火曜日, 4月 26, 2016

今回のWWDCの1番の目玉はApple Watch!

新製品が出そうもないのでApple Watchは期待はずれと思い違いをしている人が世の中には沢山いる。そういう人たちは次のApple Watchにはカメラが付けばもっと売れるのになどと韓国や日本のメーカーのどんな馬鹿でも最初に考えそうな事しか言わないのでスルーすれば良い。

そんな人に気づいて欲しいのは世の中はあったら便利というものでは成り立っていないという事実。世の中にある便利グッズと言われる類のものを私はまず買わないがその第一の理由はあったら便利なものは、なくても困らないものだからだ。便利グッズやアイデア製品が好きな人のパターンは、買ってすぐに使わなくなり引き出しの…

話がそれたので元に戻そう。現在のApple Watchの主な役目はiPhoneの出先となってメールやメッセージの通知を行うことだが、そのために開発されたものではないと考えている人はあまり多くはない。だから、スマホの代わりに単独で電話もメールもと考えてカメラも搭載したりとカタログ上の機能は凄いが誰もが結局使うのをやめてしまうほど使いづらい代物になってしまうのに、他のメーカーなら単独で電話ができるものもあるのにとAppleにとって理不尽な評価を下したりするのだ。Appleもあえてそのように見える形で製品とOSをリリースしてきたので勘違いするのも仕方がないかも知れないが、そこから一歩も先を予測できないならテクノロジーライターなどやめてしまえと言いたい。

Appleがそんな補助器具としてApple Watchをリリースしてきたのは他のメーカーをミスリードしようと意図してそうしてきたのではなく全ての準備に時間が掛かるからだろうと思うが、メインではないおまけの機能を比較してAppleよりも他の端末のほうが機能が多いじゃないかと一般ユーザーを巻き込んだ上で間違った方向に未来があると誤解させたのは間違いない。という訳であくまで私の妄想の世界ではあるがApple Watchの本当の目的はどこにあるのかを書いてみたい。

常に体の状態をトレース可能なことがウエアラブルデバイスの最大の利点。常に生体情報を取るには今までは別なデバイスを身につける必要があった。Apple Watch単独でもハートレートと活動量を計測可能だが、当然今後は血中酸素飽和度や血糖値の自動計測を可能にするだろう。そんなものすでに世の中にいくらでもあるじゃないかとムキになる人がいるが、それらの機器は単独でデータをサーバに送るような仕組みにはなっていない。Appleはすぐに囲い込みをすると言われるが各計測器のメーカーが自社製品のためだけに用意しているWebサービスと比べたらHealthKitやCareKitでのデータ連携は運動会とオリンピックくらいの違いがあることを知ってほしいものである。

そこまで書くとパルスオキシメーターや血糖値計測センサーが搭載されている新しいApple Watchが出てくると勘違いする人がいるかもしれないが、Appleは他の多くのメーカーのように本体に標準装備するような馬鹿な過ちは犯さないと考えている。Apple Watchは機能では勝負にならないので交換可能なベルトの種類を増やしてファッションとして売ろうとしているのではとの記事も散見されるがオプションで色々なベルトが簡単に付けられるというのが重要なキーワード。Hermesがあるように他の電子メーカー製のバンドがあっても…

今年のWWDCではファッション業界だけではなくApple Watchの隠しポートに接続することで生体情報を取れるサードパーティー製のセンサーが搭載されたベルトが発表されると踏んでいる。

標準搭載させればその方が儲かるのにと考える人が世の中の主流だが、そういう人はあったら便利な機能と必須の機能の大きな差をわかっていないという話に戻ることになる。心臓や肺に問題を持っている人やプロアスリートにとってパルスオキシメーターは生き死にに関わる重要な情報を与えてくれる必須なセンサーと言えるが一般ユーザーにとってはあったら便利かもの機能。どうしても必要でないものが付いたせいで製品が高くなったと分かれば…これは血糖値も同じだが糖尿病の患者でない限り(かなり多いが)常時測る必要はない訳だ。

結論:新しい製品が発表されないということはそんなことをする必要がないくらいに世の中が大きく変わる何かが準備されていると考えるのが正しいのでは。最近リーク情報が多くなっているiPhoneはもうリークされても構わないくらいハードウェアでの大きな進化は今の所ないということなのである。オプションではなくパルスオキシメーターを標準搭載したApple Watchを発表するようだったらAppleの将来は暗いかもしれないのだ。

月曜日, 4月 25, 2016

イノベーションのジレンマ

世の中にはイノベーションというものを新製品に搭載される電子部品が新しくなることと勘違いしている人が結構いる。技術動向に疎い人がそうなのは仕方ないとして業界にありながら根本のところを理解していないために素人以上に馬鹿な発言をする輩がいることに正直驚いている。そういう連中が真っ先に口にするのはsteveのいなくなったAppleはイノベーション企業ではなくなったという常套句。

まるでsteveがいた頃は毎年のように世の中をひっくり返すようなイノベーションを起こしていたような言いぐさだがiMacの発表が1998年5月、iPodが2001年10月、iPhoneが2007年1月でiPadは2010年1月(プロトタイプの開発開始はiPhoneよりも早い2002年)と早くても3年、平均すれば4年以上掛かっている。iPhoneからiPadまでが短い印象だが前述しているようにiPad開発で得られた技術を携帯に詰め込んだのがiPhone。世の中にはタブレットに対する悪印象(使い物にならない製品がいくつも出た)があったからiモードなどで既に確実なニーズの存在するiPhoneを先行させた訳だ。そして製品が出ただけでは本当のイノベーションにはならないことが重要なポイントなのだ。

iPhoneに限らずAppleの製品はハードウェアに依存した機能を最小限にし、ソフトウェアのアップデートでハードウェアを進化させる方法でユーザーを増やし結果的にハードウェアで利益を得るビジネスモデルを続けている。Appleがイノベーションを起こしたとすればそれはそれまでのハードウェアのビジネスモデルを根本から覆したところにあるのだ。

結論:ユーザーの生活をより良くするには何が必要か、より良いユーザー体験を提供するには何が必要か、それを実現できるハードウェアは何か。Appleのモノづくりは物を作る以前の人間観猿に重きを置いているから本当のイノベーションを起こせるのである。