月曜日, 12月 26, 2011

Ice Cream Sandwichにアップデート出来ない理由

SamsungのICSへのアップデート対応に関する発表で口が酸っぱくなるほど批判してきたAndroidの問題点が浮き彫りになった。同じメモリ容量なのに「GALAXY S」や初代「GALAXY Tab」は、Samsung独自のスキンやガジェット、モバイルTVなどドメスティックな追加機能やサービスが搭載されているため512Mではメモリが足りないのが原因でアップデート対応を見送るとの決定。
 
 独自のスキン、ガジェット、モバイルTV、キャリアによる追加機能。どれもこれも日本のガラスマと全く同じ構図。スマートフォンの定義がOSやアプリのアップデートで進化することであるとすれば(確かAndroid端末もそう言ってた筈)、メーカーに好きなようにさせていた過去のAndroidはスマートフォンもどきだったということなのだろう。私のblogをずっとフォローされている方々からすれば予想通りの展開とご理解戴けるだろうが、Android命だった人達からすれば自分たちの主張が根底から崩れ去るのだから、さぞや悔しい思いを…

結論:今後はGoogleが責任を持ってAndroidの仕様をコントロールするだろうが、今までにAndroidを買ってしまった人達に関しては作ったメーカーが責任を持ってOSではなくアプリで機能拡張をするのでなければ、みな次にAndroidは選ばないのだ。

金曜日, 12月 23, 2011

携帯電話を再定義する

AppleがiPhoneを出した時にパソコン屋に携帯の何が分かると宣っていた多くの携帯メーカーが身売り先を探さなければいけない時代にあっという間になってしまった。かつてはスマートフォン(あれは単なるビジネスフォンだと思うが)の王者だったRIMもAmazonにどうにかしてもらおうと言う状態だし、iPhoneがやっていることは「2004年からやってる事に過ぎない」と偉そうに言っていたSynbianは2008年にはNokiaに買収され、開発途上国の廉価版携帯用のOSとして余命全うするしか生き残る道は無くなってしまったし、そのSynbianを買収したNokiaは既にトップメーカーではなくなってしまった(かつてのモトローラと一緒だ)。
 
 取りあえず元気があるのはSamsung位だが、それは破竹の勢いのAndroid(コンシューマに優しくないのに売れているのが皮肉だ)だけではなくWindows PhoneであろうとwebOSであろうと自社OSだろうと手当たり次第(iOSは無理だ)に手を出せばいずれは息切れになってしまうだろう(多品種少量生産では売れたからと言って利幅は広がらない)。そんな中、盤石の利益体質を確保出来ているAppleは四半期ごとに70億ドル(5,000億円)近くの純利益を積み上げているので、他社のように四半期ごとにニューモデルを投入する必要はない。その上、買い手がいないわけではないので井の中の蛙に過ぎない弱小キャリア(ドコモだってそんなものだ)に合わせてローカライズをする必要などないわけだ(恐らく欲しけりゃ使えるようにするのはうちではなくお前の方だと言うスタンスだろう)。

結論:結局、Appleは携帯電話ではなく携帯電話業界を再定義したのである。

日曜日, 12月 11, 2011

四つ巴が始まる?

このまま消え去ってしまうかと心配されていたwebOSがオープンソースとして公開される事で決着した。身贔屓おiOSを除いて一番優れたインターフェイスを持ったOSと思っていたwebOS。首を切られた前CEOの時には何を考えているのかと呆れたが、HPが責任を持ちながらオープンソースとして参加可能なようにソースを公開したのは評価すべきだろう。勿論、今後どのような形でコントロールをしてゆくのかは不明だが、Androidのようにならない事だけを願う限りである。

Windows Phone 7も初期バージョンはお話にならない状態だったが、現行バージョンは独自のインターフェイスを用いそれなりに使える状態になっているだけに、webOSもしっかりと製品を出していかないと厳しい状況になるかもしれないが乞うご期待である。さて、今回はこの四つ巴がどうなるかの予想をしてみたいと思う。

iOS:贔屓目に見なくてもテッパン(Android贔屓から見ればシェアで負けてるそうだが)。iPhone 4Sの売れ行きに陰りがあるはずもなく今後数年でAppleのエコシステムまで打ち破る様なライバルは出てこないだろう。更にテレビまでとなると…Macだってより融合が進んで行くのは街がいないし。ハードだけで儲けるビジネスモデルでスタートしたのにエコシステム全体で利益が出る状態。
Android:確かに台数ベースではAppleを凌駕するものがあるが、問題はその中でどれだけの企業が利益を上げているかなのだが、どう贔屓目にみてもSAMSUNG以外にやってて良かったと言うメーカーが見当たらないのが現実である。Androidマーケットも100億ダウンロードになったそうだが、こちらも人生が変わってしまうほどの成功者が出たとは聞かないのだ。iOSを間違いなく圧倒しているのはマルウェア。広告収入が入れば良いビジネスモデルなのが諸悪の根源になっている。
Windows Phone:7.5になり独自のインターフェイスが活きるレベルになってきたが、ライセンスで食べて行くビジネスモデルは流石に時代遅れ。オープンソースにwebOSが再度名乗りを上げてきたので唯一ライセンスを頂こうと言うのは厳しいだろう。救いはAndroidとは違いOSをきちんとコントロールしてくれるところだが、メーカーごとの独自性が出し辛いと言う弱点もある。どう考えてもデザインで勝負出来るメーカーが多いとは思えないのだ。収入源はライセンス料。Appleのようなエコシステムの構築に失敗すると取り返しのつかない事に。
webOS:Appleバカからも評価の高かったインターフェイス。問題はHP一社ではどうにもならない位にマイナーに思われた事と、HPによる買収などでもたついてハードウェアをタイムリーに出せなかった事だろう。その上、僅か1年程で撤退などと発表するのだから始末に負えない状態だったのは誰の目にも明らかだったのだが、トップ交代で戦略を立て直し、金は出したくないがAndroidは信用置けないと思っているメーカーにとって選択肢となるのは一つのアドバンテージだろう。これで、Android端末は作らないで済むのでは(作ったて儲かるわけがない)。弱点はエコシステムまで作れない事だろう。

結論:と言うわけで、本当に四つ巴になったとしたら漁夫の利を得る(影響を殆ど受けない)のは、Appleだけなのだ。

金曜日, 12月 02, 2011

ドコモはどこにいくのか?

相変わらずの飛ばし記事でネット上は大盛り上がりだったドコモのiPhone販売の交渉成立話。本当はどうなのかは預かり知らぬ事だが、こんな飛ばしで話が飛んだらシャレにならないのでドコモは否定の発表をする羽目になってしまった。それにしても、暴走気味の日経ビジネス。ドコモが扱うのを記事にするのはOKでも、まだAppleが発表もしていないLTE搭載のiPad3などと書かれたのではたまったものではないのだ。

 10月のケータイの販売数量が発表になったが、iPhone 4Sの独り勝ち(キャリアがどこなど全く関係ない)。大体、全スマホの売上の半数以上がiPhone4Sと言うのは異常事態。有象無象のAndroidがどれだけの機種数があるのかは知らないが(興味もないので)、iPhone 4Sの次に売れているらしいXperiaでさえ一桁代のシェアなのだから、他は推して知るべしなのである。正直どのメーカーもお手上げ状態なのは間違いないだろう。そこに降って湧いたドコモのiPhone騒動。国内メーカーにもうやめたと言われない為にも否定するしか方法がなかったはずである。

 とは言え、Xi版のAndroid位しか目玉のないドコモがこのままiPhoneに手を出さないままなら一人負けは間違いない。本当の事を言えば来年夏のiPhone 5を待つなどと言っていないで直ぐにでもiPhone 4Sを扱うべきなのだ。

結論:この冬はiPhone 4Sの圧勝、ドコモの完敗なのだ。auとSoftBankはどっこいどっこいなのでは?