金曜日, 12月 29, 2006

売れ過ぎも困りものだ

 クリスマスプレゼントとしてどれだけのiPodやギフトカードが売れたかは定かではないが、少なくともダウンロードがうまく行えないくらいにユーザが、iTunes Storeに殺到した事は間違いない。Store自体のシステムがダウンしたわけではないのに曲のダウンロードに異常に時間がかかったり、エラーを返された人がいたようである。前年対比で400%を越えるアクセスになったのだから、それもしかたないことかもしれない。

結論:じわじわとAppleが頭角を現してきたようである。

木曜日, 12月 28, 2006

Amazonを制覇

 Amazonの売上ベストの1位をAppleの製品が完全制覇した。ついにデスクトップ、ラップトップ(アメリカでは未だにこの名前)、MP3プレイヤーの1位は全てAppleの商品が占める事に成功した。MP3プレイヤー・ベスト10の中に6製品、デスクトップ・ベスト10の中に5製品(なんとMacProが5位だがデスクトップにはソウトや周辺機器もランクインしていて、実際には上位6位までAppleが独占、PC限定ベスト10のうち7製品がMacだった)、ラップトップ・ベスト10の中に3製品という絶好調ぶりだ。

 まあ、Amazonを使う人々は平均的なアメリカ人よりも上のランクの人のため、アメリカを代表する数字とは言えないが、少なくとも高所得層には完全に受け入れられる商品になったと言う事は出来るだろう。そればかりか、iTunes Storeへのアクセス・ユーザ数が前年対比400%と大幅に増えApple Storeも倍になったようだ。2006年はMac回帰の年だったわけだが、まさにその通りの結果になったのである。

結論:アメリカにだって少しはものを分かっている人間はいるようである。

火曜日, 12月 26, 2006

かわいそうに

 パソコン値下げに歯止めがきかないようで、家電量販店で秋冬モデルがここにきて発売時から5万円以上安くなってしまったらしい。これではいくら売ったって利益など出やしないだろうな(そうかといって売れ残ったらもっと酷い事になる)。でもこれってメーカー側も悪いのだ。テレパソだか何だか知らないが貧弱なCPUのモデルで高い価格を設定したからこんなことになるのだ。

 過去にはMacはとんでもなく高いという伝説(事実だ)があったが、現在は単純にスペックを比較すれば最安値はAppleの商品だ。OSも独自のためライバルは世の中に存在せず価格競争もない。価格はあくまでもAppleの心積もりで付ける事が可能だ。AppleがいようがいまいがPCに価格競争があるのは昔からだが、AppleがIntelの最新のチップを使う事(Windowsさえ動く)によって他のメーカーとの比較が容易に...

結論:Appleだけは価格を気にせず商売を出来る。本当に羨ましい話だ。

Zuneを買う奴ぁ〜

 初物買いのオタク以外からは相手にされそうもないZune。それでもシェアは1%くらいはとれるのだろう。買う奴はまさにPC君のようなさえない連中なのだろう。売れない理由を認知度の低さと分析しているようだが...

結論:さえない商品を持っているとさえないから、これが買ってもらえない単純な理由だ。

月曜日, 12月 18, 2006

今度はダウンロードで

 iTunesストアで映画のダウンロードを行なっているが、それに対抗しようとSONYもPSP用のビデオダウンロードを来年早々始めるようである。現在、Appleが行なっているのはiPod用の映画(640×480のフォーマット)と言えるかも知れないが、SONYはPSP用と言う事らしい。PSPと言えばUMDと言う独自のディスク(ニッチ商品だ)フォーマットのため、既に映画会社は対応をやめ始めているらしい。つまりプラスアルファの発想と言うよりは、仕方なくと言うのが正直なところではないだろうか。

 Appleの映画の販売がどれくらいうまくいっているのかは、Appleの経営者ではないので不明だが、来年中には1億台を越えるiPod(ビデオはその内の一部だが)対応のストアと、わずかなパイしか持たないSONYのストアで同じように利益を上げられるかは疑問の余地もないだろう。

 というか年が明ければAppleは、現在iTVと呼ばれているデバイスを正式に販売開始するが、それに合わせるようにHDフォーマットのビデオをダウンロード販売し始めるだろう。そうなったら、また半歩も一歩も遅れた決断年か言い様がなくなる(かわいそうだから、さすがに周回遅れとは言わない)。

結論:たまには先手を打ったらどうなんだろう。

木曜日, 12月 14, 2006

正直者

 退職が決定しているMicrosoft幹部のオールチン氏は正直者で有名だった。それが災いしたと言う話だ。「顧客が何を必要としているかをMicrosoftは分かっていない」「Microsoftの社員じゃなければ、Macを買っている」とゲイツとバルマーに宛てて書いたメモが裁判の証拠として表に出てしまった。

結論:正直過ぎて退職する事になったわけではないのだろうが、確かに正直過ぎるように思う。

水曜日, 12月 13, 2006

iPhoneは1月15日に発売開始

 一部の噂サイトでiPhone(Appleの携帯電話)が1月15日に発売されるのではと書かれている。ちょっと前にはアナリストの話で2007年第1四半期後半か第2四半期前半と出ていた。話がおかしくないかとお思いの諸兄に一言。Appleの年度は10月から始るのである。つまり2007年第1四半期は12月が最後の月で、第2四半期とは1月から始る。どちらも全く同じ時期をさしているのである。

結論:次のMacEXPOで間違いなくApple製の携帯電話がデビューしそうだ。

家電のあるべき姿

 薄型テレビにしろBDなどの録画機にしろ、あのリモコンは何なのだろう。そもそもリモコンの操作にマニュアルが必要になってしまったら本末転倒だ。場合によっちゃ、録画予約の操作をしているうちに番組が始まっちゃうんじゃないかと思うくらいに操作が煩雑なのだ。大体一度もそのリモコンを使ったことがない人間に操作できないというのは、Dr.ノーマンじゃないがユーザーインターフェイスが間違っているとしか考えられない。認知心理学の重鎮がすでに80年代から繰り返し言っている事が未だに疎んじられているのは、始めにハードありきで使う側を置き去りにして商品を作る事だけを優先するからなのである。

 まずインターフェイスを考え、それをどう実現するかでスペックが決定されるという順序を踏まなければユーザーがすぐに使える製品は作り出すことが出来ない。それが分かっているのは今は恐らくAppleだけである。iPodが売れた大きな理由はそのインターフェイスにある。別にAppleが意地悪をして他のメーカー品を排除したのではない。わずかなボタンで手探りでも操作できることと、音楽の管理はソフトに丸投げできるし、オンライン販売でも全く同じ要領だ。操作の簡便さはミュージックプレイヤー始って以来だろう。

 家電はすべからく、iPodのようにならなければいけない。見ている番組を録画するなら”録画ボタン一発”。番組予約も画面に番組表が表示され、番組表を選んで”録画ボタン”を押せば”録画予約”、”視聴ボタン”を押せば”視聴予約”と言う風にシンプルにするべきなのだ。デジタル放送ならそれが出来ない方がおかしい。”一発録画”と”録画予約”が全く別のインターフェイスになると言うのは実は間違っているのだ。

結論:日本の製品は昔からかゆいところに手の届く行き届いた使い勝手が自慢であったが、最近は開発者がボンクラになってただの頭でっかち(良い職人がいなくなってしまったのだ)になったのが原因だろう。ユーザの目を持たない人がものを作るなど言語道断なのである。使う側の気持ちを考えないような商品が価格以外で売れるわけはないのである。

金曜日, 12月 08, 2006

BDダメじゃんという空気作り

 SONYが会社の生命を賭けているBDの評判が今一のようだ(アメリカでだが)。最も多かった意見が「全般的に嫌い」というのはイノベーターとしてのSONYの信頼性への疑問や、プラットフォームでの失敗への疑念(ベータ、Lカセットなどか?)によるというのだ。ようするにあんまり評価されていないと言うことだ。

結論:こういう否定的なネタを平気で上げまくる大手マスコミは何か個人的な恨みでもあるのだろうか。私は昔はSONYが大好きだった(信じないだろう)が、あまりの製品の品質の低さ(当たり外れの東芝以下だった)に嫌気がさしてアンチ・ソニーになったのとは様子が違い。ただのいじめのような気がして仕方ない。そろそろSONYを応援しようかな。

Zuneの売上目標

 Microsoft入魂の携帯プレイヤーの2007年6月までの売上目標が100万台と発表された。いずれはナンバーワンになると言う割には控え目な数字である。現在iPodは四半期ベースで1400万台の販売数量を上げそうな勢いだが、それと比較するとちょっと数字が小さ過ぎる。聴き放題のサブスクリプションも積極的にアピールしていない(損をするからだろう)し、もちろんダウンロード販売も今の台数では期待できない。さらにEMIなどは、iPodで再生できるようにプロテクト無しのMP3を販売する計画を明らかにしている。誰も真剣にMWAフォーマットのデータを売る気はないのじゃないだろうか。

結論:長い目で見ればZuneが音楽プレイヤーのトップになることが無いとは言えないが、その頃にはiPodは全然違うものに育っていることだろう。それ位引き離されているのだ。

水曜日, 12月 06, 2006

ハリウッドの業つくばりとシアトルの悪魔

 売れないZuneをどうにかしようと言うMicrosoftと一銭でも多く実入りを増やそうと言うハリウッドの業つくばりが、バカなことを考え出した。Zuneを一台売るたびに1ドルのみかじめ料を出しますよと言う契約だ。

 実際にはiPodほどの売上をすぐに見込むことの出来ないMicrosoftが、コンテンツをAppleから奪うのが目的なんだろうが、どうしてこうも守旧派は時代の流れを逆行させようとするのだろう。やっていることは、ソフトのバンドルと同じでただの嫌がらせなのだが、今野Appleにこんなことをすれば、従うと思っているところがおめでたいとしか言いようがない。

 このあたりは、系列化が進んでいるとは云えテレビ局(日本のじゃないぞ)の方が、先を見ている。まあこちらは、ケーブル局などとの戦いで昔ながらのやり方では生き残れないことを知っているからだろう。多少条件が良くなくても勝ち組に乗って早いところ利益を得られるようにしなければいけないと言うことだ。

結論:アメリカの映画会社は日本のレコード会社(再販制度で守られているので変わる気がない)と一緒でオンラインでのダウンロードが新しいビジネスと未だに考えていない。そりゃ一本もダウンロードが無くても、お金が入るなどと言うのは美味しいかもしれないが、それは映画ビジネスではない。それで恥ずかしくないと言うのなら映画ビジネスなどやめてしまったらどうだろう。

火曜日, 12月 05, 2006

気付くのがおそくないか?

 iPodに太刀打ちできないということを、さすがのSONY(バカにしてるんだよ)も気付いたらしい。このあたりは松下の方が現実的で大分前からPCを使わずに使うD-snapシリーズを前面に出していたが、ここへきて天下のSONY(再度バカにしてるんだよ)も、その路線に変更したようだ。

 その理由は、”携帯プレーヤーの利用者の約四割がパソコンを経由した楽曲入力に「面倒くさい」などのストレスを感じている”(これってiTunes以外のソフト:ようするにSONY製)からだというのだが、確かに今迄出してきたソフトはユーザーの使い勝手なんて全く考えていなかったもんな。

 Appleは間も無く携帯電話(この分野はSONYの方が先だが)を出すが、ここでSONYが勝てるなどとは思わないことだ。Appleが出すからにはそれなりの理由と戦略が隠されている。単なる電話とプレイヤーの合体では無いことを肝に銘じて欲しい。


結論:後から出すと言うことは、今迄他が考えていない何かが隠されていると言うことだ。

火曜日, 11月 28, 2006

いよいよビートルズか?

 商標問題でビートルズの版権を持っているApple Corps.ともめていると言う記事が出た時に、Jobsのことだからこれでビートルズのダウンロード販売も決定だと書いたことがあるが、いよいよ本当にそうなりそうである。メディア関係なのでEXPOではまさか発表しないのだろうが、それにしてもAppleの勢いは止まりそうにない。

 Leopard、8Core MacPro、6G iPod(タッチパネル式)、タブレットMac、iTVと立て続けに発表される。現在、shuffle NGがバカ売れで、今四半期iPodだけで1400万台の販売が予想されている。それだけで利益は10億ドル以上。ノートも他社を引き離す勢いで売れている。来年も株価はうなぎ登りだろう。

結論:現在予想されるネタだけでも間違いなく成功するが、ほかにもシークレットが隠されているに違いない。これから2,3年は安泰なのである。もしかしてクリスマスまでにビートルズiPodの発売があるかも。

月曜日, 11月 20, 2006

年明け攻勢

 年内にはMac miniのCore 2 Duo化も終わりそうだが、それだけではなくiPodも6Gが出てきそうな雲行きである。今年のAppleは、Jobsも年初に言っていたようにiPodよりは、Macに重点をおいた商品展開だったように思う。

 年初は、Core Duoだったものが、年末までにCore 2 Duoに切り替わるなどそのスピードはまさにIntelへの乗り換えが功をそうしたわけだ。年内に間に合うようであればMacProの8CPU化も可能かもしれない。

 年明け早々の話題(MacEXPO)は、Leopardの正式発売開始とiTVの正式発表、そしてiPhoneだ。iTunesのサブスクリプションとの組み合わせでiPhoneを無料電話化するかどうかが気になるところであるが、もし本当に始めればこれは新しいビジネスモデルになるだろう。

結論:また一つ古いビジネスモデルをAppleが破壊する。それが2007年のトピックなのである。

水曜日, 11月 08, 2006

Zuneは出ない?

 鳴り物入りで発売開始されるMicrosoft製megabeatは、アメリカで発売するだけで米国外での発売は予定されていないようである。アメリカで成功するかどうかを見極めたうえで販売を拡大するつもりのようである。

結論:Xboxのように日本の市場では全く相手にされない場合もあるからこれはある意味賢明だろう。別にSONYがバカだという意味じゃないぞ(バカだけど)。

水曜日, 10月 18, 2006

聞いたような口をきくな

 ユーザーの安心を最優先してSONYはVAIOのバッテリーパックを自主的に交換するらしいが、そもそも発火や発熱を起こすような金属片が入っている電池を作ることを恥ずかしいと思わないのだろうか。もちろん私は専門家ではないので他のメーカーの電池でも同様なのかもしれないが、それにしても実害が発生したのは他でもないSONY製の電池だ。DellやAppleはかなり早い時期にリコールを開始したのでまだ良いが、東芝以下の国産メーカーは、これからなのでいつ交換バッテリーが届くか解らない状態になっているのじゃないだろうか。

 損害賠償の話さえ出てきているが、この冬にかけて発売するマシーンに問題のバッテリーを積んでいるメーカーが、もしもあったならば洒落にならないことは間違いないだろう。携帯電話用の電池は殆どが三洋製らしいので今回の騒ぎには関係していないのが幸いだったが、ここまで大きく取り扱われた今回の件は、SONYの信用を大きく損なったのである(未だにあるとすればの話だ)。

結論:今回のSONYの発言はまるで反省の色が見えない。SONYの言い草からすると三洋の電池で起きたトラブルに対して、SONYも自主的に交換を行っているように聞こえるのは私だけだろうか。これでまたSONYの都市伝説が一つ加わった訳である。

iPodを見て解ること

 早いもので初代のiPodが発売されてから今月で丸5年になる。初代iPodが欲しかったばかりにPowerBookを買ってしまったのが昨日のように思い出される。その後、第2世代、mini、第四世代と使ってきているが、同時にPowerBookもチタンから始まってG4の最終モデルまで変わっていた。MacBookを購入する余裕がないので、しばらくはPowerBookだろうがiPodは子供にせがまれて次のshuffle購入は予定に入っている。

 その間に数多くのミュージックプレイヤーが発売されてきたが、基本的なコンセプトを変えることなく(iTunesでは未だに初代も同じように使うことが出来る)iPodが進化してきたことを考えると、5年前に立てたコンセプトがいかに素晴らしかったがわかるだろう。そもそもiPodの基本デザイン(コネクターは変わったが)は変わっていない。つまり基本的な操作方法は全く同じなのである。それに比べ他社さん(SONYとも言う)のやってきたことは言っちゃ悪いが無茶苦茶だった。出すたびにデザインも付属ソフトも変わる(フォーマットが変わるのにはさすがに呆れた)。ようするにその度に別な商品を買っているのと同じことだった訳だ。そんないい加減な商品がシェアをとれるなどと思っているのだから消費者をバカにするのも好い加減にしてもらいたいものだ。

結論:iPodは成功するかどうかは別にして5年後をも考えて作り出された商品である。そして恐らくこれからの5年後も既に考えられているだろう。容量は小さいかもしれないが5年前の初代iPodが陳腐に見えないことがそれを物語っているのである。

水曜日, 10月 04, 2006

iTVはFrontRowを使うメディア専用Macだ

 新しいiPod nanoが発表された会場で最後に登場したiTV。どんな仕様になるのかは明らかにされていないが、いくつかのヒントが隠されている。Core 2 Duoを積んだ新しいiMacのワイアレスは、bでもgでもなくnが可能なカードを使っている。恐らくiTVにも搭載されるが、その転送速度は580M/bpsだ。現在の無線LANの10倍の速度が可能になる。つまりMacの中にあるデータをストリーミングする速度はローカルのディスクにアクセスするのとなんら遜色がないのである。

 さらに基調講演のデモではiTunes Storeからのデータを表示していた。日本と比較して通信速度の遅いアメリカ(遅れているとバカにされていた日本は既に韓国もヨーロッパも越えてしまった。これが日本の底力だ)では難しいのかもしれないが、iTVを使えば月極め契約でビデオを見放題と言うサービスも可能になるだろう。

結論:何年か前、AppleはQuickTimeの技術をベースにして連携するサービスを行う企業になると言うコンサルタントの話があったが、やっと現実のものになってきたようである。

サプライチェーンの鑑

 サプライチェーンと言えば誰しもDellを考えるかもしれない。何しろファブレスで在庫を持たないことによって利益を上げていると言うのが自慢(それしか取り柄がないだけだが)の企業だからだ。しかし、一人勝ちであったPC業界ではCompaqを吸収したHPが価格面でDellと同様の戦略をとることが可能(他のメーカーも同様だ)になり、結局は単なる消耗戦に入らざるおえなくなり、売上は伸びても利益が伸びるようなうまい話は消えてなくなったのである。

 そんな業界の中で一人Appleだけは確実に利益を上げながら成長を続けている。新製品が出るたびに価格帯を下げているAppleは、MacでもiPodでも粗利を他社では想像出来ないくらいに高く維持している。僅か数百ドルのiPodでさえその粗利は40%を下らない。そればかりか強力なライバルがいないため、新製品が登場するその日までその価格を維持することが出来るのだ。

 そのiPodに対抗するMicrosoftのZuneの発売日と価格が発表された。XboxやPS3程ではないが、明らかに販売価格よりも製造価格の方が高い商品になっている。体力のあるMicrosoftならば出来ることだが、同じフォーマットを再生出来るサードパーティーは、これで命運が尽きたと言える。

結論:生産も販売も自社の都合で行えるAppleはサプライチェーンの理想形を作ったと言える。これがいつまで続くかは解らないが、シェアを伸ばすことよりも確実な利益を上げることに的を絞っているAppleは21世紀型の企業の見本だと言える。

土曜日, 9月 23, 2006

VAIOもレノボも炎上

 SONYいわくDellとApple以外では問題はないと言っていたリチウムバッテリーは、その後東芝だけではなくレノボとVAIOが燃えていたことが明らかになった。これでPCメーカーの所為にしようとしていた目論見は失敗し結局傷を広げてしまった訳だ。

結論:SONYのバッテリがクズなことは昔から判っているが、SONYはそれ以上にクズだと言うことが明らかになった訳だ。

火曜日, 9月 19, 2006

ライバルは任天堂

 ライバルは任天堂と言えばゲーム機の世界の話になってしまいそうだが、残念ながらゲーム機の世界ではもう任天堂にライバルはいない(PS3やXbox 360は負け組だ)。つまり家庭に入り込むことに成功するマシーンとしてWiiは、AppleのiTV(Jobsはこの名が嫌いらしいので仮称)と同じ土俵に上がりうる唯一のマシーンだ。その操作感はゲーム機そのもの(理屈は関係なく使える)で、インターフェイスの良さは、Appleもオチオチしていられないものだ。

 現在はゲーム機とメディアベースという違いが見られるが、何れはその垣根が低くなりどちらがテレビの隣を奪うのかと言う話になってくる(もちろんお互いに棲み分けて共存もあり得る)だろう。それ位に両者の狙いは同じ方向を向いているのだ。それが見えない家電メーカーやソフト屋(SONYとMicrosoft)は、ライバルになり得ないのだ。

結論:Appleと任天堂が手を組んだら鬼に金棒だ。

今度は東芝

 AppleとDellのリコールだけで終わると宣言していたSONYのバッテリー。今度は東芝のDynabookで充電出来ない問題が発生して再びリコールになってしまった。

結論:要するにSONYが作っているものは所詮その程度だと言うことだ。

月曜日, 9月 18, 2006

Appleが目指すもの

 Microsoftが目指すものが何が何でもPC(XboxもPCだ)に機能を詰め込もうという発想ならば、日本の家電メーカー(SONYもそうだ)はどうにかしてテレビにPCの機能を突っ込もうと言う発想である。それに対してAppleは、それぞれの機器の役割を切り分けて機能を分散する方向に向かっている。現在その方向に向かっているのは、Apple位なものだろうか(ニュアンスが少し違うがD-snapも少し近い)。

 家庭内に複数のPCがなければいけないMicrosoftの方向(一台しかないPCに何から何までやらせることになる)というのと、リビングにあるマシーンにPCのかわりをさせようと言う(テレビとして使えないじゃないか)のは、現実を無視した自社の都合でしかない。それ以上に日本のメーカーは地デジだワンセグだと盛り上げようとしているが、消費者を置き去りにしていることを何とも思っていないところに大きな問題がある。

 AppleのiTV(仮称)は、それとは全く違う範疇に入る。操作はPCと違い家電並み(家電以上か?)に簡単で、なおかつMacと完全に連携してコンテンツを振り分ける機器である。オーディオポートはオーディオと、映像ポートはディスプレイ機器とつなぎビデオやDVDプレイヤーや恐らくゲーム機器に取って代わろうとしているかもしれない。今回販売されたゲームがiPod専用だと考える理由はどこにもない訳だ。

 その延長線で考えてゆくとAppleの携帯電話の姿も、それだけで収斂してしまう装置ではなくMacとの連携を前提にしたものになるはずである。日本のように携帯での着ウタが当たり前の国は他にはない(日本が特殊なのだ)、ダウンロード料金と楽曲代が別にかかる今のシステムは本来成り立たないものなのだ(皆バカだから通信コストのことを忘れている)。

結論:iTunes Storeと携帯ダウンロードの本当のコストの差(価格にパケット代を含め、なおかつ曲に対する所有権の有無)に気付いた時、それでも携帯ダウンロードに固執する人はそう言う人なのである。

金曜日, 9月 15, 2006

次に来るもの

 今回のAppleの発表は予想範囲内であったため、驚きはなかった。さすがにAirMac ベースステーションサイズではiTVは収まらなかったようだ。ダウンロード可能な動画のサイズも現状はフルハイビジョンではなかった(H.264で圧縮すれば10分の1位に出来るのだが)。しかしここで止まる訳ではないし、次はフルハイビジョンをサポートするはずだ。

 状況としてはここ何年も書いているように、最終的に放送はネットには勝てない。同じようにメディアで提供するコンテンツも将来は長くはない。それなのに日本のメーカーは、BDやHD DVDという新規格を標準化する為にデファクトになろうとしている。これは日本と言う特殊な市場の中で発想しているからであり、グローバルな流れからは外れた方向へ一人進もうとしているようにしか見えない。

 今回の発表は中継ぎの色合いが濃く。モデルチェンジしたnanoに行列ができることはなかった(買うべき人は既に買ってしまったか?)。次に動きが見られるのは、新shuffleの発売の時だろう。どちらにせよ、iPodは年が明ければ第6世代に変わるだろうし、iPod携帯も本物が出てくるだろう。日本でそれが、すんなり発売される可能性はかなり低いかもしれないが多少は期待したいところだ。

結論:驚きはなかったが、期待通りだった。これから1カ月毎に何か新しい話題を提供することだろう。

火曜日, 9月 12, 2006

もしかして謎の製品はAirMac ベースステーションか?

 今晩発表される物の中に新しいAirMac ベースステーションが含まれていると言う噂はあちこちから聞こえているが、これがMacにダウンロードされているムービーをテレビなどのディスプレイに表示させる機器なのだろうか。というのはMac mini別にしてテレビなどのディスプレイのから映像を出す場合には今のMacは筐体が大きすぎる。そうかといってリビングのムービー鑑賞に良い位置に据えるのは、どう考えても無理がある(たとえ24インチのiMacであってもだ)。

 となればもっと小さな機器から映像データを吐き出す必要があるが、現在Appleはそういう物を持ってはいない。そこで俄然意味を持ってくるのがAirMac ベースステーションだ。現行モデルは、音楽だけに限られているがこれに映像端子を付加すれば言い訳である。中にはハードディスクも必要ないのでサイズは現行モデルとさして変わらないはずだ。勿論、それとは別にキーボードを持たないMac mini状の製品(iTunes専用)というのも無い訳ではないが、それではMac miniを出す意味が失われてしまう。

結論:AirMacはビデオ信号をワイヤレスに変えるだろう。

月曜日, 9月 11, 2006

明日発表されるもの

 プレス発表会場の設営会社の人間が撮ったと言うバーナー画像がネット上に公開された。もしもこれが本物ならば、次のiPodはかねてから噂されていたタッチパネル方式のiPodということになる。これにカラーバリエーションを持った金属筐体のnano、ビデオ信号を飛ばせるAirMac Expressベースステーション、そして謎の新製品。そしてムービーのダウンロード販売開始。

 音楽携帯に対抗するにはこれしかないという最終兵器を一気にデビューさせるつもりなのかもしれない。どちらにしろAppleが本気であることは間違いない。

結論:ロケフリは個人の趣味の世界だが、こちらはビジネスなのである。但し問題の画像はニセモノである。だってiPodらしい物体のスクリーンに現われている画像は、Front Rawだからだ。

水曜日, 9月 06, 2006

20世紀型では生き残れない2

 携帯電話の3Gは失敗だったとSamsungが発表し、4Gに進むと発表していたが実は3G、4Gという問題ではなく。通信形式が統一されていない携帯そのものが既に終わっていることに気付いていない。もうWiMAXでモバイル通信することが規定の事実となりかけているのにキャリアごとに囲い込みをしようと言う発想はまさに20世紀型である。つまり携帯電話と言う形態だけで通信を考えている限り未来は見えないのだ。

 具体的にはどういうことかと言えば個人ごとに共通のIDを使って、その時に携帯しているデバイスを使って通信が行えなければいけないということだ。携帯電話形式のデバイスだけではなくiPodのようなミュージックプレイヤーを持っている時はそれを使って通信・通話が行え、家にればPCやメディアセンターとなるフラットディスプレイやデバイスで全く同じことを行える。そういったサービスを行うポータルにどこが成るかと言うことが問題なのだ。

 今それを本当に理解している企業は、恐らくAppleだろう。だからこそAppleの商品にはチューナーを内蔵したモデルがないのだ。つまりそれが衛星デジタルだろうが、地上デジタルであろうがコンテンツの再生に独自のハードが介在するものは、すべて時代にマッチしていない。だからこそ次世代のチューナーとしてiTunesがあるのだ。iTunes用にデータをフォーマットするのはAppleではなく、それぞれの企業が行う。そして共通のインフラ(フルハイビジョンのH.264圧縮データ)ですべてを提供することを前提にiTMSは作られている。通話もその中の一機能になってしまうのだ。

結論:Appleがやろうとしていることをコンテンツの販売だと考えている限り、Appleに勝つことは出来ない。Appleがやろうとしていることはトータルシステムとしてのハードの販売なのだ。コンテンツホルダーはそれを理解した上でAppleにコンテンツを提供する心の準備ができていなければ間に合わないのである。

20世紀型では生き残れない。

 以前から何度も書いていることなので、またかよと言われてしまうかもしれないが20世紀型の企業はもう生き残れない。先日家電売り場を見て分かったのだが薄型フラットディスプレイは、既に価格競争の末期に至っている。37インチ以下に関しては大手のものでも既にインチ当り5,000円を切る状態にある。これではいくら売っても儲けは知れている。何故こんなことになるかと言うと、ハードで儲けるビジネスモデルを作ることが出来なかったからだ。

 携帯電話を見てもハードで得られない利益をコンテンツや利用料で得ようとしているが、これはジレット方式(20世紀型の成功モデル)から一歩も出ていない既に死に体のビジネスモデルだ。それの最大の成功者は、ソフトウェア大国のMicrosoftだったが21世紀に入って、もうその戦略は制度疲労を起こしてしまっている。また、そのMicrosoftのOSを使うこととファブレスで成功したかに見えた(現在までは成功と言える)Dellもすでに隘路に入り込んでしまった。まさに”レッドオーシャン”だ。

 ソフトしか作っていない(ゲーム機やマウスを作ってはいるが)Microsoftがコンテンツ(ソフト)を無料にすることは出来ないが、これからはコンテンツを無料(或いは限りなく無料に近い価格)で提供出来ない企業は生き残れない。それではどうやって儲けるのかと言えば、利益のとれる価格で販売出来るハードウェアを作ることしか方法はない。現在それが出来ているのはAppleだけで、これからそれを始められるのが任天堂である。ソニーはコンテンツホルダー(音楽や映画)のため、そこから利益を得るビジネスモデルの元にPS3を開発したが、これは私が指摘したように21世紀には通用しない間違った考え方だ。過去のゲーム(任天堂製の過去の遺産は半端な量ではない)を無料で提供し、それを楽しむゲーム機を正当な価格で販売する(Wiiは恐らく希望小売価格で販売して利益が出る)事が出来ない企業はもう生き残れない。それがデジタル時代の答えだ。

 来週発表されるAppleのビデオのダウンロード販売は、コンテンツホルダーではないAppleだからこそ出来る価格出利用出来る(そこで儲けることは考える必要がないからだ)。安くはないが高いとも言えないiPodはパーソナルデバイスとして成功している為、一家に一台の液晶テレビのように玉数が世帯数に限定されることはない。家族全員に複数個販売する事が可能なデバイスはiPodやDSだけなのだ。そしてディスカウントを一切しないiPodは未だに半分近くが粗利なのだ。ソニーのように売るたびに損をするようなものを作ることは21世紀では死期をはやめる以外の何物でもないのである。

結論:これからはコンテンツやサービスは無料で高品質でなければいけない。そしてそのコンテンツやサービスを利用する為のもの(ハード)で利益を上げるビジネスモデルを作った企業だけが生き残ることが出来るのである。

火曜日, 9月 05, 2006

いよいよバースト・モードに入ったApple

 今日の夜中あたりにMac miniのニューモデルが発表されるのだろうが、来週の12日にはiMacやiPod nanoとビデオダウンロードがフランスのMacEXPO会場と中継で繋がれて行われるだろう。新iMacは23インチモデルも加え、フルスペックのハイビジョンが表示可能なディプレイが搭載される。つまりこれだけでiTMS(ビデオが加わって名前が変わるかもしれないが)からダウンロードされたフルハイビジョンの映画を楽しむことが出来るようになるのだ。

 ムービー用のiPodがないじゃあないかとお嘆きの皆様には申し訳ないが年末に発表される新しいiPodまで我慢して下さいと言うしかないが(もちろん12日に発表されるかもしれないが)、取りあえずはフルハイビジョン(H.264圧縮)画像はメディアに応じて(DVDならEDまでか?BDなら当然フル画像で、そしてiPodならば画面に合わせたデータに変換)データの変換を行うようになるだろう。つまりこの方式ならば新しいiPod nanoでも映画を見ることは出来るのだ。

 そして今噂されている価格から判断して、ダウンロードされた映画は間違いなくDVDに焼くことが出来る。つまりもうパッケージを買う時代は終わろうとしているのだ。タワーレコードは破綻(2度目)したが、もう役目を終えたと考えるのが正しいのだ。後はウォルマートのような貧乏人(ネットなどない生活をしている)相手での量販以外でパッケージが出ることは無くなってしまうだろう。

結論:MicrosoftのZuneがどこまで考えているのか知らないが、Appleは家庭にフルハイビジョンを届ける最初のストアを始めようとしている。それを再生するために23インチのiMacが出る訳だ。Mac miniも恐らくHDMI端子や5.1channel端子を標準装備して外部ディスプレイ(もちろんフルハイビジョン)に映像を出力するメディアcenterになるだろう。

火曜日, 8月 29, 2006

Bill vs Jobs

 ビル・ゲイツの引退が決っているが、Microsoftに与える影響は殆どない。それに引き換えWWDCで具合の悪そうだったJobsがいなくなった場合Appleに与える影響は間違いなく甚大だ。それどころかIT業界全体に与える影響も少なくないだろう。

 例えてみればビル・ゲイツはトヨタで、JobsはFerrariなのだ。

結論:ゲイツは時価総額で評価する人間であり、Jobsはビジョンで評価する人間だ。物差しが違うのだから比較する事に意味はないのである。

月曜日, 8月 28, 2006

Zuneって?

 ZuneのベースはGigabeatのデバイスだとすれば、Walkmanよりはましかもしれない。しかし凡の仕様が噂で出てきているが、これをどうしても出さなければいけないようなものではないのが理解に苦しむところである。そもそもデザインは、iPodだしDJ機能と言っているものは次期iPodがBonjour機能を搭載する事とどう違うのだろう。Microsoftが出す以前にiPodで当たり前になってしまう機能(既に9月には発売されるだろう)を前面に出してみたって何の役にも立たないような気がする。

 もちろんSONYの失敗を教訓に、サービスとハードを連携させる事は間違いではないが、MSNが成功していないMicrosoftにサービスとしてのシステムを作る能力があるとは思えない(Zuneのティザーを見ただけでセンスがない事は明らか。サービスとはセンスが問題になるのだ)のは私だけだろうか。

 ベールを脱ぐのは勝手だが、別に驚きもないものを自慢されたってあくびが出るだけなのである。こんなものを出す暇があったら日本で成功するXboxでも出せばいいのに(出せないから違うものに走ったのだろうけど...)と思ってしまう。

結論:やる事成す事うまくいかないMicrosoft。何もSONYの後追いする事は無いのに。きっと単にバカなだけなのだろう。

火曜日, 7月 25, 2006

Zuneは凄い!!

 MicrosoftがZuneなる携帯メディアを出すと発表した。無線LAN機能を持っているためPCを必要としない(ということはWindowsで動いている出来損ないのPCだ)と言う事だ。HDD搭載で、大きな画面で重さはきっと1キロは切るだろう(要するにUMPCだろうが)。何故今こんなものを発表するかと言えば、出る見込みのないVistaから注意をそらす以外の何物でもない。

 大体ティーザー広告が、とてつのなく不気味で何が言いたいのかが全く伝わってこない。こんなティーザーじゃ何も期待出来ないのだ。

結論:その昔(2002年)、Miraというデヴァイスを発売するとMicrosoftは言っていた。そしてタブレットPCとUMPCは、取りあえず出してみた。でもどちらももう無かった事になっているのと同じだ。今回のZuneが、本当出るかどうかは分からないが売れない事は間違いない。

土曜日, 7月 22, 2006

タッチパネルじゃないの?

 次は、タッチパネル式のiPodだと思い込んでいたが、どうやらタッチさえしない(指の油で汚れるからか?)非接触型のiPodに一気に進むのかも知れない。これから出てくる新しいMac(bookではなくnote)にも使われるのだろう。タッチスクリーン自体は既に練れている技術なのであとは量産されれば価格が下がってくる段階に入っているが、それじゃどこかの会社の出した”origami”になってしまうと言うことか。

 それにしてもiPodの機能強化はビデオ(撮れると言うことだ)からゲームへと進もうとしている(本当かいな)。そしてVoIPを利用した無線ネットワーク電話。iPodだけでもこれだけのネタが用意されているのに、Microsoftは携帯音楽プレオヤーをこれから出そうとしている。

結論:SONYとMicrosoftはもう既に死んでいる。

火曜日, 7月 11, 2006

Appleが何故凄いか

 Jobsは、Appleのロードマップを40〜50年と言う長期戦略を元に事業計画を持っているようである。Jobsが正式にAppleに復帰した(前のCEOを追い出したとも言う)1997年当時、既にIntelへの移行計画をスターしていたというのだ。計画では10年と言う期間を考えていたが、それが1年前倒しになったと言うのか真実らしい。

 それだけではなくiMacと言う機種を販売した理由は、代理店契約を結んでいた販社との契約対象製品名が、”Macintosh”だったからだと言うのだ。つまりiMacは契約対象外の製品なのでマージンはそれまでの25%ではないと言う形で、マージンを自社に取込んだというのだ。つまり今までの契約のままであれば価格は25%は高くなければAppleの儲けは無くなり、またインパクトのある価格設定には出来なかった訳だ。まさに契約の裏をかいた必殺技だった訳だ。

 さらにWindowsをライバルと考えず(シェアを取り合うと言う発想がない)、自分たちが実現したいと言うビジョンを実現する事だけを考えて進めてきたと言う事だ。つまり目の前に立ち現れた明確な敵を潰す事が目的化しているMicrosoftとは全く違う進み方をしているのだ。現に自らのビジョンを持たないビル・ゲイツは戦線を離脱する事になった。

 また、短気で有名だったJobsは、iPod戦略でその粘り強さを示した。今では最初から大成功だったと都市伝説化したiPodだがWindowsに完全対応するまでは大いなる失敗作と思われていたのだ。

結論:Microsoftが、今のような形で50年後にあるかどうかはわからないが、Appleはもしかしたらあるような気がする。何故ならば、まだ実現していないビジョンが沢山残っているからである。

水曜日, 7月 05, 2006

AppleとMicrosoftの大きな違い

 何度も書くのもなんだが、Microsoftは既に恐竜になってしまった。その一番の原因は、巨大な組織をMBAが動かしている事だろう。つまり今日明日の利益を考える(だから利益は出る)ことは出来るが事業は何も分かっていない連中が組織を固めてしまっているのである。

 それと引き比べAppleにはMBAに事業に口出し出来るような素地はない。良くも悪くもJobsのvisionが大事であって、MBAは利益の取りこぼしを無くす役くらいしか与えられていないように見える。何人いるかは知らないが、いないかもしれないと思えるくらいまともに運営されている(MBAの中には優秀な人もいるが全てがそうだと考えるのはあまりにも単細胞だ)。

結論:算盤が弾ける事が大事ならば、税理士や会計士や算盤塾の先生にだって経営は出来るだろう。MBAなんてそれ位のものである。

金曜日, 6月 16, 2006

年貢の納め時

 ここのところちっとも良い話の聞こえてこないMicrosoftから、久しぶりに2008年にゲイツが引退すると言うよい話が出てきた。まあ2008年などと言っていないで今年でもいいのにと思うのは余りにも穿ち過ぎだろうか。

 正直な話、彼が最高技術責任者になってからのMicrosoftには何一つ此れはと言った光る技術が見られない。新しいOSがベーパーにさえなりかねないのだから仕方ないかもしれないが、それにしても末期症状である事は誰の目にも明らかだ。

 対するAppleのJobsは技術者ではないが、少なくとも将来のvision(先見の明)が間違いなく見えているが、ゲイツにはvista(過去への追憶)しか見えていないらしい。未来を語れない(騙るくらいはしている)人が引退するのは世の常なのである。引退して医療・教育関係の偽善事業(メディアでは気を使って慈善事業と書いている)。少なくともこれで、世の中の95%(Windowsユーザーの事)の人々に迷惑をかける事は無くなるだろう。その方がよっぽど慈善なのである。

結論:もともと世の中を変えたいと言うような崇高な理想を持ってこの業界に入ってきた訳ではないビル・ゲイツ。もう何度輪廻転生しても使え切れない金があるのだからせめてもの罪滅ぼしに偽善事業でもやればいいのだ。

火曜日, 6月 06, 2006

環境破壊

 約束されていた機能が実装されてもいないのに正式版がいつまでたっても出そうにないWindows Vista。唯一XPとは違うと言えそうな外観の変更Aeroと呼ぶようだが、先進のといわれている画面周りはAquaとどう違うのだろう(真似たとは言える)。ところがどっこいさすがはMicrosoftだ。Aeroを生かすにはCPUは速くなければいけないし、最低1G以上のメインメモリとグラフィックカードも半端なものでは使い物にもならない。

 どう考えても外観のために最新のハードが必要などと言うのは本末転倒もいいところだ。さらにGPUを奢ればその消費電力が足を引っ張る。どう考えてもノートに実装出来るような代物ではない事が早くも明らかになろうとしている。だからハードを作っていないメーカーの考える事は常軌を逸しているというのだ。ハードばっかりでソフトに考えが廻らないバカなメーカーも中にはあるが。

 揚げ句の果てにはバッテリーの持ちを問題だとは考えていないと言うんだから話にもなりはしない。どうしても問題だと思うならファラッシュメモリを使ったハイブリッドハードディスクにしろだとさ。いい加減にしろ。

結論:悪い事は言わないどんなに中途半端なものであってもXPの方がずっとまともなOSだ。Vistaなんていう冗談はバカだけに任せて、XPのSP3を待つ方が良い。

月曜日, 6月 05, 2006

準備万端

 server用に最適と思われるWoodcrestに引き続き、Conroeも7月には出荷開始される。これで8月のWWDCまでに全てのMacのIntel化が終了となりそうだ。Core 2 Duoの二枚挿しになるかどうかは解らないが、Quadよりも速くなければ話にならないので、ここは一つ頑張ってもらいたい。

結論:あんまり順調に進み過ぎて怖いくらいである。

金曜日, 6月 02, 2006

Walkman携帯はやっぱりカス

 アップルに先を越してAuなどから発売されたWalkman携帯は、LISMOの高くて音質の悪い音楽を聴けるだけの代物らしい。音楽を聴くためだけの余分なボタン(シャトルと呼ぶらしい)がボディの一番下にあるのだが電話の時には使えないということである。つまり一体になってはいるがバッテリーと液晶以外は共用していないと言うのである。それどころかWalkmanとして聴く曲とLISMOは全く別に保存されるものらしい。両社は全く互換も何もないのだ。

結論:ようするにSONYに騙されて買ったら泣くような商品がまた一つ増えた訳だ。

金曜日, 5月 26, 2006

言われなくっても解ってる

 NECとのWindows開発で提携を発表したバルマー(眉毛の無い変な動きをするおっさん)。その中でさらに数週間遅れるかもしれないと示唆したらしいが、そんなしみったれた事を言ってないで数年遅らせても良いんじゃないだろうか。恐らく今の状態で出荷したらXPの二の舞いになる事は間違いなく、何のために2年も遅れたのかが不明になってしまうのだ(XPのように失敗したくないから遅らせたという言葉に意味がなくなってしまう)。

 こんな体たらくを続けていると本当にMac以外のPC用のOSをAppleが出しかねない状況にあるのに(あるからこそ焦っているのか)、本当にどうしちゃったのだろう。Vistaのスクリーンショットを見たが、最低1ギガのメインメモリと、128メガ以上のGPUメモリを必要になる理由は画像からは全く見えてこなかった。

 どう比べてみてもOSXをぶっちぎりで引き離すような機能ではないのに、ハードウェアに対する要求はMacの比ではない。これは単純に設計に問題があると言う事だ。

結論:ハードを作っていないから仕方ないと言えるのかもしれないがOSの設計のイロハも分かっていないMicrosoftはそろそろOSから手を引いたらどうだろう。

水曜日, 5月 24, 2006

Windows Vistaは凄い

 Windows Vistaは凄いようだ(酷いの間違いか)。まずネットワークがまともに使えない(ウイルスも仕事が出来ないかもしれない)。ドライバがアプリケーションと当る(動かない)。CPU(32ビット)の上限である4Gではまともに動かない。1Gくらいじゃブートして終わりになりかねないと言うのだ。これは本当に凄いぞ。

結論:冗談じゃなくMicrosoftはAppleからOSをライセンスしてもらった方が良い。パッケージだけVistaにして販売しちゃえ。どうせ素人には違いが分からないぞ(MacとWindowsの違いが理解出来ないのがその証拠)。

Woodcrest出荷開始

 載せるべきチップが出来上がっていなかったため発売が遅れていたMacProも、IntelのWoodcrest(使うとしたらこれでしょ?)が出荷開始になればいよいよ登場である。本当のところどんなものかは解らないのだが、こいつを二つ載せたQuadモデルが出れば、G5 Quadを置き換えるのに十分以上のパフォーマンスを発揮する事だろう。

結論:これでserverとDesktopの置き換えも年内に終了だ。

FingerWorks社を買収

 予てから噂のタッチパッドを拡張して使うパテントの実装が開始されるようだ。FingerWorksというタッチパッドやキーボードを拡張して使うソウフト・ハードを開発していた会社をAppleが買収したのである。一部はUMPCなどで使われている技術と被るのかもしれないが、会社を買収したと言う事はタッチパッドiPodやモバイルMacの開発も最終段階に近づきつつあると言う事だろう。

結論:年末までにタッチパッドiPodが出ないと、最近の売上の鈍化(他社製が売れていると言うよりも市場の成長が滞っていると見るべき)を打ち崩すことが難しくなるのである。iPod Shuffleも既に在庫限り(nanoでカバー)、製品の新陳代謝が激しくなりそうである。

訴訟によるVistaの遅れは無し

 Symantecに知的財産の不正使用で訴えられたが、それに対してバルマーは訴訟が原因でVistaが延期される事はないと報道陣に語ったらしい。

結論:要するに開発の遅れで延期はされると言う事だ。

火曜日, 5月 23, 2006

Windowsを使いたいならIntel Macを買え!!

 青息吐息のDellはAMDに乗り換えて更なる価格の引き下げを狙っているようだが、いくら安いと言われるDellのマシーンでもIntel Macの価格には太刀打ち出来ない。MacにすればOSX(XPやVistaよりも先進のOSだ)が動く上に、Windowsのインストールも可能だ。OEM版のWindowsを増設メモリと一緒に買えば僅か3万円くらいで最新のチップを搭載したWindowsPCが手に入る。

MacBookでこれを購入したら占めて17万円くらいだがこれだと、同様の構成のDellのノートPCとかわらないどころかMacの方が割安なのである(さらにOSXも使える)。恐らく他社のPCを比較してみても同じ事だと思うが、既にMacとWindowsのマシーンの間には価格の開きは殆ど無くなっているのである。10万円以下で売っている商品もあるが、あれはMacBookやiMacと比較してもしょうがない旧世代のモデルである(安かろう悪かろうだ)。

結論:というわけで、Leopardが出ていない現時点ではベータしか出ていないが、BootCampを使えば最高のWindowsマシーンをAppleから手に入れる事が出来る。もちろんいつまでもはOSXを使って貰えないと困るのだが、使い比べてWindowsがやっぱり良いなどと言う奴は物の良し悪しが解らないのだから放っておけばいいのである。

値下げで儲かるならバカでも経営出来る

 業績絶好調(皮肉だ)のDellの次の一手はAMDのCPUの使用(今迄頑なに拒んできた)と更なる価格の引き下げだという。なんて後ろ向きなドドメ色の未来だろう。そこにはロマンも夢もない(端からそんなものを持った企業じゃなかったが)。これがシェア一番の企業だというのだからシェアなんて何の意味もないことは明らかだ(前からそうなんだけど持ち上げるバカが結構いたんだよな)。

 今迄好意的に取り扱ってきたアナリスト(こいつらは儲かっていればどんな企業でも好意的に扱う人種だ)も悲観的な記事を書くようになってきたようである。要するにファブレスで効率化だけで突っ走ってきたDellのビジネスモデルは、その他大勢の安売りショップと違いが無かったと言う事だ。さて次は皆さん大好きなウォルマートの崩壊を期待したいものである。

 もう限界の見えたDellを創業者のマイケル・デルも見放したわけ(将来が薔薇色なら経営を人に任せたりはしない)だが、これから普通の会社になってゆくのだろうか。それともどっか(中国か)に買われるのを待っているのか。まあ好きにすれば良い。

結論:レッド・オーシャン界の大物がまた一つ衰退しようとしている。ざまあみろだ。

月曜日, 5月 22, 2006

これでPS3は売れる

 ここまでPS3は売れないと言う話ばかりして否定的に扱ってきたが、そればかりじゃいけないと一念発起(私がしても意味はないが)。そうすれば売れると言う方策を考えてみたい。まず問題になっているのは価格である。発売時から不本意な値引きが行われると思うが(Wiiの方が先にでるから)、価格を下げるためにBD見搭載モデル(DVDドライブでPS2のゲームだけが動く)を作ってみてはどうだろう。そのかわりチューナを搭載してロケフリのベースにしてしまえという話だ。これならば価格は3万円以下に出来るBDは一般的になったところでモジュール交換出来れば良いようにするのだ。どうせPS3じゃなければいけないようなゲームが溜まってくるには時間がかかる事は明らかだから、それまではPS2のゲームと動画圧縮が主力になるモデルを出せば良い。きっとその方が家電メーカーPCの路線に近いだろう。そのせいでPCが売れなくなる恐れはあるが、対して儲かっていないものが売れて何がうれしいのだろう。

 ようするに成功するであろう次期iPod用のビデオ作成マシーンとして売れば必ず成功するだろう。mp4形式であればiPodでの再生は可能であるが、Appleのライセンスを取る事は必須である。cellチップを使えば間違いなく圧縮スピードはIntel Macでも太刀打ち出来ない。ロケフリ専用のマシーンを売る事よりもPS3廉価版をそれに置き換えることの方が得策だと思う。

結論:現状のままでは間違いなくPS3は出鼻で躓く。それを回避するにはコンテンツメークが簡単に出来るPS2として売る事である。そしてダウンロード販売した(iTMSではない)映画などのコンテンツをビデオiPod(まだ出てはいない)用に変換出来ればiTMS以外のコンテンツを望んでいるiPodユーザーに食い込む事が出来るのである。要するに今のままでは売れないと言う事だ。

水曜日, 5月 17, 2006

MacBookはiBookの後継機か?

 Appleの商品ラインからiBookが消えMacBookが登場したので、単純に考えればiBookの後継機と呼べるが、それだけではない。何故ならばコンシューマー用に付けられていた"i"の字が消えたからだ。つまりMacBookはコンシューマー用ノートであると同時にビジネス用のエントリーマシーンとしての性格をより強くしてきたわけだ。それはCPUがIntel Dual Core(Mac miniのようなシングルコアモデルがない)を使用している事に現われている。

 クロックスピードもMacBook Pro(発表に合わせてクロックアップ)と遜色の無い速度であるため通常のビジネスにおいて力不足を感じる事はないだろう。つまりProを使う必要があるのは、開発やレンダリングなどのグラフィック能力を問われる職種に限られ、MacBookがお手軽ノートではない事を鮮明にしてきたのである。

 これでAppleのノートブックの選択基準が予算ではなく必要な機能と明確になった。一般的なビジネスに使うのならば間違いなくMacBookである。但しブラックモデルだけは個人の嗜好を示すため(オシャレ用)の小道具だ。けっこうこっちの方が売れたりして。

結論:Macが、ビジネス用のマシーンとしてのコンセプトを明確にした。実際にどれくらい売れるかは解らないが、MacBookは今まで以上に売り安い商品になった事は間違いない。

火曜日, 5月 16, 2006

結局飛ばしかよ

 昨日、日経の記事は飛ばしじゃないかと書いたら、その通りだった。飛ばしと提灯の日経面目躍如である。一流紙のやる事じゃないのは間違いないが、日経は一流紙じゃない証か?

結論:これでSoftbankの携帯でiPodは無くなったと言う事か?

月曜日, 5月 15, 2006

New VAIO?

 どうやら明日か明後日にSONYは新しいVAIOを発表するようでる。iPodならまだしもVAIOまでAppleのMacBookにぶつけてきてどうしたいのだろう。新しいiPodも明日発表されるだろうから、どう考えてもSONYの分が悪いのは明らかである。せめてもの救いは、Appleがまだゲーム機を出していない事だろうか(一生出さないと思うけど)。

 Appleは完全に自分たちのペースで商品を発表しているが、SONYはそれにぶつけようとするため、結局当て馬になってしまっているのが情けない限りだ。もちろんSONYもそうやすやすとAppleにやられる気は無いだろうが、それならばAppleの動きなど気にせずに頑張って欲しいものである。

 起死回生は、MacBookはSONYが作ると言う大博打しかないのでは?

結論:SONYはAppleの動きが気になるだろうが、AppleはSONYなど既に眼中に無い。ようするにそういうことだ。

また飛ばしじゃないの

 未だに日経新聞は飛ばしの体質がなくならない(生まれつきだからね)。Apple(Jobs)とSoftbank(孫)が話し合いを行った事は既報だが、良い結果が出たかどうかは解ってはいない。もしその話をSoftbankがリークしたのであれば、今後の展開は暗いと言わざるおえないだろう。そうではなく、話し合いがあった事を前提に憶測で(飛ばし)記事を作ったのだとすれば、Softbankとしては迷惑この上ないことだ。

 実はSoftbankとAppleと言う会社はブランドに対する姿勢が全く違う。どんなに大きくなっても胡散臭さが抜けないSoftbankと、ブランド価値を何より大事にするAppleが提携を結んだ場合、Appleにプラスになる事は一つもない。そんなことをしなくてもiPodは一人勝ち(もちろん未来永劫と言うわけではないが)の状態で、一番勢いのない会社と組む必然性は全く無い。どうせ組むのならばAuかDoCoMoにするべきである。

結論:話し合いはあったが合意したかどうかは解らない。正式に発表されるまでは気にする話題ではないだろう。

金曜日, 5月 12, 2006

PS3はPSXになりたいらしい

 PS3の販売価格が発表されたが、62,790円で誰に売ろうと言うのだろう。価格は発表されていないが、Wiiは恐らく25,000円位になるはずだ。何故ならば同じ世代のゲーム機と括るのがおかしいくらい練れた技術で作り上げているのがWiiで、PS3やXbox360のように電気バカ食いのゲーム機ではないのだ。

 まずSONYの敗因(まだ負けていないか)は、規格統一に失敗した事だ。今回は松下がバックに控えているが、松下はBDが低価格で出せるようになるまでは、あくまでもお付き合いで出すだけで、本気で売ろうなどと考えてはいない。そこを読み損なうとPS3は間違いなくPSXの轍を踏む事になってしまう。

 正直な話。6万以上も金を出すのならばPS3を買わずに、Mac miniでも買った方がお得だ。PS3の発表時のゲームはPS2用ばかりなのは間違いない。ゲームと言うのは誰よりも早く買わなければいけないようなものではないのだから、先物買いのバカ以外に市場はまだ無いと見るべきだろう。

結論:SONYはまた自分で大きな墓穴を掘ろうとしている。

木曜日, 5月 11, 2006

SONY完敗

 ヨーロッパでは大分前にご免なさいしていたCONNECT Playerを正式にやめ、SoonicStage CPを正式に配布開始した。それにしてもSONYはこんな事に何年も費やし、ユーザーを蔑ろにしてきた。ついにAACをサポートした事は評価すべきなのかもしれないが、それにしてもという対応の遅さだった。結局、CONNECT Playerで開始された(少しも始まらなかった?)CONNECTコンセプトは僅か半年で修了したわけである。

 最近は、あの日経でさえ好意的に記事を取り上げてくれなくなっているSONY。これから先Walkmanがどうなるかは知らないが、どうなろうと誰も困らない存在になる事は間違いなさそうだ。

結論:あんなに間違っている事を続ける事が出来たSONYは、やっぱり偉大だったのかもしれない。

火曜日, 5月 09, 2006

マックとDisneyの提携解消

 見出しを見て、すわっAppleとDisneyの提携解消かいと思ったらMcDonaldとの提携解消だった。これってJobsの一存で有る事は明らかだ(ベジタリアンのJobsがあんなジャンクフードを認めるわけは無い)。ようするにCEOではないが、Jobsがマックのようなものと付きあうなとお達しがでたと言う事なのである。

結論:早速JobsがDisneyに圧力をかけたと言うだけの事である。大した事ではないがこれも経営に口出ししたと言う事じゃないのかな。

水曜日, 5月 03, 2006

Cellが使えるならIntelにはならなかった!!

 Appleの成長には限界があるというコラムが出ていた。確かに限界の無い企業などありえないので題名は間違ってはいないのだが、これはApple以外のどの企業にも当てはまるので別に特別に言わなくてはいけない事でもない。さて、その主張だがCellがCPUの世界を牛耳ろうとしているのに、何故Intelに乗り換えただと言いたいわけである。

 SONYのPS3にはCellとLinuxが使われる(それは正しい)から、Cellを使ったPCにLinuxを載せたPCをSONYやLenoboが出してきたら、Appleには太刀打ち出来ないということが言いたいらしい。肝腎なのはCellが汎用のPCに使うのためのチップではないことを作者は分かっていないらしいことだ。だから、単純に世界一速いチップ=速いPCが作れると考えているのである。

 私も以前AppleがPowerPC陣営だった時に、次はCellチップのMacが出るんじゃないかと書いた事があったが、実際に上手く行かなかったのだと思う。だからCellを諦めたのだ。

 またCellが、もしも使い物になる時にはAppleは間違いなくCellを出してくる。Cocoaとはそれくらいに移植性の高い環境なのだ。作者はPS3にLinuxが載ると言うがこれはゲームのベースOSとして使うのであって決してPC用のLinuxが動く事ではない。作者がその辺りも理解していない事は間違いない。ゲーム機はどこまで行ったってゲーム機なのだ。それよりも売価の半分以下で売らなければ絶対に任天堂に勝ち目のないSONYがAppleを破るなどと言う絵空事の方がよっぽどおかしいのである。

 それ以上に問題なのはCellは化け物のように発熱する。噂では500ワットだと言うのだから話にならない(あの出来損ないのXbox360だって300ワットだ)。JobsはCellを選ばなかった理由としてその発熱量を問題にしていた。

結論:AppleがCellでOSXを開発していないという保証はどこにも無い。同様にその他の会社のチップ用を開発していないとも言えない。今のAppleにはそれ位先を見たStepを踏む余裕があるのだ。Cellの発熱量が10分の1になった時初めてMacに使われるだろう。

火曜日, 5月 02, 2006

iTMSの契約更新

 もっと儲けさせろと騒いではみたが、相手が天下のJobsでは相手が悪いとしか言いようが無い。結局今迄通り99セントで契約は更新されたのである。日本では統一価格を押しつける事が出来なかったが、もしかしたら更新の時に価格が一本化されるかも知れない。全く話にならないくらいに売れていなければ別だが...

結論:喧嘩と戦争は相手を見てからやるものだ。レコード会社が騒いだくらいでは屁の突っ張りにもならないのだ。

月曜日, 5月 01, 2006

Appleのパテント

 Appleから申請されたパテントが今後のAppleの進む道を示してくれている。一つはバーチャルキーボード。これはUMPC(MicrosoftのOrigami)と似た物であるが、それをシステムレベル全体に広げたものになる。これは以前に取り上げた話題に関するものだが、パテントの内容から新たに分かった事は、このバーチャルキーボードは入力される言葉の頻度を学習してキーに重みづけを行い、うっかり本来押すはずのキーの隣のエリアに触れてしまった時に頻度の高い方を選ぶというパーソナライズされた物になるようである。

 そしてテレビなどのディプレイに画像を表示する技術。つまりiPodなどから画像をケーブルやDock無しで接続させるための技術だ。無線技術を使う事によって、多くのデバイスをiPodなどの出力装置として利用するための技術だ。それだけではなくスクリーンそのものが撮像機器(カメラだ)になっているのでスクリーンをのぞき込むその画像がそのまま相手に送られると言うのである。これは今までのWebカメラで問題となっていたカメラ目線とディスプレイの表示位置の問題を解決する。最後は、iPodなどをリモコンとして利用する技術だ。これが組み合わさるとIntelが考えるUMPC(Microsoftの今のマシーンはIntelからすれば中途半端なデバイスだが、Appleの考えるものになれば、かなり強力なデバイスになることは間違いない。

 タッチスクリーンを備え、タッチスクリーン上にバーチャルキーボードやスイッチが必要な時だけ表示され、表示されている画像や映像をテレビなどのデバイスに送り込むことが出来て、テレビなどを操作出来る。もしこれらがiPodや新しいデバイスの機能になった場合、プレゼンのためだけに重いノートPCを持ち運ぶ必要が無くなる。同じようにダウンロードされたムービーを見るためにPCを大型のスクリーンに繋ぐ必要が無くなる。そしてそのデバイスはMacに繋げれば最新のデータに自動でアップデートされる。これがAppleの考えるメディアセンターだ。そして究極のテレビ電話だ。

結論:Appleは今年中に新しいデバイスを発表するが、それはSONYのフリロケを必要としない物になるだろう。自宅からわざわざ送らなくてもiTunesに登録出来る形でデータを得る方法が確立されれば、個人用のサーバは必要なくなる。それは果たしてSONYが考えているほど先の事だろうか。私にはそうは思えない。

火曜日, 4月 25, 2006

動き始めたApple周辺

 予想通りNAB2006でMacbook Pro 17inchが発表された。これで後はMacbook(iBook)のモデルチェンジと、Mac Pro(PowerMac)の置き換えだけになった。当初の計画と比べかなり前倒しで目標が達成されている。Intelへの乗り換えは大成功だと言えるだろう。

 8月に行われるWWDCでは正式に次期OSである”Leopard”がプレビューされる事が発表された。早ければ9月にも、正式に発売されるだろう。これでVista包囲網は完成だろうか。それと小ネタではあるが、NABでSONYのフリーロケーションのソフトウェアを加賀電子がMac用に作成する事も発表されている。これでロケフリがMacでも可能になる(需要がどれだけあるかは不明だが)。

 それと、これは確定なのかどうかは解らないが、Vodafoneを買った孫さんが、JobsとiPod携帯の日本でのライセンスの話を行ったようである。お忍びでJobsが日本に来たようなので、何もなしと言う事はなさそうだ。第3世代の携帯のフラッグシップとなる携帯の開発をSharpに依頼しているようでもしかするとiPod携帯が日本でも購入可能になるかもしれない。

結論:Walkman vs iPodなどという愚にも付かない話題で去年は騒いでいたが、より的を得た話題がAppleの周りで囁かれそうである。年末までの話題が上記だけで終わるとは努々考えない事である。

土曜日, 4月 15, 2006

VistaのAeroは正規ユーザだけ?

 Vistaの鳴り物(他の大物機能は未搭載になった)のAeroは正規ユーザだけで利用出来ると発表された。Aquaに対抗するグラフィック機能(名前がそもそももじり)だが、何年掛かったと思っているのだろう。不正ユーザではそのAeroが機能しないのは構わないが、それにしてもメインメモリ共有のマシーンの場合、デュアルチャネルメモリで最低1Gないと使えないと言うのじゃ、話にならない。どういう馬鹿な設計をするとこういう化け物を作ることが出来るのだろう。Macもグラフィックにはメモリを必要とするが、新しく出たMac mini以外はグラフィックカードにメモリが搭載されており、128Mのメモリが搭載されていれば30インチのディスプレイを2台も繋ぐことが可能だ。もちろんAquaの機能はフルに使えるし、CoreImageもデュアルディスプレイで使うのでなければ64メガで足りる。それに対してAeroではSXGAの描画でも64Mが必須だと言う。この仕様から判断する限りメインメモリを共有するタイプのマザーを使っているPCは、処理のほとんどをグラフィックに取られてしまうので、シングルコアのCPUでは話にならないだろう。冗談じゃない、これじゃ正規ユーザでAeroをフルに使えるのはゲームオタクみたいにハードバカになっている連中だけだ。何でもない普通のシステムで使えないものに正規も不正も無い。バカも休み休み言ってもらいたいものだ。

結論:悪いことは言わない。Vistaなんて言う出来損ないを使うくらいならばいっそMacでOSXを使うべきである。そして、どうしてもWindowsが必要な時はBoot CampでXPを使えばいいのである。きっとその方が幸せだろう。

金曜日, 4月 14, 2006

Disneyの無料配信

 コマーシャル付きのテレビ番組無料配信をDisney系列のABCが始めた事によって、他のテレビ局を始め有料での番組配信に踏み切ろうとしていたケーブルテレビなどが大騒ぎになっているらしい。大きな声で言いたいが、今更そんなことを言うなんてバカじゃないの。確かにiTMSで1番組単位での販売やシリーズでの販売(もちろんコマーシャル無し)などが始まっているが、それを今から始めようと言うのは投資効果を考えても意味が無いように思える。ようするに今更遅いのだ。

 まえから書いているように、デジタル時代に放送がネットに勝てる唯一の方法は即時性だけなのである。ストック可能になってしまったコンテンツはネットで代用可能だし、それで対価を得ようと考えても無料で配信出来るところには勝ち目がない。そこで唯一有効なのはコマーシャルのないコンテンツを簡単に配信出来るシステムを持っている事になる。今のところ、それを既に終えているのはiTMSだけだ。データの大きさは違うかもしれないが、配信のシステムは音楽と全て共用出来る。そのためのデバイスさえパッケージの一つとして既に提供されている。

 タッチセンサーの不具合でエイプリルフールには間に合わなかったが、新しいiPodの発売と同時に始まる映画のダウンロード、そして既に始まっているテレビ番組の配信。DVDに焼く事が出来ない変わりに自由にiPodで映画を見る事が出来るサブスクリプション。もう新たなチャレンジは無料以外ないのである。

結論:悲しいかなコンテンツのダウンロード事業の勝負はもう既に終わっている。今から始めようと思っているところは、足元を見られるだけである。悪い事は言わない。もう諦めなさい。

Boot CampはWindowsを普及させるためのツールではない

 NECの方が、”Appleのサポートが期待出来ないBoot Campはあまり普及しないのではないか”と発言されていたようである。そりゃそうだ、そもそもBoot CampはWindowsを普及させるためのツールじゃない。Windowsを使って欲しいなどと端から考えてはいないわけである。その目的はWindowsしか知らない連中にOSXを知らせることだけだ。β版の状態で殆ど問題なく使えると言う事はLeopard版は恐らくもっと最適化が進んでいるはずなので、下手なPCよりは立派なWindowsマシーンになる事は明らかだが、現行のXPがOSXよりも速く動く事でWindowsの方が速いなどと考えてもらっては困る。

 OSXとXPのグラフィックエンジンの原理は全く違う。XPは未だにビットマップ処理を行っているが、OSXは既にディスプレイ・ポストスクリプトの発展形であるベクター処理でレンダリング描画を行っている。これは未だ完成していないVistaでも取り入れられている技術だが、これを行うとVistaはとんでもなく遅いシステムになってしまう。以前はPowerPCのAltivecをこのレンダリングに使っていたがCoreImageのAPIによって全てをGPUに任せる仕様に変更した。そのおかげで重いはずの画像処理が速くなったのである。

 さて、Vistaが登場する時(出ればの話だ)、OSXとWindowsの本当の勝負が開始される。私の予想では同じクロックのPCで比較したらMacならば全ての処理が少ないメモリでも速く行えるようになるだろう。最低1Gのメモリが必要になる(グラフィックの全機能を使うためには最低でも1Gは必要)Vistaにどれだけの魅力があるかはバカに聞いてみなければ解らないが、そんなものの普及のためにMacがあるわけじゃない事は確かである。

結論:NECの本部長はもしAppleがXPのサポートをしても「競合が一社増えるだけだ」と締めくくりに発言していたようだが、それは認識が甘いだろう。Leopardが登場すれば、相手先ブランド(Apple)でPCを製造せざるおえなくなるPCメーカーの数が増える事を意味するのである。

木曜日, 4月 13, 2006

Apple Inc.が、Apple Corps.を合併?!

 ビートルズのAppleとJobsのAppleが裁判ざたになったと聞いて、大方の人はこれでiTMSにケチが付くのではないかと悲観的な意見を述べていた。それに対して、「Jobsはそんな甘ちゃんではない。これを切っ掛けにビートルズのダウンロードが開始されるはずだ」と息巻いていたのは何を隠そう私であるが、どうも思惑通りの運びそうな雲行きである。まだ両社から正式な発表はなされていないが、近々大々的に発表される事は間違いないようである。

 ようするに、Jobsという人間はそういう器なのである。喧嘩を仕掛けてきた相手がドアを開けて外に出る時には、まるで提携交渉をしに来た相手に変わってしまっているのだ。こうやって、Disneyを手中に収めたわけだが、場合によっては楽曲だけでなくApple Corps.そのものをAppleの子会社化してしまいかねないくらいのネゴが出来るのがJobsなのだ。

結論:こうやって信じられないような展開を巧みに示されてしまうと、訴訟そのものが注意を惹きつけるためのブラフなんじゃないかと思えてしまうように鮮やかな切り返しである。そうでなければ、ビートルズの楽曲提供の発表と同時に誰かがApple Corps.を去るとひっそり発表されるだろう。そいつが負けたと言う事だ。

火曜日, 4月 11, 2006

Macユーザが考えるほどWindowsユーザはMacを知らない

 Macユーザは、何故WindowsユーザはMacの良さを理解出来ないのだろうと考える。実は非常に簡単なことなのだが、奴らは単にMacを使った事がないだけなのだ。使った事があるのにMacはダメだと言う連中もいる。これも簡単な話なのだが、95年以前にしか使った事がないのだ。そして記憶の中のSystem7とWindowsを比較して大した違いがないと考えているのである。ある意味、OS9以前のMacしか知らない人達は、全く知らない人達よりも不幸かもしれない。何故ならばOSXを知りもしないのに知ったような気になってしまっているからだ。OS9とOSXの違いは、Windows98とXPの違いとは根本的に違うのである。

 Boot Campはそういった意味ではMacを全く理解していない人達には必要不可欠な物かもしれない。そして、これは先週書いたようにAppleによるトラップだ。Leopardでは、Boot Campの機能が標準搭載されるが、同時に仮想化技術(VMwareなど)が装備され、OSX上でWindowsのアプリを動かせるようにするだろう。そうなると否が応でもWindowsのダメさ加減が明らかになる。

 MacユーザはWindowsユーザがMacを知っているのに乗り換えないと思い込んでいるが、そんなことはない。知らないからこそあんな物を使い続けられるのだ(仕方がないとか、互換性がというのは単なる言い訳に過ぎない)。こんなことを言うとまさに悪いMacユーザそのものだ。

結論:MacユーザはWindowsを会社で使わされるため、Windowsをそれなりに知っているが、WindowsユーザはMacを使った事がないと認識しなければいけない。Boot CampはiPod以外のApple製品を知らない人達に何が違うかを知らせる良い切っ掛けである。エレガントなアプリケーションを知っているのと知らないのとの間は果てしないのだ。

iBook爆発?!

 ネット上(2ch.だからな)でiBookが爆発したという話題があがっていたが、その後それに対する公式の情報が出てこないところをみると、どうも単なるネタらしい。こんなことをして何になるのかと言いたいが、何にもならなくて良いのだろう。考えてみれば2chにあげる時間がある奴がパニクる事自体が不自然きわまりない。そんな時間があったらもっと他にする事がアルだろうに...

 件の人物の旦那はPowerbookを使っている事になっているが、何故か証拠の画像は携帯電話でこれでもかと画質を落とした物を使用。今時デジカメの一つも持たないでPowerbookとiBookを持っていると言うのは、そりゃおかしいでしょ。少なくとも本当ならちゃんとデジカメで撮った画像をPowerbookからネットにあげるくらいの事はして貰いたかった。

結論:と言うわけで、どう考えてもMacユーザー以外の何物かが何かと話題豊富なAppleに対する嫌がらせを行ったように勘ぐられても仕方ない事件であったのである。Boot Campで、仁義なきキンタマに感染くらいにしておけば良かったのである。

土曜日, 4月 08, 2006

Boot Campはトラップである

 Boot Campで、Windows XPがインストール出来ることで、MacユーザだけでなくWindowsユーザもIntel Macに注目していることだろう。実際ここまで世界中で騒いでもらえて、まさにJobsの思惑通りである。実は今回のBoot Campは大したことをしている訳ではないが、Windowsしか選択肢を持たない頑迷な連中の選択肢にMacを加えさせるための戦術としては大きな意味を持っていた。もちろん、それにつられて騒ぐメディアが無ければ効果はなかった訳だが、案の定Appleの仕掛けたトラップとは気付かずに世界中のメディアが大騒ぎを演じてくれた。費用対効果を考えたらこんなに安上がりのPRは、中々ないだろう。

 Boot Campを使わせることは、一見Microsoftにもプラスになるように思われているがそんなことはない。何故ならばWindowsユーザは使ったことも無いくせにMacとPCを同じようなものだと考えている。しかしOSXを使っている人間にとってみればclassic環境(旧OS9)でさえ不快に思えるくらいに全てがエレガントである。実際に二つのOSが使えるマシーンが登場すればどんな頑固者でもOSXを使ってみる。そしてOSXの本当の凄さを実感するのだ。

 Jobsが、Boot Campを先駆けて発表させたのは、Windowsユーザの目をMacに向けさせる為であり、次期OSであるLeopardは間違いなく一度OSXを使ったWindowsユーザがWindowsに戻りたくなるようなOSだと自信があるのだ。AppleがWindowsに歩み寄ったようなことを書いているバカがいるが、Appleが歩み寄ったのはWindowsユーザであってMicrosoftではないのである。

結論:Windows命の人達は今回のAppleの戦術に騙されてはいけない。これはあなた達をMac命に転向させるためのトラップなのである。今回、Windowsをインストール出来るようにしたが、LeopardではWindowsが無くてもWindowsアプリが動くようにするだろう。その時に同じアプリがエレガントに見えるOSを使わない頑迷さが無いのならばIntel Macを買ってはいけないのだ。

木曜日, 4月 06, 2006

トホホな結果

 生活者情報マーケティングデータサービス「C-NEWS」の調査結果が発表された。調査対象の内26.6%の人達がiPodを使っていたわけであるが、その人達が使っているPCのシェアは何と1位がSONY(27.8%)ユーザで2位がApple(23.8%)だったのである。これってWalkmanユーザを対象にしたわけではないので、実際にVAIOユーザの使っている携帯プレイヤーを調査するとWalkmanが一番なのかもしれないが、もしかしたらVAIOユーザが使うのはSonicStageではなく、iTunesとiPodだったりするのではないだろうか。

 そしてiPodを持っていない73.4%の人の内、NECや富士通を使っているユーザが50%を越えている。ようするにNECや富士通を使う人は明らかにAppleやSONYを使う人とは人種が違うのである。これは非情に面白い結果だ。これから、話をする前にiPodを持っているか聞くだけで、使っているPCの予想が付くのである。逆にiPodを持っているからと言ってSONYの悪口を言ってはいけないと言う事だ。

 明らかになった事はiPodを使っている人間の半分はVAIOかMacを使っている事だけだが、SONYのPCを買う人にとってiPodは十分魅力的だと言う事である。そして、それ以外のVAIOユーザがWalkmanを買っていないだろうと言う事は携帯プレイヤーの売上から導き出される事実だ。残念ながらこの状況ではWalkmanが売れないのは仕方ないと考えるしかない。

結論:SONY買いの人にさえ見放されているWalkmanを出す意味は既に無いのだ。そしてiPodユーザだからと言ってSONYの悪口は言ってはいけないのである。くわばらくわばら。

Origamiって、ちり紙の間違いではないの?

 Appleが反撃を開始している一方で、MicrosoftはOrigamiなどという戯けたものを発表してVistaの遅れを糊塗しようとしているが、”そんなことよりVistaやXPのSP3はどうなってるの?”と揚げ足を取られているように思えるのは私だけじゃないはずだ。まだ物が出ているわけではないが、馬鹿な金持ちの自己満足(周りからは羨ましがられないので、文字通り自己満足だ)にしかならないようなマシーンよりも100ドルPCの方がよっぽどまともな商品である。なにしろ1キロくらいの重さのくせに、画面解像度が800×480と言うのでは100ドルPCの仕様(800×600)よりも貧弱である。目的が違うとは言え、どちらが魅力的かと言えば何から何まで中途半端なUMPCよりは断然ネグロポンティの100ドルPCだ。

 正直に言えばこんなものを作る時間があったら、タブレット版のMacを越える物を出さなければいけない(チャンスが残されているのはAppleがまだ出していない今だけだ)のにこんなガラクタしか出せないのなら、出すべきじゃなかったのだ(SONYのWalkmanと同じでこう言うのを恥の上塗りと言う)。

結論:Origamiはどう好意的に見てもちり紙だ。鼻が擤めるだけちり紙の方が役に立つかもしれない。陰山メソッドのアプリが売りらしいが、それならDSでも買った方が安上がりなのである。それにしてもこれをテスト導入する立命館小学校ってどうなのよ。何か悪い薬でもやってんじゃないの。こんなもの入れるくらいならDSかLet's Noteでも導入しなよ。

Apple始動開始

 予てから噂になっていたLeopardの新機能の一つがパブリックβで発表された。これはMacでXPを使う為の”Boot Camp”というソフトウェアである。Apple自ら発表したものであるため、Bootコンテストで発表されたものとは違いMacの全ての機能が使えるドライバー類も揃っている。ワイアレスネットワークなどもそのまま使う事が出来る事になるだろう。

 さて、それでは次に何が可能になるだろう。EFIを使っている為にインストールそのものが不可能(そのままでは)であったWindowsの利用が可能になったわけだが、PCメーカにOSXをライセンスするのではないかと考えていたものが、PC用OSXの販売(バンドルも考えられる)へと進んでいく可能性が高くなってきた。つまりWindowsマシーンで動く”Boot Camp”を販売すれば、WindowsユーザにOSXを販売することが可能になるのだ。それは恐らく出るかどうか解らないVistaの発表に合わせて登場するのではないだろうか。

結論:これがIntelのチップを使った本当の理由なのだろうか。エミュレーションで動いているわけではないので、一番速いWindowsマシーンはMacだと言う状況さえ出てくるかも知れない。そうなってくると、他のメーカーは何をすれば良いのだろう。Boot Campで、まさにBoot開始である。それとLeopardではVM Wareの機能が組み込まれると思われるので実はWindowsなんか要らなかったりするのである。

火曜日, 4月 04, 2006

いよいよAppleが動き出す

 4月1日の創立記念日に何も発表を行わなかったAppleだが、ここにきて現行のPowerPCマシーンの在庫一掃をかけてきたようである。iBook、Powerbook、PowerMacと全てに渡っているだけでなくiPod nanoもその対象になっているようだ。近々大々的にモデルチェンジの発表があることは間違いないだろう。年内にIntelに置き換えが完了出来るかどうか半信半疑だったメディアも多かったが、何の事は無い夏までには終了してしまいそうな勢いである。

 それだけではなく、予てから噂になっているiPhoneも春には発表されるようだが、どうもこれは所謂セルラーフォン(携帯電話)ではなくWiHiを使ったIPモバイルフォンになりそうだ。何故ならばサービス提供を予定しているキャリアが仮想移動体サービス事業者だからである。恐らくHot Spot経由で通信するSkypeのような物になるのだろう。そのため単純にMotorolaなどとはバッティングしない製品群に位置づけられるのかもしれない。しかしよく考えればいずれは携帯電話はその方向に向かわざるおえない物のようにも思える。先取り商品であることは間違いないだろう。

結論:創立記念日に何の発表をおこなわ無かったのは、たった一日でお祭りが終わらないくらいに、度肝を抜くような商品がこれから夏にかけてめじろ押しだと言うことらしい。これでシェアがひっくり返るような事はすぐには無いだろうが、Windowsの終わりの始まりの年にはなるかもしれない。

木曜日, 3月 30, 2006

Vistaは来年1月には出ない

 Vistaの発売が来年1月に延期されたが、そこから予想されることはまだ全然まともな状態じゃないと言うことだ。何故なら1年半前に目玉機能を削って(載せる事が不可能だった)リリースをすると約束していたものが予定通り出せない(本来完成するのが3月だったはずなのに未完成だというこ間に合わなかったということだ)で、10ヶ月前に延期を発表したと言うことは好意的に見れば年末ぎりぎりに間に合わせるのでは混乱を招くと判断したと言うことになるのだが、そう考えるのは好意的と言うよりも、まるでMacユーザー専売の妄執と同じだろう。

 経緯を見てみればそれらは明らかになる。あまり待たされたので誰もが忘れてしまっているが、XPの後継OSは"Blackcomb"と呼ばれ、正式に"Vista"と呼ばれる事になった"Longhorn"ではなかった。つまり"Vista"とはあくまでも中継ぎのOS(XPはOSXにぶつける為取りあえず出したインチキ商品)のはずだったのである。だからそのデビューは2002年と言われ、2003年に本命の"Blackcomb"がデビューすることになっていたのである。本来はもっと機能の少ない(ようするに未だに出ていないXPのSP3が本来の"Longhorn"だ)ものを早く出そうとしていたが、それさえ出来なくなった為にOSのベースの再構築もせずに(つまりソースコードの整理を一切行えなかったということだ)"Blackcomb”で予定した機能を載せざるおえなくなった(しかし搭載は見送られた)のが現在のVistaなのだ。それなのにまた延期だと言うことは、つまり何も計画通りに進んでいないのだ。本当に出せると思っている社員がどれくらいいるのだろう。

 対するAppleは、1997年から全く新しいOSを開発して2001年には完成(すぐに10.1を出したので未完成だったかもしれないが)し、その後1年おきにアップデートを重ね初期OSXは既に完成している。次のTiger(10.5)は全く新しいOSと呼べるレベルのものになるはずである。そしてTigerは既に最終段階に来ている(8月には正式デビューだろう)。

結論:Vistaが何時出ようが知ったことではないが、その前にXPのSP3を出せないと言うのは、メーカーとして余りにも無責任である(企業ユーザの中には、無料でアップデートが保証された年間ライセンスでOSを使っているところもあるんだぞ)。なめるのもいい加減にしろ。

火曜日, 3月 28, 2006

いつか来た道

 XPから既に5年。約束された機能が削られてデビューはまた伸びた。AppleがCopelandというベーパウェアを作っていた頃と同じとは言えないが、言っている事がちっとも予定通りに出来上がらないと言う点は全く同じような状況である。巨大なMicrosoftとは言え、Xbox(AppleのNewtonよりは成功しているが、大成功ではない)のようなデバイスを作ったり、時間稼ぎにタブレットPCやOrigamiなどというニッチな商品(これはNewton並みだ)を作ったりしているために余計に本筋のOSの完成が遅れているような気がする。

 それはXPまでのWindowsの根本的な設計を見直すことなく(見直せなかったのだろう)開発をずるずると行ってきたことが遅延の一番の原因だったはずだ。AppleはNeXTの基本技術をベースに据えると言う大胆な転換によってMac OSの抱えていた問題を一気に解決することが出来たが、Microsoftは今回のVistaではそれが出来ないようである。傷は相当深いと考えるべきだろう。

 ユーザー数の少ないMacとWindowsを同列に扱うことは出来ないが、早く過去の呪縛から逃れたクリーンなOSを作らなければいけないだろう。

結論:前回冗談でOSXをライセンスすれば良いと書いたが、PCメーカーは真剣にそういった提案がないかと考えているかもしれない。Windowsが末期症状だとはまだ確定出来はしないが、かなり行き詰まっていることは間違いないだろう。

木曜日, 3月 23, 2006

OSXをPCにバンドル!?

 Vistaの発売延期を受けてネット上では賛否両論の意見が交わされている。その中には、AppleやNovellを利すると言うものから、その逆まで様々だがここで一つだけ出てこない意見がある。これは私の仮説(妄想だよ)であるがいくつかのヒントが明らかになっている。

 次期OSであるLeopardは夏には発表される(Vistaよりは早くリリースされる)
 年内にAppleは全てのMacをIntelに切り替える
 MacにはXPはインストール出来ない(Vista64はインストール可能になる)
 TigerはPCにインストール出来ない(EFIが無いからだが、Leopardもそうかは解らない)
 互換機は出さないと言っている(今のところかもしれない)
 PCメーカーは年末商戦の目玉が無い(Vistaを載せられない)

 このネタ全部を合わせると一つの可能性が浮かび上がってくる。PCへのLeopardのバンドルだ。実際には、OEMでMacを作るメーカーに対してだけなどの条件がつくとは思うが、PCメーカーにOSXをライセンスするという方法が強ち夢物語ではない時代になったのである。但したった一つだけ揺るがせない条件が付く。EFIが付いているPCだ(これには現行のXPはインストール出来ないのでWindowsはboot出来ない)ということだ。筐体がどうであれ、実質はMacと同じマザーを使えということだ。

ディズニーCGアニメ部門をリストラ

 Pixarを買収したディズニーは自社のアニメ部門を完全閉鎖して、リストラと配置転換を行うことを発表した。前にも予想したようにPixarがディズニーのアニメーションを乗っ取ったのだ。これは制作されたアニメーションの利益を考えれば致し方ないことではある(ライオンキング以降ディズニーには一本もモーム欄どころかヒットさえ無い)が、それにしても残酷な話である。アニメーションの制作から始まった会社が自社のアニメを見限ったのだ。これを技術的な敗北(3Dアニメの立ち後れ)と取る人もあるかも知れないが、実際にはアニメーションに対する愛情(企業としての)の差なのである。

 Pixarは、自社が製作するアニメーションを単なる商品とは捉えていない。彼ら(ラセターを始めとした製作者)は夢を実現する為に3Dアニメーションを利用しているだけなのである。そしてその愛情を真っ先に無くしてしまったのが、残念ながらディズニーだったのだ。彼らはアニメを作るのにAI(人工知能)を使って過去の作品から得られた法則性をもとにストーリーを制作した。そのどこにも、人間的なアプローチはなかった。つまり技術力(間違った)では、ディズニーの方がより最先端を行っていたのである。悲しいかなそれが敗因だったのだが。

 同じような話はMicrosoftにも見える。再び延期が決った為にVistaの開発責任者が更迭された。こんなに次期OSの開発が遅れた理由は、必要なものと不要なものの整理がつかないままに開発をしたことにあるのに、開発者のせいにして終わりにしようとしている。1月に出ると言われている(私は出せないと思う)Vistaは、XPから5年も経ちながらまだ完成していない。その大きな理由は出すべきでなかったXPを慌てて出してしまったからなのだ。さてどこがディズニーと同じなのだろう。OSから始まった企業なのにMicrosoftはOSよりも利益を産み出すOfficeに優秀な技術者を割り当てる戦略をとっている。つまりOSに愛情を持っていないのである。

結論:企業は自分の事業に自信を持つ前に愛情を持たなければいけない。それが無くなれば、どんなものでも何時かは枯れてしまう。SONYを見ろ。あの会社がWalkmanに愛情を込めているとは思えない(愛があるならあんな中途半端な商品は作れない)じゃないか。愛のない企業は衰退するのである。間違いない。

水曜日, 3月 15, 2006

iTMSで映画を販売!?

 Appleのことならば何でも、虱潰しに情報をあさる人(儂もその内の一人か?)がいるもので、iTMSでうっかり映画を販売しているのを発見してダウンロードした人がいたようである。1時間30分以上の作品なのでショートフィルムとは呼べないから明らかにフライングだったのだろう。というわけで思った通り4月1日から映画が正式に販売されるようだ。

 これでフルサイズディスプレイを持ったiPodの発表も最終段階に指し掛かっていることが間違いなくなった。後はいくらで販売するかだが、フライングで上がっていた作品は1.99ドルだったので、もしかしたらその金額になるかもしれない。これはフルサイズのDVDデータではないため、価格を安く設定しているのだとも考えられるが、間違ってテストデータが表に見えてしまっただけで表示された価格に妥当性がないとも考えられるだろう。

結論:どんな価格設定、サービス体系になるかはフタを開けてみるまで明らかではないが、先日も書いたようにこっそり開始されたマルチパス(サブスクリプションの一種)は、NCAAのシーズンパスでも適用されたようなので、これを利用した形で映画が提供されることは間違いないだろう。

iPodの栄華

 現在しか知らない人から見たら信じられないことかもしれないが、iPodが発売開始された時には、SONYのWalkmanと同じように徒花になりかねない商品だったのである。当時既にMP3プレイヤーはSONYも含めた数社から発売されていた。但しそれらはメモリタイプでMDプレイヤーと変わらない曲数しか保存出来ないものばかりだった(当時はメモリが高くて大きなものを載せると高くなりすぎたのである)。つまりiPodが優れていたのは保存出来る曲数の多さだけだったのである(それでも1000曲はぶっちぎりではあったが)。

 では何故、当時他のMP3プレイヤーがMDに勝てなかったのかと言えばMD1枚分と同じくらいしか曲を保存出来ないので年中曲の入れ替えをしなければいけなかったことと、PCユーザーだけが使えるプレイヤーだったからだ。当然SONYは、メモリスティックだけに対応した。そしてiPodである。出た時の反応はこんなものは売れないであった。第一HDDを載せているとは言え当時の携帯プレイヤーでは考えられないくらい高価(¥47,800)だったため、Apple買い(SONY買いと一緒のバカ。儂のことだ)の連中以外には売れないとボロクソに言われたが、実際にそれに近い状態だった。

 では、どうして今の隆盛を迎えたのだろうか。それはiPodをMacの周辺機器とは捉えずに天敵であるはずのWindowsをサポートしたからである。それも最初はサードパーティーのソフトをバンドルしてお茶を濁していたが、正式にWindows版のiTunesを発表してMacユーザと同じ使いやすさをWindowsユーザにも提供したからである。つまり引きこもっていたって誰も心配して覗きになんか来てくれないと言うことだ。

結論:iPodが成功したのは、Appleの宣伝が上手かったわけではない。ユーザの声をどこよりも真摯に受け止めたからである。SONYがダメなのは未だにユーザーを蔑ろにしていることに尽きるのである。

金曜日, 3月 10, 2006

MacなIDF

 今年のIntelのデベロッパー会議(IDF)は、まるでAppleのWWDCのような感じになっているようだ。どういう事かと言えば、Windowsでも動くソフトのデモがiMacをわざわざ使っておこなれていたし、デスクトップPCにイノベーションの余地はもう残っていないのじゃないかと言うプレスのQ&Aに対して、”「PCとMacはどっちがイノベイティブだと感じるかい」と聞き返した。質問者が返答に困っていると、「Macの方がイノベイティブだよね。僕もそう思うよ。ということは、PCにはまだまだイノベーションの余地が残っているということじゃないかい」”というような受け答えをしてまるで、Appleの社員のようにMacを持ち上げていたのである。

 時代はまさに変ったと言うところなのだろう。JobsがAppleに復帰する前からIntelからの秋波は続いていたのだが、PCと同じチップを使わないと言う政策から実現しなかったチップの乗り換えもWWDCで発表されてからわずか半年で本当に開始されたのだから、NeXTを買った意味の大きさが改めて示されたのである。

 しかし、それもこれもそれまでIntelのチップ開発をしていたアメリカのチームを諦めてイスラエルの開発したチップのアーキテクチャが登場したからなのである。同時に天下のIBMがAppleよりもゲームメーカーに秋波を送ったのもいけなかった。というわけでAppleはIntelに乗り換えたのである。

結論:いつまでこの状態が続くのかは”神のみぞ知る”であるが、今のところお互いに相手に失望するような状況に陥ってはいないので、暫くは大丈夫でしょう。

だから違うんだって

 小さくするだけならば、あのSONYにだって出来るんだって。MicrosoftのOrigamiはやっぱりUMPCだった。これならばポケットPCやPDAと変わらないじゃないかというのが率直な気持ちである。確かにXPが動くと言う事はOSはワンランク上かもしれないが、それがどうしたと言う気持ちにしかならない。小さくすると言う事には実は余り意味はない。そこが解っていない人が世の中には多いのだ。

 ものを作る場合には、小さくする理由が必要なだけだは無く、小さくしたからこそ得られる意味がなければいけない。残念ながらUMPCには小さくした理由以外は無さそうだ。既存のOS(タブレットPC用)を使うだけでは、小さいが汎用性や拡張性の低いPCが出来上がるだけである。そんなものに金を出す人は多くない。せっかく新たなプロダクトを出すのならば、この機器でしか出来ない事が無ければ行けないのである。

 まるで、PS2に対するPSPのようなUMPCは自らその市場を小さい方へと絞り込んでいるように思える。XPのあとのVistaの情報が出てきているがその中にUMPCを活かす特別な技術は見当たらない。といことはただ小さいだけのPCになってしまうと言う事なのである。

結論:先を読む事の出来ない人達は新しい商品を出してはいけない。もっと中途半端だったタブレットPCよりはましなどと考えているようじゃいつまでたっても世の中を変えるものは作れないのだ。

木曜日, 3月 09, 2006

利益率50%の会社

 世の中には暴利を貪っている会社がある。粗利ではなく純利益が50%なのだ。これは天下のMicrosoftでも出来ない芸当である。もちろん何兆円もの利益を上げているわけではないが、それでも取り扱っている商品が一品目である企業としては対したものなのだ。それでも同じ経営者が経営しているもう一つの会社と比較すれば僅かな金額ではあるが過去最高益であった事は喜ばしい限りである。

 さてどこの会社かと言えばJobsの経営するもう一つの会社Pixarのことである。来期からはDisneyの傘下に入り、一部門になってしまうが今迄折半していた利益が一つになるのであるから今年度よりも大きな利益を産み出す事になるであろう。いまのところJobsが経営に参画すると言う話は出ていない(Appleだけで手が回らないだろう)が、何時かはメディア王になる日が来るのかもしれない。

 Jobsの作り出す(実際は違うだろうが)プロダクトは、他のメーカーとは違い魂が込められている(あくまでも比喩だからね)。独自のテイストを持つ事によってただの機械ではない道具としての愛着を持つ事が出来るのだ。Pixarに於てはその役目をラセターやエドが負っている。だからDisneyの幹部は努々Jobsのお陰などと思い込まない事だ。

結論:95年はMicrosoftにとって最高の年であったのと同じように、Jobsにとって95年は大事な年の始まりであった。Pixarの歯車が上手く廻り始めたと同時にJobsの人生そのものが好転していったのである。その切っ掛けになったPixarも来期からはDisneyの一部なってしまう。少しだけ寂しい気がするのは私だけだろうか。

思った通り?

 もっと大々的に始めると考えていたサブスクリプション(契約視聴)がiTMSでスタートした。自分には先見の明があると言いたいところだが、誰でもそう考えるのが当たり前の事(サブスクリプションサービス)なので自慢出来る事ではない。それにしても、こっそり始めているのがなんともな〜(サブスクリプションはダメだと言っていた)という感想であるが、音楽ではなくコメディ番組というのが納得の行くところである。

 単品で番組を購入したい場合は1.99ドルでショートフィルムと同額だが、16話分の視聴権を9.99ドルで買うと言うのは新しい試みである(通常は月単位の契約)。ドラマなどはこの形でまとめ売りをすると言うのが良いのかもしれない。月単位で問題になるのは契約したはいいが、見たい番組が無い時があることだ。そんな場合にはいくらサブスクリプション価格が安くても割高感が出てしまうが、番組指定でのサブスクリプションであれば期間ではなく番組を見る権利を直接買うので文句の出ようも無い上に、番組提供者に直接利益を配分出来ると言う意味でも良く考えられたシステムである。

 この考えを勧めていけば映画のサブスクリプションの場合、監督別とか、配給会社別といった契約が考えられるだろう。そうなってくるとインディーズ系の製作者も作品をiTMSに提供する動機づけになるだろう。この手を考えつくとは流石はJobsである。サブスクリプションと言えば月極めと頭から考えてしまう愚かさに初めて気付かせて頂いた。流石にIQ150のJobsには完敗だ。

結論:Appleのサービスは、Multi-Passと呼ばれ、Jobsはサブスクリプションではないと言うだろう。確かにこれは今までのサブスクリプションの範疇には入らない考え方だ。単純な見放題と、根本的に違うサービスだ。要するに見たい番組を割安で視聴する新たな方法を考え出したのであり、サブスクリプションと言ってしまっては(メディアは単純にそう捉えている)本質を見誤ってしまうのである。音楽配信を見れば解るように、Appleはコンテンツを作った人に厚くなるシステムを常に考えているのである。

金曜日, 3月 03, 2006

やっぱりな

 かねてから(何時も通り上から物を言っている。正直自分でも何様かと思う)、言われているように(誰が言っているのだ)いよいよiTMSで映画の配信が始まろうとしている(4月かな)。映画ならサブスクリプション(見放題)だろうと考えていたが、やはりその線で行くようだ。もちろんどうしても欲しい場合にはダウンロードでMacやiPodに保存出来るようだが、いくらデータサイズが小さくなったとしても音楽のように何千本も保存する事はありえないので、サブスクリプション方式の方が理にかなってる。

 音楽は、”ながら”が可能なコンテンツであるからどこへでも持ち出せるものでなくてはいけないから1曲ごと購入するのが正しいが、映画は見たい時に見られれば良いのではないだろうか。月1,000円位であれば十分ペイ出来るであろう。iPodの第6世代はスクリーンサイズが4インチ(比率は当然16:9のHD)これならば映画を見るにしてもかなり快適になるだろう。ただ今回発表された"iPod HiFi"はビデオを出力するコネクターがないのでこれはどう活かすのだろうかと少し疑問である。

 というわけでいよいよ映画も4月から販売される(本当かいな)。テレビ番組なんかもサブスクリプションで見られるようにして、保存したい時に単品で売ると言うような戦略をとれるのじゃないだろうか。2年も3年も前からそう思っているのに中々そうならないで忸怩たる思いを...バカ!!

結論:4月には新しいiBookとiPodが出るだけではなく本当のビデオ配信が始まるのである。めでたしめでたし。

木曜日, 3月 02, 2006

Origamiなんていらない

 どこまで本気かは知らないが、Microsoftは取りあえずベーパー(Vapor)にOrigamiという名前を付けて気を引こうと盛んにうごめいている。iPodを越える商品をと考えているにしてはやっている事は小さなタブレットPCの域を出るものではない。ようするにそれがどうしたと言う商品だ。タッチスクリーンを使う意味がキーボードやマウスの代用と言う旧態依然の発想でしかなく、折角の可能性を自ら潰す方向に向かっている。キーボードやマウスでは出来ない事がタッチスクリーンならば可能になる(マウスでは一度に二つの動作は不可能)。

 Appleがパテント申請している例のジェスチャーなどは、まさにその辺りを考えたもので複数のポイントを同時にタッチする事によって一つのポイントとは違う動作をさせる事が出来るものである(これは、Appleのノートブックのタッチパッドで既に使われている)。つまり新しいデバイスが生み出されたらそれを使って新しい事が出来るようにするのが本来の姿だ。マウスがGUIを可能にした(キーボードではGUIは不可能)ように、タッチパネルはマウスやペンの替わりだけではない。それを理解している人がデバイスを作らない限りタッチパネルはニッチな商品(タブレットPCなみに普及する)だけで終わってしまう。

結論:OrigamiがAppleのパテント申請したジェスチャーのような機能を持っているものには思えない。あんなもので音楽やビデオを楽しむのだったら、ボタン無しiPod(第6世代)の方がよっぽど快適である。あんな小さな画面でもしもEXCElをしなければならなくなったら、きっと気が違ってしまうだろう。それが解らないからあんあものを発表するのだ。

火曜日, 2月 28, 2006

28日に発表されるもの

 ボタンを持たないiPod(HD表示が可能なワイドスクリーンが全面を覆っている)は、4月まで発表されないが、iTMSでの映画の発売は発表されるだろう(昨日も触れているようにビデオのフォーマットサイズが変更され始めている)。そうなってくるとiPodの中に蓄えたビデオ映像を表示させる為に別なデバイスが追加で発表されてもおかしくは無い。それがPC機能を持つのであればMac miniになるし、そうでなければ噂になっているBoomboxになるだろう。

 どちらにせよ29日の深夜(現地時間28日)には明らかになる。それがどんなものになるにしても、がっかりするような商品でない事は予想される。MicrosoftはAppleを牽制しようと、Origamiなるデバイスの発表をしようと画策している(大体の予想では持ち運べるXboxだが持ち運べる大きさにする技術があるのかは定かではない)が、その前にAppleが実働する商品を発売する事は間違いないだろう。

 MicrosoftのようにOrigamiのOSはCEベースなどと戯けた事を言って失笑を買う事の無いように頑張ってもらいたいものだ。例のタッチパネル用のOSが最初に搭載されるのが、その商品になるに違いないが、多いに気にしてゆきたい。

結論:iPodが全く別のOSを使ったように新しいデバイスはOSXではない可能性が高い。Microsoftのように何が何でもExcelが動く必要は無いからだ。Microsoftはその辺りが分かっていないから、Xboxだろうが何だろうがWindowsで動かそうと自分からアリ地獄にはまっている。バカは死ななきゃ直らないとは良く言ったものである。

月曜日, 2月 27, 2006

ガセネタ

 iPodの新商品の画像だと言われるものがネット上に上がってきたが、やはりガセネタのようである。大体画像についていた商品のModelコードがiPodではなく、Xserveのコードであった事が最初の段階で指摘されていたが、まさにその通りである。大体まだ画像が出てくるのは早すぎる(4月1日まではまだ時間がある)。明日の夜明けに発表される商品は、Mac miniの後継機とiPod用のboomBoxだと言うのがもっぱらの噂である。

 iTMSで販売されるビデオのフォーマットが12:9(現行は4:3)のHD比率に替わると言う事なのでiPodの画面比率は間違いなく12:9のワイド画面でなければいけないが、件の偽画像は比率が違う。単純に現行のiPod全体をスクリーンに見立てているだけの代物なのでインチキである事は間違いないだろう。

 さてiPod Boomboxとはどのような機器になるのだろうか。iPod専用のステレオラジカセのようなものと言われているがそれだけでは、わざわざ出すまでもない商品のように思える。ということは何かしらBoomboxにしなければならないような仕掛けがどこかにあると言う事だろう。出てみるまでのお楽しみと言う事にしておこう。

結論:2月22日に新製品の発表があるというガセネタもあったが、それもこれも神秘のベールに包まれているAppleの秘密を探ろうと言うニーズがあるからだろう。

水曜日, 2月 22, 2006

強権発動

 如何にもAppleらしいと言うか、ついに強権を発動してMac以外のPCでOSXが動くように頑張っている連中(困難を乗り越えて挑戦したいと言うハッカー魂を持っている)に待ったをかけた。確かにOSXはWindowsのように高価なOSではない(開発ツール込みだから本来なら数十万の根付けでも文句は言えない)ので、ハードを買ってくれなければ困ってしまうという事情は分かるが、OpenSauceの連中を敵に廻すようなことは余りしない方が良いのではないだろうか。今回の件は恐らくおおっぴらにやるのを止めてもらおうと言う事で大々的に発表されたが、裏では話が付いているのだとは思う(今迄ハックでAppleが訴えた人達とは結局和解したし、それどころかAppleからのサポートも得ている)が取りあえず釘を刺したのだろう。

 まあ、昔のように本気で強権発動してきたのであれば、”またかよ”で済まされない大きな問題になってしまうが、今のApple(Jobsか?)はそこまで子供ではないはずだ。実際にはOSXを通常のIntelのマシーンにインストール出来ても、出来る事もあれば出来ない事もあるという状態になってしまう(DellのマシーンにAppleの筐体を付けたような物では決してない)。要するに全て同じハード構成にしたカスタムボードでなければ使い物にはならないと言う事なのだ。それを手に入れようとしたら現在はAppleから入手するしか方法はないのである(製造委託メーカーに忍び込んで盗むと言う手はあるが、これは完全な犯罪だ)。

結論:今回の発表はそういう事をやるなと言う事ではなく、誰にでも出来るような情報を提供するなと言う意味である。恐らくJobsが一番嫌がっている事はDellのように氏素性の悪いマシーン上で動くOSXを見たくないと言う事だけなのである。

デファクトは近い

 ここに来てMacOSXを標的にしたvirusがどんどん発表(発見か?)されているが、やっとOSXもメジャーOSとして認められたかと頬を緩ませる今日この頃である。後はvirusに向ける熱意をユーティリティや役に立つアプリケーションに向けてくれる事を祈るばかりである。マシーンを買ってくればその場で使う事が出来るMacには、ほぼ完璧な開発環境が無料でついてくる。Microsoftで言えば、Visual Studio 2005 Professional Editionみたいなものだろうがこれが無料なのだ。使える言語もCから始まって数限りなくサポートされている。もちろんその中で一番に覚えるべきなのはObjective C(エレガントなくらいスマート)だが、そういう私はAppleScriptでひーひー言っているのだから世話が無い。

 Objective C による開発は、Cocoaと呼ばれるものであるが、MVC(Model View Controller)という体系(これがオブジェクト指向なのだ)を使って行えるわけである。というわけで迷惑なvirusが出てくると言う事は、OSX用の開発ツールに気付いたユーザが徐々に増えてきた事を明確に表している。Windowsマシーンが如何に安いと言ってもあちらには不正コピーでもしない限り開発ツールは付いてこない。悪い事は言わないからvirusが作りたい人はMacにswitchしましょう。その余禄でWeb アプリケーション(WebObjects)の開発を覚えられたらめっけもんですよ(いつでも独立出来ます)。

結論:馬鹿はユーザ数の多いWindowsのプログラム作成が金になると思っている。ところがどっこい大手ならいざ知らず、個人のプログラマであった場合はユーザ数が多いと言う事は自分と同じような人間が山ほどいると言う事なのだ(要するに貴方に仕事が廻ってくる事は限りなくゼロに近いと言う事だ)。それに引き換えOSXでプログラムをバリバリ書いている人は少ない。なおかつMacのプログラマは旧OS時代からの猛者が多い為、実はCocoaで作っていない人が殆どなのである。Intelに乗り換えたMacはCocoaが無ければ始まらない。というわけでvirus以外のアプリケーションも作り始めましょう。

火曜日, 2月 21, 2006

クルマ型ミュージックプレーヤー

 トヨタが発表したクルマ型ミュージックプレーヤーとは結局iPod用の接続ソケットを標準装備するBbだった。これで日産とトヨタの両社がiPodがデファクトだと宣言したわけである。確かにどうなっちゃうか分からないSONYのWalkmanを接続出来ても何もならない事は間違いないが、余りにも当たり前過ぎて拍子抜けしてしまったのも事実である。これくらい当たり前であるならば、わざわざティーザーなどせずにと思うのは余りにも擦れた考えだろうか。

 先々週のデジタルプレイヤーの売上ランキングにはSONYの商品は無く、10位にD-snapが唯一食い込んでいた。今週出る結果はiPod nanoの1Gが発表された直後なので、恐らく全てAppleの商品になると思われるが、WalkmanがついにD-snap以下になったという事実だけで十分だろう。

結論:日本のメーカーで唯一まともな(真剣にと言う意味だ)PCを作っているのはPanasonicだけである。Let'sNoteは他社製よりも価格が高いがあれだけしっかりと作っていれば当たり前である。なぜそう考えるかと言えばPanasonicだけテレビチューナーなどと言う虚仮威し(ガジェットを)を搭載していないからだ。これは家電メーカーであるPanasonicとしてはまさに英断の一言である(テレビを見たければプラズマを買えと言う事なのだろう)。このように見てくるとAppleがもしもOSのライセンスを考えた時に白羽の矢が立てるパートナーはSONYではなく松下電器だとなりそうである。

PS3なんて要らない

 めでたくPS3の発売が予定よりも大幅に遅れる事になった。これで心あるSONYユーザの望んでいた通りに事は運びそうである。大体製造原価がXbox360よりも高いもの(原価換算で900ドルだが、販売価格は400を切らないと無理だろう)を売っちゃいけないのだ。口が酸っぱくなるほど繰り返しているように、今時ハードで得られない利益をソフトで稼ぐと言うビジネスモデルは成り立たない。ソフトは限りなく安価にしてそれを動かすハードで儲けなければいけないのだ。それが分からないでハード屋(メーカー)を名乗っているのだったら、いっそのことやめた方が良い。何故それが分からないかと言うとちゃんとしたソフトを作った事が無いからだ。SONYはゲームを作っていないから、ゲームに必要なものが何であるかをちっとも分からずにゲーム機を作っている。要するに未だにソフトよりもハードが上だと勘違いしているのだ。

 これはハードを作っているメーカーが陥ってしまうアリ地獄である。今は上手く行っているAppleも10年前までは同じように、ソフトの重要性を軽視していた。デジタルで無かった時代は確かに道具の使い易さを決める要素はハードの設計にかかっていたが、デジタル化された現在ではハードの弱点を全てソフトでカバー出来るようになったのである。逆にヘボいソフトしかこさえる事が出来なければ”SONYになっちゃうよ”ということだ。任天堂の最大の強みはRevolution用のゲームは既に揃っている事だ(過去のゲームをプレイ出来る)。今から新しいゲームを揃えていかなければいけないMicrosoftやSONYには真似の出来ないセールスポイントだ。過去に人気のあったゲームは古臭いかもしれないが面白くないわけではない。確かに飽きるほどやった直後ならばやらないかもしれないが、まさかファミコン用のゲームを未だにやっている人はそう多くは無いはずだ。そうなると派手で重いゲームばかりが当たり前になっている今こそ気軽に楽しめる過去のゲームは新鮮なアイテムとなりえるのである。

 機能の数をボタンの数としか捉えられないSONYには理解出来ないかもしれないが、次のiPodにはボタンは無い(見たんかい?)。任天堂がDSでタッチパネルや音声認識を標準にした事によって今迄に考えられなかったゲーム群が現われたが、Appleが同じようにサードパーティーのためにのiPod用アプリケーションを解放する事があればライバルは任天堂DSになる時が来るかもしれない。

結論:AppleはiPodのビデオ再生はおまけとして付けた。同様にオマケのゲームも付いている。SONYはWalkmanを音楽Playerとしか捉えていない(PSPはメディアプレイヤーにもなるがゲーム機としてコンセプトで既に失敗している)。AppleはもしかしたらiPodをエンターテイメントツールとして捉えているかもしれない。そうなると最大のライバルは任天堂だ。それ位の先見性が無ければ時代を切り開く事など不可能だ。それが出来ないメーカー(SONYなど)は下請けに徹すれば良いのである。

水曜日, 2月 15, 2006

4月馬鹿

 Appleの創立記念日は知る人は知る(知らない人には言っても仕方ないが
)エイプリル・フールだが、今年のエイプリル・フールはApple創立30周年にあたるため、2月22日のスペシャル・イベントを越える発表が待ちかまえている。今、噂に上がっているのはタッチパネルで操作する大きなスクリーンを備えたiPod(Appleのパテント申請と同様のジェスチャーを使ったニューヨーク大学のビデオを見たが、その操作法は画期的である)が発表されそうである。本体サイズはそのままで画面を今の二倍にするという仕様(本当か)から判断する限り、スクロールボタンはタッチパネル上に仮想的に表示されるインターフェイスを取る事になるだろう。

 それだけではない、OSレベルまで踏み込んでタッチパネルによるジェスチャーを取り入れてくるとするとそれはタブレットPCのような中途半端(タッチスクリーンをマウス替わりに使っているだけ)とは全く違う操作方法を使う事になる。これがOSレベルですぐに可能になるとは思えないが、これはGUI依頼の画期的なインターフェイスになる物に違いない。4月1日にどこまでのものが出るかは分からないががっかりするような事はないだろう。


結論:既存のOSから離れる事が出来ないほど大きくなり過ぎて身動きが取れなくなってしまったMicrosoftを置き去りにしてAppleは、突き進もうとしている事は間違いない。このままでは、Microsoftは4月だけではなく一年中馬鹿を見る事になってしまうのである。

木曜日, 2月 09, 2006

大物に期待

 Appleのスペシャルイベントでshuffleの後継機が出るかもしれないと言う噂も一部にあったが、私の予想通り(うっかり記事を上げていなかった)nanoとshuffleの価格改定はひっそりと行われた。ということは22日のスペシャルイベント(デマでなければ)でもっと大物が発表されるのだろう。.Macも明日からバージョンが上がりさらにサービスが拡充されるが、それもこれも新製品に対する準備のような気がする。

 さてどんな商品が発表されるのかは予測も付かないが、外れてもともとということで私見を少しばかり。もう大分前から何度も書いているのはメディアセンターとなるデバイス(PCではない?)の発表だ。QuickTimeをフルに活用する絵だろうが音だろうが何でも来いのマシーンだ。もしかしたらゲームも動くかも(Xboxをあざ笑うようなものか)。いやゲームはいらないが例のタッチパネルで操作するMacでもいい。それ自体でムービーも見られるし大型のディスプレイに表示出来ると言う代物だ。もちろんiPodとドッキングして使っても良い。そんなものならば売れるかもしれない。

結論:Appleの出す商品は訳の分からないような予測不能なものでは決してないが、出す時にはトータルのシステムとして完璧に使えるものにしてきている。そこがハード偏重(単体でしかものを見られないと言う意味だ)のどこかのメーカーと違う部分なのである。そこが分かるようだとAppleも困るんだけどね。

水曜日, 2月 08, 2006

Jobsは英雄ではない

 Jobsとゲイツのどちらが善玉かという記事に対して案の定多くの批判が寄せられたが、それに対して”おかしいぞ”という記事が掲載された。私自身Jobsに対してはかなり好意的な意見が多いかも知れないが、人間としてみて立派かどうかは全く問題にしていない。大体彼くらい扱いにくい相手はいないはずだ。少なくとも敵にしたら最低最悪のはずである。

 もともと良い奴かどうかの基準で彼を見てはいない。というよりもその視点で見ればJobsの情け容赦ない姿勢は悪玉そのものである。善玉かどうかと言うかの記事の問題点は、寄付をしているか(偽善行為)どうかで二人を比べると言う良く言えば至極クリスチャン的な単細胞な基準で記事を書いた事がおかしいよと言う声が多かったの訳である。確かに中には非常にファナティックなバカ(これも如何にもクリスチャンだ)がいた事は確かだが、Jobsはとんでもなく嫌な奴かもしれないが同時に魅力のある人間でもあるのは間違いない。

 天下のゲイツが一目置く相手はJobs以外には少ないはずだ。というかゲイツに対してまるで小僧のように扱っても(到底対等とは思えない)文句も言わないというのは、少なくともゲイツにとってJobsは魅力のある人間だと言う事だろう。Pixarの人間から見ても十年以上ただ飯を食わせてくれたJobsはそれなりにいい人だったはずだ。あれだけ口うるさいマクネリーなどでさえJobsを悪し様に罵る事がない(まさかMacバカが怖いわけではないだろう)ということは凄い事なのである。

結論:私はファナティックではないのでJobsを神だなどとは思わない。しかしゲイツとJobsを比べればどちらの方が凄いかと聞かれればJobsに決まっていると答えるだろう。ただそれだけの事なのである。

火曜日, 2月 07, 2006

Dellも撃沈

 発表の時は、『ライバルはiPod』であったはずのDellのDigital Jukeboxが先月で販売終了になっていた。消えてなくなるのを大々的に発表する必要は無いが、敗北宣言ぐらいはして貰いたいと考えるのは、意地の悪い私くらいだろうか。そういえばSONYヨーロッパは敗北宣言と言えるニュースリリースを先月行ったが、日本のSONYはそれを知らんぷりして済まそうと言う事らしい。Connect Playerが駄目だと言う発表を行わずに、Sonic Stageの3.4をアップしてきた。確かにSonic Stageは、既存のWalkmanの全て(本当だろうか?)で使えるアプリケーションなので、あのConnect Playerを使わないで済む。WalkmanのAタイプが最初のWalkmanなどという見当外れをしてしまった人にとっては目も当てれられない(そのまま上手く変換出来るのだろうか?)状況だろう。

 ここではっきりしているのは、Appleをライバル視してきた企業は生き残れないと言う事だろう。端からAppleとは別の土俵を考えて商品戦略を練っているメーカーはバッティングしない形で生き残れるが(Panasonicなどが良い例)、SONYやDellは自ら土俵に上がってしまったばかりに痛い目にあっているのだ。もちろん、こう言ったものは一年や二年で結論を出すべきものではないかもしれないが、その戦略を見ている限り半年も待つ必要が無いくらいやっている事はお粗末だ。

結論:全く同じ市場の中でAppleはブルーオーシャンなのに、SONYやDellは自ら血しぶきを上げながらその市場でのたうち回っている。その原因は、単に安売り(Dell)やモデルチェンジ(SONY)で解決出来ると考えている頭の硬直(バカ)が原因なのだ。往生際が悪いのは見苦しいだけなのに、まだぐずぐずやっていると言う事は、もしかして往生際が悪いとをマスメディア罵倒してもらいたいのだろうか。

金曜日, 2月 03, 2006

どうでもいいけど

 XPの後継であるVistaが出てもいないのに次のOSのことを話題にしているようだ。2003年には出ているはずだったVistaが今年の年末(今はまだ2月だ)に出るかもしれない状況で次期バージョンの話をする真意はどこにあるのだろう。もしかしたらこのまま2010年まで何も出ないと言うんじゃないだろうな。XPのSP3はVistaの後だと言うし(SP3が出たらVistaをリリースする意味が無いのだろう)、どうでもいいけど世の中はドッグイヤーよりも短くなっていると言うのに、縄文杉のように気長にやっているようである。

 対するAppleはLeopardの発表を来年まで先延ばしにしてくるだろう(1年おきでは余りに早いと言う発言がTigerの発表時にあった)。まずサードパーティーにIntel版をそろえる時間を十分に与えることが必要だからだろう。その上でLeopardに一機に進むわけだ。

 昔から来年の話をすると鬼が笑うと言うが、Microsoftの次期次期OSの話など笑いも出ないお粗末な話である。Appleだって既にLeopardの次のOSに関して仕様の定義は始まっているだろうが、そんなことを話題にしても仕方ないのである。まだ出ていないOSの次のOSの開発が始まっている事は、OSがいつまでたっても完成しない言い訳にはならない。

結論:どうでもいいけど、ここまで遅れたVistaなんて何時出たって同じ事なんだから、まずXPを安定バージョンにするのが本筋なんじゃないの。その次のバージョンに色気を出すなんて喧嘩を売っているのか?

DisneyのCEO

 JobsがいずれDisneyのCEOになるのではないかと言う意見が出始めている。確かにAppleではそうであったので、Jobsならばやりそうだと言えばその通りなのだが大事なのはJobsはDisneyに対してそこまでの思い入れがないと言うことだ。上手く行っているPixarだけでなくAppleの経営にも手を貸したのは、もう一度自分の会社にしたいと言う気持ちもあっただろうが、それ以上にAppleと言う会社を理解している経営者が一人もいない事がわかったからだったのだ。つまりJobsが思い描いているAppleの理想形(Jobsにとってのという意味だ)を具体化出来る人間が、Appleに一人でもいたならば表に出てくる必要などなかったということだ。現に自分の物にしようとしている人間が半年後に全ての株を売却などしないはずだ(株を持ってもいないのに真剣に建て直し戦略を立てると言うのも良く解らないが)。

 Jobsは完全に掌握しているが世間で考えられている程にAppleの株を持っているわけではない。与えられたストックオプションの権利の多くは放棄されているためストックオプションで私腹を肥やしたわけでもない。世間では金の亡者みたいに思われている(そんな時もあったが)が、彼は自分の資産を増やすためと言うよりはゲームの勝者としての立場を得るためにAppleで頑張っていると考えた方が良いだろう。

 さて、それではDisneyはどうなのか。JobsはPixarを作る時に第二のDisneyになろうとしているわけではなく新しいDisneyになるのだと言っている。そうまさにDisneyに替わる物になろうとしてきたわけだ。これはDisneyグループッ全体ではなく新しいアニメのスタンダードになると言う決意を示したわけだが、完全にそれは実現された。Jobsは少なくともアニメに対する思い入れはあるが、他のメディアに対してそれがあるかといえばないように思える。つまりJobsがDisneyのCEOになったとしてもアニメ以外に明確なビジョンは今の所持っていないということだ。

 重ねてAppleとDisneyの経営者が同一になってプラスになる事は何一つない(Jobsがマードックになりたいのならば別だが)。もう巨大になればいいなどという時代ではないのだ。恐竜を食わせるほど無尽蔵に餌が出てくる(経済の右肩上がり)と思うのはおめでたい奴だけである。

結論:Jobsがどうするかは神(Jobsは神かもしれないが)のみぞ知るである。彼がもし引き受けるならば、それはメディア業界を一変させることになるだろう。一つの会社の盛衰ではすまない力を彼は持っているに違いない。

木曜日, 2月 02, 2006

IEの呪縛

 Mac用のMicrosoftのIEのサポートがついに終了し、ダウロードページもSafariへのリンクページに変わった。これでIEに由来する問題が発生する事が無くなったのである。かのWindows版は新たなβバージョンによるトラブルが発生しているようで、先物買いの許されない状況は相変わらずのようだ。まさかIEの7を入れているオッチョコチョイは多くは無いと思うが、FirefoxやSafariで当たり前になっているタブを使いたいばかりにインストールしてしまうような怖い物知らずな行為だけは慎むべきだろう。

 それにしても何時になったらMicrosoftは責任ある行動を取れるようになるのだろう。一般的な環境(マカフィーなどのセキュリティ−ツールがインストールされている)で、インストールが出来ないばかりかIEとセキュリティーソフトの両方が使えないようななってしまうような物をβ版として公開するその神経が分からない。こんな状態ではVistaなど誰も入れてくれないOSになってしまう。PCユーザはこの際Macに乗り換えて自らこの呪縛を立ち切るべきだろう。

 OS9からOSX、PowerPCからIntelチップへとどう考えてもMicrosoftよりAppleの方が無茶なことを繰り返しているように思えるが、結果はAppleの方がずっと地に足のついた成長を続けている事は全く皮肉である。まあそれ位、Microsoftは無計画にことを進めていると言う事なのだろう。

結論:IEが無くなってMacはまた一つ身ぎれいになった。あとはOfficeが無くなる事を祈るばかりである。

火曜日, 1月 31, 2006

SONYに出来なかったこと

 思った通り前回の話題は、早速ボロクソにやられてしまった。そりゃ当たり前の事である。罪滅ぼしなのか、偽善行為なのかはしらないが寄付すりゃ善玉などと言う訳の分からない論理があるはずはないのである。

 さて今回は、そのMicrosoftがAppleに戦いを挑もうとしている話だ。あのPS2に勝てないようなゲーム機しか作れないMicrosoftがiPodに対抗するデバイスを出すのではないかという噂が一部で出てきたようである。SONYに勝てなかったMicrosoftが作る携帯プレイヤーを買う人がどれだけいるかは分からないが、これ以上世の中の人々を不幸のどん底に落として何か良い事でもあるのだろうか。恐らくExcelやWordの文章が読めるとか素晴らしい機能が標準搭載されるのだろうが、OSがPocketPCとどうせ同じなのだろうから悲しいばかりである。

 そして音楽ダウンロードは、どうせMSN経由になるのでメールと連携出来るようなり、山のようなスパムを毎日Playerで閲覧出来る事になるのだろう。そもそもMicrosoftにはハードウェアを設計するような技術力はない(マウス以外に使える物を作った事が無いぞ)。ものの良し悪しを分からないアメリカ人(バカと言う意味)には売れるかもしれないが悪い事は言わない日本では一切販売しない事だ(間違っても売れない)。

結論:昔からMicrosoftは、Appleの出来る事は出来るという根本的に間違った考えから逃れられていない。ましてやAppleよりも上手くやれるなどと勘違いしているかもしれない。あの天下のSONYでさえ(皮肉だ)出来ない事をやろうなんてバカは死ななきゃ直らないとはお前らの事だ。

土曜日, 1月 28, 2006

ジョブズとゲイツどちらが善玉か?

 ジョブズとゲイツ、真の「善玉」はどっち?かという記事があった。主旨は寄付などの社会的行動をしなければ善ではないと言う如何にもアメリカ的(クリスチャンと言うべきか)な基準が元になっている。確かにそう基準で考えればJobsよりもゲイツの方が善人である事は間違いないが、そう考えるとロックフェラーもノーベルも皆善玉になってしまう(そう思っているなら、あなたは本当の善人だ。バカにしているんだよ)。

 Jobsは、寄付や慈善事業など表立って社会に何も貢献していないようだ。これはその通りなのだろう。しかしそれと善玉とは実は全く関係がない。ゲイツ夫妻は多くの寄付を行っているが、欧米における寄付は多分に税金逃れの一手段である事が多い。現にゲイツ夫妻は自分の資産を全て財団の形にして相続税対策を既に済ませている(相続税の無かった時代にはこんな事も必要なかったのだが)。ロックフェラー財団は、移し替えた資産を元にして代々ロックフェラーの一族によって運用されている。その中の一部はもちろん慈善事業にも回されるが、慈善事業のために財団が作られたわけではないのである。そのどこが善玉になると言うのだろう。

 というわけで、Jobsとゲイツとどちらが善玉かは私には判断出来ない。ただJobsは善玉かどうか評価されるために生きてきてはいないだろうとは言える。Jobsは希代の詐欺師であるが、結果を見ると詐欺にはなっていない。まあようするに悪玉でも無いわけだ。さてどちらの方が、善玉かは判断出来ないが、どちらがより上手の策士かといえば間違いなくJobsだろう。ようするに善悪ではなく、どちらのほうがずる賢いかとか、嫌な奴かというのならばもう結果は出ているのである(もちろんJobsだ)。

結論:どんな悪人だって罪滅ぼしに寄付や慈善事業を行う事はある。それは善玉かどうかの基準にはならない。それが分からないくらいだからアメリカ人は、自分たちが正義だなどと勝手に思い込めるのである。ようするにバカは相手にしない事である。少なくともJobsはMacOSXによって社会に多いに貢献している事は間違いないのだ。

水曜日, 1月 25, 2006

Pixarがディズニーを買収

 めでたくPixarがディズニーのアニメーション部門を買収した。そりゃ違うんじゃないかいという声が聞こえてきそうだが、そいつらこそ勘違いしている。Pixarはディズニーからお金を貰ってディズニーを買収したのだ。企業としての規模はディズニーグループの方が大きいがアニメーションに関しては完全に逆転している。Pixarはアメリカで唯一アニメそのものでお金を稼げるスタジオ(売上の半分が経常利益だと言うお化け会社)になってしまった。あのドリームワークス・チームでさえ、不採算を理由に売却されてしまったのに、Pixarはエド・キャットムル(Pixarの創立時の社長)を新設するアニメーション会社の社長として送ることになった。加えてPixarの魂の根源であるジョン・ラセターを製作の総責任者にすえることになった。要は、NeXTの人間がAppleを完全に支配下に置いたのと同じ構図なのである。

 Jobsは、今後は只の筆頭株主(今回の合併で37億ドルほどの個人資産を得たことになる)兼取締役となるが、いずれはディズニーそのものを自分の配下に置く可能性が高くなったかもしれない。マイケル・アイズナーともめていた時にもロイ・ディズニーがJobsをCEOとして迎えようとクーデターを起こしたことがあったが、今回の合併後にロイ・ディズニーがまたボードメンバーとして復活し、JobsにCEO兼会長の椅子を用意するかもしれない。

結論:Appleの復活を見ていればディズニーは安い買い物をしたと言われる未来が待っているかもしれない。そしていずれはJobsに経営を任せる日も... しかしそうなった場合、巨大なディズニーグループを分割して、もう一つの会社であるAppleがフリーハンドでコンテンツ業者と交渉出来るような立ち位置を得ようとすることは明らかである。それでなければ、公正な取引が成り立たなくなってしまうからだ(利益相反)。

木曜日, 1月 12, 2006

やられた

 今回のMacWorld EXPOにはしてやられた。まさかiMacがモデルチェンジしようとは思いもしなかった(順番はもう少し後だと思っていた)。Powerbookの後継機種よりもiBookの方が崎田と考えていたのも外れだった。iLifeやiWorkは予想範囲内であったが、予想していたEXCELキラーは結局バンドルされなかった。Microsoftを追いつめるのは時期尚早と判断したのか、或いは取引材料に使ったのだろう(新しいOfficeが出なければいつでも出すぞと言う脅しだ)。

 さて、今回の発表を受けて今年がとんでもない年になることは明らかになった。まだだと思われていた製品が一挙に出たと言うことは、場合によってはWWDCまでに全ラインナップがそろってしまう可能性さえ出てくる。現行TigerでIntelを完全にサポート出来ていることを示すことも出来た訳だ。Rosettaを使う場合に、どれだけのスピードが稼げるかは使ってみなければ分からないが、Intelのデュアルチップが思った以上のパフォーマンスを得られることは確実だろう(そうでなければプロ用のノートを第一段に持ってくるはずが無い)。

 噂に出ていたiPodのラインが発表されなかったのは、的をMacに絞ることによってAppleはMacを作っている会社であることを改めて示すためだったのだろう。iTunesやQuickTime、.Macもバージョンアップされたので、今月末には改めてiPod関連の発表が行われるのだろう。

結論:iPodの追い風に乗って成長しているAppleは今年はMacにその軸足を移し、様々な攻勢をかけてくることがこれで明らかになった。今回は私が予想していた商品が発表されなかったが、逆に他のPCメーカーは背筋に詰めたいものを感じているに違いない。

金曜日, 1月 06, 2006

DisneyがPixarを買収

 Pixar以外のアニメが今一つでここのところ散々(というかライオンキング以降全くヒット無し)のDisneyがPixarアニメの配給契約交渉がとん挫している状態を打開するために買収交渉を始めたと米紙で噂されているようである。条件としてJobsを会長として迎えるというのであるが、Pixarにとって何らメリットの無い取引だろう。Disneyはアイズナーの時代にABCなどのメディアを傘下にし巨大メディア企業となったが、利益は出ていないどころかWarnerのように身動きが取れなくなっているのが現状だ。Disneyは会社の建て直しのために、PixarのアニメとJobsのマネジメント力を必要としているが、現在のPixarはDisneyを必要とはしていない。

 単純にJobsを引き込みたい(会社の建て直しだ)Disneyが騒いでいるのだろうが、Jobsが乗ってくるとは到底思えない。それくらい今のDisneyには魅力がないのである。日本のIT社長ならばのどから手が出る案件かもしれないが、Jobsのビジョンの中に入ってくるには役不足であることが明らかである。ありえるシナリオとしては、Pixar全体ではなくPixarのソフトウェア部門を買い取らせて会長に納まるという筋書きだろうか。現在のPixarしか知らない人間にとってPixarはアニメーションスタジオであるが、そのルーツは3Dアニメーションを作るためのコンピュータとソフトウェアを開発する会社だった。実際に現在もリリースされているRenderManは、3Dソフト(レンダリングソフト)の最高峰である。この部署をDisneyに買収させてDisneyの会長に収まるというのだ。もう一つのシナリオは、Disneyのアニメーション部門を独立させてPixarを買収させ、なおかつドリームワークスのアニメーション部門を買い取り、名前はPixarにするという筋書きだ。これくらいの条件であれば、JobsがDisneyと一緒になるという話が本当にありえるかもしれない(Jobsとはそれくらいのネゴシエーターだ)。

結論:単純にPixarがDisneyの軍門に降ることはありえない。世界中のアニメーション企業を吸収したアニメーション会社の経営者にならばなるかもしれない。例えて言えばMicrosoftがAppleを買収して名前をAppleに変更し、会長はJobsになりWindowsを廃止してOSXに統一するならば合併しても良いよとJobsならば言いかねない男なのである。

木曜日, 1月 05, 2006

何故かWindows

 次のWindowsは正式にVistaと言う名前になったが、その名前に深遠な意味があろうとは思いもしなかった。Vistaの意味は単純に”展望”なのだろうと考えていたのだが、そうではないようだ。辞書によるとその第一の意味は、”特に,両側に並木·山などのある狭長な見通し”なのである。つまり、遥か向こうは見えるがその視界は狭く道のりは長いということだ。ようするにOSXが目標であるが、それは遥か遠くに見えるだけだと自ら認めていた訳だ。それで、様々な疑問は晴れた。搭載されると言われていた機能が削られた(削ってしまうとXPと変わらないまるでWin98に対するMeだ)のも、3年も前に出ていなければいけなかったのに一向に発表されなかったのもVistaならばこそなのである。このペースならば1年ごとのOSの更新は期間が短過ぎると言っているAppleの方が先に新OSを出してしまうに違いない。

 2006年、Appleは畳み込むように新製品の発売ラッシュ(iPodがメインではない)とTigerで本格的に攻めてくる。敵が何をするかが分かっているのに手も足も出せない(SONYは手と足を出したために目も当てられない状態になってしまったが)Microsoftは何を仕掛けてくるつもりだろう。正直なところ、Jobsがいなければこんなことにはならなかったはずだ。Appleなど相手にするのも面倒なくらいの会社になっていた(潰れていたと言うべきか)のは間違いない。そうなれば、適当にお茶を濁したOSのリプレイスとバンドルだけでどうにかこうにかやりくり出来たものを...

 残念ながら今のMicrosoftにはAppleを追い越すような力はない(前もあったとは思えないが)。ゲームもアメリカや韓国のゲームバカ(あんな粗雑な商品を買うのは人種は別にしてもバカだ。日本ではWalkman同様もう無かったことになっている)にしか売れていないし、やることなすことババを引いているように思えるのは私の妄想だろうか。

結論:前に書いたことだが、シェア5%を切る規模であったAppleを率いるJobsがMicrosoftに資金援助を申し込んだ時に、”二人が手を結べばPCの100%を抑えられる”と宣ったJobsの方が上手だったのである。キツネ(一社しか起業していないゲイツ)は、口先だけで大金を出させることの出来る古ダヌキ(三社も起業したJobs)には勝てないのである。

水曜日, 1月 04, 2006

ブランド哲学

 とかくこの世は...こんな言葉を吐いて気を紛らわせているようではいつまでたっても勝ち組にはなれない。モノが良く売れないことの原因には多くの要素が関係してくるが、日本製と言う製品力で売ってきた日本のメーカーはその力を失い始めている。そして、力を失ってしまったメーカーは自ら価格を下げていながら、価格競争が売れない原因だと逃げている。そんなメーカーに勝ち目はない。殆どの家電がデジタル化された現在において、スペック的な商品の差別化は不可能なのに、それに気付かないメーカーが多過ぎる。そして顧客はすでにブランドだとは思っていない(そう考えてくれるユーザーはもうマーケット対する影響力がない)のに、自社は特別なブランドを持っていると勘違いしているメーカーがある。

 ブランドになりたければ、薄利多売はしてはいけない。この分かり切ったことを出来なくなった時(大企業になってしまった)に、ブランドの価値は往々にして失われる。売らなければその屋台骨を支えられないほど巨大になった時、企業は衰退する。PCの世界を見てもそれは明らかだ。ファブレスであるDell(Dellは決してブランドではないが)でさえ、利益がむしばまれている昨今。唯一の勝ち組(価格決定権を完全に保持している)であるAppleは、価格帯は違うとはいえ完全にFerrariのようなブランドになることが出来た。

 その1番の理由は、どんな小さな商品でさえAppleのオリジナルであると解るデザインコンセプトとマーケティングにある。その研ぎ澄まされたデザインは、コピーをすればオリジナルを連想せざるおえない。それを支えている大きな原動力は、他社に追随することなく価格を決定(他よりも安いのに利益を確保出来る商品開発力がある)でき、その価格をモデルチェンジまで一切改定する必要のないことにある(モデル終了時にはより利益が大きくなっている)。過去には余りにも自社製にこだわり多くの製造工場を抱えていたが、現在は完全にファブレスを可能にしている。大量発注品だけは受注生産であるが、それ以外は予測生産をしているのにもか関わらず、その商品回転率は信じないレベルである。利益が出るからこそ商品にこだわりを持つ余裕があるのだ。そして、新商品を出すたびにより強くAppleのブランドイメージを高めているのである。

結論:明確な商品コンセプトも持たずにブランドを築くことなど出来ない。SONYはWalkmanを見ているだけでそれが無いことが明らかだ。ブランドとはプレミアが付いて取引されるような商品を売ることが出来るかどうかに関わってくるが、SONYはそれをプレミアム・ブランド(要するに高い商品)を作ることだと勘違いして自らブランド価値(Quoliaがプレミアムで、SONYはディヒュージョンだと宣言)を下げてしまった。もうPanasonicに追いつくことさえ出来ないかのしれない。ブランドを作るのはメーカではなくて顧客であることを肝に銘じてもらいたい。