金曜日, 10月 31, 2008

Softbankの本気度

 大々的な冬モデルの発表でケータイからNet端末へのシフトをはっきりと撃ち出したSoftbank。iPhoneにアドオンの形で使うワンセグ・バッテリを開発したり、絵文字をAppleに飲ませたり(iPhone 2.2のスニークで既にバレてはいたが、カナのテンキー入力も孫さんのプッシュだったんだろうな)、iPhoneにはWi-Fiを無償で提供したりと社運を懸けた力の入れようである。

 ワンセグがないからダメと言っていた人に対して連携でワンセグが視聴可能に出来たのもiPhoneがケータイではなくモバイルPCだからこそ。Wi-Fi、Bluetooth、3Gと標準搭載のワイヤレス環境で周辺装置を追加可能なiPhoneを既存のケータイと比較しても仕方ないと何度も書いてきたが、ワンセグもアクセサリ扱いで販売されるとは思ってもいなかった。

 これで、iPhoneがバカ売れするかどうかは定かではないが、BBモバイルの無料開放は結構大きなポイントじゃないだろうか。既存のユーザは絵文字派じゃないようだろうから、漢字の使えない連中への餌なのだろうな。

結論:今回の発表は結構良い所を突いてきたと思うが、ユーザを増やすには電波のカバー率を上げるのが先なような気がする。これで、またauはジリ貧だろうな。

木曜日, 10月 30, 2008

Web版Office

 MicrosoftのProfessional Developers Conference 2008で、Windows 7のテスト版の配布が行われた。驚くような意味のない画像表示がなくなり益々OSXに近付いたWindowsは、Vistaと比べればきっと良くなることだろう(出てみなければ分からないが)。合わせて発表されたOfficeのWebバージョンはGoogle appに対抗するためなのだろうが、実際にスタートしてもOfficeのパッケージを脅かす事はないだろうとの認識のようで、”オンライン版では、大容量の複雑なファイル(テキストと写真が満載でページ数が多いWordドキュメントなど)を操作すると、きびきびした反応が望めないことが1つの理由”だというのだが、ホームユースのPCにまでバンドルして広めた多くのユーザが家庭で”大容量の複雑なファイル”など作る事などないのではないだろうか。まあ、ビジネスが主戦場と捉えればOfficeは消えないと言いたいのだろうが、そう言うユーザにとって最初からWeb版は対象アプリではないのだ。

結論:もしもGoogleが、オンラインで大容量の複雑なファイルを操作してもきびきび動くGoogle appを出したらどうするんだろう?Appleだって、mobileMeでやるかも知れないよ。

月曜日, 10月 27, 2008

何処の誰がそんなものを...

 秋冬モデルで何か訳の分からないサービスを目玉にしようとしているAuが、音声端末経由のデータ接続を定額にすると言う大英断を行った。上限はたったの1万3,650円。何処の誰がこんなものに金を払うと言うのだろう。

結論:孫さん今がチャンス。iPhoneはPCと変わらないパケット量が発生する端末。この際だからiPhoneのモデム化アプリをAppleに是非提案しましょう。少しはユーザが増えるかもよ。

木曜日, 10月 23, 2008

iPhone 3Gは未完の商品

 私が毎日チェックしている松田純一氏のMacテクノロジー研究所の文章に中に、”「iPhone 3Gは未完の製品だからまだ手に入れるのは早いと思っている」という言い方をする人がいた。”という記述があった。

 そう言われた人は何を完成だと考えているのかは知らないが、そんなことを言ったら世の中にある全ての商品は未完である。そうでなければもう新しいものを作る必要はないからだ。百歩譲ってもOSやソフトウェアがアップデートされるPCは常に未完の商品だろう。使い込む内に成長しない携帯電話だとそれが完成形だと言うのでは、それこそお話にならない。

 件の方は、恐らくそんな趣旨で言っているのではないのだろうがiPhoneを理解していない事は間違いない(もしかしたらガラパゴスケータイ以外は携帯ではないのだろうか?池田信夫か?)。

結論:ワンセグやオサイフが入って完成だと考えているのならばいくら待ってもiPhoneは未完であるだろう。そんなもんを作るほどAppleはお目出度くはないのだ。

蜜月の終焉?

 新しいノートでIntelのチップセットを使わなかったのが直接の原因かどうかは知らないが、台湾で開催された”Intel Developer Forum"でARMのチップを使っているiPhoneを酷評したようだ。iPhoneなどのデバイス向けに開発していた”Moorestown"をAppleが使用せず、更にIntel製のPC用チップセットを使わなかったのだから、むかつくのは分かるがAppleを相手にしてそんなことで目くじらを立てていたら切りがないのだ。

 AppleがIntelのチップ採用を見送った理由は単純に自分たち(Jobsのこと)が、考えるタイムスケジュールとスペックにIntelが間に合わないと判断されたからに過ぎない。強力なグラフィック機能を持ったチップセットをもっと早く用意出来ていればAppleは採用した筈だ。それを一番知っているのはPowerPCからの乗換えに成功したIntel自身だろう。

 Apple自身ARMのチップに満足しているわけではない。現在手に入るチップの中で処理スピード、消費電力などトータルのバランスが一番高いものがARMなだけの話で、Appleが開発しているチップが完成するまでの間を使う可能性だって無い訳では無い。何故ならCocoaはチップに依存するような開発環境ではないからだ。

結論:最善のチップさえ用意すればAppleはそれを採用する。”Moorestown"が採用されなかったのは、Appleのタイムスケジュールに間に合わなかったからなのだ。

MacBookとMacBook Pro

 筐体のデザインは一新されたけど、大して性能が上がっていないからとAppleの新製品の意味を理解していない人がほとんどかも知れない。そう言う人の目から見ればCPUがべらぼうに速いとか、分かりやすい性能アップ(実際は大してアップしない)が重要なのかも知れないが、AppleがIntelのチップセットを見限った理由がそんな所にないことに気付いた人にとって今回のノートブック(13インチと15インチ)は、画期的な商品なのである。

 ムーアの法則ではないが、過去のPCの性能アップはCPUの速度アップと容量アップに掛かっているのが常識(当然コアの数量アップも同じ)だったが、画像処理などの数値計算(昔は、浮動小数点計算のコプロセッサーが別だったりした)を専門に行うGPUの処理能力がある意味でCPUを凌駕する部分が多くなってきたので、単純な力仕事はGPUに任せて処理速度を上げることが可能になってきた。勿論この考え方は今に始った事ではなく熱烈なファンのいたAmigaなどは、貧弱なCPUしか積まなくても画像、音声専用のDSPに処理を振り分ける事で信じられないくらいに処理を軽く行うというマシーンだった。

 AppleがチップセットをnVidiaに切り替えた最大の理由は、現在のIntelのチップセットで用意されるGPUではAppleのやりたい事が出来ないからである。だからこそ、やらせたい仕事が重いMacBook Proではグラフィックカードを別に載せていたのだ。新しいMacBook Proには二つのGPUを載せて、省エネモードとパフォーマンスモードでチップの使い分けを行っている。流石にOSの微調整では”Hybrid SLI"までは無理だったようだが、新しいマシーン(今後発表のマシーンは全てそうなると言う事)ではGPUを使ったハードウェア・デコーディングを使用する事によって今迄一番負荷の高かったムービーの変換などをいとも簡単に行えるように出来るのだ(少し手を入れただけの今回の専用OSでCPU使用率100%が当たり前だったh.264変換が新しいMacBookでは30%位に激減したそうだ)。

 次に来るSnow Leopardは、全てがCocoaで作られるが、今回のノート版のように付け足しではなくOSレベルで処理そのものをCPUとGPUに振り分ける事によって作業速度を劇的に向上させる事が出来る。それに対応した最初のモデルが今回のMacBookとMacBook Proなのである。どこぞの出来損ないのOSでは常識の新しいOSにすると劇的に速度が遅くなるという法則が、Appleに関しては該当しないことを示せるのはSnow Leopardが発売されてからなのだが、恐らくGPU性能の高い古いマシーンが劇的に速くなるに違いないだろう。

結論:Snow Leopardがでるまでにはマイナーチェンジがあるかも知れないが、今回のマシーンを購入して後悔する事はないだろう。デスクトップ購入を考えている人は後1ヶ月我慢すれば同じ喜びを得られるだろう。見かけは変わらなかったとしても次のiMacはきっと凄いのだ。

水曜日, 10月 22, 2008

Appleの第4四半期業績発表

 世の中の景況感とは無関係な(少なくともそう見える)Appleの四半期業績発表があった。iPhoneもトータルで1,000万台の大台(1,100万)にのり、現金資産も250億ドルと盤石な経営内容で、10年前に風前の灯だったのが嘘のような話である。前四半期はiPhoneがAppleの牽引車(携帯市場の第3位の売上を記録)だったが、今期は間違いなくMacである。Mac miniは製造が中止になるという噂が流れているが、新しいノートと来月のiMacで大幅な売り上げ増を目指す事だろう。

 アメリカの消費力は急激に棄損しているが、元々最下層を顧客としていないAppleは他のメーカーほど直接な影響を受けるとは思えず、利益の出ないような状況に陥る事は本年度に措いては有り得ないだろう。

 MacBookの発表会では、Netbookへの参入は様子を見てからと発言していたが、今回の発表ではiPhoneがNetbookのカテゴリーと捉えている事を示唆したようである。世間ではスマートフォンと捉えているiPhone(iPod touchも)は、既にNetbookの一種とカテゴライズするApple。一つの商品で既に二つの市場に楔を打ち込んだと言う事を今回はじめて明らかにしたわけだ。

 今回発表されたノートの中で全くと言って良いほど売れていないのはMacBook white(旧モデルの焼き直し)。コンシューマ用と言うよりは教育機関向けに残したeMacのようなもの。恐らく近い内にApple Storeからは外れる事だろう。

結論:iPhoneがNetbookであるように他の商品をNetPCにする事を企てているApple(今後出る30インチ以上のディスプレイは、P.A.製のCPUを積んだMacを内蔵する筈)。他社に追随して低価格商品を出すようなことをする筈がないのだ。

月曜日, 10月 20, 2008

MacBookは予想通りにgood

MacBook
 家内のPowerBookが風前の灯火状態なので兼ねてからのプランを実行に移し、新MacBookを遂に購入。Fire Wireのターゲットモードがないので思いの外移行に時間を要してしまった(USBのHDDを意地になって買わない私が悪かったのだが)。

 結局、移行アシスタントを一切使用せずに家族のアカウントを作成した上で設定とファイルを地道に移すと言う地味な作業で反日を潰す結果になってしまった。合わせてParallelsでWindowsを動かすために、Virtual PCのイメージを使ってWindowsのインストール。後は、開発ツールのインストールを残すのみである。

 てこずったのは、パッケージで出ているParallelsは、MacBookでは起動しない事(インストール終了後最新版にアップデートの必要あり)と、どういうわけかWindowsアップデートが上手くいかない事(これも手作業でやっつける)位で、概ね思った通りの使い勝手である。

結論:実感としてはMacBookは予想通りに13インチ版のMacBook Pro。間も無く(1ヶ月後?)リリースされるiMacは、かなり強力になっているのだろう。派手さはないが、MacBookは初めてMacBookの名に恥じない仕様になったのである。

木曜日, 10月 16, 2008

Macの成長を支える6つのポイント

 音楽プレイヤーの会社として認知されるAppleだが、PC部門も順調に売上を伸ばしている。今四半期の米国の台数シェアは17%を越え、売上シェアはApple一社で3分の1に迫る所まで来ている。日本国内では携帯と一緒でそこまで一人勝ちの状態ではないが、iMacが順調に売れているとアップルの人間も言っていた(モバイルの伸びている日本で、思ったほどノートは伸びていないらしい)。ノートブックの発表会でCook COOが成長を支える6つのポイントを列挙していた。

成長を支える6つのポイント
その1:優れたコンピュータ(確かに変なマシーンは出していない)
その2:優れたソフトウェア(OSXはダメだと言う話は聞かない)
その3:互換性(普通のPCよりもWindowsが快適に動く)
その4:Vista(間違いなくWindowsの評判を落とすのに貢献した)
その5:マーケティング(言うまでもない)
その6:リテールストア(銀座なんかいつも人で溢れているからな)

 スペシャルイベントで使われたグラフを見ると確かにVistaが出て売上を伸ばしたのはPCではなくMacの方だと言うのが一目瞭然だ。

結論:高くたって本当に良ければ売れるのだ。ダウグレードした分もOSの出荷数にカウントするほど売れてないなんて...XPのセカンドエディションでも用意したらどう?

新しいMacBook

 噂になっていた新しいMacBook。予想を超えるようなビッグな変更が行われた訳ではなかったが、MacBookは十分プロ仕様に耐える商品に進化したようである。もっと価格の安いモデルがあった方がインパクトはあったのだが、MacBook Proよりも今回はMacBookの進化の方がメインになってしまった。

 17インチの開発が遅れているため旧モデルの続行(マイナーバージョンアップはあったが)になっているが、本来の目玉はこいつにQuadが載る事だったのだろううなと思われる。発表会の回数が増えるのだから良いような気もするが、話題性を考えれば一緒にやりたかっただろう事は想像出来るのだ。

結論:自宅の家内のPowerBookも風前の灯。近々、MacBookを買わなくては。

何故、Windows 7なのか?

 開発コードでWindows 7を正式名称にしたと言うアナウンスのあったWindows 7。同時に7番目のWindowsだからと言われているのだが、VistaまでにリリースされたWindowsは全部で11もある。どう考えても帳尻が合わない。コードバージョンで見ていくとVistaは、6.0なので次は7で良いのかと良く見るとWindows 7のバージョンコードは6.1。つまりVistaのアレンジコードに過ぎない。また、Windows NTのバージョンコードは3.1だが、Windows 3.0と小さな違いだが使われているカーネルは全く別物で開発チームも別だった。つまり次が、7と呼ばれる合理的な理由は見受けられないのだ。そこで、独断と偏見でWindowsを評価してみた。










































































OSの名称 コードバージョン 実体 結果
Windows 1.0 1.0 まともに起動もしなかった ×
Windows 2.0 2.0 対応するアプリさえ無かった ×
Windows 3.0 3.0 始めてのメジャーリリース
Windows NT 3.1 ビジネス用にOS2に対抗
Windows 95 4.0 大々的に販売
Windows 98 4.0.1998 95との違いがほとんどない
Windows 98 SE 4.10.2222 これが本当の98
Windows Me 4.90.3000 XPの遅れを糊塗するための時間稼ぎ ×
Windows 2000 5.0 ビジネス用で確固たる地位を確立
Windows XP 5.1 ビジネスとして大成功
Windows Vista 6.0 既に無かった事になっている ×


結論:この結果を見るとビジネスとして確固とした実績を上げたものだけを数えると、XPまでに6個である。そして4つは大失敗(無かったOS扱い)。ひとつは、明らかにβ版だ。結局、今迄に6個成功しているから、次は7番目の成功にしたいと言う思い(念)と、単純にラッキーセブンで縁起を担ごうというだけの話のようである。開発思想と同様にネーミングにもポリシーは無いようだ。Windows 7は、派手な化粧を剥したVistaと言う事か?そうだとすれば、Vista lightと呼ぶべきだろう。

火曜日, 10月 14, 2008

Windows 7

 ネーミングに全く統一性の無いWindows。今回は遂に先祖返りしてただのバージョン番号に戻ってしまった。Vistaみたいに何の天望も見えないのに重い名前をしょってしまったためにボロボロになった不幸なOSをリリースしないためにも、これで良いような気はするが...

結論:折角ネーミングはシンプルになったのだから、設計思想もシンプルにしてみては如何だろう。Microsoftを見ていると分かっていて出来ないと言うわけではなさそうなので。

金曜日, 10月 10, 2008

値下げしなければ売れない?

 携帯電話の話らしいが、売れているのは安価な旧機種ばかりで、売ろうと思えば機能が増えた(要らない機能だが)現行モデルの値下げしかないようだ。おかげで優等生のシャープさえ大幅減益。どう考えても勝ち組はAppleじゃないの。これからの正しい携帯電話のビジネスモデルは、要らない機能を省いた安価でしっかりした商品を1年間はモデルチェンジせずに販売する事です。小手先のハードウェア追加なんかしていたのではクビを絞めるだけなのだ。

 旧機種を買うと言う事は消費者が馬鹿じゃない(売れ残るのが分かっていてそれをじっと待っているのだ)証拠。そんな賢い人達を相手に儲けようなんて土台無理な話なのだ。

結論:そんなもの作るしかないのなら事業から撤退しましょう。世の中には一切値下げしないで上手くやっている会社もあるんです。

遂に出る

 結局始めの噂通りMacBookの発表は10月14日でした。邦貨にして10万円を切るノートも期待出来る今回の発表。単なるモデルチェンジだけで終るとは思えないのは欲を出し過ぎだろうか。MacBookの筐体も変わる事だし、位置付けを変更してMacBook Proと統合し、13インチ、15インチ、17インチの3モデル構成。13インチはベーシックモデルで10万円を切るとなれば結構インパクトがあるんだけどな。まあ、現行の3ラインは仕方ないか。13インチのProと言える物が出ればMacBookとMacBook Proの価格がシームレスに繋がるだよな。

結論:かみさんのPowerBookがボロボロなので、いよいよ買い替えかな。一番安いのは98,000円にして下さい。

iPhoneは負けたのか? 〜追記〜

 昨日、iPhoneは負けたのかを書いたが、どうやら日本の携帯市場の落ち込みの方がAppleの売上よりも悪いようだ。8月の出荷台数が前年対比マイナス50%近くというのではお話にならない(はっきり言ってボロボロ)。iPhoneの年内100万台突破と言う予測(誰が立てたかは知らないが)を大幅に割り込み恐らく60万台位だろうというのは現在の携帯市場においては間違いなくヒット商品の部類に入る筈だ。8月の総出荷台数は208万台ということはiPhoneのシェアって結構高いのでは?ほとんどワンモデルですから、メーカーの出荷数量で見るのはどうなんだろうと思うのは私だけ?

結論:100万台に届きそうもないので日本のメーカーはホッとしているんじゃないの。そんな事で安心している場合じゃ無いけどね。

木曜日, 10月 09, 2008

iPhoneは負けたのか?

 異常な騒ぎを巻き起こしたiPhone。アーリーアダプターの購入が済んだ後の売れ行きは落ち着いている。それを取り上げて失敗したとか負けたとかいう報道が多いようだが、表面的な現象(それも日本だけ)を捉えて判断するのは浅はかだろう。そもそも日本に措いてスマートフォンと言うジャンルは無かった(あったと言われるかも知れないが、実数からして趣味の世界だ)。スマートフォンというジャンルに限定すればiPhoneは異常な部類に入るが、どういうわけか売れていない証拠として通常のケータイを比較対象に持ち出してケチをつける。

 全世界で見た場合、販売台数が間も無く1,000万台に達する単一モデルを失敗と見るのは如何なものだろう。ワンモデルを1年間モデルチェンジもせずに販売しているAppleと3ヶ月スパンでニューモデルを投入する日本のメーカーを比較するのもおかしな話だ。ケータイ電話のようにiPhoneは季節商品ではないのだ。

 更に既存のケータイとは違いiPhoneはソフトウェアの更新によって進化を続ける商品だ(間も無く登場するiPhone2.2では、GoogleMapのストリートビューや絵文字もサポートされそうだ)。iPodは最初から売れた商品だと思い違いをしている(単に知らないだけの話だが)人が多いが、初日の手に入れた私から見れば日本での売れ行きは惨憺たるものだった。日本で化けたのはWindowsに対応して以降の話である。口の悪い連中は、あんなもの売れるわけがないと言われたものだ。

結論:日本の現状の売上は爆発的とは言えないが失敗でもない。Softbankと言うキャリアの問題がありながら売れているのは大健闘と言えるだろう。iPodなんて最初の2年間は全くと言って良いほど売れてなかったのだから。