木曜日, 7月 30, 2009

粗利益率約60%

 Appleの稼ぎの大きな柱になってくれたiPhoneの粗利益率は60%と近いとの結果が分かった。一言で言ってとんでもない粗利率だ。他のメーカーが青息吐息で価格競争に陥っていると言うのに、Appleだけは我が世の春を謳歌しているのだ。

結論:今からAppleのビジネスモデルを真似る(後追いする)事など不可能だが、見習うべきヒントは沢山転がっているように思うのだ。

サムスン、スマートフォン向け最新モバイルプロセッサを発表--次期iPhoneで採用か?

 SamsungとIntrinsityが開発したHummingbirdが、次期iPhone用のチップになるのではないかと言う噂が持ち上がっている。現在搭載されているARMのチップと互換性があると言うのだから載せ替えは容易に違いない。それでは、MacとiPodの間を埋めるデバイスにも使われるのだろうか?

結論:恐らくAppleは、iPodの上位機種にあたるiPad(仮称)は、SamsungではなくP.A.Semiのオリジナルチップを載せるつもりである。

iPhone用Google Voiceを認めず

 通話料金を払わないで電話と通話が可能になるGoogle VoiceのiPhone版をApp Storeへの登録を認めなかったと言う記事が出ていた。AT&Tとの約束(それが、iChatが載らない理由?)があるからだと言う話だが、恐らく次期touchの発表と同時にiChatは載るんじゃないだろうか。但し、一般電話との通話は(当分)サポートしないとは思うが...

結論:いずれAppleが始めるからこそ認めないのである。少し前にはティザリングがそうだったのだ。

Cocktail?

 Appleと4大レーベルが「Cocktail」プロジェクトを計画しているという噂が俎上に上がっている。音楽ダウロードのアルバム単位の販売を強化するための仕組みのようである。ライナーノーツや歌詞カード、PVなどをパックし、iTunesを使わずに音楽やビデオを再生する物になりそうである。同時に、第1四半期(Appleは10〜12月)を目処に、噂が現実味を帯びてきたタブレット(システム上の情報ではiPad)を同時に発表し、書籍の販売も恐らく始まるだろう。
 
 過去10年間でダウンロードが増えたためにアルバム買いが減ったこの時代に逆行するやり方だという批判もあるが、これこそ間違った固定観念ではないだろうか。Cocktailがレーベルだけを対象にしたサービスだと考えるのは大間違いで、iTunesを経由して書籍に音楽やビデオを包含したデジタルコンテンツ(ミュージシャンの書籍なら文章に書かれている曲をワンクリックで聴く事が出来るとか、映画の書籍なら書かれている映画のシーンを書籍上で再現し、気に入ったらそこから購入出来る)が手に入るようになるための第一歩だと気付けば、これが単なるアルバム売ではないことが判るのである。

結論:Appleのエコシステムは、全てのコンテンツをAppleの足下に包含しようとしているのである。どうやら、Cocktailを批判をする人達にはCocktailがメディアを横断したコンテンツのリンクツールになる事が理解出来ていないようだ。固定観念と言うものは発想を貧弱にする足枷以外の何物でもないのである。

水曜日, 7月 22, 2009

息の根を止める

 iモードは不滅だとdocomoが信じたい事はITmediaの記事でも明らかなのだが、Appleはそんなキャリアの都合にはお構いなしで次期touchにカメラとマイクを搭載してくるようである。前々から何れはそうなると書いてきたように、いよいよVoIP(インターネット電話)が当たり前の時代が始まるのだ。

結論:
やっとtouchが携帯網を使わない電話になる日がやってくる。iPhoneをケータイだと思ってるととんでもないしっぺ返しを喰らうのである。早いところでAppleに携帯網を開放しないと息の根を止められるのだ。

火曜日, 7月 21, 2009

iモードは不滅です

 ITmediaに、”iモードは不滅です”という内容のインタビュー記事が掲載されていた。iモードの利用ユーザではなかった(私がdocomoを使っていた時代には無かった)ので、僅か10年しか経過していないとは知らなかった(それを知ったことがこの記事の唯一の収穫か?)。
 
 これからは量から質へ転換し、プルからプッシュへと進みパーソナライズと言うのが記事の要旨なのだが、PCでのネット利用が当たり前になった時代に屁のような情報にアクセスするために月極め契約(登録)が必要などという殿様商売成り立たなくなった昨今(パケ放題では儲かる筈もない)にパーソナライズの切り札が、「iコンシェル」だと言われても、それでどれでどれだけの顧客を囲い込めるかと聞かれれば、それなりにはいるかもねとしか答えようが無いのである。
 
 そもそも「iコンシェル」とは、コンテンツの取り纏めサービスのようなのだが、こういうローカルサービスはグローバル・ビジネスを狙っているAppleやGoogleには無理だと変な思い込みをしているようだが、Appleが個別のサービスを展開しようなんていうことを端から考えていないことは誰が見たって明らかな話なのだ。
 
 更に、iPhoneはUIが優れていて良く出来たデバイスだが、”それでできること”はdocomoが通過してきたことところ(通過したと言う事は物にならなかったと言う事?)だと言うが、iPhoneが優れている理由がUIだと思っている段階で何も分かっていないと言うしかないだろう。AppleのUIは、ユーザ・エクスペリエンス(UE:中嶋聡氏が「おもてなし」と翻訳)実現のための一要素に過ぎない。単なる見た目ではな使って気持ち良くなることに意味があるのだ。
 
 揚げ句の果てにはインターフェイスをカスタマイズ出来る事がパーソナル化だと言われても...

結論:これからの10年もiモードは進化続けるというが、iモードで10年掛かったことをAppleは僅かな時間で抜き去ろうとしている。自分から何れは消え去りますとは言えないのは分かるが、この世に不滅なものなど存在しないのである。

木曜日, 7月 16, 2009

タブレット型デバイス

 10月に発表し年末商戦に間に合わせるかは分からないが、P.A Semiで開発しているCPUを搭載した最初のデバイス(ネットブックとは違う)としてタブレットデバイスを出す事は間違いないだろう。OSは大きな括りで言えば当然OSXだが、Snow LeoprdではなくiPhoneと同様にタブレット用のサブセットが使われるだろう。アプリケーションの配布はiTunes経由。これが、これからのビジネス・モデルの標準になっていくのである。
 
 世間で売れていると言われているネットブックは、メーカーの利益を食いつぶすだけの商品に過ぎないが、Appleの出すデバイス(iPad?)は新たな利益を生み出す。CPUもOSも内製している上に、自由に価格設定を出来る強みは他のメーカーには真似の出来ない芸当である。

結論:iPhoneを広義のPCと捉えればタブレットマシーンもPCだが、ネットブックのように遅いマシーンに大きなOSを載せるのではなく、速いマシーンに軽いOSを載せてネットワークを利用するのがAppleの提案なのだ。

火曜日, 7月 14, 2009

テクノロジのためのテクノロジ

 Appleに出来て他のメーカに出来ないことは、「消費者はこれを使って何をするだろうか」と考えることである。Appleはテクノロジ企業として誰からも高い評価を受けているが、絶対にしないことはテクノロジのためのテクノロジを搭載すると言う独りよがりな製品をリリースしない事は以外に認識されていない。ユーザの実生活で使えないテクノロジは意味のない技術としてNOと駄目出しし、搭載する時にはそれを利用して有効に使われるサービスを同時に用意してくるのだ。そうして、そのテクノロジはシステムレベルで搭載されアプリケーションレベルで利用可能な物に昇華されている(全てを解放している訳ではないが、それでも単一のアプリのためにハードを載せるようなバカな真似はしない)。

結論:テクノロジのためのテクノロジはオタクのマスターベーションに過ぎないのだ。そんなものに付きあうから後で泣きを見るのである。

月曜日, 7月 13, 2009

Windows 7は新しいOS?

 Windows使いの方々から見れば、どうやらWindows 7は新しいOSでOSXのSnow Leopardは単なるマイナーバージョンアップと認識されているらしい。XPから見ればWindows 7は、確かにメジャーバージョンアップかも知れないが、Vistaから見ればサービスパック並みの変更。XPからはクリアインストールしか用意されていないようなので別物なのはよく分かるが、まともに使えるようになったVistaを新しいOSと呼ぶのならば、全てをCocoaで書き直し
、IntelだけをターゲットにしたSnow Leopardだって十分呼べるものである。APIの書き換え量を考えればOSXだって半端な物では無い筈である。

結論:操作感の統一性が保たれているOSXは、ユーザに全く負担をかけずに中身が入れ替わっているのでそのままに見えるが、中身のコードが大して代わっていないWindows 7は、新しいOSと同じような負担をユーザに強いるようだ。それが新しいと言うのなら、新しくならない方が良いのである。

木曜日, 7月 09, 2009

ごてごて

 ドコモがバカなことを言ってるだけではなくSONYも相変わらずバカなことを言っている。iPhoneやtouchが事実上Kindolの端末となろうとしている中、電通が出版社をまとめ上げてiPhone用の書籍販売を今月スタートするのに、SONYは今年度末を目標にPSP用のコミック販売を始めるなどと暢気なことを言っている。半年後のAppleが何処まで行っているかを全く想像出来ないらしいが、それならば無駄なあがきをするべきではないのだ。

結論:日本の会社はゴテゴテのハードと後手後手のサービスがお好きなようである。ガラパゴスを持ち出すまでもなく、井の中の蛙大海を知らずなのである。

ガラパゴスの中のガラパゴス

 App Storeだけでなく、Palm、Microsoft、Googleがスマートフォン向けのアプリケーションストアを立ち上げようとしている中、天下のドコモがアプリの販売権を奪われないために独自の販売サイトを2010年を目処に立ち上げるそうである。世界を相手にそれが出来るならば投資対効果を狙えるだろうが、ガラパゴスの中のガラパゴス(日本のスマートフォン市場)を相手に利益を上げられると考えているとしたら、お目出度いを通り越して情けないと言うしかないだろう。
 
 何故なら、ドコモの対象となるスマートフォンのOSは現在でもWindows mobileとAndroidの二つが存在し、二つのプラットフォームを用意しなければいけない。Appleがtouch PadやAppleTV用にApp Storeを用意する(そんな話は今のところ出ていないが)のとも次元の違う話なのだ。発想の元はスマートフォンアプリはiモードサイトでは販売出来ないからなのだが、どれだけ儲ける腹積もりなのかは知らないが間違いなく失敗するのだ。

結論:どうなるか分からないサイトのためにアプリを作るくらいならば、iPhoneアプリを作るに決まってると考えるのは私だけでは無い筈である。

火曜日, 7月 07, 2009

機能があることと使えることは違う

 林信行氏がnobilogで指摘されていることだが、日本の携帯は他の国では考えられないくらいに色々な(くだらない)機能を携帯に搭載しているが、それはスペックとして搭載されているだけでユーザにどのように使ってもらうかを全く考慮していないために結局要らない機能になってしまっている。その機能を試して面白いと感じるのはその時だけであり、機種を変更するまで使わず仕舞いだったなんてことになっている原因は、結局ユーザの意思とは関係のない商品開発を行っているからなのである。
 
 Appleの商品開発は出し惜しみのように言われることが多い(ガラパゴスな人たちはiPhoneと同じ機能は何年も前から日本のケータイでは常識だと直ぐ言う)が、何の使い道もないような機能をやたらに載せていないだけで、ハードとしての機能を追加する時にはそれを必要とするサービスも同時に提供している。そして、それは間違いなく必需品となるレベルに達しているのだ。どこかのケータイキャリアのように、ニューモデルでは消えてしまうような機能は決して搭載しないのがAppleなのである。

結論:最近は多くなったケータイのフルブラウザーが使われないのは出来損ないだからである。モバイル端末でWebにアクセスしているブラウザーの殆どはSafariのベースになったWebKit。Webを閲覧するのは一般のケータイの仕事ではないのかも知れないが、WebKitが使える端末なら月々いくらの登録料が必要なサイトなど見る必要は全く無いのである。

NHKオンデマンド苦戦 スタートから半年、採算の道険し?

 そもそも受信料を徴収していながら番組の再販で儲けようというビジネスモデルが如何なものかと思うのだが、PCとネット対応テレビ向けに有料配信という間違った選択をしたのだから採算があうはずなど無かったのである。無料番組を増やすなどしてテコ入れを考えているようだが、道は険しいと言うしかないだろう。NHKというカンバンを掲げているので自前でどうにかしたいと考えているのかも知れないが、NHKにとってもネットは他人の縄張り。上手く行くパートナーが世の中に存在するのに、軍門に降りたくないと言うプライドが邪魔させているのだろう。

結論:ビデオコンテンツが少なくて他所の国のユーザを羨ましく思っている日本の"iTunes Store"のユーザ。NHKが乗り込んでくればNODよりは間違いなく売れるのでは。自前で持たなければコストなんて全然かからないのに。半年間で売上は5,000万。半日とは言わないが、iTunesに上げたら半月もかからない金額なのだ。

出し惜しみはしない

 処理速度と通信速度が二倍になった"iPhone 3GS"。でも、それ以上に期待できるのが次のtouchかも知れない。勿論、電話の機能は付いてはいないがカメラやGPSなどは標準搭載されそうな雰囲気なのである。巷で噂になっているtouch第三世代のケースはカメラ用のホール以外は大きな変化がないため、大きな筐体の変更は無いのだろうが、”voice over”などのiPhone  OS3.0の機能は、次のtouchでも有効になるのだろう。

結論:スマートフォンとしてのiPhoneが揺るぎない位置を占めるようになったので、安心してtouchの機能強化を図れるのだ。今度のtouchに出し惜しみはないのだ。それにしても、8月のJobs復帰第一段のスペシャルイベントで発表されるのは何だろう。非常に気になるのだ。