火曜日, 12月 30, 2014

色々とボロが出た2014年

2013年初めGoogle Glassの発表で俄に活気づいたウェアラブル。開発費からすれば当然なのかも知れないが、そう発展性があるかも分からない状態なのにとんでもない金額で開発者向けに提供されたGoogle Glassは2014年には私のように批判的な人からも失敗と烙印を押される始末。もっと、まともなものが出てくるはずとの意見もあるがさてどうなることやら。

2013年はこれで世界を制覇したと鼻息の荒かったSamsungも2014年のWMCでGalaxy S5を発表する頃にはすっかり勢いを失い(S4の時からハイエンド機では見る影もなかったが)、中国勢の廉価版に押しまくられ利益を大幅に減らす状況となってしまった。ハイエンド機しか持たないAppleの利益は順調以上に延びているのでSamsungの取ったビジネス戦略が20世紀型の時代遅れだっただけなのだが…

そんなSamsungを持ち上げ続けていた日本のカスゴミもさすがにもうダメかもねと気付いたようだが、そんなものAndroidスマホが出始めた時から予想可能な話だったのにと思うばかりだ。

国内メーカーに眼を向ければ早く止めちまえと随分前から思っていたものがようやく消えていった2014年。あれだけあった携帯メーカーもいつの間にやら数社、PCだって自前でやれるところなど殆どなくなり大幅な利益を出せているのはターゲットを絞り込んで差別化を図れたPanasonicだけと言うていたらくであった。

ウェアラブルに関してもターゲットはGoogle Glassだと各社開発にいそしんだのは良いが実際にものが出始めた時には既にGoogle Glassは失敗と烙印を押された時。どこまでこいつらは遅れているんだと呆れるばかりだ。そんな中Apple Watchが出るまでに出せばどうにかなるのではと泡を食って慌てて出したSamsungのGearは子供だましにもならないような代物で出したと思ったら直ぐに第二段を出さざるを得ない始。このままのペースで行けばApple Watchが発売される頃には2014年にスマートウォッチが出ていたことなど覚えていないのではないだろうか。

タブレットに眼を向ければ出荷台数は多いはずなのに一向に町で見かけない(人前で使うのは憚られるのだろうか?)Androidタブレットは、iPadとWindowsタブレットの陰で静かに消えてゆくことが運命づけられた2014年。どう考えてもキーボードが分離可能なUltrabookに過ぎないと思うWindowsタブレットだがAndroidとは違いPCのアプリが動くと言う強みを活かしてこれからもApple嫌いの人々のハートを鷲掴みにしていくことだろう。

結論:どれもこれも登場した時に予想していた通りの展開になった2014年だったのだ。

火曜日, 12月 23, 2014

2014年を振り返る

新聞やテレビだけではなくIT関係の記事も2014年を振り返りが多い。IT系では失敗したとか消えたなんて言うのもあるが大抵は最初からオワコンだったものなので今更終わったと言うほどでもないものばかりだが。

そんな中、自分自身を振り返ってみても仕方がないのだが、今年派手に取り上げられた中で来年はどうなるのかを書き残しておくのも良いのではと思う次第だ。

今年の話題
ウェアラブル:Google Glassが発表されたのは去年だったので2014年に始まったものではないが、そんなことを言えば10年以上前からHMDなど何度も出ては消えの世界だったので、何年か続いた電子書籍元年と同じように出しては見たがメインストリームになることなどなく、また消えていってしまうものが山ほどデビューした一年と言える。この世界に否定的な意見ばかりだった自身もひょんなことからプレイヤーの一人として加わることになってしまい、そのまま自分自身に唾する結果になる恐れは十分あるが…
Appleが出してくるとの噂に我先にと躍らされ、続々と出てきたスマートウォッチの多くはApple Watchが出てくれば吹き飛んでしまう存在。メガネ型はスクリーンが付いているために特定用途以外では受け入れられないと言うジレンマ(タコ壺のこと)に陥り、相変わらずコンシューマではなく他社の顔色を窺うだけの存在に。それにしても大方の予想通りの展開になったtelepathyは象徴的だった。

電子決済:こちらもここ何年かSquareなどの新しいサービスが登場していたがあくまでニッチな存在であったのにApple Payがスタートした途端に一番ホットな領域になってしまった。Apple Store(iTunesやオンラインのApple Store)限定の決済システムだったものがTouch IDを使ったセキュアな仕組みの利用によって一気にポストペイのメインストリームになるのではと疑心暗鬼。Appleに財布のヒモを押さえられたのでは溜まらぬと反旗を翻して独自の決済システムを用意しようとうごめいている。そりゃ、ビッグデータありきの人たち(日本で言えばCCCみたいな連中)からしたら何を購入したかさえ知りたくありませんと言うApple Payは極悪人なんだろうが、情報漏えいやクレジット詐欺が横行する中、銀行やクレジット会社がApple Payに乗ってきたのは当然の結果?
少額決済(プリペイド)のおサイフと同一視するレベルの人もいるようだが、全く別物なのである。日本よりも先に中国で展開されそうなApple Pay。ICカードが義務づけられる来年には日本でもスタートしとかないとOlympicの時に恥をかくぞ。

モバイル・ファースト:初速の割に思ったように法人市場には広がらないしコンシューマ向けも一通り買いそうな人には行き渡ってしまったせいか、成長に陰りの見えるタブレット市場。出荷台数は増えているが人前で使っている姿をとんと見かけることのないどこで使っているんだ状態のAndroidは端から置いておくとして、XPのサポート終了でPCに置き換わる存在として続々と登場したWindowsタブレットも結果的にはタブレットではなくキーボードを外して使えるPCとしてモバイルデバイスの一員に加わって来た。あんな使い難い中途半端な仕様でもビジネス世界を牛耳っているMicrosoftが絡んでいればと考えたかどうかは別にして、iPadを入れてはみたけど状態で放置されていたエンタープライズ市場への起死回生プランとしてAppleがIBMと手を組んだのは意味のあることだった。Fortune500の殆ども企業が導入していると言ったって基幹業務でバリバリ使われていた訳ではないのは動かしようのない事実。IBMが名乗りを上げたこれからがMicrosoftとの本当の戦いになるのである。

ディズニー:かつては死に体だったディズニーがここに来て息を吹き返したどころか大躍進しているのはひとえにSteveのもう一つの会社だったPIXARを吸収したから。ラセターがPIXAR以上にディズニーの方に肩入れしているのではないかと言われるくらいに力を入れ、アニメの作り方そのものがPIXARのようになった結果なのだ。「ありのまま」の方は見ないままに終わってしまったが「ベイマックス」はPIXARアニメ以外は見ない私も見てみたいと思う作品。肝心のPIXARの方は新作ではなく続編ばかりになっているのは今後統合して行くための布石なのだろう。

さて、来年はどうなるのかと言えば相変わらずウェアラブルだし、電子決済だし、モバイル・ファースト。何にも変わらないと言われそうだが、Appleのエコシステムを中心にして全てが揃ってくるのが2015年。今からAppleに追いつけ追い越せなどと考えているところは今のうちに退場をした方が賢明なのは間違いない。そう言う意味では既に勝負のついてしまったタブレット市場に向けて新規に開発は進めないと決めたSONYには期待したいところだ。

結論:どんなにマスメディアが騒ごうが使い勝手の悪いものに食いつかない人が増えた2014年。2、3年前に勝負は明らかだったのに無謀なことを続けていたメーカーがどんどん撤退をせざるを得なくなったのは良かったのでは。それもこれも、実態の伴わない景気回復のおかげ。振る袖がないのだからつまらない物は即退場なのだ。

火曜日, 12月 09, 2014

タブレットの法人市場

IT系のメディアではiPadの売上も落ちてきてAndroidタブレットに席巻されると根も葉もない戯言を良く目にするが、法人市場全体で見ると80%以上の企業で採用され2位につけているMicrosoftとの差は圧倒である。3位以下はAndroidタブレットになるが全てを合わせてもiPadには遠く及ばない状況である。タブレット端末が業務でどのように使われているかは分からないがセキュリティとアプリケーションの広がりを考えれば当然の結果だろう。完全に出遅れてスマートフォン市場では見る影もないWindows Phoneだが(iPhoneはこちらも法人市場の80%以上で導入)、タブレットに関してはAndroidはiPadとWindowsタブレットの挟撃にあって徐々に勢力を失っていくことだろう。これは予想通りの展開なので何も驚くことはないのだが、まともなタブレット専用アプリもない(そもそもAndroidはタブレットサイズなど想定していなかった)セキュアでもなかったのだからそんなものを使う企業など担当者が余程行かれていなければあるはずもなかったのだ。

大塚製薬がiPadからWindowsタブレットに乗換えたり(カタログでしか使っていなかったそうだ)、佐賀の高校でタブレットが富士通のArrows Tabになっている(今はまともに使えているんだろうか?)ように目立つ市場でAppleに一矢報いているのはAndroidではなくWindowsなのである。PCベースで業務が組み上げられている法人はタブレットみたいなWindows PCでPCの置換えとして導入され、そうでないところはiPadと棲み分けは進むのである。

結論:情報システムは保守的な組織。Androidでギャンブルをしたりするわけがないのである。

土曜日, 11月 29, 2014

サービス思考とプロダクト思考

本当に世の中に受け入れられるかは未知数だが曲がりなりにもウェアラブルデバイスの製造に首を突っ込んでしまったが、開発当初から考えていたのはハード設計の基本コンセプトはユーザがどう使うかを自由に選べるデバイスにすることだった。言ってみればサービスを中心にプロダクトを考えるサービス思考が根底にあった。それは我々のプロジェクトメンバーがハード屋ではなくソフト屋だったからなのだ。

ハードメーカーの考え方はどのような機能を載せれば良いかのプロダクトオリエンテッドな考え方。そのために他社が搭載した機能を外すことはなくそこに新たな機能を加える競争を繰り返している。Google Glassが出ればどのように違う技術を使ってそれを超えるかの発想に陥ってしまい特定業務でしか使いようもなく結果的に大きな市場の見込めない製品を作り出してしまいどう売れば良いかを後になって考え出す始末だ。

当然開発費も製造コストも大きくなるため廉価で出せる代物にはなりようもなくB2B市場向けに…そんなものは20年近く前からあまたの製品が作られ全て失敗に終わっている…

新たに登場したウェアラブルデバイスと過去の失敗作との唯一の違いは当時よりも使われているモジュールが小型、高性能になったことだが、バッテリ性能は20年で何十倍になる訳もなく内蔵バッテリだけでは短時間の稼働しか不可能なのは今も昔も同じなのだ。ユーザのニーズに応えるために開発されたハードウェアは世に認められるがそうでないものはどれだけメディアが大騒ぎをして持ち上げようが受け入れられることはない。3Dテレビなどその最たるものだったのでは。

プロダクト思考
・機能から入る
・どれだけ多くの機能を搭載するか
・プロダクト・ドリブン
・一つの製品でどれだけ多くのユーザを引きつけるか

サービス思考
・どう使われるかから入る
・シンプル・イズ・ベスト
・ユーザ・ドリブン
・どれだけ多くのサービスが生まれるか

結論:モノがなかった大量生産オンリーの時代は個人の細かなニーズよりも万人受けが重要だったが、個人でハードウェアを作ることも可能なデジタル時代には個人に選択権が移ってしまった。プロダクト思考から脱皮出来ないメーカーはどんどん淘汰されていくのだ。

木曜日, 11月 27, 2014

中抜きの世界

アメリカのプログラマと比べて日本のプログラマの所得は著しく低いとの話が出ていた。全てが高給取りとは思わないが平均所得が800万から1,000万だというのだから底辺も相当高いのだろう。それに比べて日本のプログラマの平均所得は400万前後同ひいき目に見ても日本の方が低いようだ。

飲食業やアパレルの大手もブラック企業と言われることが多いがソフトウェア業界はそれ以上と(アニメなどはもっと凄い?)噂されるが、頭脳労働であるはずのソフトウェア業界が一般の事務職とほとんど所得が変わらない最大の理由はSIerなどの下請け、孫請けで成り立っている会社やフリーランスが多いせいなのだろう。これは、別にソフトウェア業界に限らず日本のどの業界(バブルの頃は別だったのだろうがテレビ業界などもっと悲惨だ)でも言われることだが日本の産業構造は基本的にゼネコン型。どんなに大きな仕事であっても元請け会社の正社員が一から十まで開発を行っているわけではなく案件ごとに下請けに丸投げし、下請けは手が回らなくても取り合えず受けてしまい孫請けやフリーランスに仕事を丸投げする。どう考えても中抜きで消えていく金額の方が実際にプログラマに回る金額よりも多い…(実際にそうかは知りませんw)

結論:こんな時代に人月計算のシステム開発がまかり通っているからゼネコン型が成り立ってしまう。それは開発を依頼する側が勉強不足だからだ。人月計算でアプリの制作費を出してくるようなところに発注などせずダイレクトに優秀なプログラマに仕事を依頼出来る時代にならないといけない。勿論、そんな時代になるとプログラマを続けられない間抜けが多いのも時事なのである。

水曜日, 11月 26, 2014

箱庭をテーマパークに

Apple Payが、今後どのように展開していくかは分からないがクレジットカードのIC化が義務づけられ世界中でクレジットカードリーダーが入れ替えられるこの時期にNFCを搭載したiPhoneを出してきた戦略は周到に計算されたものだと感じる。日本では何年も前からFeliCaを使った電子マネーが当たり前となり、実際にどれだけ使われているか(およそ利用率は10%と言われる)は別にしてiPhoneが登場した時におサイフ機能がないからiPhoneは日本では通用しないと言われた。現状は、スマホの半分以上はiPhoneなのだから笑ってしまうがあれだけいつ載せるのだと言われていたNFCをいきなり搭載し、Touch IDとの合わせ技で他とは次元の違うセキュアな電子決済を出してきたのだから気が気ではないはずである。

勿論、未だにFeliCa対応じゃないと非難する人たちもいるがFeliCaはISOの承認も得られなかったドメスティックな規格。少額でプリペイドの決済方式だから緩いセキュリティでも可とされているのは性善説が成り立つ日本国内が主戦場だからなのだ。海外ではとてもではないが何の認証もなしに使用可能なFeliCaなど広がるはずはないのである。

さて、題名の方に戻るがiTunesにしろ、App Storeにしろ、Apple Payにしろその雛形となるものは日本が先にやっていた。Appleはそれをパクっただけだとの意見もあるし、それは間違いではないと私も思っているが一番の違いは日本で始まったサービスは日本と言う狭い箱庭の中だから許される性善説に立脚したものであり、そのまま世界に持っていったら通用しないしろものだと言うことだ。iTunesの元と考えられる着うたもiモードのサービスもキャリアに依存したサービスなのでユーザには主導権はない。そんな形では当然世界では通用しないことはiモードが世界展開出来なかったことで証明済みだ。同様におサイフのベースとなるFeliCaが世界で引く手あまたにならない理由もISOの認可さえされなかったセキュリティの低さが一番の理由だ。元々Suicaからスタートし順次サービスを拡大して来た経緯があるためセキュリティよりも迅速な決済を主眼とした仕組みのため電子マネーとして広く使われているのは日本国内くらいなものなのだ。当然、そんなものをAppleは使わないのでNFCチップが載っていてもそれはFeliCaではないのだ。

Appleが世界で展開しているiTunes、App Store、現在は米国内(一部カナダなども可?)に限られるApple Payも世界の三大カード会社が名乗りを上げたおかげで世界中での展開は約束されたようなものである。キャリアに依存したドメスティックなサービスとグローバルに展開しているAppleのサービスでは規模の違いだけではなくサービスの意味も違ってくる。今はそうではなくなったのかもしれないが着うたは聴く権利に対価を払っていたものだがiTunesは楽曲の所有権を購入する仕組みなのでまるで性質が違う。iモードもアプリの利用権に対価を払っていたがApp Storeはアプリの購入(アップデート費用は基本的に発生しない)なので実態は全く違う。当然、ポストペイ型(クレジットカード)であるApple Payは少額決済のおサイフとは次元の違う決済方法なのだ。

結論:国内のサービスにその起源を持つと言えるAppleのエコシステムは最初からグローバルに展開出来る形に練り上げたものである。中身を良く分かっていない人間からすればAppleのサービスは大きな箱庭に見えるかも知れないがAppleは最初からテーマパークを目指してサービスインしている。国内のサービスもスタート時からグルーバル展開を考えていればAppleが出る幕などなかったのだが…所詮キャリアのサービス。グローバル展開など考えるわけはないのだ。

月曜日, 9月 29, 2014

Apple Payの意味

日本ではまだスタートするかどうかさえ分からないApple Pay。ようやくiPhoneでもおサイフケータイが使えると勘違いして喜んでいる人もいるようだが(技術的には可能なのでやらないと決まったわけじゃないが)、今までの電子決済とは全く違うポリシーで組み上げられたApple Payを私は評価したい。

評価出来る点
・三大クレジットカードの全てと契約を結んだ
・手数料を支払うのは銀行(0.15%)
・カード情報の代わりに一度限りのトークンで決算承認(セキュア)
・購買情報は一切集めない(個人情報漏えい防止)
・グローバルなサービス展開が可能

結論:誰もがそう考えていただろうiTunes Storeをベースにいずれは決済に向かうが現実となったのである。

火曜日, 9月 09, 2014

国内メーカーはAppleとiBMの提携をどこまで理解しているのか

iOS 8で更にEnterprise向けの仕組みが整備され、いつかはどこかが何かを仕掛けてくるのではないかと考えていたところでiBMとのEnterpriseでの提携話。徐々にEnterpriseでの利用を考えた施策を加えてきたとは言えEnterpriseのシステムを持たないAppleが一人でどこまでやってもタカが知れているのも事実。国内を見回してみてもAppleは物販だけで法人市場を攻めるためのパートナーシップも全然進んでいないのが今までだった。

そんな中で突如降って湧いて出たのがIBMとの提携話。今一つ本気度の感じられなかった国内ベンダーもさぞや驚いたことだろうと思っていたらIBMは日本では弱いからとタカを括っていることは明らか(ちゃんとその辺りの情報は掴んでいる)。IBMが本気であり日本も含めてどこまでの準備が終わっているかも知っているので、そんなに呑気に構えていたら痛い目に遭うぞと…

結論:日本のIT業界の特殊な商習慣が守ってくれると考えるのは自由だが、何年も前からIBMとAppleが準備を進めていて準備が完了したので正式に提携を発表したことを認識していないではジリ貧にならざるを得ない。Macに載るARM系のCPU(A10以降)をIBMが提供すると突然発表しても私は驚かないのだ。

日曜日, 9月 07, 2014

iWatchは時計なのか?

SamsungがGearを出したり、Android Wearが発表されたりとまだ発表もされていないiWatchを意識したウェアラブルが花盛りだが、Appleが出すのは本当に付加機能を付けた時計なんだろうか。デザインチームにマーク・ニューソンも加わりシンプルなデザインになることは約束されたようなものだが…

製品名がiWatchなのかさえ明らかではないが勝手に予想を
・iPod nanoでさえ時計アプリだけで時計になる時代に時計の訳ないじゃない
・心拍、血中酸素濃度、グルコースセンサーを内蔵(健康管理)
・6軸ジャイロ、加速度、GPS(活動量記録)
・CPUはA7で指紋認証(セキュリティ)
・NFC(決済システム用)
・Siri(音声認識、Homeコントローラー)

考えてみたらそれだけのものを全部入れられるのだろうか。

全然関係ないことで明らかなことはiWatchに関しては中国内では製造していないだろうと言うことだけ。何故なら発売がいつになるかは別にして確度の高いリーク情報がちっとも出てこないのだからどう考えても中国やベトナムでは作ってはいないようだ。米国内の自社工場で作っている可能性もあるが、ダークホースとなるのは日本の時計メーカー。時計じゃないのに時計メーカーはおかしいと思われそうだが機械式が主力ではない時計メーカーは電子機器メーカー。日本の時計メーカーに作って貰っているからスイスのメーカーに申し訳ないと言うアイブの言葉が…

結論:あと数日の辛抱なのである。

日曜日, 8月 03, 2014

「FUN-IKI」クラウド・ファンディング開始

さんざ、他のハードウェアをけなしていたためハードウェアを作る事だけはしたくなかったのだけど手助けする形でプロジェクトに参加しました。

Powerd by Makuake

ご支援お待ちしております。

月曜日, 7月 21, 2014

Samsungが世界で通用しなくなった理由

日本のメーカーが世界中を席巻していた時代はアナログが全盛だった。製品の組立に要するノウハウ(製品設計や組立技術)が全てを決めるキーだった。 技術の積み重ねの結果がそのまま製品の価値に繋がっていたわけだ。最高のものを作ろうとしたらネジまでの全てを自社独自のものとして一から作る事が最良 だった。自前の技術で作られたものの特許を押さえ他社には真似の出来ないものを出す事が至上命令。それが上手く行かないならば他社がまだ手を出していない ハードウェアを先に追加する。それが日本のものづくりの考え方であった。そして、日本のメーカーが立ち後れになってしまったのはその考えを捨てられなかっ たからなのだ。

デジタル時代に入ってもしばらくの間はその方法が有効だったが、それはPCが特別なものであり一般家庭で普通に使われるも のではなかったからに過ぎない。その中では井の中の蛙に過ぎなかったが、MS-DOSベースだった時代には日本語と言う特殊事情に守られて世界とは違う流 れの中で生き延びる事が出来たに過ぎなかったが、Windowsの時代にもそれが通用すると考えたのが大きな間違いだった。その結果、海外勢と同じ土俵で 戦う事になり単純な価格競争になってしまい…

アナログ時代は製品を構成する部品同士を結びつけるには職人的な技術(ノウハウ)が重要だっ た、同じ部品を使ってもそれをどう組み合わせるか、どうチューニングするかで出来上がってくる製品の品質には大きな差が出せたのだが、デジタル時代になっ てしまい多かれ少なかれ自社で作れないパーツは外部から調達し他社と同じ構成部品で作らなければコスト的に価格競争には付いていけない。それらを結びつけ るOSも他社の製品なのより低コストで作るところが出てくると勝負にはならなくなってしまった。

そんな時代の家電メーカーの覇者と持ち上 げられていたSamsungも大メーカー同士の戦いには勝利していたが、ここに来てゲリラ的に製品を出してくる中国の弱小メーカーとの価格競争に負けてい る。既に白物家電ではそうなっていたのだが、スマートフォンの世界(ここが唯一の稼ぎ頭)でも数を稼いでいる新興国向けの廉価版で食われ始め、ハイエンド 機はAppleの牙城を崩すには至っていない(ハイエンド機主流のアメリカや日本では悲惨な状態だ)。利益も大きく減り始めていて将来は非常に暗いように 思える。

結論:日本のメーカーから手に入れた技術者たちのネタもそろそろつき始めた。国内メーカーと同じような発想でものづくりをしているのだから通用しなくなるのは当然の帰結だったのだ。

火曜日, 7月 01, 2014

SONYは死にたいのか

昨年末大株主であるサード・ポイントに全株を売り払われ、退場者まで出す株主総会でこれまでと変わらない受け答えをしていたSONY。どこにも根拠の無いテレビ事業の黒字化の目玉は「Android TV」だそうだが、「Google TV」の大失敗から多くを学んでくれている事を願うばかりだ。自社でOSを作る時代じゃないそうだが、Apple寄りにならないのは単純にAppleがオープン戦略をとりそうもないからなのだろう。

SONYは何をメインターゲットにするかを未だに見誤っている。折角AppleがHomeKitを用意してくるのだからそれと連携をするようなものを作るならば分かるが「Android TV」を搭載したテレビやゲーム機が柱だと…

既にゲーム市場は専用機から、AmazonのFireやGoogleが次に出す「Android TV」やAppleが出してくるであろうApple TVに移っているし、モバイルは既にそうなっている。まさか、その為のBRAVIAの「Android TV」ではないのだろうが、そうだとすれば尚更ゲーム機が柱にはなりえないだろう。

ゲーム専用機の中の覇者だから主力なんだから未来は明るいなんて考えているなら、まさに井の中の蛙。既にゲーム専用機はワープロソフトが出た後のワープロ専用機と同じ立場になっていることを自覚しなければいけない。Appleは今でもiPodを出しているが、iPodがこれからまた爆発的に売れるから出しているわけではなく電話機能は必要ないと言うニーズもあるから。ゲーム専用機も同じように考えなければいけないのだ。

結論:低迷の原因は大賀さんが出井さんにバトンタッチしたせいなのは最初から分かっている事。今更そんな事を言っても何の足しにもならない。今問われているのは未来をどうするかなのである。

日曜日, 6月 08, 2014

WWDC2014を振り返る

一切のハードウェアの発表はなく本来の姿に戻った今回のWWDC。ハードの発表を期待していた人にとってはすっかり肩透かしだったかも知れないが、今後登場するであろうウェアラブルデバイスにとって重要なキーとなるHealthKitとIoTのキーになりうるHomeKit、新しい開発言語Swiftと開発者にとっては盛り沢山なWWDCだった。

ヘルスケアの肝となりそうなHealthに関してはハードよりも重要な事は既に数多くの有名病院が採用に手を上げている事。iOSが正式リリースされるまでに数多くのデバイスがHealthKitを利用したアプリを用意してくる事だろう。その中でも一番の目玉になるのはAppleが発売するであろうiWatch。他の時計型ウェアラブルデバイスが時計型のスマホを狙っている中、Appleは生体センシングのキーデバイスとして出してくる事が確実になった。

HomeKitに関しては白物家電を持っていないAppleが冷蔵庫やエアコンを出してくる事などはあり得ず、各家電メーカーの製品を連携させるためのFrameworkを用意。家電メーカーは自社製の家電同士を連携させるソフトウェアの仕様をライバル企業に公開させずにコントロール可能な環境を得られるのは大きいだろう。こちらに名乗りを上げているのもHealthと同様に欧米の家電メーカーばかり、残念ながら国内メーカーの名前は見られなかった。

もう一つの大きな発表はA7以上のチップを持ったiOSデバイスで専用ゲーム機並みの3Dグラフィックを実現するMetalとそれ以外のデバイスの2D/3D処理を行うSceneKit、2DであればSpriteKitを用意。iOSデバイスをポータブル、据置型ゲーム機の本格的なライバルにする為のツールを揃えてきた。

結論:今回のWWDCはソフトウェアがどれだけ重要かを示す記念すべきものだったのだ。

月曜日, 5月 26, 2014

WWDC2014で発表されるもの

NDAがあろうが無かろうが様々な(玉石混交とも言う)情報がリークされるApple界隈。出来もしない事を勝手に開発者がリークして自らの首を絞 めたsSteve以前と比較すれば随分と情報量が少ないがそれでも未発表の製品の情報は山のようにあふれている。あと一週間で正式な発表があるので予想を しても仕方がないとは思うのだが、取り敢えず何かを書き残しておこうと考える次第である。

OSX:今回のバージョンは、 11ではなく10.10。Microsoftのように命名規則に一切の迷いはない。11になるまでARM(A9?)が載ったMacは出ないよと捉えるべき だろう。11になればOSXとiOSは本当にシームレスになる(統合なのか融合なのか)と言うお話。
iOS:こちらはすっきりとiOS8。最新チップもA8になり秋までにはiPhoneもiPadもニューモデルが登場。画面は大きくなり薄くなる。モックからすると物理ボタンはまだ残りそう。NFC?そんなもの私は要りません。
Apple TV:Appleらしからぬと言われそうだが、Amazon Fire TVの出来はかなり良いのでGoogle TVのように無視してはいられない。iOSのアプリが動くように手を入れたものが登場するのでは。
iWatch:新製品が発表されるともっぱらの噂だが、iOS8でフルにサポートされそうなヘルスケアに一番近いデバイスはウェアラブル。その中でもメガネ型の噂は聞こえてこないので発表されるとすればiWatchが最有力候補に。

結論:うっとりするような製品を待っています。

火曜日, 5月 20, 2014

ウェアラブルはどこに向かうのか

Googleが開発者向けに発売していたGoogle Glassのプロトタイプを一般向けに販売するなど盛り上がっているのかそれとも頭打ちになってしまったのかが気になる昨今だが、メガネ型も「雰囲気メガネ」だけではなく「J!NS MEME」が発表されるなどHDM型ではないものが相次いで発表され独自のアプローチが始まった日本。マッチョな世界では影の薄く見える日本のメガネ型ウェアラブルが台風の目になるよう頑張らねば。

センサーによるセンシングは単純なライフログ型からより医療に近づいたアプローチになるのだろうが、今のところそれを真剣に出してくるのはAppleになるのではないだろうか。日本以上にその辺りの厳しいアメリカでAppleはFDAとの事前交渉に入っているとの噂も出始めているのでiOS 8で載ってくるとされるHealthbookとの連携をとれる標準APIが出てくるとセンサータイプは一気にそちらの方向に進むだろう。そのための最初のキーデバイスはiWatchになるのだろうがSamsungが出したようなあんな変な方向に行く事は金輪際ないだろう。そして、Beatsの買収の噂。単純にヘッドフォンが欲しい訳はないので頭に付けないとセンシング不可能なものをトレース出来るデバイスに仕上げるつもりなのだろう。

さて、そんな中で今後ポシャってしまいそうなデバイスは単純な活動量を計測する部類に入るもの。実際、nikeがFuelをやめるのではないかと噂されているようにあの辺りはもうお仕舞になるし、カメラの付いた時計型などは芽が出る前に立ち枯れになってしまうだろう。

Appleさん以外の色々なところからお話を頂いている「雰囲気メガネ」がどう進んでいくかはまだ内緒だが、iOS以外のOSに関してもBtoBの形であれば…

個人的な意見ですがRingのようなモーション系のウェアラブルは花咲く事なく消えていくのでは、凄く操作が大変なんです。


結論:今の技術では時計型、メガネ型でスマートフォンなしで全ての機能を補えるものは存在しない。であれば最初からウェアラブルであるものがスマートフォンと連携する形を取るのが正しいアプローチだと考えている。Google Glassは両眼全視野で情報を提示出来る形にならなければ実用にはならない。中途半端なデバイスは大人のオモチャ以上にはなれないのである。

月曜日, 5月 05, 2014

日本メーカーは本当にガラパゴスなのか

さんざっぱら日本のケータイはガラパゴスだと叩いてきたが、他のPCや家電も見渡した結果今の国内メーカーはガラパゴスどころかただの井の中の蛙に過ぎないと結論づけるしかないことに思い至った。ガラパゴスは曲がりなりにも独自の進化を遂げたものに対しての尊称、名付け親の中島聡氏もネットに繋ぐ事もアプリもない欧米のケータイに対し日本はキャリアの中に閉じた仕組みの中でインターネットとのメールのやり取りやケータイアプリなど独自の世界を構築した事を評価してガラパゴスと命名し、そこには揶揄する意味合いは含んでいなかった。

少なくともケータイはiPhoneが入ってくるまではぎりぎりガラパゴスを保っていた。但し、それは世界に出ていくことなど全く考えず日本市場だけを見続けた結果。海外に手を伸ばそうとしたドコモがことごとく失敗して撤退を余儀なくされているように世界標準として通用する形にはなってはいなかったのだ。それなのにスマホの時代になっても同じサービスをスマホの世界に持ち込もうとあがき、そんな事に時間を取られているので海外勢に後れを取り世界に出ていく事も可能なOSを選んでおきながら自滅していったのだ。

それはケータイ以外の家電にも言える。国内の他社との横並びの戦略をとっていながら、その中で他社に抜きんでようとどうでも良い機能を無理やり載せて世界には出せない製品に仕上げてしまい結果的にSamsungやLGの後背を追う形になってしまったのももとはと言えば視野狭さくに陥っていたから、そんなものは進化でもなくただの「井の中の蛙」だったからなのだ。

結論:日本のメーカーは井の中から世界を臨んで国内の動きを臨み、その上で社内の空気だけを見ながら製品を作っている井の中の蛙に過ぎない。世界で通用している企業は最初から世界で必要としているものをターゲットに製品開発をしているのである。

火曜日, 4月 29, 2014

ウェアラブルについての伝聞 〜その1〜

身の程知らずでウェアラブル・デバイスを作っていながら他社さんのメガネ型デバイスををまともに体験した事がない。折角のチャンスと掛けてみた Google Glassは私が掛けた途端にシステムがダウンしてしまい結局どんなものかも分からずじまい。そんな中聞こえてくるのは実際に体験された方からのお話。ど れもこれも私が想像していた結果通りなのでわざわざ体験しなくても良いかなと考える今日この頃だ。

G◦◦gle Glass
私の予想:Glasses となっていないのは片眼だけなのでネーミングは正しいがコンセプトは間違っている。心理学を学んだものからすれば片眼にしか入ってこない画像情報を読み取 るのは至難の業。恐らく、疲れる上に気持ち悪くなるはず、その上片方にデバイスが集中しているので重く、あのサイズのスクリーンで細かい文字など読めるは ずがない。
伝聞1:暫く掛けていたら酔ってしまい気持ちが悪くなった。
伝聞2:掛けた時に見えるスクリーンサイズは手を伸ばした先にあるiPhoneくらい。
伝聞3:効き目が右でない人は左目を瞑らないとスクリーンの中身が認識出来ない。
伝聞4:バッテリが持たない
伝聞5:疲れる
伝聞6:色々試した結果もう絶対に使いたくない

telepathy ◦ne
私の予想:本当に欲しい人がいるのかは別にして友達と映像を共有化すためだけと言うコンセプトはG社のものよりは好き。ただどう考えても現在のデザインの中にバッテリなどの部品を実装するのは無理なんじゃないの。10年以上早いデザインではないかと。
伝聞1:つい最近までは見えているつもりでモックを装着
伝聞2:最近はどんな風に見えるかを体験出来るモノが完成したが、有線ケーブルのひも付き状態
伝聞3:本当に完成するまで井口さんは飽きないだろうか

結論:私もメディアで取り上げられる事が多くなってきたが、本当に信頼の置ける記者さん以外の記事は鵜呑みにしてはいけないのだ。

木曜日, 4月 10, 2014

ウェアラブルはどうなるのか

Google Glass以前にもライフログを取るデバイスは数多くあった。iPodと連携していたnike+などがその先駆だろうが、現在は雨後の筍のように(私もあるデバイスの開発に関わっているので偉そうな事は言えなくなったが)取り敢えずウェアラブル盛りである。

一般ユーザー向け製品で考えれば加速度センサーなどを搭載したブレスレットなどが一番普及しやすいのだろうが、逆に言えば誰でもが参加可能な世界。現に見た目も大きく変わらず中身は特定のメーカーのチップで構成されている製品が山のように存在する。そんな中で一人勝ちしようとしても上手くはいかないだろうと誰もが考えているだろう。

そんな中で一番異彩を放っているのはGoogle Glassなのだろうが、あれはウェアラブルガジェットの域を超えてしまったウェアラブル・コンピュータの代表。カメラやディスプレイを搭載する事でスマホなしで様々な事が出来ると考えがちだが、特定業務ではない日常生活であの形が使いやすいものかと冷静に考えれば到底容認出来るものではないはずである。

マッチョ思考の非常に強い欧米では結構人気があるようだが、少なくとも私の周りで実物を既に手に入れている人の間でも評判が悪いのはバッテリが持たないだけではなく使用する事が負担になっているのが一番の原因なのだ。心理学に絡んでいた人間からすれば片眼だけで見るスクリーンだと分かった瞬間にアホかだったのだが…

そんな考えなくても分かるようなものを作ろうと躍起になっているのがここのところ何をやっても良い事なしのメーカー系の企業。それでGoogle Glassを圧倒するようなものを作り出せていればまだしもGoogle Glassの10年後ろを追いかけているように見えるのだから…

そんな中、失敗を糊塗するには新しいデバイスしかないと考えていたところにAppleがiWatchを開発しているとの噂。にわかに注目され始めた時計型デバイスを我先にと出そうとしている。それも間違った方向に。

どこが、どう間違っているのか。私のblogを読む人は既にご理解頂いていると思うので繰り返しになってしまうのだが、ハードウェアてんこ盛りで多機能なモノを出そうとしているのがそもそもの大間違い。ラジオにカセットを付けたラジカセが売れたからと、それにテレビを付けたものがどうなっただろうと胸に手を当ててみれば分かるだろう。全部載せスマホも殆ど何も載っていないiPhoneにコテンパンにやられ世界中で売れているAndroidはベース機能しか持たない廉価版ばかり。

そこに沸いて出たウェアラブル・バブル(供給サイドが勝手に騒いでいるだけと思うが)。ベンチャー企業は単純な構造のウェアラブルデバイスをドンドン発表しているが、大メーカーはGoogle Glassを越えなければいけないと消費電力を無視して多機能で他社に差を付けようと同じ過ちを繰り返している。

結論:多機能でも高機能でもなくリテラシーを必要とせずに誰にでも使いこなせてアプリケーションとの連携でどのようにでも化けるモノでなければ身に付けては貰えないのだ。

火曜日, 4月 01, 2014

Google Glassは見せ筋

こんなもの売れる訳がないと盛んにバカにしまくり、実際の評判が思いの外芳しくないGoogle Glass。デジタル・ガジェットをいじり倒すのが大好きな一部のギークは大喜びだが、世間の風当たりは私以上に辛辣。プライバシーを侵害すると言う妄想に近い世界で批判をする輩まで登場する始末で既に手に負えない状態に…

どう考えても世間で普通に使われるようになるにはバッテリの容量を今の数十倍に増やす事(現状バッテリは二時間持たないらしい)と一般ユーザに現状の数百倍の寛容な心を持ってもらう事が必須である。外に出てくる情報からすればGoogleは何も分かっていないのでつけ入る隙が十分あると踏んで「雰囲気メガネ」と言うGoogle Glassの対極にあるウェアラブル・デバイスを開発し晴れてバルセロナのMWCで発表し、思いの外好意的に受け入れられたので安心していたのだが…

そんな時に突然発表されたGoogleとLuxotticaの提携話。Luxotticaは世界最大のメガネメーカー。その傘下には世界的なブランドが軒の並べる一大コングロマリット。Googleは本気で普通に掛けられるメガネを本当に売りたい商品として考えているらしい。それ以外にも聞こえてくる噂はGoogleの真の狙いはノティフィケーション。まんま、我々の最初に狙っていたターゲットと重なっていたようなのだ。

結論:Googleは思っていたよりもまともだった。Google GlassをGoogleの現実的な製品だと勘違いしている人たちは普通ではないのである。

日曜日, 2月 23, 2014

テレビは、最早ファースト・ディスプレイではない

これからも未来永劫テレビがファースト・ディスプレイの位置に留まると考えている人も世の中にはまだいるようだが(だから、テレビをどうにかしようと余計なことをし続けている)、テレビがファースト・ディスプレイの位置を保っている地域はドンドン少なくなり始めている(少なくとも先進諸国はそのはずだ)。我が家が普通だなどとは言わないがテレビが点けっぱなしの状態なのにそれぞれ、iPhoneやiPad、Macを同時に使っていて別なコンテンツにアクセスする時間の方が多くなっている。リビングで一番大きなディスプレイは相変わらずテレビなのは間違いないのだが、そこに流れているのは共通に視聴する垂れ流しの情報であって個々人は別なデバイスでその時に必要な情報にアクセスしている。

そんな状態ならテレビなど点けないでおけば良いと言われそうだが(確かにそうだ)、同じリビングにいる者同士の共通情報の提供の媒体でもある。それが面白ければ皆が見るであろうし、つまらないと思う者は自分のデバイスでネットサーフィンをしたりYouTubeを見たりゲームをしたりする訳だ。テレビがなければ家庭内に情報を得る手段もエンターテイメントもなかった時代はテレビは間違いなくファースト・ディスプレイだったが、家庭用ゲーム機が登場した辺りからテレビ自体のコンテンツとして魅力は薄れたのだ(要はロクな番組がなくなった)。

数年前に猫も杓子もスマートテレビと名売ったネットワーク接続型の訳の分からないものを出して失敗したが、それは個人が必要とするネット上の情報をテレビで検索するはずがないと言う当たり前のことを知らなかったからである。恥ずかしくて人に見られたら困るようなアドレスさえ履歴されてしまうようなら…誰でも分かりそうなものだ。

ネットアクセスとは非常に属人的なもので皆で共有するようものではない。そんなものがテレビで共有されるなどあり得ないのである。そこまで分かればどのような形であるべきかは自ずと明らかになるのだが、家電メーカーにはそれが分からないらしい。だからインターネットテレビをスマートテレビだと…

結論:今や家庭内のテレビは床屋のラジオや純喫茶の有線放送のようにそれ自体が目的となるエンターテイメントデバイスではなくなった。その役目は街頭テレビのように共有する情報の提示手段でしかない。テレビ単独で提供出来る情報は今までのテレビで十分で足りない部分は他のデバイスから提供してもらえば良い。Apple TVのAir Playがヒントなのだ。

火曜日, 2月 11, 2014

SNSについて考える

FacebookとTwitterの主力が違うようにLINEユーザも明らかに違う人たちがメインプレイヤー。SNSをひと括りにするのは乱暴だが大抵はその乱暴なことをやっていてTwitterの次はFacebookで、そして今はLINEだなどとはやり廃りでメイン・プレイヤーがSNSの道具を乗り換えているように思い込んでいる。確かに、自分に合っているかどうかではなく流行が何かでメインのSNSを乗り換える人たちもいるが彼らがメイン・ユーザではないのは事実なのである。

SNS色々
mixi:今更どうでも良いが「ネット=オタク」のイメージを払拭した功績だけは認める。
【コアユーザ】掲示板世代【用途】同好会【問題点】ジリ貧【キーワード】傷の舐め合い

Twitter:災害などの情報を集めるには有効なサービスだが、デマを拡散させる度合いは他のSNS以上に強力。フォロアーの多い人の情報発信ツールとしては有効なのだがネトウヨなどに代表される2チャンと同じような輩が徘徊していてネットの落書き帳と化している気がする。
【コアユーザ】30〜40代の負け組男子?か若い子【用途】2チャンではまちがいなく叩かれる事を呟いて憂さ晴らし【問題点】文章が短すぎて言いたいことが言えない【キーワード】言いっ放し

Facebook:登録数に比べアクティブ・ユーザは相当少ないかも知れないが、その中で新たなコミュニティや友達関係が出来るのがFacebookの一番の強み。級友を探す目的で使っている人も多いのかも知れないが新しいコネクションがFacebookできるのは事実。詐欺のサイトに誘導するものも多いが書き込みの内容も確認せずに友達承認をする奴が悪いのだ。
【コアユーザ】私がそうなので余計にそうなのかもしれないが40代以上の世の中のメインストリームとは違う立ち位置の人(世捨て人?)か、バリバリ活躍している30代のIT系の起業家など【用途】リアルなコネクション作り【問題点】一度友達になってしまうと友達関係を解消し辛い【キーワード】人付き合い

LINE:5億ユーザを目指しているようだがこちらの主体はどう考えてもビジネスメールをやり取りするような人ではなく生まれた時からケータイがあってショートメールをやり取りしていた10代から20代の若者。LINEが受けた理由は親に「ショートメールを使いすぎだ」、「電話代を自分で払え」と何度となくどやされた連中。LINE以前に様々なアプリやサービスがあったがどう考えても英語版のサービスを利用するほど英語に堪能ではなかったので、唯一の選択肢として無料のショートメール、音声通話用として使っているだけなのだ。アドレス帳を勝手に公開するなどスタート時の行儀の悪さは天下一品。
【コアユーザ】20代以下の男女【用途】スマホの音声、ショートメールの替わり【問題点】ヤンキーの比重が高い【キーワード】胡散臭い

飽くまで私の印象に過ぎないので真面目に抗議はしないように。

結論:一緒くたに語られSNSが移り変わるようにマスメディアは書くが元々タイプの違う人がそれぞれのコアユーザ。どの層がボリュームがあって飽きっぽいかが重要なのだ。

金曜日, 2月 07, 2014

SONYは正しい判断をした

VAIOを手放したことを嘆いている人も未だにいるようだが、今のようなVAIOを作っているならば手放すのは当然の成り行き。テレビも同時に子会社化するようだが、これは最終製品ではなくモニターとしてのSONY製品を続けていく方向に舵を切ったのであれば正しい判断だと思う。

出井さんがCEOになった辺りからSONYは普通の家電メーカーになってしまいVAIOにしたって他のメーカーよりはシャレていた(Appleとは比べようもない)かも知れないがSONYでなければというものではなかった。だから、SONY製品が大好きな人にとっては多くの選択肢の中の一つに過ぎず結果的に利益を得られるようなシェアは得られなかったのだ。

幸いSONYは借金まみれの企業ではないので不採算部門を切っていくのは賢明な判断だと思うが、VAIOを手放してスマホやタブレットに集中していくと言う考えは如何なものだろう。もしも、タブレットがWindowsで動くのであればVAIOとどこが違うのだと突っ込みを入れるところだが果たしてどうなのだろう。Androidであるとしたら確かにVAIOとは違うがこれからXperiaブランドのタブレットがどれだけ伸びるかと言われれば多いに疑問なのだ。

結論:VAIOを手放したがそれがXperiaブランドになるのであればなんの意味もない。今回の決断は不採算部門の切り捨てとして評価したいがSONYが目指すべき方向が正しいかどうかは今後に掛かっているのである。

木曜日, 2月 06, 2014

SONYがVAIOを売却

遂に来る時が来たと言う感じのSONYのVAIOブランドの売却。正直、何のためのVAIOなのかと言うビジョンを持ってSONYがVAIOを育ててきたのかは最初から疑問だった。本当にSONYでしか出来ない何かがあったのかと問われれば無かっただろうなと私なら答えるだろう。つい最近もWindows 8のVAIO(ディスプレイが可動式でタブレットとノートになる)を他の部署で購入したが、わずか二週間でメーカー送り。どんなしつらえなのかとディスプレイと本体の接続を見た瞬間にこんなものを売るようなメーカーはもう終わりだと…

SONYがVAIOを出した当時、JobsがOSXがこの中で動けばと思わせるような魅力的なデザインだったのは間違いなかったが、その後VAIOはジョニー・アイブのデザインするMacと比べてドンドンつまらないものになっていった。それは、結局ソフトウェアを分かっている人がSONYには多くなかった証拠だ。天下のSONYでさえデザインをハードウェアだけで捉えていたのだ。そんな状態でもSONYのVAIOが売れていたのはたとえSONYタイマーが仕掛けられた上に他よりも高くてもSONYという看板があったからなのだが、SONYよりも大きなブランド力を持つAppleが同等以上の処理能力を持つMacをSONYよりも安く売るようになってきたのだから…それ以上に大きかったのはWindows 8じゃ商売にならないことがはっきりしたからなのだ。

結論:何年も前から赤字事業だったのだから売却は正しい判断なのである。でも、スマホは良いにしてもタブレットに注力するっていうのはやめとくのが正解。いつやめるか分からないような商品を誰も買わないのだ。

水曜日, 1月 29, 2014

Apple StoreのApple TVが独立した訳

昨日、突然のメンテナンスモードでApple Storeにアクセス不能(そろそろ動かしながらメンテしたら)。寝耳に水だったので何があるのかとドキドキしていた方も多いだろうが、フタを開けてみればApple TVが独立して一つのジャンルになっただけで拍子抜けされたことだろう。しかしこれは非常に大きな伏線、どうやらApple TVを独立したものにするのが当然と考えられるような周辺装置が出てくる前触れと考えるべきだろう。

iTVがApple TVと独立したもの(Apple TVの機能は持たない)であれば、周辺装置の一つと考えられるし噂されているようにApple TVだけでゲームなどが操作可能なレベルのiOSに切り替わるとすればApple TVのアクセサリーコーナーにゲームコントローラのような周辺装置(場合によってはキーボードも)も並ぶことに。

結論:Apple TV用のサードパーティアプリがiOS 8発表時に開放されるのは間違いなさそうである。

月曜日, 1月 27, 2014

Appleは決済を押さえに掛かっている

2011年のblogでは、Bluetooth LEが登場していなかったので取り敢えずNFCを使ってくるのではないかと書いていた決済を押さえにかかる準備をAppleが整え始めたようである。Passbookの重要性を分かっていない人は単なるクーポン券の配付法の一種だと思い込んでいたようだが、これとiBeacon(+指紋認証)の組み合わせでApple Storeで可能になっているEasypayを他の小売店にも導入可能に…

WSJ日本版のリンク

結論:使う通信方法は間違っていたが決済を押さえに掛かるという予測はあっていたようである。

金曜日, 1月 17, 2014

泰然自虐


Samsung+Intel+ドコモなので第三のOSの本命みたいにメディアで持ち上げられていたTizenが風前の灯に。一年前のblogで絶対に瓦解すると予想した通りの展開になって喜んでいる今日この頃(別にうれしくはない。当然の成り行き)。

当時はまだ関西に飛ばされたAndroid命の人がいたせいかは知らないが、Tizenを持ち出したのは別にiPhoneを有利に手に入れようなどと言うのではなく、MNPで逃げ出すユーザを繋ぎとめる(同時にメーカーを囲い込む)一手段としてHTML5に乗るのが手っ取り早いと考えたのは間違いないだろう。

国内メーカーが元気がない中、積極的にアプローチしてきたSamsungと組むという選択枝の中で生まれたシナリオだったのだろうが、Androidのツートップに据えた結果からSamsungが期待はずれだったことも今回の見合わせの大きな要因になったはずである。

国内市場はiPhoneばかりで新たなガラパゴス化などと書いているところもあるが、AndroidをOSに据えていながら余計なハードウェアを載せることばかりに走ってガラパゴス・スマホを作り続けた国内メーカーがガラパゴスだっただけでAppleが原因でガラパゴスになったわけではないのだ。

結論:ドコモはTizenを持ち出したことで自虐ギャグを飛ばしたのである。

水曜日, 1月 15, 2014

遂に70,000ページビュー

ネットで大きく拾われることもなくひっそりと続けているMac_relianceですが、ページビューが70,000を突破しました。ご愛読ありがとうございます。

火曜日, 1月 14, 2014

App Storeが累計100億ドル

モバイルアプリじゃ飯なんか食えないと言うのはある意味正しいのかも知れないが、上手にアプリ内課金を使って利益をあげられることをAppleが証明してくれた。無料でここまで出来るのかと言う秀逸なアプリも多く出荷レベルでは圧倒的なはずのAndroidを圧倒しているのはひとえにAppleが脇を締めたエコシステムを最初に用意してくれたからなのである。

もう一方の雄であるはずのAndroid陣営はウイルスなのかマルウェアなのか分からないようなモノばかりがあふれ返っていてどう考えても全うな商売が成り立つ環境は用意されていない。特定業務のアプリを受託で作る以外に生き延びる術は無いのかもしれない。

結論:何でも好き勝手にやりたい連中からは当初ボロクソに言われていたApp Storeだが、iTunes Store同様大成功になったのである。大事なことは開発シャンの自由ではなくお金を出すユーザの利便性なのだ。