モデルの発表でケータイからNet端末へのシフトをはっきりと撃ち出したSoftbank。iPhoneにアドオンの形で使うワンセグ・バッテリを開発したり、絵文字をAppleに飲ませたり(iPhone 2.2のスニークで既にバレてはいたが、カナのテンキー入力も孫さんのプッシュだったんだろうな)、iPhoneにはWi-Fiを無償で提供したりと社運を懸けた力の入れようである。

 ワンセグがないからダメと言っていた人に対して連携でワンセグが視聴可能に出来たのもiPhoneがケータイではなくモバイルPCだからこそ。Wi-Fi、Bluetooth、3Gと標準搭載のワイヤレス環境で周辺装置を追加可能なiPhoneを既存のケータイと比較しても仕方ないと何度も書いてきたが、ワンセグもアクセサリ扱いで販売されるとは思ってもいなかった。

 これで、iPhoneがバカ売れするかどうかは定かではないが、BBモバイルの無料開放は結構大きなポイントじゃないだろうか。既存のユーザは絵文字派じゃないようだろうから、漢字の使えない連中への餌なのだろうな。

結論:今回の発表は結構良い所を突いてきたと思うが、ユーザを増やすには電波のカバー率を上げるのが先なような気がする。これで、またauはジリ貧だろうな。

木曜日, 10月 30, 2008

Web版Office

 MicrosoftのProfessional Developers Conference 2008で、Windows 7のテスト版の配布が行われた。驚くような意味のない画像表示がなくなり益々OSXに近付いたWindowsは、Vistaと比べればきっと良くなることだろう(出てみなければ分からないが)。合わせて発表されたOfficeのWebバージョンはGoogle appに対抗するためなのだろうが、実際にスタートしてもOfficeのパッケージを脅かす事はないだろうとの認識のようで、”オンライン版では、大容量の複雑なファイル(テキストと写真が満載でページ数が多いWordドキュメントなど)を操作すると、きびきびした反応が望めないことが1つの理由”だというのだが、ホームユースのPCにまでバンドルして広めた多くのユーザが家庭で”大容量の複雑なファイル”など作る事などないのではないだろうか。まあ、ビジネスが主戦場と捉えればOfficeは消えないと言いたいのだろうが、そう言うユーザにとって最初からWeb版は対象アプリではないのだ。

結論:もしもGoogleが、オンラインで大容量の複雑なファイルを操作してもきびきび動くGoogle appを出したらどうするんだろう?Appleだって、mobileMeでやるかも知れないよ。

月曜日, 10月 27, 2008

何処の誰がそんなものを...

 秋冬モデルで何か訳の分からないサービスを目玉にしようとしているAuが、音声端末経由のデータ接続を定額にすると言う大英断を行った。上限はたったの1万3,650円。何処の誰がこんなものに金を払うと言うのだろう。

結論:孫さん今がチャンス。iPhoneはPCと変わらないパケット量が発生する端末。この際だからiPhoneのモデム化アプリをAppleに是非提案しましょう。少しはユーザが増えるかもよ。

木曜日, 10月 23, 2008

iPhone 3Gは未完の商品

 私が毎日チェックしている松田純一氏のMacテクノロジー研究所の文章に中に、”「iPhone 3Gは未完の製品だからまだ手に入れるのは早いと思っている」という言い方をする人がいた。”という記述があった。

 そう言われた人は何を完成だと考えているのかは知らないが、そんなことを言ったら世の中にある全ての商品は未完である。そうでなければもう新しいものを作る必要はないからだ。百歩譲ってもOSやソフトウェアがアップデートされるPCは常に未完の商品だろう。使い込む内に成長しない携帯電話だとそれが完成形だと言うのでは、それこそお話にならない。

 件の方は、恐らくそんな趣旨で言っているのではないのだろうがiPhoneを理解していない事は間違いない(もしかしたらガラパゴスケータイ以外は携帯ではないのだろうか?池田信夫か?)。

結論:ワンセグやオサイフが入って完成だと考えているのならばいくら待ってもiPhoneは未完であるだろう。そんなもんを作るほどAppleはお目出度くはないのだ。

蜜月の終焉?

 新しいノートでIntelのチップセットを使わなかったのが直接の原因かどうかは知らないが、台湾で開催された”Intel Developer Forum"でARMのチップを使っているiPhoneを酷評したようだ。iPhoneなどのデバイス向けに開発していた”Moorestown"をAppleが使用せず、更にIntel製のPC用チップセットを使わなかったのだから、むかつくのは分かるがAppleを相手にしてそんなことで目くじらを立てていたら切りがないのだ。

 AppleがIntelのチップ採用を見送った理由は単純に自分たち(Jobsのこと)が、考えるタイムスケジュールとスペックにIntelが間に合わないと判断されたからに過ぎない。強力なグラフィック機能を持ったチップセットをもっと早く用意出来ていればAppleは採用した筈だ。それを一番知っているのはPowerPCからの乗換えに成功したIntel自身だろう。

 Apple自身ARMのチップに満足しているわけではない。現在手に入るチップの中で処理スピード、消費電力などトータルのバランスが一番高いものがARMなだけの話で、Appleが開発しているチップが完成するまでの間を使う可能性だって無い訳では無い。何故ならCocoaはチップに依存するような開発環境ではないからだ。

結論:最善のチップさえ用意すればAppleはそれを採用する。”Moorestown"が採用されなかったのは、Appleのタイムスケジュールに間に合わなかったからなのだ。

MacBookとMacBook Pro

 筐体のデザインは一新されたけど、大して性能が上がっていないからとAppleの新製品の意味を理解していない人がほとんどかも知れない。そう言う人の目から見ればCPUがべらぼうに速いとか、分かりやすい性能アップ(実際は大してアップしない)が重要なのかも知れないが、AppleがIntelのチップセットを見限った理由がそんな所にないことに気付いた人にとって今回のノートブック(13インチと15インチ)は、画期的な商品なのである。

 ムーアの法則ではないが、過去のPCの性能アップはCPUの速度アップと容量アップに掛かっているのが常識(当然コアの数量アップも同じ)だったが、画像処理などの数値計算(昔は、浮動小数点計算のコプロセッサーが別だったりした)を専門に行うGPUの処理能力がある意味でCPUを凌駕する部分が多くなってきたので、単純な力仕事はGPUに任せて処理速度を上げることが可能になってきた。勿論この考え方は今に始った事ではなく熱烈なファンのいたAmigaなどは、貧弱なCPUしか積まなくても画像、音声専用のDSPに処理を振り分ける事で信じられないくらいに処理を軽く行うというマシーンだった。

 AppleがチップセットをnVidiaに切り替えた最大の理由は、現在のIntelのチップセットで用意されるGPUではAppleのやりたい事が出来ないからである。だからこそ、やらせたい仕事が重いMacBook Proではグラフィックカードを別に載せていたのだ。新しいMacBook Proには二つのGPUを載せて、省エネモードとパフォーマンスモードでチップの使い分けを行っている。流石にOSの微調整では”Hybrid SLI"までは無理だったようだが、新しいマシーン(今後発表のマシーンは全てそうなると言う事)ではGPUを使ったハードウェア・デコーディングを使用する事によって今迄一番負荷の高かったムービーの変換などをいとも簡単に行えるように出来るのだ(少し手を入れただけの今回の専用OSでCPU使用率100%が当たり前だったh.264変換が新しいMacBookでは30%位に激減したそうだ)。

 次に来るSnow Leopardは、全てがCocoaで作られるが、今回のノート版のように付け足しではなくOSレベルで処理そのものをCPUとGPUに振り分ける事によって作業速度を劇的に向上させる事が出来る。それに対応した最初のモデルが今回のMacBookとMacBook Proなのである。どこぞの出来損ないのOSでは常識の新しいOSにすると劇的に速度が遅くなるという法則が、Appleに関しては該当しないことを示せるのはSnow Leopardが発売されてからなのだが、恐らくGPU性能の高い古いマシーンが劇的に速くなるに違いないだろう。

結論:Snow Leopardがでるまでにはマイナーチェンジがあるかも知れないが、今回のマシーンを購入して後悔する事はないだろう。デスクトップ購入を考えている人は後1ヶ月我慢すれば同じ喜びを得られるだろう。見かけは変わらなかったとしても次のiMacはきっと凄いのだ。

水曜日, 10月 22, 2008

Appleの第4四半期業績発表

 世の中の景況感とは無関係な(少なくともそう見える)Appleの四半期業績発表があった。iPhoneもトータルで1,000万台の大台(1,100万)にのり、現金資産も250億ドルと盤石な経営内容で、10年前に風前の灯だったのが嘘のような話である。前四半期はiPhoneがAppleの牽引車(携帯市場の第3位の売上を記録)だったが、今期は間違いなくMacである。Mac miniは製造が中止になるという噂が流れているが、新しいノートと来月のiMacで大幅な売り上げ増を目指す事だろう。

 アメリカの消費力は急激に棄損しているが、元々最下層を顧客としていないAppleは他のメーカーほど直接な影響を受けるとは思えず、利益の出ないような状況に陥る事は本年度に措いては有り得ないだろう。

 MacBookの発表会では、Netbookへの参入は様子を見てからと発言していたが、今回の発表ではiPhoneがNetbookのカテゴリーと捉えている事を示唆したようである。世間ではスマートフォンと捉えているiPhone(iPod touchも)は、既にNetbookの一種とカテゴライズするApple。一つの商品で既に二つの市場に楔を打ち込んだと言う事を今回はじめて明らかにしたわけだ。

 今回発表されたノートの中で全くと言って良いほど売れていないのはMacBook white(旧モデルの焼き直し)。コンシューマ用と言うよりは教育機関向けに残したeMacのようなもの。恐らく近い内にApple Storeからは外れる事だろう。

結論:iPhoneがNetbookであるように他の商品をNetPCにする事を企てているApple(今後出る30インチ以上のディスプレイは、P.A.製のCPUを積んだMacを内蔵する筈)。他社に追随して低価格商品を出すようなことをする筈がないのだ。

月曜日, 10月 20, 2008

MacBookは予想通りにgood

MacBook
 家内のPowerBookが風前の灯火状態なので兼ねてからのプランを実行に移し、新MacBookを遂に購入。Fire Wireのターゲットモードがないので思いの外移行に時間を要してしまった(USBのHDDを意地になって買わない私が悪かったのだが)。

 結局、移行アシスタントを一切使用せずに家族のアカウントを作成した上で設定とファイルを地道に移すと言う地味な作業で反日を潰す結果になってしまった。合わせてParallelsでWindowsを動かすために、Virtual PCのイメージを使ってWindowsのインストール。後は、開発ツールのインストールを残すのみである。

 てこずったのは、パッケージで出ているParallelsは、MacBookでは起動しない事(インストール終了後最新版にアップデートの必要あり)と、どういうわけかWindowsアップデートが上手くいかない事(これも手作業でやっつける)位で、概ね思った通りの使い勝手である。

結論:実感としてはMacBookは予想通りに13インチ版のMacBook Pro。間も無く(1ヶ月後?)リリースされるiMacは、かなり強力になっているのだろう。派手さはないが、MacBookは初めてMacBookの名に恥じない仕様になったのである。

木曜日, 10月 16, 2008

Macの成長を支える6つのポイント

 音楽プレイヤーの会社として認知されるAppleだが、PC部門も順調に売上を伸ばしている。今四半期の米国の台数シェアは17%を越え、売上シェアはApple一社で3分の1に迫る所まで来ている。日本国内では携帯と一緒でそこまで一人勝ちの状態ではないが、iMacが順調に売れているとアップルの人間も言っていた(モバイルの伸びている日本で、思ったほどノートは伸びていないらしい)。ノートブックの発表会でCook COOが成長を支える6つのポイントを列挙していた。

成長を支える6つのポイント
その1:優れたコンピュータ(確かに変なマシーンは出していない)
その2:優れたソフトウェア(OSXはダメだと言う話は聞かない)
その3:互換性(普通のPCよりもWindowsが快適に動く)
その4:Vista(間違いなくWindowsの評判を落とすのに貢献した)
その5:マーケティング(言うまでもない)
その6:リテールストア(銀座なんかいつも人で溢れているからな)

 スペシャルイベントで使われたグラフを見ると確かにVistaが出て売上を伸ばしたのはPCではなくMacの方だと言うのが一目瞭然だ。

結論:高くたって本当に良ければ売れるのだ。ダウグレードした分もOSの出荷数にカウントするほど売れてないなんて...XPのセカンドエディションでも用意したらどう?

新しいMacBook

 噂になっていた新しいMacBook。予想を超えるようなビッグな変更が行われた訳ではなかったが、MacBookは十分プロ仕様に耐える商品に進化したようである。もっと価格の安いモデルがあった方がインパクトはあったのだが、MacBook Proよりも今回はMacBookの進化の方がメインになってしまった。

 17インチの開発が遅れているため旧モデルの続行(マイナーバージョンアップはあったが)になっているが、本来の目玉はこいつにQuadが載る事だったのだろううなと思われる。発表会の回数が増えるのだから良いような気もするが、話題性を考えれば一緒にやりたかっただろう事は想像出来るのだ。

結論:自宅の家内のPowerBookも風前の灯。近々、MacBookを買わなくては。

何故、Windows 7なのか?

 開発コードでWindows 7を正式名称にしたと言うアナウンスのあったWindows 7。同時に7番目のWindowsだからと言われているのだが、VistaまでにリリースされたWindowsは全部で11もある。どう考えても帳尻が合わない。コードバージョンで見ていくとVistaは、6.0なので次は7で良いのかと良く見るとWindows 7のバージョンコードは6.1。つまりVistaのアレンジコードに過ぎない。また、Windows NTのバージョンコードは3.1だが、Windows 3.0と小さな違いだが使われているカーネルは全く別物で開発チームも別だった。つまり次が、7と呼ばれる合理的な理由は見受けられないのだ。そこで、独断と偏見でWindowsを評価してみた。










































































OSの名称 コードバージョン 実体 結果
Windows 1.0 1.0 まともに起動もしなかった ×
Windows 2.0 2.0 対応するアプリさえ無かった ×
Windows 3.0 3.0 始めてのメジャーリリース
Windows NT 3.1 ビジネス用にOS2に対抗
Windows 95 4.0 大々的に販売
Windows 98 4.0.1998 95との違いがほとんどない
Windows 98 SE 4.10.2222 これが本当の98
Windows Me 4.90.3000 XPの遅れを糊塗するための時間稼ぎ ×
Windows 2000 5.0 ビジネス用で確固たる地位を確立
Windows XP 5.1 ビジネスとして大成功
Windows Vista 6.0 既に無かった事になっている ×


結論:この結果を見るとビジネスとして確固とした実績を上げたものだけを数えると、XPまでに6個である。そして4つは大失敗(無かったOS扱い)。ひとつは、明らかにβ版だ。結局、今迄に6個成功しているから、次は7番目の成功にしたいと言う思い(念)と、単純にラッキーセブンで縁起を担ごうというだけの話のようである。開発思想と同様にネーミングにもポリシーは無いようだ。Windows 7は、派手な化粧を剥したVistaと言う事か?そうだとすれば、Vista lightと呼ぶべきだろう。

火曜日, 10月 14, 2008

Windows 7

 ネーミングに全く統一性の無いWindows。今回は遂に先祖返りしてただのバージョン番号に戻ってしまった。Vistaみたいに何の天望も見えないのに重い名前をしょってしまったためにボロボロになった不幸なOSをリリースしないためにも、これで良いような気はするが...

結論:折角ネーミングはシンプルになったのだから、設計思想もシンプルにしてみては如何だろう。Microsoftを見ていると分かっていて出来ないと言うわけではなさそうなので。

金曜日, 10月 10, 2008

値下げしなければ売れない?

 携帯電話の話らしいが、売れているのは安価な旧機種ばかりで、売ろうと思えば機能が増えた(要らない機能だが)現行モデルの値下げしかないようだ。おかげで優等生のシャープさえ大幅減益。どう考えても勝ち組はAppleじゃないの。これからの正しい携帯電話のビジネスモデルは、要らない機能を省いた安価でしっかりした商品を1年間はモデルチェンジせずに販売する事です。小手先のハードウェア追加なんかしていたのではクビを絞めるだけなのだ。

 旧機種を買うと言う事は消費者が馬鹿じゃない(売れ残るのが分かっていてそれをじっと待っているのだ)証拠。そんな賢い人達を相手に儲けようなんて土台無理な話なのだ。

結論:そんなもの作るしかないのなら事業から撤退しましょう。世の中には一切値下げしないで上手くやっている会社もあるんです。

遂に出る

 結局始めの噂通りMacBookの発表は10月14日でした。邦貨にして10万円を切るノートも期待出来る今回の発表。単なるモデルチェンジだけで終るとは思えないのは欲を出し過ぎだろうか。MacBookの筐体も変わる事だし、位置付けを変更してMacBook Proと統合し、13インチ、15インチ、17インチの3モデル構成。13インチはベーシックモデルで10万円を切るとなれば結構インパクトがあるんだけどな。まあ、現行の3ラインは仕方ないか。13インチのProと言える物が出ればMacBookとMacBook Proの価格がシームレスに繋がるだよな。

結論:かみさんのPowerBookがボロボロなので、いよいよ買い替えかな。一番安いのは98,000円にして下さい。

iPhoneは負けたのか? 〜追記〜

 昨日、iPhoneは負けたのかを書いたが、どうやら日本の携帯市場の落ち込みの方がAppleの売上よりも悪いようだ。8月の出荷台数が前年対比マイナス50%近くというのではお話にならない(はっきり言ってボロボロ)。iPhoneの年内100万台突破と言う予測(誰が立てたかは知らないが)を大幅に割り込み恐らく60万台位だろうというのは現在の携帯市場においては間違いなくヒット商品の部類に入る筈だ。8月の総出荷台数は208万台ということはiPhoneのシェアって結構高いのでは?ほとんどワンモデルですから、メーカーの出荷数量で見るのはどうなんだろうと思うのは私だけ?

結論:100万台に届きそうもないので日本のメーカーはホッとしているんじゃないの。そんな事で安心している場合じゃ無いけどね。

木曜日, 10月 09, 2008

iPhoneは負けたのか?

 異常な騒ぎを巻き起こしたiPhone。アーリーアダプターの購入が済んだ後の売れ行きは落ち着いている。それを取り上げて失敗したとか負けたとかいう報道が多いようだが、表面的な現象(それも日本だけ)を捉えて判断するのは浅はかだろう。そもそも日本に措いてスマートフォンと言うジャンルは無かった(あったと言われるかも知れないが、実数からして趣味の世界だ)。スマートフォンというジャンルに限定すればiPhoneは異常な部類に入るが、どういうわけか売れていない証拠として通常のケータイを比較対象に持ち出してケチをつける。

 全世界で見た場合、販売台数が間も無く1,000万台に達する単一モデルを失敗と見るのは如何なものだろう。ワンモデルを1年間モデルチェンジもせずに販売しているAppleと3ヶ月スパンでニューモデルを投入する日本のメーカーを比較するのもおかしな話だ。ケータイ電話のようにiPhoneは季節商品ではないのだ。

 更に既存のケータイとは違いiPhoneはソフトウェアの更新によって進化を続ける商品だ(間も無く登場するiPhone2.2では、GoogleMapのストリートビューや絵文字もサポートされそうだ)。iPodは最初から売れた商品だと思い違いをしている(単に知らないだけの話だが)人が多いが、初日の手に入れた私から見れば日本での売れ行きは惨憺たるものだった。日本で化けたのはWindowsに対応して以降の話である。口の悪い連中は、あんなもの売れるわけがないと言われたものだ。

結論:日本の現状の売上は爆発的とは言えないが失敗でもない。Softbankと言うキャリアの問題がありながら売れているのは大健闘と言えるだろう。iPodなんて最初の2年間は全くと言って良いほど売れてなかったのだから。

木曜日, 9月 18, 2008

アルミのMacBook?

 筐体の変更以外あまり噂の立っていないMacBookの出荷が始ったとAppleinsiderなどで情報が出てきている。10月の第2週と言われていたのが早まったのか織り込み済みだったのかは分からないが、iPodのモデルチェンジから2週間で、また火曜日のサプライズなのだろうか。HDDは、iPod classicと同じ120ギガということなので、今迄よりも軽く、薄くなるのかな。

結論:安く、軽く、かっこうよく。期待しています。同時にProも?

iPhoneはテンキー入力ができない?

 KDDIの小野寺社長がテンキーが使える携帯電話の方がスマートフォン(iPhoneを含む)よりも使いやすいと発言していたようだ。それを取材している記者も良く知らないからそのまま書いているのだが、その場に私がいたらiPhoneはテンキーが使えるよと指摘していただろう。

 使ったことがないのだから実際にどうなっているかを知らないのは仕方ないが、社長自ら使うことはないが他社の製品がどうなっているかはリサーチしないといけないのではないだろうか。スマートフォンよりもケータイの方が使い易いと言うのは、使ったことが無い人が言ってはいけないセリフ。マニュアルを読み込まなければ使えない携帯電話の機能が使い易いなどと一度も思ったことのない私だが、iPod Touchのインターフェイスは何も見ずに理解出来た。

結論:iPhoneが日本で携帯として成功していない理由は日本のキャリアのサービスを全く考慮していない事と、キャリアがSoftbankだから。使い易さの問題ではないのだ。

木曜日, 9月 04, 2008

凄いって言ってるよ

 9月9日のスペシャルイベントは来ないと損だとAppleの広報担当者が言っているらしい。恐らくiPodファミリーの全取っ換えとサブスクリプションが目玉なんだと思うが、touchにGPSやBluetoothが入ると言う噂もあるし本当に凄いのかも...

結論:touchを買い替えようかな?

Google Chromeは凄いか?

 新しいもの好きとしては試さないわけには行かないGoogle Chrome。早速、インストールをしてみた。WindowsのブラウザはIE8(β2)とSafariを標準として使っているのだが、Google Chromeはその中でも非常にスピーディなブラウザである。バグがあるとは言えIE8(β)はIE7(正式版)よりはまともなブラウザだが、それ以上に余計なことをしないGoogle Chromeは快適な使い心地である。

結論:画期的かと言えばそんな事はないが、こんなにすっきりしたインターフェイスのブラウザはMicrosoftには望むべくも無い。鬱陶しくないだけで高感度は非常に高いのだ。ベースはWebKitだし、WindowsでSafariを使うのは網辞めようと思うのである。Mac版が出たらどうするかって?インストールはするけどSafariの4を使うに決まっているのだ。

水曜日, 9月 03, 2008

ニューモデル登場

 噂に過ぎなかったiPodのモデルチェンジが現実味を帯びてきた。正式に9月9日にスペシャルイベントが行われることが決まり、iPodファミリーのモデルチェンジとiTunes8のリリース、音楽ダウンロードのサブスクリプション(年間契約)が発表される。nanoは既に第4世代用のケースがドイツで販売されているので噂通りに縦長のモデルに変わることは間違いないだろう(infobar2みたいなデザイン)。

結論:iPhoneに手を出さなかった人達に最適のtouchがデビュー(当然お安くなります)?

金曜日, 8月 29, 2008

iTunes Storeでは売らない

 iTunes Storeは、全米でダウンロード販売される楽曲の90%である。その多くは、シングルで販売されアルバムを主体に売りたいアーティストに取ってみれば痛し痒し。利益を確保したいlabelは売れそうなアーティストに関してiTunes Storeにアルバムを提供しないという判断を下し始めたようである。

結論:長い目で見ればメディアで供給すると言う形は無くならざるおえないが、それでもすがりたいと言う気持ちは分からないでもない。バラ売りが可能なiTunes Storeでアルバム単位で買いたくなるような曲を作るしかないのである。

水曜日, 8月 27, 2008

悪気は無いのに

 iPhone OSで標準でサポートされないコピー、ペースト機能を実装するために開発されたOpen clip。どうやら次のiPhone OS 2.1にOpen clipを無効にする機能を組み込むようだ。コピー、ペーストと言った機能はシステムが標準で実装すべきものだが、Appleの中でもどうすれば一番良いかが決まらないために未実装なのはわかるが、何時実装されるかがアナウンスされていればOpenソースで開発する必要などないもの。だんまりを決め込んでいるからOpenソースで開発に乗り出したことをもっと反省すべきである。バージョン2.1で機能を殺すのならば、誰もが納得のいくコピー、ペースト機能をAppleが2.1で提供しなければいけないのだ。

結論:たまには文句も書くのだ。正式に発売をしているのだからiPhone開発者のNDA(秘密保持契約)も解除したらどうよ。

9月9日にスペシャル・イベント?

 多くのblogでAppルのスペシャル・イベントが9月9日に行われると噂になっている。EXPOなどに関係なく行われるスペシャル・イベントは、iTunes絡みと言うのが相場。そうなれば既に生産終了になっているiPodファミリーの新製品の発表になるのは間違いないだろう。

 あまりにも当たり前の話なので予測も何もないのだが、iPod商品のモデルチェンジと価格改定、サブスクリプションサービスに対応したiTuens 8の発表と言ったところだろう。価格改定は、touchシリーズならば最下位モデルで50ドル、上位機で100ドルとなれば結構需要の掘り起こしになるのでは無いだろうか。

結論:発売開始は13日からか?

木曜日, 8月 21, 2008

いよいよ

 3週間ほど前に、iPodファミリーやMacBookファミリーが欲しかったら早めにまとめて発注してね。というアナウンスがあったと噂サイトで上がっていたが、Targetでは製造終了にステータスが変わったと言う話のようだ。

結論:touchはもう少しあと(来月末のスペシャル・イベントで)になりそうだが、通常のiPodファミリーは間も無く新製品の発表のようである。

夏野さんもほめてます

 今はドワンゴなどの役員や複数企業の顧問を務めるiモード生みの親である夏野氏が日経のIT-PLUSで、
”「iPhone 3G」のユーザインターフェイスが素晴らしく、何より楽しい。たまらない。”
と褒めている。同時にSoftbankモバイルがこんなに使えないと思わなかったとも答えている。と言うわけでdocomoのケータイと「iPhone 3G」の2台持ちだそうだ。

結論:流石は、世界で繋がるのに自宅では繋がらないと言われたVodafoneの資産を引き継いだだけのことはある。10月でM1000などのスマートフォンを止めるdocomo(Blackberryだけになる)。そろそろiPhone始めませんか。

火曜日, 8月 19, 2008

顧客満足度

 Appleの顧客満足度が2位のDellに10%以上の大差を付けて1に選ばれた理由はOSXの評価が高かっただけでは無く、ライバルのおかげだと言う結果がミシガン大学のACSIスコアとして公表された。

結論:OSXの出来が良かったのもあるが、Vista搭載PCをリリースしなかった唯一のメーカーだったから評判を下げる理由がなかったということである。

儲け過ぎ

 Appleの株主のたった一つの贅沢な悩みは株価が2003年以降15倍にもなっているのに、預金金利程度のリターンしか生み出していない現金(208億ドル)の運用利回りらしい。このままのペースで行けば来年には現金残高が300億ドル近くに膨らむと言うのだが、そうなればマイクロソフトを上回ることになる。2年後には400億ドルになると予測するアナリストさえいるようだ。

結論:シェアを目指さずにこんなに儲けるなんて何処の誰も思いもしなかっただろう。いくら商売が上手いからって流石に儲け過ぎだぞ。

火曜日, 8月 12, 2008

iPhoneに追随してはいけない

 iPhoneの話題となれば、日本の携帯の方が優れていると言うどうでも良い話や、iPhoneはスマートフォンと同じ轍を踏むと言う悲観論か、Appleに身も心も捧げてしまった信者(私もこの部類)ばかりだが、Appleに追随しなければいずれiPhoneにやられてしまうというと言うもっともらしい(Apple寄りだが)話が一番の食わせ物である。

 行きなり結論を言ってしまうのも何だが、日本のメーカーは決してAppleに追随してはいけない。はっきり言うが、ガラパゴスを続ける以外に日本の携帯メーカーに生き残る道は無い。何故ならば日本のメーカーには、Appleのようにハード、ソフト、サービスをひとつのエコシステムとして構築するビジョンが無いからだ。

 日本のメーカーの最大の問題点は社内に抱えるセクショナリズムである。iPodの時のSONYがその典型だった(あれはハード部門同士のセクショナリズムだったが)が、事業部が互いに主導権を握ろうとして結局自分たちで足を引っ張りあいユーザのための環境を構築出来なかったことが敗因だったのだ。日本の携帯メーカーにはキャリアに気兼ねせずに自社オリジナルのiTunes Storeを作る度胸も器量も無い。そこまで腹を括らない限りAppleの真似など不可能なのだ。

結論:Appleに追随したらAppleに勝ち目は無い。同じ土俵に上がるのは馬鹿がやることである。

月曜日, 8月 11, 2008

Windows PCの方が安い理由

 概ねWindows PCの二倍の価格を付けているMacのシェが徐々に伸びている。千ドルで手に入るMacのノートPCはかなり安くなったのだが、WindowsのノートPCならば似たようなスペックで700ドルでおつりが来る。常識的に考えればMacが売れる筈など無いのだが...

結論:ダウングレードしなければいけないOSをインストールしてるから安くしなければいけないのだ。

金曜日, 8月 08, 2008

「技術力だけでは世界に通用しない」

 技術力だけで世界に通用しないのは間違いないのだが、まるで自分たちに技術力があるみたいな言い方をMicrosoft(日本のマイクロソフト)がするのは如何なものだろう。

結論:技術力があっても通用しないのだから、それもないマイクロソフトがお先真っ暗なのは仕方がない話である。

木曜日, 7月 31, 2008

いよいよ

 MacBook、MacBook Pro、iPodの新製品が間も無く登場。心待ちにしていた皆さん。あと少しの辛抱です。誰も待っていないのにDellも再挑戦ですか?

結論:Appleの社員でもないのに...

水曜日, 7月 30, 2008

Vistaが支持されない訳

 スティーブ・バルマーは鳴り物入りのVistaが奮わないのは、Appleがテレビ・コマーシャルでVistaを虚仮にしたからだと考えているようだ。何故ならVistaに対するマイナス・イメージに関して次のように語っているからだ。

”われわれは、当社よりもはるかに排他的で狭い視野を持ち、当社よりもはる かに少ない選択肢しか提供していないある競合の1社から攻撃を受けているよ うなものだ。これからは、われわれが自分たちのストーリーを語る番だ。今 後は、Windows PCは単により多くの選択肢を提供するだけでなく、Macや そのほかのマシンが提供する選択肢をすべて提供できるのだという点をもっ と積極的にアピールしていく。”

 Appleと言うのは凄い会社だ。テレビコマーシャルを使ってPCユーザに古いOS(XP)を選択させてしまうのだから...

結論:Vistaが支持されなかったのは単純に駄目だからだ。

もうすぐ出ます

 iPhone OS 2.1 betaに、iPod 2,1の記述があるらしい。現行のiPod touchは、1,1。

結論:お待たせしました。間も無くiPod touchのニューモデルが登場です。買い替えようかな〜。

チップの前にチップセット

 次期MacBookにはIntel製のチップセットが使われないと言う噂がある。確かにIntel製のチップセットを使っているMacBookは、MacBook Proと比べると大きく見劣りする(価格の差の理由付けにはなるが)。そもそもメインメモリをグラフィックで使うと言う貧乏臭い仕様はAppleらしくない。OSXの出来の良さで他のノートPCとは、多少の差別化が出来ているが、それだけで満足するJobsじゃないのである。

 さてここからは私の妄想だが、Appleはハードで明らかな差別化を図らなければいけない段階に達したのではないだろうか。どう言う事かと言えばIntel製のチップよりも高性能なチップを手に入れた(P.A. Semi?)のは、他社のPC用にOSXをライセンスする準備に入ったからだという妄想だ。OSXをライセンスを行えば、Intelのチップセットを使う限りデザインくらいしか違いは出せない。だから手始めにチップセットをオリジナルに換え、続けてチップそのものを乗り換えるのだ。

 今四半期は利益率が落ちると発表しているが、それはアーキテクチューの乗換え準備に入るからだと言うのが私の妄想である。

結論:Snow Leopardは、Leopardの完全Cocoa化を意味する。Carbonと言う足枷が無くなれば、iPhoneやiPod touchを見れば分かるようにチップに依存しない統合環境を提供出来る。Appleは既に新しいチップ版のSnow Leopardを準備し、Intel版のSnow Leopardは、Mac版とPC版が登場するのではないだろうか。その時期はまともに動くWindows 7が登場する前になる筈である。まあ妄想だけどね。

月曜日, 7月 28, 2008

そこまでしないと

 Microsoftが(Vistaを使おうとしない)XPのユーザに対して、Windowsの秘密の新バージョンだと偽って(隠していたのだから)Vistaを使わせて好評を得たと言う訳の分からない実験結果を公開した。

結論:既に発売しているOSをこんな後ろ向きな形で(騙して)使わせなければいけないほど信用されていない事が明らかになっただけのような気がするのだが...問題は見た目じゃなく互換性の低さなんじゃないの。

金曜日, 7月 25, 2008

だから言ったじゃない

 Yahoo Music(アメリカ)のサポートが9月30日をもって終了する。これによって10月1日以降、音楽を別のハードドライブやコンピュータに移せなくなるそうだ。サブスクリプション(聞き放題)契約をしていた人達はそのままRhapsodyに移行出来る(もちろん支払いを辞めればライブラリーが消える)が、問題はYahoo Musicで購入した音楽にはそれが適用されないため、もしもPCが壊れてしまえばキーを失ってしまうためにもう二度と聴く事が出来なくなると言うのだ。今のところサービスが無くなる恐れがないのはiTunesだけ。あれほど、他で買っちゃ駄目だって言ったのに。

結論:そう言えば何も言ってなかった。

Appleの謎の新製品

 Apple幹部の第4四半期の利益率が低下する「今日は言えない」将来の商品は何かと言う話である。

Appleの謎の新製品
MacBook:Atom搭載の廉価ノート?は、9月末ならば可能性80%。
MacBook Pro:ノート初のQuad Coreモデル?は、9月末ならば可能性70%。
iPod:目玉は、touchのディフュージョンモデル?の可能性90%。PA Semiのチップに載せ換え?の可能性60%。もうそろそろいじらないと。
Apple TV:PA Semi製のチップ搭載?。遂に家庭用据置ゲーム器に参入?。可能性70%。
MacBook touch:AtomかPA Semi製のチップ搭載のタブレットPC?。来年ならばありえる。

結論:個人的には、ファームウェアの書換えだけで見違えったApple TVのハードに手を入れるのが一番の目玉だと思うのだが、如何でしょうか?

木曜日, 7月 24, 2008

iPhoneは本当は高くない

 iPhoneを買いもしない人間(実は私はiPod touchユーザに過ぎない)がとやかく言うのも何なんだが、発売開始から2週間。運良く初日にiPhoneを手に入れた方々の話がそこかしこに見受けられる。その中で、荻窪圭氏やakoustam氏(この方は紛う事無きSONYのファン)のiPhoneは本当に高いのかなど、iPhoneを使い始めてからのパケット代の金額が公表されているWi-Fi中心の荻窪氏は10日で6万だそうだが、フルに携帯網を使っているakoustam氏は既に60万を突破、たった5,985円のパケホが無かったら1年間でFerrariが買えるの金額になってしまうのである。

 akoustam氏はSONYの新商品が出るとすぐに手に入れる(SONYファンだが、たとえSONY製であっても駄目な商品に対しては手厳しい)方で、もちろんWalkmanが大好きなのだが、今回iPhoneを手に入れたのを切掛けに聞き比べを行ない、iPhoneは昔のSONYらしいの音がすると書かれていた。

結論:INSのつなぎ放題とフレッツ光のつなぎ放題を比較してフレッツ光が高いと言う人間は多くはない(いるけどね)が、ケイタイのパケホとiPhoneのパケホが別物だと分からない馬鹿はまだまだ多いようである。

iPhoneとは

 iPod付き携帯がiPhoneだという考えもあるしスマートフォンの再定義だという考えもある。iPhoneを携帯電話だと捉えると日本のケイタイの方が進んでいるという意見も一理ある。何故ならばiPhoneは、携帯電話ではないからだ。

結論:iPhoneはiPodがついた携帯ではない、手の平サイズのどこでもインターネット接続Macである。iPhoneをiPod携帯だと考えている限り本当の価値など分からないのだ。

水曜日, 7月 23, 2008

いつか来た道

 iPhoneと携帯電話(日本の)を比較する話題がネット上に溢れているが、電話として見た場合iPhoneは使い難いというものから、同列に語るなという信者の説教(私もこの口か)まで、様々である。確かにiPhoneの本当の売りは日本の携帯でできる事ではないが、携帯擁護派からすればそこが肝心要の点。本当にインターネットに繋がるかどうかなど問題ではない訳だ。但し、これはもう少し長いスパンで見ると全く違った様相を見せる筈である。そして、その前例は日本語ワープロである。日本語ワープロが全盛だった時代、PCのワープロソフト(MS Word)とワープロ専用機を比較すればワープロ専用機の方が優れていたが、ソフトとハードウェアのアップデートで全く別物に変わる事が出来るPCが生き残りワープロ専用機は消えてなくなった。iPhoneに対抗するには、端末を買い替える事なく機能が更新されていくサービスを各キャリアが構築するしか方法はないが、それを行うには全ての端末のOSが同じものになる以外に方法はない。それが、Androidなのだと言うのならば早くその端末を見てみたいものだ。

結論:今のままではいずれ日本の携帯はワープロ専用機のきた道を進む事になるに違いない。ワープロ専用機が成り立った時代に、アメリカのソフト会社(Microsoft)のワープロソフトがデファクトになるなんて誰も考えてもいなかったのだから。

火曜日, 7月 22, 2008

ビル・ゲイツにも使えない?

 ビル・ゲイツがWindows開発の最高責任者(2003年当時のジム・オールチン)に電子メールでWindowsのアップデートで見舞われたトラブルに対して苦情メール(Windowsの使い難さはどうにかなりませんか?)を送っていたと言う話が出ていた。内容に関してシアトル・ポストの記者が真贋の確認を行ったところ本物かどうかを答えなかったそうだが、「こう言ったメールを書かなかった日はなかった」らしいので、恐らくそんな状態だったのだろう。

結論:VISTAがこんな事になっているのは仕方の無い事のようだ。まあ、ビルはMacユーザなので実害は無いか。

水曜日, 7月 16, 2008

iPhone騒動

 いつ始るかが分からぬiPod touchのシステムアップデートに業を煮やしたのは私だけではないだろう。App Storeの方は、iPhone 2.0のアップデートとは全く別に粛々とiPhone/touch用のアプリがダウンロード可能になっていたのにそれを利用するシステムが手に入らないのだから、正に生殺しのような気分を味わったのだ(それも楽しみの一つなのだが)。

 iPhoneに関しては、”iPhoneの奇跡”派から、”チョウセン携帯電話”派まで様々な反応があったが、これは信者から単に朝鮮人嫌いの人まで世の中には色々な人がいる事が明らかになっただけの話。そして、一括りに出来ない様々な人がiPhoneを話題にする位に大騒ぎだったと言う事なのである。

 最初の3日間でSoftbankが販売したiPhoneの総数は2万5,000と噂サイトに情報が上がっていたが、たった数万台ならば問題も出てこないだろうが、今後iPhoneがAppleの屋台骨の一つとなるような状況になると、果たして日本の携帯キャリアの持つインフラでサービスを提供続けられるのだろうかというのが心配である。i-modeなどの携帯ネット網をスルーする形でダイレクトにインターネットに繋がるため、そこから先は問題ないのだが携帯の基地局に対するパケットの増加は相当負担になるはずである。

結論:早くモバイルWiMAXを始めないととんでもない事になるぞ。

水曜日, 7月 09, 2008

iPhoneが日本のスマートフォン市場を変えるのか

 またまた日経なのだが、表題のような記事をぶち上げている。日本にスマートフォン市場なるものがあったなどとは寡聞にして存じ上げないのだが、天下の日経が言うのだからあったに違いない。

曰く
”冷静に他の携帯電話機と機能を比較してしまうと,iPhoneは少なからず劣っている面がある。日本の携帯電話機ユーザーにとってはほぼ当然と言える,ワンセグ放送の受像機能やおさいふケータイの機能などが備わっていない。また利用料金も決して安くはない。例えばNTTドコモの2007年度のARPU(契約者一人当たりの月額売上高)は6560円,auは6260円である。iPhoneは最低でも7280円で,本体の支払い分を勘案すると8240円以上となる。”
と言う事なので、日本のスマートフォンにはオサイフもワンセグもあるようだと、思っていたらここは普通の携帯の話らしい(紛らわしい事を書くな)。

曰く
”かつてPDAは,一過性のブームとして一部のアーリー・アダプタ層のユーザーにのみ受け入れられた。その同じ轍を踏むのか,それともキャズムを超えてトレンド・フォロワー層にも受け入れられるのか。”
ってそんな話関係ないし、前にも書いたようにアーリー・アダプター層だけにっていうのは物好き以外買わない商品だったんだって、私のblog読みなさいって(ここで書いても相手には伝わらないが...)。

結論:毎日とは違う意味で、日経は馬鹿でも入れるようだ。日経エレクトロニクスの記者みたいだけど、素人でも記事を書いていいんだろうか?はじめに戻るけど、無かったもの(スマートフォン市場)は変えようがないのだ。

iPhone 3Gばかりが目立ちすぎ

 NHKのニュースでさえiPhoneの発売日を報道した(宣伝にならないの?)と言うくらいに大騒ぎのiPhoneに日本上陸。何処まで売れるのかは未知数だが、機能でしか勝負出来ない日本の携帯(今迄はそれで良かったのかもしれないが、これからはインターフェイスの方が重要になる)。機能で勝負ならば確かにiPhoneは別に驚くような商品ではないし、デザインだって好き嫌いがあるからiPhoneがベストとは言えないだろう。しかし、インターフェイス(好き嫌いはもちろんあるが)に関しては、iPhoneを越えるものは今のところ何処にも見当たらない。それは何もマルチタッチだとかキーが無いと言う事だけを指しているのではない。OSとそれぞれのアプリケーションが意識させる事無しに有機的(実際にではなくイメージとして)に連動しているところと、キビキビと動作する事だ。こればかりは実際に使っている人間でなければ分からない事だがシステムの出来の違いは一目瞭然なのだ。

結論:iPhone 3Gが目立ち過ぎなのではなく、他が酷すぎるだけだ。

火曜日, 7月 01, 2008

そんな事言ってるから

 めでたくMicrosoftから旅立たれる(常勤じゃなくても口は出すんだろうな)ビル・ゲイツ。Newsweekのインタビューに、
「飢餓や死に関する問題に比べれば、誰がどのOSを使うかなど取るに足らないことだ」
と答えたそうだ。

結論:そんな考えだからVistaが、あんなOSになってしまったのだ。責任を取れ。

月曜日, 6月 30, 2008

iPhoneがリモコンになる

 iTunes7.7にはiPhoneやiPod touchがiTunesのリモートコントローラーになる機能が加わると言う噂がちらほらと聞こえている。NDA違反にならないか(私はデベロッパーではないので大丈夫?)はこの際置いておくとして、噂が本当だとすれば、リモートコントロール機能は、当初は家庭内の他のマシーン上にあるライブラリーの音楽やムービーなどを共有する形で実現されるのだろうが、何れはmobilemeを経由してネットワーク接続されている外部からのアクセスが、可能になるに違いない(ムービーまでやるかは別だが)。

 iPhoneやiPod touchは容量が小さいと言う物理的な問題があり、全てのライブラリーを持ち出せない場合が多くなってしまうが、サーバとなるマシーン(MacやAppleTVといったデバイス)にネットワークを介して外部からアクセス出来れば、ライブラリーの全てを持ち出す必要が無くなるのだ。SONYのロケフリの様にテレビ放送の録画を外部から観賞できる訳ではないが、iPhoneやiPod touchには音楽を入れず〔ムービーだけ)に音楽を聴くというスタイルが可能になるかも知れない。そんな事をされたのでは、通信会社のパケットが増え過ぎてパンクするかも知れないが...

結論:iTunesがあればロコフリなどのハードは不要なのだ。

木曜日, 6月 26, 2008

Intelも匙を投げる

 Intelの社長が出来損ないのVistaに失望していることは間違いないが、Intelの社内のPCをVistaにバージョンアップするのさえ消極的と言うのではどうにもならない。ウィンテルと呼ばれたの今や昔。バージョンアップの度にIntelのチップの能力を遺憾なく発揮する別なOSが存在するのだから、仕方ないのかも知れない。

結論:自社で作ったOSじゃないのだから、全社のPCをMacにリプレースしたりして。

水曜日, 6月 25, 2008

絶対彼氏

 相武紗季、速水もこみちという黄金の低視聴率コンビで話題になった(かなり歪んだ視点)”絶対彼氏”が最終回を迎えた。相手はロボットなのに感情移入してしまい本当の恋人のように感じてしまうと言う、思わず「それロボットですよ」と突っ込みを入れてしまうようなお話だったが、良く考えれば私も世間から見ればApple製品に感情移入して、まるで恋人のように思っていると勘違いされているのは間違いないので、この機会に自己弁護しておきたい。

自己弁護
その1:Plusの時代から既に20年以上Apple製品一筋できたがが、一度たりともマシーンに名前を付けたり、洋服を着せたりし、添い寝をしたこともない。
その2:壊れたマシーンを供養したことはないし、戒名も作ったことはない。
その3:本当に駄目な商品は、Apple製でも(軽く)罵倒する。
その4:「うちのMacはわがままで」などと調子の悪いマシーンの話をうれしそうにしたりしない。
その5:Macが夢に出てきたことはない。

 もうお分かりいただけただろうか。Macは好きだからと言って、器械との一線を越えるほど病は重くはない。あくまでも普通のファンなのである。Macの普通のファンが病的に見えるのは回りの人間が差別してきたからに過ぎないのだ。要はユダヤ人みたいなもの。マカーが選民思想を持ってしまったのは仕方ないのかも知れない(明らかに自己正当化)。

結論:WindowsがもっとまともなOSだったら使っていたかも知れない。まあ、それはないか。

月曜日, 6月 23, 2008

テレビ放送から金を取る愚

 テレビ放送(民放)と言うのは、スポンサーから頂いた広告料をもとに番組を制作(作っているのは下請けだが)し、視聴者には無料で提供するビジネスモデルで成り立っている。個々の著作権者に利益を配分するのが面倒くさいので著作権管理団体に任せて一括でお金を払うと言う手抜きをしているのが実体だ(本当に権利者にお金が渡っているかどうかなどは気にしていない)。

 それなのに、デジタル放送が始ったかと思うと急に権利者に正当な利益を配分するためにコピーは許さないなどと手前勝手なことを言い始めた。そもそも無料(実際には広告料は消費者が払っているのだが)で視聴を認めた段階で、聴取者はテレビ放送を見る権利を与えられている。それを保存して再度見ようがどうしようが、もう聴取者の自由になっていると考えるべきだ。それが嫌ならば最初からタダで見る権利など与えないしか方法はないのだ。

 デジタルビデオレコーダが、存在する理由は基本的にテレビ視聴のタイムシフトである。別にそれで商売をしようなどと考えているわけではない。本当に権利者のことを考えるならば、無料放送とは別にコマーシャル無しのデジタルデータをアーカイブし、廉価で聴取者に提供するのが本筋である。NHKは実験とは言え、既にその段階に踏み込もうとしている。ハードに課金するのではなくソフトで対価を得るのが本来の姿なのだ。書籍を考えれば分かるように、紙に対して著作権料を払っているのではなく作品に払っている。放送も全く同様だ。デジタル時代はネットを通じて個々の作品の売上を管理出来るのだから、権利者の利益を損なうことはない。そこに魑魅魍魎の跋扈する権利管理団体などの寄生虫さえ必要としない仕組みを作る事が出来るのである。

結論:iTunes Storeがその答えだ。

枯れた技術

 iPhone 3Gと言えばイメージは最先端だが、使われている技術は全て枯れたもの。GPSも3Gも既に枯れた技術だ。そして、先進のOSであるiPhone 2.0も数十年の積み重ねを経て到達したNextのObject技術。思い付きではなく積み重ねの結果がiPhone上に統合されたと考えるべきだろう。そして現在のバージョンで抜け落ちてい技術はソフトウェアでカバー出来る物ばかりだ。ハードウェアの進化無しでも進化可能なデバイス。それが、iPhoneやiPod touchの本質なのだ。

結論:システム領域に数百メガを割り当てている意味を他のメーカーは理解出来ていないのだ。iPhoneのライバルは携帯電話ではなくPCだが、日本のメーカーは携帯をテレビにしようとしているに過ぎないのである。

金曜日, 6月 20, 2008

後出しジャンケン

 docomoが定時株主総会で、「iPhoneの市場動向には十分な注視をする。今後もiPhone発売の可能性を引き続き検討する」と述べたそうだ。

結論:リーディングカンパニーが、後出しジャンケンをするのはずるいぞ。利口だけどね。

プレゼンテーション

 世の中にはプレゼンテーションを自分の知識をひけらかす場と勘違いしている大バカがいる。そうかと思えば自分の思い入れを滔々と語る場所だと思っている薄らバカもいる(私なんかこの部類)。プレゼンテーションと言えばAppleのスティーブ・ジョブズの右に出るものはいないが、日本にもジョブズに匹敵するプレゼン名人がいる。ジャパネットたかたの高田社長だ。二人ともプレゼンテーションの本質がセールストークであることを理解しているのだ。

セールストークの奥義
その1:みんなが知らないことばは使わない。プレゼンの神様と思われているジョブズは中学生でも知っている単語だけで話を組み立てられる。
その2:理屈(スペック)ではなく情(イメージ)である。スペックをそのまま使わず誰もがイメージ出来るもので表現する。
その3:重要なキーワードを繰返し使う。
その4:技術者の視点でものを捉えない。例えば小さくするためにどういう苦労があったか等を言う人がいるが、チェンジポケットがやっと役に立つなどとと予想外のものを引き合いに出す。
その5:個人に語りかけるように話す
その6:欠点を利点に変える
その7:猿踊りや雄叫びは絶対にしない
その8:口ごもらない。(どもるのはOK)
その9:質問は受け付けない
その10:大事なことは最後に廻す
 
結論:ジョブズのやり方を学ぶ機会は多くはないが、高田社長ならばいつでも見ることが出来る。プレゼンが苦手と考える人はジャパネットたかたを見ればいいのだ。

木曜日, 6月 19, 2008

ガラパゴス論議

 ”黒船”と呼ばれる”iPhone”の上陸を前に、”日本の携帯業界がガラパゴスだからいけない”、”ガラパゴスだから素晴らしい”、”Appleはガラパゴスを真似しただけ”と盛んにガラパゴスを引き合いに出して語られている。

 絶海の孤島状態(世界とは全く違う進化形態にある)という比喩としてはガラパゴスは言い得て妙だが、日本の形態市場は、どちらかと言えばオーストラリアみたいなものではないかと考えている。どういうことかと言えばオーストラリアは何故か異常に有袋類が多い。カンガルーもコアラもウォンバットもタスマニアデビルもオーストラリアを代表する動物はどういうわけか有袋類だ。他の大陸にはいない固有種だ。それもコアラみたいにユーカリがなければ生きていけないような土地に縛りつけられたものまでいる。コアラはまるで日本のケイタイサービスだ。

 話がずれそうなので元に戻そう。”Appleはガラパゴスを真似しただけ”という、主張は日本の通信キャリアが囲い込みのために販売奨励金を使ったようにAppleも3Gでは販売奨励金を今回導入したから日本の真似だと言うのだ。揚げ句の果てには池田信夫のように日本の1周遅れのことをしていると言うバカさえいる(同じトラックを同時に走り出して1周少ないのを1周遅れと言うのであって。全く違うトラックを後から走ったからといって1周遅れとは言わない)。

 池田氏らの主張は、”軟式テニスでしていることを硬式テニスはまだしていないのか”と言っているに過ぎない。軟式テニスのラケットでは硬式ボールを受けただけで折れてしまうのも棚に上げて偉そうなことを言っているのだ。井の中に閉じたケータイサイトという疑似インターネットサービスで囲い込んでいるだけの話に過ぎないのだ。言ってみればiTunes Storeだけとi-modeを比べて、i-modeのほうが便利だと宣っているわけだ。iPhoneは垣根の無いグローバルなネットワークが使えることが重要であって、通信速度やネットワークの方式が重要なわけではない。端末による囲い込みとサービスエリアの囲い込みは全く別問題だ。

結論:日本の携帯電話が有袋類になってしまっていることに気付かなければ世界には出ていけないのである。どんなに威張ってみたってワンセグもオサイフもi-modeも海外では無用の長物なのだ。軟式テニスで世界一になったって硬式テニスでは全く意味がないように...

水曜日, 6月 18, 2008

アメリカにもいる池田信夫

 さんざっぱら池田信夫氏を批判してきたが、アメリカにも似たようなことを言っているおっさんがいた。冷静に考察するとiPhoneは単なるスマートフォン(それも中途半端な)だと言うのだ。スマートフォンの定義自体が曖昧なのだが、iPhoneはスマートフォン機能を持ってはいるが、スマートフォンの範疇を越えた商品だとは理解出来ないようだ。

 更に記述されている内容にも勘違い(要は何も知らないだけなのだが)が多く見受けられる

・コピー、ペーストが出来ない(2.0では普通に出来る)
・電子メールアプリも基本的なものでしかない(どんなメールソフトが欲しいんだ)
・カレンダーも同様だ(MobileMeを使わないといけないかも知れないがカレンダーは確実に進歩している)
・同じプロセッサ(一つ上のランクのチップセットに変わっている)
・まもなくサービス開始するApp Storeが内蔵アプリケーションの欠点を補う(ベースセットのアプリに変更がないと思い込んでいるらしいが、同じ名前でも別物になっている)
・内蔵ファームウェアのパッケージ不足を補うためにサードパーティー製ソフトウェアに頼る(システムをROMチップだとでも考えているらしい。iPhoneのバージョンアップは数百メガだ。iPhoneにどんなにでかいシステムが載っているのかを知らないらしい)

結論:Jobsを現実歪曲(確かにそうだが)だと言っているが、この筆者の事実誤認(無知)は、現実歪曲以下である。冷静な考察などと言っているが血糖値が足りないだけだと思う。

金曜日, 6月 13, 2008

iPhone 3GはJobsの敗北宣言3

 毎日書くのも何だかとは思うのだが、例の池田信夫氏のblogに対する書き込み(毎日増えているのでblogとしては大成功だろう)を読むにつけ...池田氏はもしかしたらワザとAppleを貶しているのではないかと思えてくるから不思議だ。何故ならばAppleを批判すれば間違いなく盛り上がるし、技術者や他のメーカーに批判されたAppleの商品は世界的なヒット(iMacもiPodも技術者はボロクソだったが、技術者が絶賛したNewtonはボロボロだった)になっている。

 池田氏のblogを見ると信者と思われる人達は色々のようだが、技術系の人達ってまさに業界の人(或いは単純にApple嫌い)だと分かるのが少し悲しい気がする。大体Androidがオープンだって言う辺りで...Androidが開発環境としてオープンだと言ったって、それを扱うサービス網がプロプライエタリ(引きこもり)だったら、どこがオープンなんだって話で終ってしまう。Androidで開発したってローカル市場しか相手にできない(直にインターネットに出られれば別だが)が、池田信者に囲い込みと言われているAppleのサービスは世界中を囲い込む戦略だ。何故ならiPhoneのサービスはキャリアには全く依存しないからだ。

 600万台しか売れていないiPhoneは失敗だと言っているが、販売目標を1億台としたのにその結果ならと言うならそうなるが、初代iPhoneの販売開始時の目標は2008年中に1,000万台突破。最初からそんなに沢山売れるなどとはどっかのメーカーと違って考えてなどいなかった。その段階で3Gは同時に開発をスタートしていたと思われ、環境(コストとサービス)が整ったことと、予想以上に速い展開で初代が売れたので次期を早めたと捉えるべきなのだ。

 池田氏のblogで批判的なことを書いている人達ってiPodの時と同じでiPhoneが大成功した時にそんな事は俺たちも考えていたって、負け惜しみを言うんだろうな。

 コメントの最後の方に池田氏のコメントがあった。ワザと批判したのかと思ったら、本当に批判していた。こいつの発言はやっぱり時代錯誤だ。

結論:技術者にボロクソに言われるのだからiPhoneは間違いなく大成功する。ユーザは技術者ほどバカ(偏狭)じゃない。きっと未だにフロッピーがないPCは買わないんだろうな〜

木曜日, 6月 12, 2008

iPhone 3GはJobsの敗北宣言2

 昨日突っ込みを入れた池田信夫氏のblog。中には至極まともな意見をコメントしている人もいるのだが、比率としては半分はかなり強烈なジョーク。

 世の中はオープン化に進んでいるのに、Apple(Softbank)は囲い込み(これは正しい)をしようとしているのだから、docomoはAndroidで徹底的にオープン化路線で対抗しては?などと言われたら臍で茶が湧いてしまう。

 日本のキャリアは引きこもりなのに、Androidでオープン化など出来る筈はない。せいぜい開発ツールとしてAndroidを捉えるのが関の山。インターネットの世界にさえ飛び出していない日本のキャリアに自分たちが築き上げたサービスを捨てることなど出来る筈はないのだ。それをする気があったらiPhoneを受け入れている。

 好調だったら値下げしない三分の一にまで値下げされたのだから不振の深刻さを充実に物語っている。などと抜かすのもいるがそれは利益が出ていない(PS3の初期が典型)時の話で、200ドル下げても儲かるくらい粗利は高く、今回はそれよりも安く端末を出来るビジネスモデルに移行したに過ぎない。

 正直コメント見たら笑っちゃいます。

結論:池田信夫の読者はいかれてる?Appleに好意的なコメントを書くと信者が荒らしてると言うし、池田信夫信者は寂しい連中である。

Snow Leopard

 iPhoneが話題を独占し、忘れがちになりそうなMac OSX。特に次期OSXとなる”Snow Leopard"は新たな機能追加ではなく"Leopard”の完全並列化がメインになるためコンシューマレベル〔私もこれ)で人目を引く話題性には欠ける。NDAで口が堅くなっている人達から真相が出てくるかどうかは分からないが、PowerPCのサポートはないのは恐らく間違いない。単純に言ってしまえばIntel〔現状はだ)だけをサポートすることになる。つまりもうCarbonはないと言うことだ(Carbon Free)。カーネルを含めて一からソースコードを追い直し、過去のMacの遺産を一掃する時期になったと判断したのだ。以下に"Snow Leopard"で何が変わるかを列挙してみたい。

Carbon Free:Classicアプリが動かないのではなく全てのAPIからCarbonが消える。Leopardを併売するかも知れない。
64bit:OSレベルを完全に64bit化する
並列化:システムに”Grand Central”という並列処理最適化の仕組みを組込み、アプリケーションレベルでの並列化の効果を上げられるようにする
高速化:過去の資産を捨て去り並列化が最適化されれば当然高速になる
軽量化:統一されたフレームワーク環境になるのでアプリケーションを小型化出来る。PowerPCサポートが無くなるだけでもファイルは当然小さくなる。

 では何故今なのかと言うことだが、Microsoftの躓き(Vistaで失敗し、次のWindows 7の混迷)と"Leopard"の成功、iPhoneに世間の目が集中によって、システムソースそのものを一から洗い直す時間的余裕がAppleにできたと言うことだ。

結論:"Snow Leopard"は来年に発表されるようだが、WWDCで開発者に最初のデベロッパプレビューが配布された。Microsoftは完成もしていないOSを慌ててリリースするような状態なのに、恐らくAppleは”Leopard”と並行して”Snow Leopard”を開発していたに違いない。”Snow Leopard”がPCでも動くOSXになったとしても、何も驚かないのだ。

水曜日, 6月 11, 2008

iPhone 3GはJobsの敗北宣言?

 良いことが書いてあることもあるが、変なことも多い池田信夫氏のblogで、”iPhone 3Gはジョブズの敗北宣言”という話が出ていた。

 台数を比べれば確かにノキアの1100やRAZRの方が圧倒的に多いが、単なる携帯電話とiPhoneを比較する意味が私には理解出来ない。Appleがやろうとしている事が携帯電話のNo.1になることならば池田氏のご指摘のように間違いなくiPhoneは失敗作だろう。それこそ、わざわざ携帯を開発すると言う話さえ馬鹿げたことだと一笑に付すだろう。しかし、iPhoneの本質は携帯電話ではない。iPhoneはインターネットをハンドヘルドするためのツールだ。携帯網は通信手段の一つに過ぎないし、通話機能もオマケのようなものだ。通話機能がないと携帯キャリアを騙して売らせることが出来ないから付けているとさえ考えている。

 携帯電話というセグメントを破壊するツールを携帯キャリアが手に入れようと動いた段階でJobsの勝利と言える。暫くの間i、Phoneはスマートフォンの振りを続けるだろうが、iPhone 2.0が1.0と全く違うものに化けたように、3.0になった時に携帯の振りを続けるかどうかは知れたものではないのである。

結論:池田氏は、大前研一氏のように根本的にiPhoneを理解していないようである。

iPhone 3Gに思うこと

 何度もこのblogでは書いているので、お馴染の方にはくどいと言われそうだが、iPhoneは携帯電話ではない。複数のネットワーク機能を持ったマルチコンテンツ・プレイヤーだ。実際に携帯電話機能が使えなくなっても高機能版のiPod touchとして十分に通用する。そして現在の日本を見てみるとiPhoneが十分に売れる素地が用意されていることに気付く筈だ。

 電車の中を見て見れば分かるように車内で電話を使う野蛮人は減ったが、携帯を睨んでいる人間は増えた。既に電話として使うよりもメール端末として使っている時間の方が多い。今はそれしかないから各キャリア毎に用意されたネットサービス(メールやWeb)を使っているが、PCと全く同じものが携帯で行えるようになれば(それもPCよりも簡単に)、わざわざキャリアのお仕着せのサービスを使わずに一つのアカウントで全てを済ませる事が可能になる。日本の携帯環境を考えて親指入力さえ用意したAppleの本気度は非常に高い。

 音声通話はネットワーク機能の一つでしかなく、携帯網もネットワーク通信網の一つに過ぎなくなるのに大した時間は要さないだろう。営業スタイルが大嫌いなのでSoftbankでiPhoneを買おうなどとは考えていないが、ADSLでNTTのISDNを葬り去り、今度は携帯電話を再定義しようとしている孫正義の未来を見る目は確かだ。孫正義を好きか嫌いかと聞かれれば、嫌いだと即答するだろうが、経営者としての才能はどうかと聞かれれば、間違いなく傑物だと答えるだろう。

結論:何処のキャリアが扱おうがiPhoneは今迄の(世界中の)携帯電話ビジネスを根本から突き崩すツールなのだ。どうせ、破壊されるものならば破壊する側に回る方が賢い選択なのである。

火曜日, 6月 10, 2008

引導を渡す

 噂通りにiPhoneが発表された。年内と言われていたSoftbankからの発売は7月11日の最初のグループと決まった。AT&Tは199ドルからの価格設定になったが、どうやらAT&Tとの2年契約と言う条件を付けた上での価格のようである。200ドルくらいがAT&TからAppleに入る計算だ。その代わりと言っては何だが、どうやらレベニューシェア(みかじめ料)は無くなったようだ。理由は.Macの進化形態であるMobileMeのサービスの提供やApp.storeでのアプリケーションの販売から得られる利益があるからなのだ。

 スマートフォンの一種と見られていた(単なる携帯とさえ思っている人もいた)iPhoneだが、iPhone 2.0になって既にスマートフォンの範疇を越えてしまった。iPhoneは、コンテンツプレイヤーというジャンルを作り出したのだ。日本に於けるキャリアの囲い込みサービスの外に、Appleがより大きな囲い込みサービスを作り出してしまった。それもWeb上で展開可能なオープンなネットワークサービス(囲い込みなのに顧客に対するサービスはオープンという不思議な仕組み)を中心に据えて...

結論:ハードウェアの制約から抜け出せないスマートフォンにとって、iPhoneの設計思想は核兵器並みの強力な爆発力を持っているのだ。今回の発表は他のメーカーにとって致命的かも知れない。

土曜日, 6月 07, 2008

深読みのしすぎ?

 PC版のOSXを出すんじゃないかと昨日書いたが、やっぱり深読みのしすぎかと反省。今回のWWDCは、MacだけでなくiPhoneも、というよりはiPhoneが一番の目玉。バナーのOSXにMacの文字が無かったからと言って一気にPCまで進むのは....

 でもコード名が"Snow Leopard"と言うのがどうしても気になるんだよな。

結論:どっちにしろ来週になれば判るのだ。

あり得る話

 次期OSXのコードネームが、"Snow Leopard"だという噂を見た時に、まるでLeopardのクローンみたいだと思ったのは、もしかすると当たりかも知れない。Intel版のMacが出た時に、いずれはPC用のOSXをAppleが出すと考えたのだが、遂にその時が来たのかも知れない。Boot Campを使ってMacにWindowsを入れる人が多いことから、そろそろ潮時だと判断したのではないだろうか。そうなれば、当然PC用のBoot Campも用意される。

 Jobsのキーノートスピーチ中にdocomoの中村社長が舞台に上がるのがサプライズかと考えていたが、どうやらSONYのスプリンガー氏が出てくる等と言う事が起こりそうな気配である。

結論:過去最高の開発者が参加するWWDC。単なる妄想だが、iPhone以上にOSXが熱くなるかも知れない。

金曜日, 6月 06, 2008

iPhone、70カ国で販売(今日現在)

 Softbankが販売権を得た事によってやっと日本も加わる事が出来たiPhone世界地図。現在の総数は、70カ国(82キャリア)。今年度中に1,000万台の販売が目標らしいが、そんな数では1キャリアあたり僅か10数万台に過ぎない。そんな供給量では何処にも足りないというのが正直な話だ。もちろん70カ国の中には、景気の良くない国もあるし、ドイツのようにお国柄(倹約家が多い)からかあまり2.5GのiPhoneが売れなかったところもあるが、それでも既に540万台が販売されている(まだ1年も経過していない)。生産が間に合えば恐らく今年中にトータルで2000万台を越えるiPhoneとそれ以上の台数のiPod touchが市場に溢れるだろう。

 どちらのデバイスも開発環境はiPhone SDK。WWDC以降になるかも知れないが正式版の提供される。iPhoneを携帯電話と捉えている連中にはiPhoneをスマートフォン位にしか理解出来ないかも知れないが、iPhone(iPod touchも)は全く新しいデバイスだ。iPhoneは、音楽もゲームもOKなネットワークツール。携帯電話機能は、”Some of Them"の一つに過ぎない。携帯機能が無くても成り立つ通信機能を備えているし、更に加えていくのは間違いない。Softbankがキャリアになったことで世間は騒いでいるが、音楽業界や映画業界(これは途上だが)を変えたように、携帯業界やゲーム業界の再編を引き起こすのが、iPhone 2.0だと気付くまで後数日なのである。

結論:
キャリアがSoftbankなのでiPhoneを買う事はないが、次のiPod touchは必ず買うつもりだ。

木曜日, 6月 05, 2008

舐めてたの?

 Softbank独占になったわけではないが、もしも本当にdocomoがiPhoneを取れないとしたら、それは単にバカだからと言う事になってしまう。天下のAT&Tでさえ出入りの業者扱いのJobsがdocomoなど屁とも思っていない事は最初から分かり切った話。アメリカの動きを見ていればiPhoneが欲しかったら自分たちの思惑など全く考慮する余地はないことは最初からわかっていた事である。こちらから何か条件を付けたいと考えているのなら最初から交渉のテーブルに着いても無駄なのだ。

他の会社がAppleに払った代償
ディズニー:会長兼CEOのクビと筆頭株主の条件でPixerを確保
Apple Co:商標権侵害で訴えた為に商標権をAppleに取られてしまう
SONY:共同開発を断った為にデジタルプレイヤーの覇権を取られる

 Pixerを手に入れたディズニーは、自社のアニメ部門を解散し、Pixerがディズニーのアニメ部門になった。ディズニーは自社のブランドを捨ててJobsのブランドで生きる事にしたわけだ。Softbankも同様に利益は度外視してiPhoneというブランドを手に入れる決心をしたわけだ。もしかしたらdocomoはiPhoneを電話機だと考えていたのだろうか。だとしたら、Appleを舐めていたと言う事になる。iPhoneというのは物ではなくiconなのだ。

結論:もしも本当にdocomoが負けたのだとしたら、Appleに相手にされない会社と言う拭うことの出来ないイメージを自ら作ってしまった事になる。Auのようにはっきりした理由がないだけに傷は深いのだ。まだ本当にどうなるかは分からないけどね。

iPhone販売契約に思う事

 今のところ独占かどうかも不明だが、取りあえず取り残されていた日本にもiPhoneが登場する事になり、国内の開発者にとってはめでたしめでたしというところである。販売契約(キャリアに決まったとはリリースでも書いていない)を取れたと言う事は相当な金額を積んだ事は間違いない(通信料の20%か?)が、利益なんか全く出ないか損をする可能性の方が高いような気がする。何でそう考えるかと言えば、Softbankのショップで売るのとは別にAppleStoreや大手量販店のMac Shopでも販売されるはずだが、これらの端末は自宅のMacかPCでアクティベーションされるだろう。もちろん携帯ショップに持ち込む可能性もあるが、販売奨励金を使った値引を考えているとしたら、Appleが店頭で価格を値引する事はありえないので棚末を持ち込んでもらってお金だけ返すと言う手段を取らざる負えない。今迄と何も変わらないじゃないかと考えた人は大事な点を見落としている。

今迄の方式:キャリアがメーカーから端末を一括購入しショップに卸して販売を依頼する。顧客の契約形態に応じて販売奨励金をショップへ(奨励金はあくまで掛け)。
iPhoneの方式:キャリア直営店にAppleが卸す。売る売らないはキャリアの自由。Apple StoreならばiPhoneは定価で販売され、顧客の契約形態に応じてキャリアの直営店店頭で顧客に返金(現金)。キャリア直営店での販売ならば値引だがApple StoreやMac Shopで販売されたものを店頭に持ち込まれたのでは、ただの出金(少なくともその時点では)になってしまう。これでは、どう考えても大赤字だ。更にiPhoneでは、パケット定額(それも低価格)と月々のみかじめ料が必要になる。Softbankはその上Softbank同士は通話料無料のホワイトプランも設けている(有料契約だが)。その上iPhoneで動くアプリケーションはiTunesのApp.Storeからの販売だけになる。キャリア独自のサービスは一切使わないのだからここで儲ける事も出来ないのだ。

 ユーザとしては是非ともiPhoneが欲しいと思うだろうが、キャリアとしてはこんな端末(というかメーカー)と取引など絶対にしたくないと考えても不思議はないだろう。でも物は考えよう。iPhoneで利益が出せるならばMobileWiMAXが始った時に利益が出せるキャリアになれるのは間違いない。サービスで割高通信料を誤魔化してきた今迄のビジネス・モデルを捨てて、純粋に回線貸しで利益を出せる体質にいち早く脱皮出来るのだから良い勉強になるだろう。

結論:iPhoneを餌にして別な端末を売るしかないかも知れないぞ。冗談でGSMのiPhoneをオマケで付けるんじゃないかと思ったがその方が安上がりなのだ。

水曜日, 6月 04, 2008

何で1日遅れたの?

 昨日、Softbankの夏モデルの発表会を行っていながら、次の日にiPhone発売開始を発表したのか理解出来ない。iPhoneが夏モデルじゃないからと言うのは分かるにしても二日連続で発表して何か良い事でもあるのだろうか。どうせ来週には発表のチャンスがあるのにそれを待てない理由は何なの?昨日がムーミンの日だったから?

結論:結論は9日以降に持ち越しである。

SoftbankのiPhone

 Softbankが日本国内のiPhone販売契約を取ったと発表した。発売開始は年内ということだ。SoftbankにはiPodとの抱き合わせなどと言う前科があるから、GSM(国内では使えない)iPhoneを抱き合わせなんてことはないよなと、つい疑り深くなってしまう。docomoは残念と言っている(独占じゃなくて残念と言う意味じゃないの)ようだが、本当にSoftbankだけなの?だとしたらdocomoからの乗換えが大量に発生するよ。

結論:取りあえずどんな形にしろ、年内には出るのね。Softbank独占だったら予測は大外れだ。

火曜日, 6月 03, 2008

iPhone 2.0

 どっかの会社がやった”iなんとか2.0”は期待外れ(ついにシェア50%を割ってしまった)だったが、iPhone 2.0も、あまり期待が大きくなるとガッカリと言う事になりかねない。発表(同時発売)が来週に迫った(本当?)せいか、色んな噂があちこちに...と言う訳で面倒くさい方の為に噂をまとめてみたい。

気になる噂
その1:22%薄くなる。それ位は可能。
その2:カラーバリエーションがある。これはGSM版のiPhoneの様な気がする。
その3:GPSが搭載される。これだけで大幅にサービスが増える。
その4:動画撮影とビデオチャット(テレビ会議)。もう電話は要らない。
その5:最小モデルが16Gバイトで499ドル。日本で何処まで安く出来るか。
その6:バッテリー寿命が伸びる。これがクリア出来なければ、そもそも3Gは出さない?
その7:GSMとW-CDMA切替が出来る。ハックの結果が嘘でなければ。
その8:手書き文字認識と新日本語変換。まだまだ2バイト文字が弱いので十分有り得る。
その9:.Mac(Me.comに名称変更)と連動。新たなサービスに変わるのでしょう。
その10:テレビが見られる〔どこの国の?)。ワンセグは有り得ない。
その11:日本は、docomoが独占キャリア(非i-mode端末として)。いつになるかは借りませんが...
その12:Softbankが独占キャリア(MVNO)。Yahoo!ネットを使わなければいけないので、これはありません。
その13:docomoとSoftbankが発売。可能性はあります。docomo先行で。
その14:最小モデルは8Gで販売奨励金(−200ドル)利用で199ドル。これはGSM用のiPhone(200ドルモデル)と混同しているような気がする。要するにGSMのニューモデルも出ると言う事。

 箇条書きにしてみて、あまりわくわくしないのは、擦れっ枯らしになってしまったせい(Auユーザだからだったりする)でしょうか。

結論:電話機能無し(要はiPod touch)でこれが出れば間違いなく買い。

月曜日, 6月 02, 2008

PRADA携帯は電源を入れるな

 iPhoneみたいだと噂のPRADA携帯。電源が入っていなければかっこよく見えるのだが、電源を入れてシステムが起動した瞬間にがっかりすることは間違いない。UIが流石はLG(褒めてるじゃないぞ)。よくぞここ迄ダサいものを作れたもんだ。

結論:PRADA携帯なら、簡単携帯の方がずっとおしゃれな気がする。それ位にUIが全てを台無しにしている。今どき半角カタカナ使うセンスが...電源を入れたら台無しと言うのでは話にならない。

金曜日, 5月 30, 2008

Windows 7はまやかし

 Windows 7のデモはMSお得意のまやかしか?という海外記事がITmediaに掲載されていた。内容はご自分で確認いただくとして、Microsoftのまやかしについて書いてみたい。

 Windows 7の一番の売りはマルチタッチらしいが、既にiPhoneやiPod touchで使われているものと何の違いもない代物。Windows 7が出る前に間違いなく発売されるOSX 10.6には、標準搭載される機能の一つではあるが目玉ではない(OSXのサブシステムに実装済みだから)。

 Vistaと同様の環境で実行可能だと言いながら、本格的なデモはタブレットPCではなく謎のマシーン上で動いていたようだ。最初に言っていたようにWindows 7のカーネルが一新される訳ではなくVistaと同じだと言うし、Vistaとの互換性を確保すると言うし。単にVistaの贅肉を落としたシステム(中身は殆どVistaだから、ゲイツは1年で出せるなどと口走った?)に過ぎない。

 マルチタッチは非力マシーンでも動くと言っているが、デモを見る限り少なくとも普通のマシーンでは動きそうもなく、強力なGPUが必要なはずだ。評判の悪いVistaのUIをまた変更するようだが、XPのUIに戻すだけの話だろう。ツールバーはドックのようになるから見かけはMac OSXらしいし...

結論:Appleが既にやっている事の模倣だけが目玉って言うのは情けなさ過ぎる。

水曜日, 5月 28, 2008

Microsoftは方向性を見失ってしまうのか?

 CNETに1ヶ月後にビル・ゲイツの退任が迫ったMicrosoftは方向性を見失ってしまうのかという記事が掲載されていた。内容の詳細は元記事を見て頂ければと思うのだが、私なりの考えを書いてみたい。

 ゲイツがいなくなってMicrosoftが方向性を見失うかと言えば答えは”No”だ。但し、理由はこれから失うのではなく、既に失ってしまっているからである。方向性を失った一番大きな理由はAppleのCEOが、Jobsになってしまったことだ。それ以前のAppleとは違い、情報のリークが殆ど無くなりAppleが次に何を仕掛けようとしているかが全く分からなくなってしまった事が非常に大きい(Microsoftは他社の具体的な動きをヒントに戦略を立てる会社だ)。

 更に実現も出来ない大言壮語で他社を潰すというMicrosoftの戦略が、現在のAppleには全く通用しないことも原因している。Microsoftが構想だけで何時までたっても実現出来ない機能をAppleはよりスマートな方法で当たり前のものとして取り込んでしまい、その上にApple独自の技術を加えてくる(それも事前の発表は一切なしに)のだから始末に負えない。それだけならまだしも、意地の悪い事にどうでも良いような部分だけリークしてMicrosoftをあらぬ方向に誘導してくるのだ(Vistaの3D表示などその最たるもの)。

 駄目押しの話も出ているようなのでこちらも是非。

結論:Microsoftは方向性を完全に見失っている。CEOにビジョンが無い事(ゲイツにはビジネスの嗅覚はあったが、それをビジョンと呼べるかは別の話)と、優秀な社員がいない事だけで方向性など無い事は十分説明がつくのである。Windows黎明期に活躍したハッカー達は既にMicrosoftにはいない事が大きいのだ。

木曜日, 5月 22, 2008

新しいビジネスモデル?

 Microsoftが「Live Search Cashback」というキャッシュバックプログラムを開始した。Microsoftの検索を使って商品を購入したらキャッシュバックされると言うものらしい。どうでもいいけど、そんなの検索Engineとして敗北宣言じゃないの?Yahoo!を買収しようとかGoogleを潰す為なら何でも有りと言うのは分からないでもない(実際は分かりたくない)が、その発想がもう時代遅れなのだ。

結論:それ位相手にされていないと言うだけの話。今更、検索でもないと思うんだけどな。Microsoftは、iTunesがポータルだと気付いていないらしい。

こっちの方が確実

 無料でダウロードさせて気に入ったら自由な金額で曲を購入すると言う画期的(無謀な)セールス方法で儲け損なったColdplay。今回はAppleとタイアップ(何とiTunesのテレビコマーシャル出演)という妙に手堅い手段に切り替えてきた。お代はお後でというのが上手く行かなかったのは、別にただの方が良いと判断したと言うよりは、お金を払う仕組みが面倒だったからに過ぎない。ただで聞く方が簡単ならば人はわざわざお金など払わないのである。

結論:iTunes Storeが成功したのは、P2Pで曲を集めるよりも簡単にデータのしっかりしたコンテンツを合法的に手に入れられたからである。他が上手くいかないのは、iTunesよりも面倒くさいからなのだ。Coldplayも余計なことを考えず確実な手段を利用することにしたようである。

iTunesで売ればいいのに

 松竹が映画のストリーミング配信の為のサイトを立ち上げた。どうやらブラウザー内のウインドウで視聴するタイプのようだが、これじゃGyaoじゃないかと、つい突っ込みを入れたくなってしまった(どうやら、@niftyやYahoo! 映画で配信してたらしい)。今日日、色々なデバイスに手間をかけずにコンテンツを入れられるかがどうかがキーになっているのに、視聴の為にPCに縛りつけるというのは時代遅れも甚だしい。

 サービスの基本がレンタル(音楽と違ってながら視聴と言う訳に行かない映画はこれで十分)とサブスクリプションというのは頷けるのだが、何故自社のサイトでやらなければ行けないかが私には理解出来ない。DVD化されていない絶版や旧作を積極的にオンライン化するという方向性は正しい(レコード会社よりはまとも。コンテンツの数が遥かに少ないから出きるのだろうな)のだから、後は提供の場を誤らない事だ。

結論:日本のiTunesで真っ先に売れば良いのにと思うのは私だけ?最後はAppleに首根っこを押えられるのを恐れているのかも知れないが、Appleは別にコンテンツホルダーになろうとしている訳ではない。レコード業界の悪い話を鵜呑み(CDが売れないのはAppleのせい)にしていたのでは儲けるチャンスを失ってしまうだけだ。

火曜日, 5月 20, 2008

1,000ドル以上のPC市場でAppleが66%のシェア

 全米の1,000ドル以上のPCを対象とした第1四半期のPC小売市場でAppleのシェアが66%(デスクトップ70%、ノート64%)になったようだ。全PCの売上シェアは14%(それでもシェアの伸び率は50%以上だ)だが、高価格帯ではAppleの一人勝ちである。

結論:Mac mini以外のAppleの商品は全て1,000ドル以上。同じ価格帯であれば圧倒的な人気だと言う事である。実感として半分くらいの人がMacを買っているという話を以前blogで見たが、お金に余裕のある人クラスの人なら回りの人は半分はMacを買っていると言うのは真実なのだ。一番儲かる部分をがっちり押えているのだから儲かるのは当たり前か。

AppleTV 2G

 発表された訳ではないので、噂で終ってしまうかも知れないがWWDCで発表される新商品はAppleTVのニューモデルになりそうである。Macのマルチメディア機能をだけを抜き出したような商品との噂がネット上に現われてきた。EXPOでムービーレンタル機能を追加(ソフトウェアのアップデート)して一新されたAppleTVだったが、ここに来てベールを脱いで本来の姿を現しそうである。AppleTV用に新たに発表されるワイヤレスキーボードの右半分は、マルチタッチエリアとなりテンキー、ホイールとアプリケーション別に使い分けが出来るようだが、これがAppleの新しいキーボードの標準になるのかもしれない。

・メールの送受信
・iChat
・.Macとの連携強化
・マルチタッチパッド付きキーボード
・写真の閲覧と管理

 Mac miniと何処が違うのだと言われそうだが、Mac miniはあくまでもPCなので、Windowsをインストールしたり出来るが、AppleTVにはそんな機能は無いはず(OSXの全てが入っている訳ではないが、ハックすればそりゃどうにでもなる)。あくまでも家電なので機能の追加はWiiのWiiチャンネルみたいな形式になるのだろう(iTunes Store経由で)。勿論、SafariやGoogleMap位はiPhoneと同じように用意されるのだろう。

結論:10年前にJobsが、実現しようとしていた世が漸く訪れる。コンテンツ(情報)にアクセスする為だけにPCの操作法を覚える必要など無いし、重いOSなどいらない。フレームワークがしっかりしていれば良いだけなのだ。コンテンツを利用する為にMacはもう必要なくなる。AppleTVと言うよりはメディアBoxだ。

金曜日, 5月 16, 2008

バルマーなんかいらない

 迷走を繰り返して久しいMicrosoft。ゲイツが匙の投げたのも分からないではないが、ここにただ一人それに気付かない怪人がいる。CEOのスティーブ・バルマーだ。Appleのスティーブは無くてはならない存在だが、Microsoftのスティーブはあってはならない存在だと考えているのは私だけではない筈だ。

バルマーのここが嫌い
その1:スキンヘッドで眉毛が無い(生えてるのかも知れないが盗聴と同じように無いように見える)。あの人相は人類ではない。
その2:訳の分からない猿踊りをする。あれでどれだけの社員が引いた事だろう。
その3:ビジョンがない。ただライバルを葬り去る事にしか興味がない。IT業界の進化を止めようと言う事らしい。Yahoo!の買収は失敗したが、成功して何をするのかがまるで見えてこなかった。
その4:駄目な会社なのに儲かっている。ゲイツのビジネスモデルが功を奏して盤石の態勢を確保出来たため、やることなすことなっていないのに未だに未曾有の利益を叩き出しているから、始末に負えない。

結論:Vista、Windows 7と2発立て続けにコケれば流石にもうお仕舞いである。その前にクビにしたらどうよ。

月曜日, 5月 12, 2008

モデルチェンジ

 13日でMacBookのiPodキャンペーンが終る。ということは13日の深夜でMacBook、MacBook Proのモデルチェンジだ。それと、世界中でiPhoneの在庫が無くなったようなので前倒しで3Gの販売開始のようである。

結論:WWDCではもっと大物を発表する気だな。

金曜日, 5月 09, 2008

iPodやiPhoneはPDA?

 Appleの次に来るデバイスはNewtonのようなものじゃないかという意見が未だにあったりする。そう言う人はiPod touchでも手にしてもらえば良いのだが既に機能としてNewtonは越えている。interfaceの部分でNewtonの手書き入力やジェスチャーの方が優れているという考えもあるかも知れないが、Newton OSは厭くまでもNewton用の特殊なOS、システムのベースの部分でMacとの垣根の無くなったiPhoneやiPodはいつでも立派なハンドヘルド・コンピュータに進化する事ができるのだ。iPhoneやiPod touchがWi-Fiを標準にしたことは、携帯電話やミュージック・プレイヤーで終らせる気などApple(Jobs)には、微塵もないということなのである。

 Appleの戦略を想像すれば、iPhoneの位置付けは、携帯電話機能を持っているがスマートフォンでも携帯電話でもないデバイス。既存の商品ジャンルで一番近い物がスマートフォンしか存在しない為に便宜上これが本当のスマートフォンだと発表しただけで、実際の位置付けはMobileコンピュータである。

 何を目指しているかを察知されないように少しずつ機能強化を図っている(iPhone 2.0では、iChatやExchangeサーバ等との連携)ので分かり辛いかも知れないが、最終的にiPhoneやiPodは手の平サイズのMac(名前はMacではないが)になる筈である。近い将来、RemoteDesktopを使って(使わないかも知れないが)ネット越しにMacを操作し、どんな重い作業であってもあたかもiPhoneの中で行われているような仮想システムを構築するのだ。

結論:Leopardの画面共有機能はMacだけの物ではない。音声通話に携帯網を必要としなくなった時、iPhoneの真価が理解されるのである。

水曜日, 5月 07, 2008

消費者保護

 またぞろiPodに課金するなどと文化庁と言う馬鹿な組織が言い始めた。文化を守る為に著作権が必要と言う理屈は認めても良いが、それが放送局の見做し徴収のように正当な権利者に著作権料が渡らない、いい加減な課金であれば何の意味もないのだ。

 文化庁に圧力を掛けている著作権管理団体の”はじめに文化あり”という主張は、「文化は我々の利権だ」と言う言葉にしか聞こえない。iPodなどに代表されるデジタル機器はそれ自体が著作権を侵すものではない。不当にコピーされた著作物が流通し、本来著作権者に渡るべき著作権料が支払われないという問題は、著作権物(の複製)であるデジタルデータに対してしか有効でないのは明らかだ。

 その上、iPodに課金するのは”消費者保護だ”などと、支離滅裂な論理を持ち出して仕舞うのだから癌も末期症状。せめて著作権料も入ってこないような著作物(デジタルデータ以外も含む)の逸失を防ぐ為に国を上げて保護するアーカイブを作る資金として課金するとでも言えば理屈にもなるのだが(私が官僚ならそれ位の事をぶって実際には天下り先でも作るかな。それくらいの悪知恵も無しに金を巻き上げようと言うのだから、あきれ果ててしまう)、今回再浮上したiPod課金は明らかに著作権の二重取りでしかないのだ。

 トキのように保護しなければ絶滅してしまう著作物(そんなものに価値があるかの話はこの際置いといて)の為の寄付金付き(AppleもRed Editionを出しているぞ)モデルを出してもらうなど時代にマッチした提案をして貰いたいものだ。

結論:文化庁の考える消費者保護は消費される側(生産者)の権利を守る利権の保護の事である。守っているのは利権と言う文化。利権保護庁にでも名前を変えたらどうよ。

火曜日, 5月 06, 2008

次はそう来るのか

 3G iPhoneのSDK+iPhone 2.0に関する情報(噂)が、守秘義務破りかどうかは別にして漏れ聞こえている。中国版は手書き入力だったり、日本語は仮名入力+予測変換だったりと、漢字を使う人間対象のアプリを確実に進化させてきている。

 今迄のinternational対応はあくまでも英語圏の特殊な人が対象だったので、取りあえずキーボードが使えればいいでしょという扱いだったが、3Gに関してはアジアも対象地域、より簡単に漢字入力が出来るように進化させようと真剣に取り組んでいるようである。

結論:最初の3Gはオーストラリアらしいが、その後に中国、日本とアジア圏での出荷が始る。何処になるかは未だ未定だが日本も射程距離に入ったようである。

月曜日, 5月 05, 2008

Macが馬鹿売れ

 PCの売上低迷にも関わらずMacは爆発的に販売台数を伸ばしている(元々売上シェアが小さかっただけとも言えるが)。アメリカと比較してはさっぱりだった昨年までとは打って変わって、年末からの日本の快進撃はまさにVista様々である。

 一番の顧客はWindowsからの乗換え(今どきPCを持っていない人は少数と言う事)、地デジも、Blu-rayも入っていない商品がWindowsも動くと言うだけ(勿論大多数のPCよりも快適にWindowsが使えるのだが)で、売れると言う事は地デジもBlu-rayもPCに必要なものではないことを証明してくれている。

 目が肥えてきた消費者にとって重要なポイントは、デザインとパフォーマンス。使うかどうか分からない機能やおまけソフトに釣られるような”おめでたい人”が減ってきたと言う事なのだろう。

 地方でMacが売れなかった一番の原因は、販売チャネルを絞ったこと(敢て販売網を狭めた)と卸値が高いこと(Mac本体の)だったのだが、周辺装置を含めた購買力を勘案するとPCユーザよりもMacユーザの方が優良顧客だと小売店も気付いたのだ。

結論:Windowsが使いたかったらMacを奨める。こんな時代が来ようとはJobs以外は思いもしなかった事だろう。

金曜日, 5月 02, 2008

Blu-rayが普及しないのは、必要がないから

 Blu-rayが勝ったと言われた時に指摘した通り、次世代DVDが爆発的に売れて利益が出るなどと言うおとぎ話はやはりやって来ないようである。2008年に入って伸びてくれなければ困る需要は減少に転じたようで、販売を伸ばそうと考えればBlu-rayプレイヤーの価格がアップコンバート機能を持ったDVDプレイヤーよりも安くなった時だろう。結局Blu-rayも見られるDVDプレイヤーという(価格的に200ドル)位置付けにならなければ普及などしないのだ。

 プレイヤーの話は以上なのだが、レコーダーとしてどうかとなると更に状況は悪化する。HDDレコーダの容量は巨大化、低価格化し続けているが、録画した番組をBlu-rayに焼く必然性は益々無くなっている。そもそも、無料で流されている番組にBlu-rayで保存しなければいけないようなコンテンツ(特に日本は酷い状況だ)はない。せいぜいHDDに録画してDVDに焼くだけで十分な代物ばかりだ。インターネットやケーブルを使ったオンデマンド視聴が可能になった現在、コンテンツを手元に置くなどと考えるセンスは時代を全く読めていないというしかないのだが、分かっていてもそれを信じたくないから次世代DVDなどと言う徒花を拵えてしまったに違いない。

結論:iTunesStoreは、新作DVDの発売日にダウンロード販売を開始すると発表した。新作の同時レンタルも始ったが、この状況でテレビ放送のオンデマンド配信が始らないと考えるのは余りにもナイーブ過ぎるのだ。テレビやDVDを見る視聴者の殆どは別に映像マニアではないのである。

木曜日, 5月 01, 2008

ぶっちぎり!!

 Mac以外は存在しないと考えている私にとって開発環境と言えばXcode以外は考える余地もないのだが、あくまでも個人の趣味嗜好の世界。実際の開発環境で何が優れているかなどきちんと比較した事(論う為の比較なら好きだが)などないので、どんな戯言を吐こうが本当に単なる戯言に過ぎないし、XcodeとinterfaceBuilderで作り出されるModel-View-Controllerな世界の美しさに浸って満足しているだけの話に過ぎないのである。

 ところが、うれしい事にUIEngineの中嶋聡が、iPhone用のアプリケーションを開発しようとiPhone SDKに浸って居られるようなのだが、氏のblogで、”「組込み系の開発環境」としてはぶっちぎりでNo.1だ”と評価されていた(あくまでも組込み系だけなのかも知れないが)。

結論:iPhone OSは、OSXのサブセット+αなのだが、+αの部分は何れOSXに統合される。組込み系からサーバまで共通の開発環境でアプリを作れるというのが如何に美しいこと(優れたものは自ずと美しくなる)か、一度嵌まってみて欲しい物である。

水曜日, 4月 30, 2008

致命的なバグ?

 VistaのSP1の自動更新を止めただけではなく、29日から提供開始予定だったXPのSP3は自動更新だけではなくダウンロードまで延期された。理由は「Microsoft Dynamics RMS」と当るからだと言うのだが、何で当日まで自分のところのAPIと当るかどうかが分からなかったのだろうというのが第一印象だったが、Vistaはダウンロードが可能なのにXPは無理と言う所を見ると「Microsoft Dynamics RMS」とSP3の相性以上にもっと致命的なバグがあったのではないかと勘ぐりたくなってしまうのだ。まあ、勘ぐるまでもなくアップデートの度に致命的な問題を起こしているが...

結論:安心してアップデートが出来ないのだからバージョンアップなどしたくなる筈はないのだ。

火曜日, 4月 29, 2008

iPhoneのJVM

 SunはiPhone用のJVMをAppleと共同で開発したいと望み交渉を続けているが、正直な話Appleにその気はないはずだ。MacOSがOSXに切り替わりCocoaが開発環境となった当初、Appleは劣勢を挽回するためのひとつの手段としてJavaを利用したのは確かである。しかし、OSXがTigerになった段階でAppleはJavaに見切りを付け(勿論未だにJavaはネイティブで搭載されているが、開発環境としてのJavaはWebアプリケーション以外では役立たずと判断)、Objective Cをメインに据えたのだ。

 Sunから見れば全ての携帯電話でJavaが動くかどうかは死活問題かも知れないが、Appleにとってはどうでも言い話。大体、携帯で大成功しているJavaアプリなどない。Google MapsやGmailのモバイル版、「BlackBerry」向けのアプリケーション・スイートを例に挙げ、これらはすべてJavaで書かれているらしいが、そんなものはiPhone SDKでいくらでも作れるのだ。

結論:iPhoneでJavaを動かさなければ行けない理由はAppleにはない。Javaを載せるくらいならばFlashをフルサポートする方が先である。Appleは他の携帯で動くアプリなど欲しいとは思っていない事を忘れたのでは話にならないのだ。

iMacアップデート

 大方の予想通りiMacがアップデートされた。通常は火曜日なのだが、日本がゴールデンウィークの29日と言う事もあってか月曜日の夜に発表となった。FSBが1,066MHzに上がっている事から、描画が2倍高速になったといっているのでチップセットもワンクラス上(MacBook Proよりも上位)に格上げされたようである。ということは夏ごろにはMacBookやMacBook Proも間違いなくPenryn+GM4×に切り替わるのだろうから、Mobile Macを6月に買おうなどと考えている人は夏まで待った方が良いだろう(当然Airだってアップデートする)。

 もう一つ噂で出ていた全商品の価格改定(当然値下げ)は、今回見送られたようだが5月中にはありそうな予感だ(6月にモデルチェンジの嵐か?)。それにしても、一番安いiMacでも他のPCと比較したらとんでもないハイスペック。2.4GHzモデルはPenryn(SP9400?)らしいし、最上位の3.06GHzはX9100(Core 2 Extreme)のようだ。これって5月から出荷開始のCPUのような...少なくとも国産メーカーでこのチップセットを使ったPCはまだ出ていないのは間違いない。

【訂正】どうやら、クロック・アップのカスタムCPUのようである。流石に最新のチップで値下げは無理だったようだ。

結論:Windowsを快適に使いたかったらiMacなのだ。何しろMicrosoftのバルマーさえプレゼンテーションはMacを使っているのだから、間違いないのである。

月曜日, 4月 28, 2008

XPを使う訳

 XPのOEMは6月で終了する予定だが、Dellなどは引き続き顧客からの注文があればVistaをダウングレードするサービスを継続するそうだ(MicrosoftのカウントではVistaが売れた事になる)。そんなに愛されているXPな訳だが、愛される理由がVistaが話にならないと言う(消極的理由)のでは情けない話だ。

 既にアナウンスされている次期OSであるWindows 7(Microsoftの言ってる党利にまともなOSかどうかは蓋を開けてみなければ分からないが。実際に過去のOSはことごとく約束を反故にした)が受け入れられるまで、XPを製品版として売るべきだろう(勿論無料で配るというなら更に文句無しだが)。

結論:今のOSがダメだから前のOSを使うと言うのは本末転倒である。OSXはWindowsの倍以上金が掛かると言われるが、お金を出すだけの価値のある中身のあるOSにアップグレードされていることを忘れてはいけない。Windowsはダウングレードするために余分なお金が必要になるかもしれないのだから。

金曜日, 4月 25, 2008

Appleの本気

 iPhoneのSDK βを発表以降、2週間置きのペースで3回目のアップデートを迎えた。実際にiPhone用アプリを作り始めている人にとってライブラリー構成などの変更が度々行われることは願い下げかも知れないが、β2でinterfacebuilder、β3で実機でのテスト環境、β4でOpenGLの実装と確実に内容がアップしている。

 噂では既に20万のデベロッパーがiPhone用のアプリの準備を始めているというし、誰もが考えもしなかった場所に大きな鉱脈が発見されたのだ。iTunesがWindowsユーザに対する撒き餌だったように、iPhone SDKはデベロッパーをObjectiveCの世界に引き込む撒き餌。iPhoneで初めてObjectiveCの洗練された世界に気付かされた開発者達が、iPhoneの開発環境がそのままMacに繋がると理解した時に大きな潮流となってAppleに流れ込むのだ。

 iPhoneでアプリが開発出来るツールも用意されるのではないかという噂もあるが、iPodからサーバ・アプリ迄、一つの統一された開発環境でアプリケーション開発出来る世界がMacの中に標準で用意されているという事実は非常に大きいのである。

 Xcodeで作り出されたアプリケーションを使うために必ずしもMacは必要ないが、アプリケーションを開発するためにはMacが必要だ。そして、全てのMacにその環境が標準で用意されている(それも無料で)。ハードを持たないMicrosoftにはそんな芸当は出来ないのだ。

 個々の事象を比較しただけではAppleとMicrosoftの違いは分からないだろうが、全体を俯瞰すれば戦略(ビジョンとも言う)の有り無しは明確だ。Appleには戦略があるがMicrosoftには戦術しかない。どちらが最終的に勝つかは明白なのだ。

結論:OSXの発表と同時に無料で数万ドルに値する開発環境をこっそりとバンドルし続けたApple。一つのOS、一つの開発環境で全てをカバーするエコシステム。Jobsが返り咲く時に既に用意されていた戦略の全貌が漸く姿を現わし始めたのだ。Appleは本気だ。

木曜日, 4月 24, 2008

iモード vs iPhone

 iモードとiPhoneの違いは、ポケベルとメールの違いのようなものだ。

結論:iPhoneが当たり前になってしまえば誰もiモードには戻らないのだ。

Macでデフラグをしない訳

 Windowsのユーザだと何かと言うとデフラグと言う言葉を聞く。システムが遅くなったからというのが一番大きな理由らしい(恐らく余計なアプリが裏で動いているんだよ)が、Macでデフラグなどかけたことは無いし、そもそも、そんなユーティリティは無い。

結論:Macはシステム終了時に自動でデフラグを行っているのだ。だから色んなものをダウンロードした時にはシステムが落ちるまで結構な時間が掛かったりする。勿論、Windowsのデフラグほど時間は掛からないけど。

じわじわ来てます

 Appleの第2四半期の決算が発表された。今迄Appleの業績を押し上げていたiPodの勢いは流石に無くなってきたが、Macの売上はじわじわ(前年対比50%増はじわじわでは無いか?)と伸び続け業績アップの牽引車になってきた。AppleStoreの売上はアメリカ本社にカウントされるため大した結果を出せていなかったアップルも昨対で50%増とMacの売上が急激に伸びている。

 何事も火が点くまでに時間のかかる日本市場。前期比で30%、昨年同期と比べ50%近くの増加とアップルは今期は一番勢いがあったようである。売上、利益とも第2四半期の業績を大きく塗り替える結果になったことを受け、「これから数四半期の間に、素晴らしい新製品を投入するための力強い勢いを得た」とコメント。3G携帯以外に噂になっているノートのフルモデルチェンジだけでなく、全く新しい商品も発売されるようである。

結論:大勢に付くのが好きな日本人。風向きがAppleに変わったことにやっと気付いたようである。こうなると日本人って雪崩をうつんだよな〜。

水曜日, 4月 23, 2008

日本のiPhoneはイタリア方式?

 iPhoneのビジネスモデルをイタリアでは変えると言いう話が聞こえてきた。どうやら3G iPhoneではキャリアとの独占契約をやめる算段らしいのだ。そうなると、日本ではdocomo(7月からはこうなる)だけでなくSoftbankからも発売される芽が出てきたわけだ。更に、docomoやSoftbankでは無くApple自らが、MVNO(docomoかSoftbankから借り受ける)を仕掛ける可能性さえ否定出来なくなってきた。

 MVNOならば、iTunes Storeで全ての決済が終了出来る。ブランド信仰の強い日本ならば結構上手くいくビジネスモデルになるかも知れない。何れは消えていくであろう現行の携帯ビジネス。iPhoneのシェアが広がるまでのパートナー(片務的だが)として日本の携帯キャリアを捉えるかどうかにかかっている気がする。

結論:独占ならばここのところ旗色の悪いdocomoが死に物狂いで取りに来るだろう。どんな方法かと言えば、奨励金制度では無く純粋にdocomoがiPhone端末を買い取った上でiPhoneサービスのツールとしてユーザに貸与すると言う方式だ。勿論、FOMAやiモードとは全く互換性はない。さて、本当にそんなことになるのか...

iPhone + Conversation

 iPhoneの次の機能はiChat AVを使った「Conversation」である。現行のiPhoneでは携帯通信網を使った場合に帯域不足と自分撮りのカメラがないという問題があるが、通信速度に関してはWiHiを使えば十分に帯域を取れるので不可能な話では無い。そして、3Gである。操作面にサブのカメラを内蔵することでどんな通信網を使っていてもビデオチャットが可能なマシーンが手に入る。

 ビデオチャットは需要がないというのは一つの答えであるが、iChatをVoIPと考えればiPhoneは初めての成功したMobile iPフォン(スマートフォンにSkypeを入れれば同じことが出来るが)となるに違いない。Hot Spotでは、WiHi、無線LANの無い場所では携帯通信網。紐付きの環境無しに使えるVoIPがポケットに収まるのだ。

結論:携帯電話業界のパンドラの箱を開けさせたApple。同時に携帯電話業界にとって、iPhoneはトロイの木馬。iPhoneにとって携帯通信網もWiHiもインターネットに繋ぐための一つの手段(単なるインフラ)に過ぎない。インターネットさえ使えれば(ネット経由でのConversationが可能ならば)インフラ業者がどうなろうが知ったことでは無いのである。

木曜日, 4月 10, 2008

Mac OSXはWindowsの倍の費用が掛かる

 2001年から2007年迄の間にOSXは、Puma、Jaguar、Panther、Tiger、Leopardと1年置きくらいにOSのバージョンが更新され、トータルで516ドルも掛かっているのに、Windowsユーザは219ドルしか掛かっていないのでMacの方が金が掛かるとZDネットがレポートしているらしい。

 確かに1回の費用はOSXの方が安いが、Microsoftが1回しかバージョンアップ出来なかった間にAppleは5回もバージョンアップしたのだからトータルでは...

結論:Windowsはお金が掛からないのでは無く、お足が戴けるような物を出せなかっただけの話である。価格が高いかどうかは新OSで提供される機能に集約される。5年も掛けてあんなに完成度の低いOSで金を取るのは如何様である。

水曜日, 4月 09, 2008

やっぱり、SONYのBlu-ray

 Blu-rayで、HD DVDを撃沈したSONY。何を仕掛けてくるかと眺めていたら、PSPやWalkman、そしてWalkman携帯に動画転送可能なBlu-rayレコーダーの発表である。自社の商品にだけスポットした(囲い込み)製品を発表することを悪いとは思わない(Appleだって典型的にそれをやっている)し、間違った戦略とは思わないが、基本的な部分でSONYは大間違いを犯している。

 どんな間違いかと言えば、SONYが今迄と全く同じ体質(ちっとも学んでいないと言うこと)で製品を開発していることである。消耗品のように買い替えサイクルが短い訳では無い製品。それもまともに売れ始めたのが前の冬からと言う商品(当然、買い替える程時間が経過していない)なのに、行きなりPSPやWalkmanの動画に対応(それも新製品だけ)と言うのは、ユーザを全く無視した商品戦略である。既にPSPやWalkmanを持っているBlu-rayレコーダーユーザに買い替えろとでも言うのだろうか(恐らくそうなのだ)、それとも、既に持っている人の事はどうでも良くって未だに食指を動かさない連中を引き寄せる作戦なのだろうか(恐らくこれもそうだ)。

 SONYは一番大事にしなければ行けないコアユーザ(Macのマッカーの様なもの)を、また裏切ってしまった。勿論、喜んで新製品に買い替える大バカも世の中にいるのだろうが、顧客を舐めてはいけないのだ。意地を張り続けて守り通したATRAC3をサポートしないWalkmanを発売したりと、顧客の利便性を全く考えないSONYの商品戦略はどうなっているのだろう(MP3やAAC対応ならば別にWalkmanにする必要など無い)。

 あれだけ世間(主に取引先)で横暴と言われているAppleは、顧客に対しては非常に細かな心遣いしている。初代のiPodでさえiTunes Storeで購入した音楽を聴くことが出来ることで実証されている(初代iPodは最初はMP3しかサポートしていなかった)し、直近の例では。AppleTVがソフトウェアのバージョンアップだけで全く違う商品に生まれ変わった(それも無料で)事がそうである。モデルチェンジもせずに新たな製品にしてしまったのだから、まさにソフトウェア様々ということだ。昔のAppleは、ハードウェアのバージョンアップ(追加料金で新製品に変身)と言うサービスを行っていた。そこまでしろとは言わないが、せめて既存ユーザが納得するオプションを用意するくらいの心遣いがあっても良いのじゃないだろうか。

 まあ、SONY商品をほとんど買わなくなった私が言うのも何だが...今度、αを買おうと思っているが。

結論:SONYは、未だにこういう商品開発を続けるか一般ユーザに見捨てられるのだ。

月曜日, 4月 07, 2008

結局、VistaはMeと同じ

 出荷当時から意地悪くVistaはいずれ無かった事になると書いてきたが、予想通り”Windows 7”のリリースが速くなるとゲイツがコメントしたらしい。1年以内に出せると言うことは、XPからの乗換えはVistaでは無くWindows 7で良いと考えているのだろう。

 Windows 7は、Vistaのように御為ごかしの機能(Meもそんなことをして自滅した筈)ではなく業務で有効なものだけに絞り込んでシェイプしたものを早くリリースするのは正しい判断だと思う(シェイプされるかどうなるかは分からないが)。Appleじゃないが、OSはスタンドアローンとサーバの2本に絞り込んでいれば、こんなバカなことにはならなかったのだ。

結論:こんなことになってしまったのもOfficeチームの方が力が強いなどという体制にあったのだ。アプリに合わせてOSを作るなど言語道断なのである。

iPhone vs iモード

 DoCoMoになるかSoftbankになるかがはっきりしない(まあ、DoCoMoの筈だが)iPhoneのキャリアの行方だが、iモードの立役者だった夏野氏がDoCoMoを去ることになった。DoCoMoの一時代を築いた夏野氏のiモードからインターネット・ネットワークへ時代が変わるという事を象徴している。

 iモードはインターネットとの情報の掛け橋となる通信サービスだったが、iPhoneが利用するのはほぼ完全(残るはFlashだ)なインターネット端末。既存のインターネット・プロトコルをフルに使ってサービスが可能なのである(それも、ソフトウェアの更新で)。

結論:自社で構築したサービスであるiモードだが、少なくとも次の時代に通用するものでは無い事を一番理解しているのがDoCoMoの経営陣であり、まだ可能性があると考えていたのが夏野氏だろう。本当のインターネット(iモードはインターネットに直に繋がっているものでは無い)にダイレクトに繋がる事が最低限の基準なのだ。

金曜日, 4月 04, 2008

Appleの戦略から学ぶこと

 現在のAppleの戦略とは、世の中の常識を越えた(逆らった?)ところにある。勿論逆らわずに定石通りにやっていることも多いが、将棋やチェスと違って世の中で定石と言われているものなど、偶然成功したためにそう考えられているだけでもっと良い方法に思い至らなかっただけの話なのである。

戦略
その1:弱点はセールスポイントである。
コストやサイズを考え液晶を搭載出来なかったiPod shuffle。シャッフルして聞くためのプレイヤーを提案したのだと言い張る。新しい音楽の聞き方がシャッフルだと洗脳。シリアルポートやSCSI、フロッピーをやめたiMacをPCユーザは批判したが、結果的にiMacが唯一のインターフェイスとしたUSBが標準になりそれだけで事足りる世の中になってしまった。計測機器などの一部の特殊な機器は未だにシリアルやパラレルが必要かも知れないが、元々そんな用途でMacが使われることなど無かったので関係なかったのだ(あったとしても無視だろうが)。MacBookAirも有線LANを取り去りケーブルはもう必要ないことをアピール。
その2:イメージを植え付ける。
マニラ封筒からノートPCを取り出すなど機能競争している業界からは、それがどうしたと突っ込まれるはずだが、それ位に薄くて軽い(実際はそうでも無いかもしれないが)PCだとイメージを刷り込む。同様に何度モデルチェンジをしてもiPodはiPodと誰にでも分かる共通のイメージを持っている。新製品が出るたびにインターフェイスが変わってしまう(フォーマットまで)どこかの国のオーディオ・メーカーとは大きな違いだ。コマーシャルでは、”It's a SONY"などと言っているが、メロゴを隠したら何処のメーカーのものか分からないような商品を作ってはいけないのだ。もしも、私がSONYの社長なら初代Walkmanの形(勿論サイズは小さい)にして、カセットの変わりにメモリスティックをカシャッと入れるWalkmanを作る。何故なら何処からどう見たってSONY製だと分かるからだ。イメージとは、iconなのだ。
その3:喧嘩になったら大成功。
Appleだけの話では無いが、Jobsに喧嘩を仕掛けたら相手に塩を送ったことになってしまう。イギリスのApple(レコード)は、放っておけば良かったのに商標権で訴えたためにAppleに商標権を奪われ、商標をライセンスして貰う立場に替わってしまった。Pixarとの契約更新を拒否したディズニーは首謀者だった会長がクビになり、揚げ句の果てにアニメ部門をPixarに乗取られる結果に(買収をしたのだが結果的にJobsがディズニーの筆頭株主になってしまったのだ)。
その4:ハードウェアなんて関係ない。
数多のメーカーがハードウェアにどれだけのオプションを組み込むかに腐心している中Appleだけはハードウェアに縛られないシステムを構築している。コンピュータのメインであるCPUが全く設計の違うものなのにどちらもサポートするOSを行きなり出してきたり、1年前に使い道が不明瞭で魅力も無かった(VGA、ステレオ再生だった)AppleTVをハードウェアの追加無しにシステムアップデートだけで全くの新製品(720pHD、サラウンド)に化けさせたりとデジタル時代を制覇するのはハードウェア思想では無くソフトウェア思想であることを証明。特定機能を持ったハードウェアが別なものに化けることなど無いが、ソフトウェアならば如何様にも化けるのだ。この当りはQuickTimeに始ったのである。
その5:ターゲットを絞り込め。
製品構成を最小限にしているだけでは無く、ターゲットとなる顧客も絞り込んでいる。お陰様(自分の会社でも無いので変なのだが)で、まもなく1億5千万に達するiPodの販売数量。1億5千万人のユーザ層を考慮したらこんな大ヒット商品には絶対になら無かっただろう。MacBookAirの発表会後の記者会見で「ハードディスクの容量が少ないのではないか」という記者の質問に、Jobs は涼しい顔で、「君のような人は Air を使わなければよい」と言い放ったらしいが、これが全てを現わしている。当然、次のMacBookAirのハードディスクはもっと大きくなるから、質問の意味は無いし、今すぐ容量の大きなマシーンが欲しいのならばMacBook Proを買えば良いのだ。良く個人に合わせるなどと言う人がいるが、世の中にいる人はまさに千差万別。そもそも既製品を用意して個人に合わせられる筈などないのだ。本当に個人に合わせたいのならばオプションでどのようにでも出来るベースとなる製品を出すしか方法は無いのである。個人に合わせると言うのはターゲットを広げることでは無くターゲットを絞り込むことなのだ。

結論:大きな短所は大きな長所、喧嘩と言うのは交渉の一手段、ターゲットが狭ければ狭いほど吸引力が増す、イメージは変えない、物に囚われるな。Appleの戦略から導き出される法則なのである。

Microsoftの敗北宣言

 Windows XPの提供期間を再延長するとMicrosoftが公式に発表した。対象はULCPC(超低価格PC)だけだというがこんなものはなし崩し的に拡大されるのは目に見えている。現在の延長は、010年6月30日か、Windowsの次期メジャーリリースである「Windows 7」の出荷1年後のどちらか遅い方の期限までというのだが、無駄な機能を注ぎ込んでしまったためにハイエンド機以外では、まともに動かないようなOS(周辺装置用のドライバーがまともに無いことが痛い)を出すからこういうことになるのだ。SP2も出たが、自動アップデートを行うと自動アップデートが出来なくなるような代物。XPからの乗換えはWindows 7の空気が満ちているのを察してWindows 7が出てから1年後(今の情勢では何時になるか分からない)までXPを提供すると言うのだから、有り難いのやら何やら。

 何処の世の中に2世代も先のOSが定着するまで旧OSを提供(勿論お代は頂くらしい)する会社があるだろう。Appleなど新バージョンが出たその日に前OSが店頭から消える。力不足のPC(本当はOSがバカなだけだが)救済のためとかいっているが、主力になる恐れがあったULCPCを無視して馬鹿力で動かささなければいけないようなOSしか作れない責任をとって、オープンにでもしてただで配るべきじゃないだろうか。

結論:Appleが200億ドルくらいでOSX(それもTiger)をライセンスしてやったらどうだろう。Office(勿論Windows版も含めた全てのOffice)とのバーターでも良い。Microsoftにとったら安い買い物だと思うんだけどな〜。

木曜日, 4月 03, 2008

Vistaのシェアが増えている訳

 じわじわとWindows Vistaのシェアが増えてきている。Microsoftは出来が良いからと言いたいのかも知れないが、単純にXPのマシーンが壊れてしまいVistaがバンドルされているマシーンを購入しているだけに過ぎない。

結論:パッケージ版のXPを買ってダウングレードする位ならMacを買った方が安く付くのだ。

水曜日, 4月 02, 2008

日本にいたら分からないこと

 日本にいたら分からないことの一つに、Appleの活況が上げられるようだ。日本でも銀座のAppleStoreなどを覗く機会のある人ならば実感出来るのだが、昼日中からセールを行っている訳でも無いのに人が群れているのだ(OSや新製品の発売日には未だに長蛇の行列だ。そう言えば、私も仕事中に発売初日のiPod touchを買おうと並んでいたらニュース番組に顔が映ってしまった)。

 アメリカでのAppleのシェアはここのところうなぎ登りで、2月の販売額シェアでは25%(Dellのように通販中心はカウントされていないようだが)に達したようだ。日本の地方では実感出来ないことだろうが、安ければどんなものでも構わないと言うアバウトなアメリカでさえ、Appleの価値がやっと認められ始めているのだ。それも、日本人以上に価格に敏感なアメリカでディスカウント店よりも一切値引きの無いAppleStoreの方が客が多いと言うことは、この人気が本物だと言うことなのである。

結論:日本では(特に田舎では)未だにWindowsが主流かも知れないが世の中は変わってきている。Microsoftの次期OS(Windows 7)が出る頃(何時になるかは分からないが)にはWindowsが、"One of them."になっていると考えるのは私の妄想だろうか。

火曜日, 4月 01, 2008

おもてなしの経営学

 『おもてなしの経営学』という新書が3月にアスキーから出版されるそうである。いつもチェックさせて頂いているblogの作者である中島 聡氏の著書なのだが、UIを媒介としたUE(user experienceは、単純なuser interfaceではない)を、”おもてなし”と定義した上で、何故Appleが勝者になってSONYが敗者になったのかを述べられているのだろうと推測している。

 PCのUIが使い易いのは当たり前(MicrosoftやSONYはまだ解っていないが)であり、UEとはインターフェイスを媒介にしてユーザにより良い経験(使う事が楽しい)をさせる事が出来るかどうかに掛かっている。マシーンやソフトに使われるのがどんなにおかしな事か分からない人間に”おもてなし”など不可能なのだ。

 中島氏の「おもてないしの経営学」に対する賛否両論の、コメントがblog寄せられているようだが、現役のSONYエンジニア(恐らくハードウェア・エンジニア)から、分かっていたし作りたかったのもiPodだったが、上の方の理解が得られず負けたのだと言う趣旨のコメントがあった(要はエンジニアはバカじゃないと言いたいのだ)。そんな人に考えが足りないという良い失敗例をお教えしたい。

失敗例
Jobs追放以前のApple:エンジニア、開発者、研究者が好きなように研究開発を行い、独自路線、オリジナリティを追求し他者の真似が出来なかった。失敗した原因:トップの思想統制が強過ぎた。自分のビジョンだけが正当であり、それを実現するために世の中はあると考えた。ここまで進むとビジョンでは無く盲信。トップダウン型の悪い例。
Jobs復活以前のApple:エンジニア、開発者、研究者が好きなように研究開発を行い、技術の種どころか根幹に関わるOSやチップまで金に飽かせて研究を行ったが、どれも物にならなかった。原因:トップの夢想(無能とも言う)のために、ビジョンを作る会社になろうとした(実はこういう会社にはトップに具体的なビジョンが無いのだ)。典型的なボトムアップ型の悪い例。

 Jobs復活以降のAppleで、何が変わったかと言えば、世の中の最大公約数を商品に置き換えるためにエンジニア、開発者、研究者が開発を行っていることである。現在のAppleは、機能を削ぎ落とすことによって商品をブラッシュアップさせるエコサイクル企業になろうとしている。使い易さを阻害する機能を安易に取り入れることはなく、マニュアルを必要としないインターフェイスから仕様が決められているのだが、そこにはハードウェア優位の考え方はない。

 では、日本の家電メーカーはどうかと見て見れば、松下やSONYなどのメーカーも創業時には、サントリーじゃないが”やってみなはれ”の精神があり、それは顧客とかい離しない技術レベル(今よりは低いのだが、それが悪いのでは無く良かったのだ)だったからこそ、自分の欲しいものが、大衆の求めるものなったのだ。

 松下やSONYも次第に成長し、有名大学を出た能力の高い技術者が中心の大企業になり、更なる技術力強化のために分社化(事業部制)などを推進してきたことによって、顧客よりも社内の競争(要は他の部署よりも先に、多くのヒット商品を作る事)に躍起になり、物づくりにおけるユーザの使い勝手を置いてきぼりにしてしまった(要はオタク度が増して一般大衆との意識のかい離が拡大)のだ。

 消費者をバカにしているくせに消費者の気持ちがわかっているつもりになっている(自分たちが羊飼いだと思っているのだろう)のが現在のエンジニアであり、世の中のニーズを把握出来ないのに経営しているのが現在の経営者なのだ。要はトップにビジョン(トップダウン)がない上に、エンジニアにニーズ把握力(ボトムアップ)が欠けているのだ。こういう会社には優秀な中間管理者がいなければ行けないのだが、SONYは優秀だとスピンアウトしてしまうという落ちまで付く。

 自動車や白物家電を見れば分かるように進化と言うのは、より使い易くなることである。それがやりたくない(自己技術の盲信)と言うのならば民生品など作ってはいけないのである。

結論:エンジニアがハードウェア優位の考え方に立っていたり、経営者が自社の資源を生かす戦略(それもビジョンの一種だが)だけに立って入る限り、本当に消費者に受け入れられる商品など作り出すことは出来ない(まぐれはあるが)。”おもてなしの経営学”を読めば分かるように一番多くの分母の琴線に触れる商品を生み出す近道は、機能では無く感情に訴えかける何かを見つけることなのだ。

金曜日, 3月 28, 2008

こだわりを持つと言うこと

 今では、”こだわりを持つ”と言うことは肯定的な意味合いで使われることの方が多いようだが、本来はちょっとしたことを必要以上に気にするなど、余り良い言葉では無い。SONYなどは商品作りにこだわりを持っているなどと書かれる時には通常は良い意味で使われているのだが、実際のSONYなどを見れば確かにこだわり(正しくは拘泥と書く)を持って物づくりをしていると考えられる。それは物づくりに明らかに現われている。自社で開発してしまった技術を無理やりにでも使おうとしているのが見え見えで、将来にわたって消費者が必要とするかを考慮せずに技術オリジンの製品を作り出している。

 それは商品を見て見れば分かることだが、例えばBlu-rayは持っていても顧客にとって便利にも幸せにもなるものではない。世の中には無くても死なない物が多く溢れているので、そこに文句を言う気は全く無いがBlu-rayが世の中に便利を提供しないことは明らかだ。そして、箱物(ハードウェア)はそれ自体が進化する(ファームウェアを書換えてもBlu-rayがSTBになることなどないのだ)ことは無い。ところがAppleTVなどは、全く同じハードウェアのソフトがアップデートされた(ソフトウェアで新しいサービスに対応)ことによって全く違うデバイスに変わってしまった。

 こだわりを持つ先が自分では無く顧客側に立つならば多いにこだわりを持ってもらえば良いのだが、大抵の企業は顧客満足にこだわって商品やサービスを提供などしていないのである。勿論そんな企業に一番大事なのは何かと問えば顧客満足であると答えるに決まっている。しかし、そう言った企業が想定している顧客は、間違いなく自分に都合の良い顧客なのだ。

結論:SONYもAppleも任天堂も自社の製品にこだわりを持っている。こだわっている先が”技術者の喜び”(自己満足とも言う)か”顧客の喜び”かの違いがあるが、その違いが大きな差を作り出しているのである。顧客は持って幸せにならないものに金など使わないのだ。

木曜日, 3月 27, 2008

iPhone縛り

 世の中に"iPhone縛り"などと言う言葉はまだ存在しないが、6月以降(WWDC2008)には、誰もが認識する言葉になると踏んでいる。今年のWWDCの一番の目玉は、正式リリースされるiPhone SDKになるだろうが、SDKで開発したものをiPhoneやiPod touchに入れてもらうためには、iTunes App.storeに登録しなければいけないと言うきつい縛りが用意されている。

 個人ベースでプログラミングをしている人や大きな販売チャネルをもたないソフトウェア会社にとってApp.storeは、まさに天国のようなシステムなのだが、Officeなどといいう銭の種を持っている企業にとっては3割も上前をはねられるというのは死活問題に違いない。少ないシェアだからと問題にしていなかったAppleのシェア回復速度は日増しに速くなっている。その上に、iPhoneやiPod touchのシェアを加味すると共通プラットフォームとしてのOSXは非常に大きな市場を形成することになる。勿論Microsoftは、それを指をくわえて見過ごすような会社では無いのだが、もしもiPhone用のOfficeなどを商品にしようとしたら、それはダイレクトにAppleの懐を潤すことになってしまうというジレンマに陥ってしまうのだ。

 OSの95%を押えているソフトウェア会社が、たった1社に首根っこを押えられることになるなど誰が予想しただろう。前に大前研一氏を薄らバカ呼ばわりしたのだが、大前研一氏を持ってしてもAppleの戦略(Jobsの戦略だ)を読み取ることは出来ないくらいに壮大(奇想天外)だったのであって、それは大前氏の能力が低いと言うよりもAppleの戦略が高度過ぎたに過ぎないと言うことなのだ。

Appleの戦略
iTunes:一般的にはCDのリッピングソフトと考えられているが、Macを含めたハードウェアのゲートウェイ(メディア・ハブ)。Microsoftさえ、その存在を過小評価していた。iTunesアップデートで、Safariがインストールされることで明らかにされたようにWindows版のiTunesは、Appleの”トロイの木馬”だったのだ。
iTunes Store:一般的には、音楽ダウロード販売サイトと考えられているが、音楽、動画、ゲーム、ソフトウェアを一元的に管理販売する新たなコンテンツ・メディアである。日本では未だに著作権問題で、YouTubeやニコ動などが問題になっているが、iTunes Storeは、CDやDVDといったハード・メディアを世の中から駆逐し独占するメディアになろうとしている。そして、その第一段がiPhone SDKとApp.storeになるのだ。
iPhone:一般的にはiPod機能付きのスマートフォンと考えられているが、iPhoneで重要な部分は携帯電話ではなく、iPod touchと共通のネットワーク機能の部分に隠されている。数多の他のスマートフォン(高機能携帯も含めて)と言われるものには出来なくてiPhoneに出来ることは、AppleTVと同様に進化すると言うことだ。お仕着せでバカみたいに多くの機能を組み込んで販売しなければ差別化出来ない他社の携帯と違いiPhone(当然touchも)は、携帯ネットワーク端末と捉えるべきで携帯電話としての機能は、"Some of them"なのである。

結論:iTunes Storeをコンテンツ販売のサイト、iPodをメディアプレイヤー、iPhoneを携帯電話と捉えている限りAppleのやろうとしていることは絶対に理解出来ないのである。

水曜日, 3月 19, 2008

売れてます

 アメリカでのPCの売上シェアでAppleが14%を占めた(金額で25%)というお話。前年対比で64%の成長(去年は一昨年に対して67%アップ)。この2年で約2.7倍の成長と言うことになる(それまでが如何に低かったかと言う話なのだが)。ゲーム理論からすれば、Macが15%のシェアを越えると一気に行っちゃうと言うのがあるが、さてそれはこれからのお楽しみ。

結論:2月単月だけど、景気の悪いアメリカで売上を伸ばしていると言うのは、やっぱり凄いのじゃないだろうか。ネット販売の分は入っていないのかも知れないがそれにしても上出来なのだ。