金曜日, 11月 25, 2016

ARMに対するアプローチの違い

Microsoftは、Windows RTでARMプロセッサーに対応をとなっていたが、ARM専用のアプリでなければ動かない中途半端なものだったために結果的に失敗となってしまった。もう諦めたのかなと思っていたら全く元気のないWindows mobile 10用にARMプロセッサー上で稼働するx86エミュレーターを開発しているらしい。次の大型アップデートとなるRedstone 3に搭載されると噂だが何が何でもモバイルでWIndowsを動かしたいと言うのがMicrosoftの戦略のようだ。

対するAppleは何もアナウンスはないが既にシングルコアレベルでは処理能力がMac Proに載っているXeonを超えたと言われているA10の次のA11であれば十分にmacOSを動かす能力がある。Intelのチップとは全く違うARMではあるがAppleはPowerPCからIntelにあっさりと移行したようにARMで動くmacOSは何年も前から開発を続けているのは間違い無いだろう。もちろんAppleはMicrosoftとは違いiOSデバイスに載るmacOSを作ろうとしているのではなくMacにARMプロセッサーを載せようとしているはずだ。

Xcodeを使えばIntel版と同時にARM版のバイナリを作り出すことは可能な上、ハードウェアも自社設計なので使われている部品との整合性を取るのも簡単である。問題となるのは過去のバイナリをそのままARM版のMacで動かすことができないことだがその部分はIntelチップでPowerPCのバイナリを動かすために用意したRosettaのようなプログラムコードを適宜変換する仕組みを用意するだろう。そのようなものを使って現状のMacと変わらない速度を出すには高性能なARM系のチップが必要なため技術的には可能だが製品にしてこなかったと窺われる。そして、ARMプロセッサーの最初のターゲットになるのはMacBook。MacBookにCoreMを載せているのはIntel版のアプリはA9やA10ではCoreMよりも処理速度が遅いからと考えるのが早い。次期チップであるA11がプログラムコードの逐次変換を行いながらでもCoreMと同等になった時ARM版のMacBookの登場となるのである。

結論:AppleもMicrosoftもARMプロセッサーでPC用のOSとアプリを動かそうとしているのは一緒なのだがMicrosoftはARMの載っているモバイルデバイス(スマホやタブレット)で動くWindowsを目指し、AppleはMacにARMプロセッサーを載せることを目指している。両者には大きな違いがあるのである。

水曜日, 11月 16, 2016

AIには色々な方向性がある

元々エンタープライズを対象にするビジネスがメインだったMicrosoftやIBM、SNSのFacebook、検索からスタートしたGoogle、購入履歴からCRM分析を飯の種にしてきたAmazonが「Partnership on AI」連合を設立した。その中にAI重視を打ち出しているAppleが参加しないのは腑に落ちないとの意見もある。

Apple自身もビックデータを軽視していない証拠にResearchKitなどのフレームワークを用意し医学会でのデータ共有に貢献している。私のようなApple信者ではない人はAppleはクローズな世界に未だに閉じこもっているだけだと批判するが共有すべきデータとそうではないものを厳格に分けるべきだと言うポリシーの上に立つAppleの方向性を理解しろという方が土台無理なのだろう。

Appleもビッグデータに興味がないわけではないが、その部分に関しては大昔から見て処理速度以外にそんなに大きな進化はない。そんなことはないとの批判もあるだろうが理論としては何十年も前に考えだされていたものがようやく実現しつつあると考える方が認識として正しいだろう(大した結果は出せなかったがリコメンドシステムのエージェントを作っていた)。森羅万象のデータを保存できるDBとその膨大なデータを解析可能な処理速度を手に入れ最適解を出せるようになってきたのが現在である。ルールがはっきりしているものAIなら何十年前に実用になっている。

そんなAIの世界にあって未だに答えが見つかっていない分野が、チューリングテストをクリアするような相手が人なのか機会なのかが判別できないようなインターフェイスを持ったAI。その部分をうまく誤魔化したものには人工無脳があるが、Appleは知性を持ったインターフェイスを作り上げるためにAIの技術を駆使しようとしてSiriを手にいれた。現状、与えてくれるサジェスチョンは他社のエージェントの方が的確な事が多いようだが、対応がより人間的なのはSiriではないだろうか。そこがSiriの魅力なのは間違いないだろう。現状のSiriの問題点はユーザーの質問のログを残さない仕様(音声による個人識別を行なっていないので残さないのだと思う)のためユーザーの好みなどをベースにして予測をする事ができない事だがいずれ個人を特定した上で最適な対応をするように成長してゆく事だろう。

結論:他社のAIはデーター解析に重きを置き、Appleはインターフェイスに置く。AIと一括りに捉えると「Partnership on AI」になぜAppleが参加しないのだという話になるのだが、やろうとしている事が違うと分かっていれば何も疑問に思うことはないのである。

火曜日, 11月 01, 2016

MacBook Proを買ってはいけない 〜10の理由〜

大方の予想通りに発表されたMacBook Pro。これだけ長いこと待たされたのだからできれば処理能力的には大きな違いが消費電力が圧倒的に小さいKaby Lakeで出して欲しかったとお嘆きの方も少なからずいるのではないだろうか。何かを発表するたびにAppleはイノベーションな企業じゃなくなった、Steveがいればこんなことにはならなかったと馬鹿の一つ覚えは相変わらずだが、スマートフォン以前にすでに成熟商品になってしまっているPCであっというような進化を毎年のように求める方がおかしいのである。そんな連中の考えている進化なんて次の年にはもう誰も話題にもしないようなどうでも良いものばかりなのだから。

というわけで今回は4年振りに色々な点が変更されたMacBook Proを買ってはいけない(と言っている連中の)理由に関して書いてみたい。

買ってはいけない10の理由
その1:起動音がない
スペシャルイベントのプレゼンでは誰もそおなことは言っていなかったがMacでは定番だった電源が入ったことを知らせる起動音がついになくなってしまった。システムが不安定な時代は連中聞かされた起動音もなくなるとなると寂しいと宣う人がいるが、正直Macのシステムを終了したり再起動を掛けたりすることなどOSのアップデートの時しかないのが今のMac。Windowsユーザーはどんな使い方をしているのかは知らないが起動音をどうしても聞きたい人は買ってはいけないのである。
その2:SDスロットがない
一眼レフのデジカメも持っているが大抵はiPhoneで済んでしまうので持ち歩くことなどない。当然SDメモリ経由でデータをやり取りすることなどなくなってしまった。それなのに滅多に使わないものを標準で装備するなど意味はないと言う論理的な判断ができない人は未だに絶滅していない。そんな絶滅危惧種がこれから増えることはないとは思うがそんな人は買ってはいけないのである。
その3:USB Type-Cしかない
未だにシリアルポートが付いているものを探すような人にとって最新のインターフェイスはUSB Type-A。同じIntelの規格とは言えThunderboltなど知る由もないのだからUSB Type-Aが一つもないと言うことはあんたらに使って欲しくないと言われたも同然。そこまでコケにされたら買う気など失せてしまうのである。
その4:イヤフォンジャックは音声入力ができない
iPhoneから消えたイヤフォンジャック(3.5mmミニフォンジャック)がなくなるのではないかと大騒ぎをしていた連中が胸をなでおろしたのはイヤフォンジャックポートがあったから。そんな人たちの喜びも束の間、既存の3.5mmイヤフォンジャックはオーディオ入力ポート(光オーディオ入力可)兼用の仕様だったのに今回は単純にオーディオ出力専用ポートになってしまったらしい。3.5mmミニフォンジャックをオーディオ入力ポートとして使いたい人は買ってはいけないのである。
その5:Kaby Lakeじゃない
何年も待たされたのだからSkyLakeを飛び越してKaby Lakeを積んでくるだろうと私も期待していたくらいだから、そう考えていた人も何人かはいるだろう(多くの人はそんなことは期待していない)。それなのに入っているのは1年落ちのSkyLake。第7世代と言われるKaby Lakeは実はSkyLakeの省電力化を優先した改良型にすぎないと言うことは分かっているが次世代の言葉の響き(実利ではない)が大事なドヤ顔がしたいだけの輩は買ってはいけないのである。
その6:escキーがない
VIMなど使うことのない私にとってメニューバーから「強制終了…」を選ぶ面倒を省くために使うショートカットでしか使わないescキーだが、VIMがないと生きていけない人にとってはこれだけはなくして欲しくない重要なキー。それがあっさり取り払われてしまった。VIMと心中が理想の人は買ってはいけないのである。
その7:そのトラックパッドが大きい
大きすぎて手のひらでおかしな動きをするのではないかと心配しているWindowsユーザー(MacユーザーはMacのトラックパッドがWindowsのようにしょうもないものでないことは知っている)はパームレストの半分も占めようかと言うトラックパッドに怖気付く。Windows PCにとってトラックパッドが無用の長物だからなのだが刷り込まれた記憶をあっさりと拭いされるほどWindowsユーザーは柔軟ではない(柔軟ならMacに乗り換えている)。そんな人は買ってはいけないのだ。
その8:タッチパネルじゃない
iOSではタッチパネルはなくてはならないインターフェイスであることは一般常識だが、水平面で使うわけでもないしOSでフルサポートされているわけでもないのにタッチパネルをスクリーンに実装してしまうのがWindowsメーカーとユーザーの常識。さすがに長時間そんな使い方をしていたのでは腕に支障をきたすと気付いているMicrosoftは水平に近いくらいに倒して使えるようにしたようだが、恐らくタッチパネルになっているのに多くのユーザーはマウスを使うのだろうなと。PCを使うということは鍛錬を意味すると考える人はMacBook Proを買ってはいけないのである。
その9:ファンクションキーがなくなった
何かを載せる時に何かを取り去るのがAppleのやり方。ソンポートを使う新製品など出るわけがないのにと思うものを後生大事にしているWindowsユーザーからしてみればファンクションキーを取り去るなど言語道断。ファンクションキーはアプリの重要な役目を割り当てるための重要なキーなのかもしれないが(実際にそんな目的でWindowsを使ったことがないので本当はどうかなんて知らない)、物理キーなのでアプリごとに機能をわかりやすく表示させることなど不可能。そんなもの取っ払って視覚的に分かるものにする方が助かるでしょと言うのがAppleの考え。対応アプリはこれからなので本当に使いやすいかどうかはTouch Barに対応するものが揃ってからの話。マウスとファンクションキーがないと途方にくれるような人は買ってはいけないのだ。
その10:全然革新的でない
コンピューター周りで革新なんてマイコンから本当の意味でパーソナルコンピューターに変わったAppleⅡの登場や一般ユーザーがコマンドを使わずにコンピューターを使えるようになったMacintoshの登場くらいしか無かったのじゃないかと考えている人間からすれば世間で言うハードウェアの革新の多くは技術の発展に伴う進化でしかない。非接触で充電できないとか(挙げ句の果てに爆発するものもある)、タッチパネルで操作できないとか(マウスが必需のPCを使ってる奴に言われたくない)、Blu-rayが見られないとか(さすがにそんな奴はもういないか?)、いずれ今よりも良い方法が登場して置き換えられるハードウェアを載せることを革新だと信じている人は買ってはいけないのである。

結論:誰よりも早くスターバックス(今ではどこにでもあるカフェに過ぎないが)でドヤ顔でTouch Bar搭載のMacBook Proを見せびらすのが目的の輩やIT業界でレビューやテクニカルレポート、アプリの開発を生業にしている人以外はどうしても買い替えなければならない事情がないなら慌てて買う必要はない。Appleの製品は半年やそこいらで陳腐化したりしないし(4年もデザインに大きな変更はなかった)、次のWWDCの頃にはKaby Lakeを載せたマイナーアップデートがあるかも知れないから待ってもいいのである。そうは言っても相変わらずのクールなデザイン。思わずポチってしまっても神様は許してくれるのである。

月曜日, 10月 24, 2016

ライセンスビジネスの終焉

OSやアプリケーションのライセンスフィーがビジネスの根幹であったMicrosoftの稼ぎ頭はクラウドサービスに変わった。未だに圧倒的なシェアを持っているが既にスマートメディアにその位置を明け渡してしまったPCを相手のビジネスではシュリンクしていくのは明らかなので主軸をずらしたのは当然だろう。その上でAppleと同じようにハードウェアをビジネスの軸に据えようとしている。PCを作っていたメーカーはハードで利益など出せない状況になり総崩れとなった今、なぜハードウェアなのかとの疑問もあるだろうが互換性を完全に担保しようと考えたら全てを自分たちのコントロール下に置くのが最善であることにようやく気付いたのだろう。これは、Microsoftに限ったことではない。Appleに対抗するにはライセンスフィーなしで広めるのが一番とオープン路線を喧伝してきたGoogleも遂に自らが設計したPixelを出してきた。

Googleは以前からNexusと言う中途半端な製品(設計は製造メーカーに任せていたのでは?)を出してはいたがNexusを基準にしてハードを出して貰おうとの目論見は上手くいかなかったので完全に方向転換したと考えるべきだろう。スマートフォン市場も既にPCのように成長産業ではなくなったことは製造メーカーの衰退を見れば明らか。挙げ句の果てに自分たちの蒔いた自由とオープンという悪しき種のせいでコントロール不能の分断化を招いたのだからお笑い種。そして広告収入が収入源のGoogleにとってブラウザー検索を必要としないデバイスの蔓延は自らの首を絞めることになるがそれを阻止するにはGoogleのサービスとひも付きになったハードウェアを用意するしか方法がなかった。

在庫リスクのないソフトウェア(パッケージ販売だけなら在庫リスクある)は数が出れば出るほど利益になるという20世紀ビジネスの優等生だったがAppleのように無料で確実なサポートをするところが出てくるとユーザーはソフトウェアに出費することに疑問を持ち始める。Windowsはバージョンアップするたびにボリュームが大きくなり重くなるためハードウェアを買い換えさせるスタイルだったがライフサイクルを短くすればするほど廉価モデルしか売れなくなるのでメーカーはやっていけない。その結果日本のように主要メーカーは事業撤退となってしまった。MicrosoftもGoogleも正式に表明をしたわけではないが、散々バカにしていたAppleのハードウェア中心のビジネスモデルが正しかったことを証明してくれたのである。

結論:20世紀はOSやアプリケーションで利益を得るビジネスモデルは優等生だったが、21世紀になってAppleによってガタガタにされてしまった。MicrosoftもGoogleもハードウェアの売り上げで支えられるとは考えているわけではないだろうが完全に自社のコントロール下にあるデバイスがないと自社のサービスを強制的に利用させることは不可能と考えているのは間違いないだろう。

火曜日, 10月 11, 2016

Samsungの焦り

発売歌詞まで悲観的な見方の方が多かったiPhone 7は順当に売れている。それどころか今回は単価の高いPlusが大きく売り上げを伸ばしている。そんな中のGalaxy Note7の発火騒ぎ。当初の発火がSamsung製のバッテリーユニットを使ったものだったため
中国製のユニットを使ったものに無償交換となったたが結果的に安全とされたものまで発火や異常発熱の問題が起こりついに販売どころか交換まで中止の事態となってしまった。

どのユニットを使っていても同じ症状が出てくるとすればこれは根本的に設計に問題があると考えるのが当然だが、未だ本当の原因を突き止められていないため使用中止をSamsung自らが出さざるを得なくなってしまった。10月に発売開始が予想されていたiPhone 7/7 Plusに先んじる実用があったのだろうが結果的に自らの首を絞める結果になってしまったのである。

その上、時期は未定だがGoogleはNexusに変わるハイエンド端末としてPixelを発売開始すると発表。廉価モデルとハイエンドで苦戦が言われているSamsungにとっては二重三重の逆風となるのは明らか。発火などさせている状況では何のに。

結論:日本では存在しないSamsung神話(使ったこともないのにSamsungを評価する人はいたが)。Googleとタッグを組んで他社に先んじて製品を出していたのは今は昔。Apple以上に落ち込む(Appleは未だにドル箱)携帯事業に焦りがあったのは間違い無いだろう。

金曜日, 10月 07, 2016

パーソナル・アシスタント

Appleの「Siri」、Microsoftの「Cortana」、Googleの「Google assistant」、Amazonの「Alexa」と世はパーソナル・アシスタントにあらずんばAIにあらずの空気。Androidスマホの優であるSamsungも「Google assistant」を使わせてもらうだけではまずいと考えたかのAppleを去ったSiri要開発メンバーが起業した「Viv」の開発元を買収すると発表した。

国内に目を向ければドコモの「しゃべってコンシェル」などが昔からあったがSiriのように雑談を楽しめるようなものではなかったのも事実。どんなに贔屓目に見てもエキスパートシステムの範囲を超えないものだった。そんな国内のパーソナル・アシステントに再び光が当たったのにはPepperの功績は大きいだろう。現状はまだシナリオベースの会話が主体なので大した会話が成り立つわけではないがRoBoHonのように音声認識の部分をローカルは「AmiVoice」サーバー上ではNuanceと使い分けバックエンドのAIに関してはIBMのWatsonに任せるなどと言うものも出てきた。

日本の場合はサイズは別にして人型ロボットの頭脳が主たる役目となりハードウェアと一体のスタイルだが、Siriなどのアメリカ勢はハードではなく個人のアカウントに結びついたネット上のアシスタントと色分けされるだろう。その中でも一番その色合いが強いのは多くのハードウェアを持っているAppleだ。今月中に発売開始される煩わしいペアリングを必要としないAirPodsと組み合わせることでどこにでも現れる妖精のようなアシスタントとなるだろう。

結論:どんなに処理能力と分析能力が高くてもビッグデータを解析するだけのAIは大昔からあるAIの延長に過ぎない。ユーザーのパーソナルスペースを奪ったもの奪ったものがこれからのAIの覇者になるのである。

木曜日, 10月 06, 2016

steveの死から5年

現地時間10月5日のため日本人である私たちにとってはsteveの死を知ったのは10月6日。通勤途中の電車の中で流れてきたTwitterが最初の情報だった。正式にニュースサイトに取り上げたのは日経だったがこの情報だけは疑うことなく受け入れた。哀悼のコメントが数多く上がるのと同時にsteveがいなくなったAppleはもう未来がないという悲観記事も多く書かれたがTImの舵取りの元Appleはそれ以降も成長を続けている。

Appleウォッチャーではない人からすればsteveがいなくなってAppleからイノベーションがなくなったと言う論調は響きやすかったのだろうが、steveが元気な頃から妄想の世界としか思えないような新製品を勝手に予想していただけなのに実際の製品発表を受けてAppleのイノベーションはもう終わったと書いていたことは大昔からのAppleウォッチャーであるマカーにとっては当たり前の光景。steveのビジョンを受け継いだ経営陣がいる限りは心配はないのである。

細部にまでsteveの目が通っていた最後の製品であるiPhone 4Sで初めて登場したSiriは遂にMacにも搭載され5年前にその第一歩を踏み出した音声認識型のエージェントはようやくユーザーインターフェイスの本命になろうとしている。Googleなどがビッグデータの世界にどっぷりと浸かる中、微妙に距離を置くAppleの姿勢をAIの負け組のように捉えている人も多いようだがそれは世の中の常識に毒されて本質を見誤っているのではないかと。

Appleはオープン戦略をとっていないのでいずれ負けると言うのも未だに言われているがそれはハードウェアとOSに関してであってそれ以外に関しては決してそんなことはに。その証拠にHealthKitやCarKit、ResearchKitなど業界横断的なプラットフォームになる取り組みとなっているし、Appleが排他的でないからこそIBMを始めとする多くのビッグネームがAppleと提携を結んでいるのである。実際にその辺りを見ていれば現状ではそう言った提携話の出てこないGoogleの方が閉じた世界に生きているのではないだろうか。

結論:Appleは右肩上がりの成長が当たり前でなくなった時代に巧みに舵取りを続けている。steveのビジョンが今も生き続けている証拠なのである。

月曜日, 9月 26, 2016

iPhone 7/7 Plusを買ってはいけない

通常なら10の理由としたいところだが、10としてしまうとどうしても無理矢理感の方が強くなってしまう(実際にかなり無理がある)。様々な理由で 今回の初期出荷は全然売れなかったiPhone 6s(そう信じたい人が世の中には結構いる。実際はそこそこ売れてる)よりも売れそうもないから最初の週末の販売実績を公表しないだとか、飢餓感をあるた めにわざと数を絞ったのだなどと悪意を持った意見の方が多いようだが、Appleのストアに行ってみれば分かるようにiPhone 7を欲しい人は少数派ではない。

iPhoneを買わないのは、おサイフ機能がないからモバイルSuicaが使えないから、防水じゃないか らと。iPhoneが登場した時にはiモードが使えないから売れるわけがないなどとまで過去には言われていのに、実際に搭載されると売れないから必死だと 言う始末。と言いながら今回は私なりに買ってはいけない理由を書いてみたい。

買ってはいけない理由
Apple Payが中途半端:世 界的に見ても契約者の多いVisa。特に国内ではマスターよりも多いのにFeliCa対応の方が重要だったのか国内ではNFC Type-A/BではなくNFC Type-Fがデフォルト。Visaカードしか持っていない人はいつになったらApple PayでVisaが使えるようになるかわからないので買ってはいけないのだ
Lightning:イヤフォンジャックなくなったおか げで耐水性が増しiPhoneで初めてIP67を正式に謳ったが、皆がそうしているとは思えない音楽を聴きながら充電ができないと騒ぐおかしな連中がいる のも事実。Lightningアダプタが付属しているので少なくとも今まで使っていたイヤフォンは使えるのだが、そんな文句を言う人は買ってはいけないの だ
AirPodsが付属しない:信ぴょう性の低い噂の中にはAirPodsが付属するなんて言うおとぎ話もあったが他のメーカー だったら優に3万円近くする左右独立タイプのワイヤレスイヤフォンが付属するなどあり得ない話。AirPodsは既存のiPhoneがiOS 10に対応していれば使えるのでiPhone 7ではなくAirPodsを買うべきである
FeliCaに対応:FeliCaに対応 と言うと良く仕様の確認もせずに買ってしまう人が出るはずだ。その上で自分の持っているPASMOやICOCAは使えないのはおかしいと騒ぐ人が出るのは 間違いない。今回のFeliCa対応はJR東日本やドコモ(iD)がガッツリと組んで実現したもの。いずれPASMOや他のプリペイドにも対応するはずだ がPASMOを持っていない人には宝の持ち腐れになるので買ってはいけないのだ
ホームボタンの廃止:見た目は今までの物理ボタンの ように見えるがiPhone 7のホームボタンはタッチセンサーに。物理的に稼働する部分がなくなったのでホームボタンが下手る可能性は相当低くなったと思うがプッシュのつもりで Siriを立ち上げてしまう人が続出。Siriを使わせるために陰謀だと思うような人は買ってはいけないのだ
手に入らない:発売開 始時に出荷された数は需要に見合うものではなかった。ウェブでの注文が殺到して中々繋がらない上に繋がって目にした出荷予定は11月(実際にはどんどん入 荷しているのでそんなには待たされないと思う)。今回は新色に加え元々製造数の少なかったiPhone 7 Plusの方が人気だったのだから初日に手に入れようと考える方がおかしい。十分に行き渡り欲しいモデルが出揃うまで慌てて買う必要はないのだ
傷になる:ど んなものでも使っていれば傷が付くのは当然のことだがよりによって他の人に自慢したいと言う助平心から新色のジェットブラックに人気が集中。どう考えても あのボディの製造には手間暇が掛かるのに同じ価格にしたから(さすがに32GBモデルはない)かは知らないが一番待たされることは間違いない。そして間違 いなく傷が目立つと文句を言う輩が山のように出てくるはず。傷が気になるならわざわざ傷が目立ちやすいものを買っていけないのだ
今までのケースが使えない:縦 横厚みとサイズはiPhone 6sと寸分違わないのだがカメラやボタンの位置に微妙な変更があるためiPhone 6や6sのケースは使うことができない。数千円のケースを使っているならまた買えば良いのだが中には10万以上のケース(本体よりも高価)もあるがそう言 うものは間違いなく使えなくなる
水濡れ破損の保証はない:IP67対応になりちょっとの水濡れで壊れるようなことはまずないが展示会で水着の女性にバスタブで使わせるSONYのXperiaと同じように水が原因で故障した時には保証はない

結論:とやかく文句を言うような奴は新しいものなど買ってはいけないのである。

金曜日, 9月 23, 2016

iPhone 7やApple Watch Series 2のFeliCa対応

iPhone 7に追加された機能の目玉と言えばFeliCaが搭載されSuicaをベースとしてApple Payが国内で10月から開始されることと防水(正確には生活耐水だが)だろう。Apple Payに関してはどこのカードが使えてなどの情報があちこちに書かれているのでその分野に詳しくない私がどうこう書くことではないので今回は全く別な視点で。

今回発売開始されたiPhone 7のFeliCa対応は国内向けのモデルだけで海外のモデルではFeliCaは使えない。国内モデルに関しては海外ではNFC Type A/Bを使えるようにFeliCaとの切り替えが可能とアナウンスされている。これだけを見ると国内向けだけFeliCa対応のNFCチップを使っていると勘違いしそうだ。実際に当初日本だけ違うチプを使っているとの記事も散見された。

iFixitなどが早速分解してくれたことで分かった事実は国内モデルも海外モデルもNFCには共通のチップを使っていてハード的には海外版でもFeliCaには対応可能という事実。それではなぜAppleやJR東日本は将来的には対応可能になるのではと取れるような曖昧な受け答えに思えるようなコメントをしているのかと疑問に感じていた。

そんな時に出てきたのが総務省指定の刻印がダサいの騒動(実際にはそれで買うのをためらうほど目立つものではない)。実は今まで世に出ていたFeliCaカードやFeliCa対応ケータイにはこの刻印は必要なかった。3メートルの距離で1メートルごとに500マイクロボルトを超える出力の電波を発する機器は型式指定を取得が必要だがそれだけの出力が必要なのはSuicaの上に乗せるだけで内容を吸い取れるiPhone 7が初めてだったのだ。

実際には、そんなに見苦しいものではないので気にしなければ良いのにが一般の反応だが総務省を名指しであったため技適と同じように画面表示を認める方向に動く可能性が高くなってきた。ここまで読み進めれば理解できたと思うが海外で購入されたiPhone 7が国内でFeliCa端末として使えないのはハードの問題ではなく総務省指定の刻印がないため法律違反になるから。画面表示だけで使用可能になればiOSのアップデートで海外の端末でも日本国内でFeliCaを利用可能に。

結論:海外版のiPhone 7のFeliCaが利用できないのは総務省指定の刻印がないから。画面表示で国内利用がOKとなれば普通に使えるようにiOSのアップデートで対応されるだろう。

火曜日, 9月 20, 2016

AirPodsを買ってはいけない 〜10の理由〜

Appleが新しい製品群を出す時には必ずと言って良いくらいに書いている買ってはいけないシリーズ。結果的に最後まで読んだ人をマカーのたわ言だ と憤慨させるものなのだが、Apple製品を単純にDisってるものはないかとググって読みにくるのが悪いのだと開き直る次第である。ということでTim がこれなしには生きていけないと言っていた(スペシャルイベントではこれだとは言っていないがw)AirPodsを買ってはいけない理由を書き並べてみた い。

買ってはいけない理由
その1:
イヤフォンジャックがなくなったためにご丁寧にLightning EarPodsだけではなくLightningアダプターまで同梱されたのにAirPodsには必要ない。二年縛りでiPhoneを機種変したというのにこれ以上金を出せとは言語道断
その2:EarPodsはケーブルが付いているので誰もがイヤフォンだと分かるがAirPodsは知らない人が見たら耳からチンアナゴかうどんが出ているようにしか見えない。俺は江戸っ子。うどん好きだと思われたのでは沽券に関わる
その3:Apple の製品に入っているW1チップは独自設計のためどんな仕様になっているのかが分からない。世の中には未だにApple独自の技術を使っているとオープン じゃないと食ってかかる心のオープンじゃない人が結構いる。そんな人を納得させる時間があったら森田童子でも聴きたいので買ってはいけない
その4:普 通のBluetooth接続のワイヤレス・イヤフォンと一緒にされる。挙げ句の果てには数千円のものがあるのにAppleはボッタクっていると訳の分から ないことを言い出して不快になるだけ。そういうのに限って左右独立タイプのワイヤレス・イヤフォンがAirPodsよりも高くて年中通信が切れたりするこ とは知らないのだから、関わりを持たないために数千円のものにした方が良い
その5:iPhone 5以降のApple製品との相性の良さしか考えていないのでAndroid端末しか持たない人にはただのBluetoothイヤフォンに過ぎない。そんな人はSONYのものでも買った方が良い
その6:ペアリングもなしにiCloudで認証されているデバイスを認識して音を出したり、Siriを使えたりする。どう考えても個人情報が…そんな妄想にとりつかれる人は買ってはいけない
その7:左右片方づつでも使えるのでヘッドセットがいらなくなる。ヘッドセットを生業にしている会社がかわいそうだ
その8:見た感じいかにも落ちそうなだがどうやらEarPodsよりも落ちにくいらしい。見たままじゃないと気が済まない人は買ってはいけない
その9:耳に装着すると自動で電源が入るというがだとすれば常に微弱な電流が流れているはず。使っていないのに電池を消耗するのは許せない
その10:本当は単なるワイヤレス・イヤフォンではなく音声認識のヒアラブルデバイスだということを隠している。気づかない方がバカなのだとAppleは考えているかも知れないがそれはあまりに失礼なのである

結論:欲しくてもまだ買えないのである。

火曜日, 9月 13, 2016

「それなしには生きていけない」…

以前、テレビのインタビューでTimがiPhone 7に関して質問され「それなしには生きていけない」ような機能が搭載されると答えていたことから、そんなものどこにあったんだと言うのがスペシャルイベン トに対する記憶力の良い人の正直な感想。イヤフォンジャックがなくなって「それなしには生きていけない」人用にLightningアダプターを付けたじゃ ないかと真顔で答えたらきっと吊し上げを食うだろうな。

まあ、そんなどうでも良い話は読み流して忘れてらいたい。今 回の発表で一番重要だったのは前述のイヤフォンジャックがなくなったことでも、FeliCaが載ったことでもなく、ましてやApple Watchが50m防水になって雨に濡れることを心配しなくて良くなったことでもなく(恐らくそこまで臆病な奴はいない)AirPodsが発表されたこと である。ガジェットが大好きな人からすれば何を今更と鼻で笑われる類の製品にしか見えないが、Apple製のチンアナゴは一味も二味も違うだろうと言うの が今回のお話である。まずは、過去のApple製品で「それなしには生きていけない」ものをおさらいしたい。

それなしには生きていけないもの
その1:USBポート
シリアルポートやSCSI、フロッピーディスクだけではなくApple謹製のADPも断捨離してしまったのでUSBがなければ生きていけなかったのである。
その2:ネットワーク共有
通 常は単純に各端末間のファイルの共有を意味するが、アップルは端末本体から光学ドライブを順次取り去っていくと言う暴挙を行ったため同一ネットワーク上に ある他の端末の光学ドライブを勝手(実際は承認が必要)にで利用できるようにしてしまった。年に一度使うかどうかも怪しい光学ドライブに大枚を叩くくらい なら新しいiPhoneが欲しいと言う人の心の声に応えたのだ。
その3:AirDrop
うっかり Lightningケーブルを忘れてきたら大きなファイル(メールのファイル添付サイズが限界)の転送さえままならないのがSDメモリさえない iPhoneの最大の弱点。SDメモリの抜き差しでファイルのやりとりをする連中を横目にそんなことをしたらウイルスにやられる(Androidや Windowsは本当にやられることがある)と信者が嘯く必要がないのはAirDropがあるおかげなのだ。Appleユーザーでない人はAirDrop を単なるファイルのネットワーク転送だと思っているだろうが、BluetoothとWi-FiをオンにしてあればWi-Fiがない環境の中でも高速にファ イルの交換が可能な夢のような仕組みなのである。

さて、おさらいはこのくらいにして今回の本題に入る。 AirPodsの無線技術はBluetooth 4.0がベースである。カタログのそこだけを見ると数多あるBluetooth接続のワイヤレス・イヤフォンと同列のにしか見えないのは当然だが、未だそ のベールを脱いでいないApple設計のW1通信チップによってBluetoothで必須とされる各種機器とのペアリング
が不要なマジック が隠されている。要は通常のBluetoothのプロファイルとは違う何かの方が重要な役目を負っていることを意味している。W1のチップ内でSiriが 動作している訳ではないだろうがW1チップ自身がインテリジェントにデバイス間の通信の切り替えを自動で行っているのは確かで繋がる側もiOS 10、watchOS 3.0、macOS Sierraが必要なので普通のワイヤレス・イヤフォンとは全く別な何かであることを示している。実際にどんなことができてどう生活が変わるかは10月に 発売開始されてからのお楽しみ。

結論:それなしには生きてはいけないのは翻訳の間違いでiPhoneの機能ではなく新しいもののことを指していた。まだ、世の中に登場していないためAirPodsが、それなくしには生きていけないものとは気づかないだろうがいずれそうなるのは間違いないのである。


月曜日, 9月 12, 2016

と金(成り金)

私にとってはどうでも良い機能のiPhoneのFeliCa対応。iPhoneとの差別化を謡う国内メーカーのAndroidスマホでも当初4割だったモバイルSuicaも現在は2割程度とモバイルSuicaやおサイフ機能がスマホのマストアイテムでなかったことが明らかになった今日この頃。皆さんはワンセグやフルセグを歩きスマホしながらお過ごしのことではなかろう。そんな中、今更のようにAppleが日本国内限定としてFeliCaを載せてきたりするものだからちっとも売れないので死に物狂いで載せてきたなどと書かれる始末である。限定モデルは初代のiPhoneがアメリカ国内向けだったのもそうだったし当初はCDMAは別ラインだったのを考えればこれはいずれグローバル対応になるのは明らかだと個人的には考えているのだが。

Appleはイノベーション企業なので世界で初めてのことをすると勘違いしている人はさすがに減った(そんなことはないか?)が、それでもsteveが亡くなってからイノベイティブではなくなったと見当違いなことを書く人は沢山いる。steveが存命の頃からAppleは新規性を求める(革新的)な企業ではなかったことはAppleウォッチャーであれば周知のことだが彼一流の言動に惑わされてAppleが何でも最初に始めた(最初に使えるものにしたが正しい)と勘違いしている人(steve信者?)が多いのが正直なところなのだ。

そんなAppleがスペシャルイベントで発表したiPhone 7。今回に関しては事前に確度の高いリーク情報が多かったためか妙な期待(妄想という)を抱く人が多くなかったせいか遂にマリオがやってくることと、日経が来年になると報じてくれていたFeliCaに対応したことが期待以上の反応を誘ったのだからAppleにしてみれば思う壺だったかもしれない。

と言うわけで前置きが長くなってしまったが他のメーカーは十分な体制も取れていないのにいきなり王手を掛けてくるような乱暴な攻め方をしてくるが、Appleは一歩づつ将棋の歩のように攻めてくる。その動きだけを見ると決して派手な動きはしないがいつの間にか歩が「成り金」となっているという戦略をとっているという話である。

物好きのおもちゃに過ぎなかった高価格のデジタル音楽プレイヤーであったiPodにMusic Storeを用意して(Windows対応が大きかったが)デファクトのプレイヤーとして育て、相乗効果でiTunes Music StoreがMusicダウンロードストアのデファクトに育ち、そこで作られたアカウントをそのまま利用可能なApp Storeが出来上がったことで、iPod同様に物好きのおもちゃのように批判されたiPhoneがスマートフォンのスタンダードの指針となった。

今年のWWDCで発表した中で個人的に一番重要なものはmacOSでのSiri(音声認識)への対応だったが、それに気づかなかった人も多いはずだ。技術的にはもっと早くMacに対応可能だったように思うのだが今回のスペシャルイベントに合わせる形で温存してきた可能性も高いのである。Google Nowなどもあるため音声認識のAIが一番の目玉だなどと言えば多くの人にとっては失笑ものだろうが(実際にそう考えた人の方が多い)、macOSに組み込まれAppleの全デバイスでSiriが利用可能になったことで葬り去りたかったイヤフォンジャックがようやく排除されたが、それは音声コントロールを担うW1が完成したからなのだ。

iPhoneからイヤフォンジャックがなくなったことで音楽を聴きながら充電できないと見当違いな文句を書いてる輩がいるが、Lightning経由を残したのは既に他社製の様々なイヤフォンを使っているユーザーへの配慮のためであり、Appleが本当に使って欲しいのは専用通信チップであるW1を搭載したAirPodsの方。AirPodsを単なるBluetoothのイヤフォンと勘違いしている人の方が多いと思うが、AirPodsは通常のBluetooth通信で必要なペアリングなしにiCloud IDで管理されている全デバイスでシームレスに利用可能なことがキーポイント。真価が明らかになるのは10月にAirPodsが発売開始されて物好きが使い始めてからなのである。

結論:Appleの戦略は事前に打っていた歩が「と金」となり世の中を変えるものなのである。木を見て森を見ず。Appleを批判しているのはそんな人たちなのである。

金曜日, 9月 09, 2016

Miitomoが露払い

スタートと同時に信じられないペースでダウンロードされあっという間にアクティブユーザーがいなくなってしまった気がするMiitomo。正直な話寿命は1週間くらいしかなかった感じのため、Miitomoの栄光と挫折などと言われPokemon GOがリリースされるまでは任天堂はダメだよねが世間の空気だった気がする。そんな中開かれた開かれたAppleのスペシャル・インベントのトップの登壇者が宮本茂と言うサプライズ。アプリの実際の製作はDeNAだと言われているがiOSにスーパーマリオが遂にやってくることを発表した。それだけではなく来年には「ファイヤーエンブレム」、「どうぶつの森」などもリリースされると任天堂からリークされ自社のゲーム機だけではなくiPhone(Android版も用意されるだろう)が任天堂ゲームのプラットフォームの一つとして重要なポジションを締めることになったわけである。

結論:わずか一ヶ月余りで1,000万以上のダウンロードを達成したMiitomoは任天堂を本気にさせる試金石と言う重責を全うしたのである。

死亡宣告を突きつけられた日本のAndroid端末

Phoneが国内で発売開始となった当時、ワンセグがない、おサイフがないのでこんなものは売れるわけがないと散々こき下ろされたiPhoneは日本のスマホ代表となってしまった。ガラケーでiPhoneに対抗できると考えAndroidへのシフトが遅かったこともその一因ではあるが、それ以上に足を引っ張ったのはキャリア独自のガラパゴスな仕様をAndroid上で実現しようと悪あがきをしたことと、どうでも良いハードウェアを無理やり搭載することで他社との差別化をすることを優先したことだろう。

その結果が最新版へのアップデートも不可能な製品の山。無理な仕様のために頻発する不具合。SoftBankしかiPhoneがなかった時代に行き渡った国内メーカー製のAndroidがAndroid嫌いを増やす原因となり国内の市場をiPhoneに提供することになってしまったのだから笑い話にもならない。

それでもモバイルSuicaやおサイフケータイのために他は目をつぶってAndroidスマホを使い続けているユーザーがいたのも事実。そんなところにiPhoneのSuica対応。水面下では何年も前から進んでいた話だったが遂にそのベールを脱ぐことになり、スタート時はVisaは非対応だがApple Payも同時にスタートしクレジットカード決済まで持って行かれてしまうことになってしまった。

結論:ガラパゴスiPhoneを出してくるなどと誰が予想しただろう。日本のAndroidスマホはもうおしまいである。

「これが無くては生きていけない」

次のイベントでは「これが無くては生きていけない」ようなものを発表するとインタビューに答えていたTim。実際のスペシャルイベントでは日本国内向けの新製品発表なのかと勘違いしてしまいそうなくらいにガラパゴス感が強かったため日本人以外の人からはiPhone 7は防水くらいしか新しいものはないじゃないかと不満の声もあるようだ。

確かにどれが「これが無くては生きていけない」ものなのかとTimから直接の指摘はなかったので主力商品であるiPhone 7シリーズやApple Watch Series 2のどこがそうなのかと考えてしまうのだろうが、そこにはないのだから仕方がない。イヤホンジャックが廃止されためにワイヤレスイヤホンであるAirPodsが廃止されたのだと考えている人もいるだろうが、恐らくはその逆でAirPodsがAppleの期待レベルに達したことでようやくイヤホンジャックを外せたというのが正しいはずだ。

イヤホンジャックがなくなったことで遂にiPhoneも防水(正確には耐水)を謳うようになったがAirPodsの重要性に気づかぬ人のためにLightningコネクターのEarPodを同梱したが、こちらはイヤホンジャックが外せた後での対応と見るべきである。

Timがインタビューで口を滑らせた「これが無くては生きていけない」ものとはズバリAirPodsのことである。単なるワイヤレスのイヤホンと考えている人にとっは「なくては生きていけない」ものには思えないだろう(すでに各社からそんなイヤホンはたくさん出ている)が、AirPodsはあまたあるBluetooth接続のイヤホンとは違いW1というApple独自の通信(Bluetoothの独自仕様)チップで繋がる音声コントローラである点が重要だ。Bluetoothのペアリングとは違いiCloudで束ねられたデバイスから自由に音声を出せるだけではなくAirPodsの方からもSiriを利用することでApple製品のコントロールが可能になる画期的な製品なのだ。

結論:macOS SierraでSiriが実装されiOSデバイス同様になったのもAppleの次のインターフェイスが音声ベースに進んでいくことの表れ。はっきりとそう言われないとそれに気づかないのがほとんどなのは仕方がないのだが。

金曜日, 9月 02, 2016

ベーパーに終わったProject Ara

Googleが派手にぶち上げた時にそもそも机上の空論に過ぎないとFBで叩いたProject Araは結局頓挫した。構想段階では様々なモジュールを自由に組み合わせて自分だけのスマホを作れるというおとぎ話だったのだが、そんなものハードウェアを作ったことがあるなら自由に組み合わせられるのは理想だけど各モジュールが共通に使える接続バスを作り出すだけでも並大抵のことではないのはすぐに分かりそうなもの。ハードウェアの実装経験のない私だってものの数秒で画餅に過ぎないと分かるのだから余程資金に余裕があったのに違いない。

結論:Google Glassだけでなくスマートテレビも死屍累々。その上Project Araも破綻。いい加減ハードウェアの開発はやめたらどうだろう。

木曜日, 8月 18, 2016

9月にAppleから発表されるもの

色々な噂が出ていたけどこの時期になれば落ち着くところに落ち着いた噂の数々。噂になっていたiPhone Proと言う新ラインは出ず、iPhone Proとされていたものはデュアルカメラを搭載した新しいiPhone 7 Plusとなるようだ。デザインの全体のイメージは大きくは変わらないがかなり早い時期から噂されていたようにイヤホンジャックは廃止されLightningが唯一のポートとなるのも間違いないだろう。

Lightningとなるとアナログ変換が必要となるのでどのような形にせよDAC内蔵のコネクタが同梱されるだろう。DAC内蔵のコネクターなら既存のイヤホンがそのまま使えるので汎用性が高いがLightning接続のイヤホンが付属する可能性もある。

画面サイズや解像度に関しては既存のモデルとの変更はなく4.7インチのiPhone 7と5.5インチのiPhone 7 Plusの2モデル。最小ストレージは16Gではなく32Gにアップされるのではないだろうか。

CPUは、A10以外に考えられす再度チップゲートで騒がれたくはないので今回はTMSC一社からの供給。モデムチップに関してはQualcommではなくIntelのものが実装されているリーク情報もあるので二社になるのかは不明である。

そしてもう一つ同時に新しいApple Watchが発表されるとの噂もここに来て急浮上。S1チップではなくS2にアップデートされたモデルとGPSや気圧センサーが加わった拡張モデルの2モデル。デザインは他のメーカーとは違い初代との違いはなさそうである。

そして、同時の発表ではないと思うがMacBook Proも新しいモデルのリリースが近い。CPUを一個飛ばしにし一挙に最新のCPUを搭載は間違いないだろう。




もちろん、最新のOSも一気に登場。
 
結論:秋以降のAppleは大忙しなのである。

火曜日, 8月 09, 2016

Apple Watchにまつわる噂

カメラが付いてFaceTimeが可能なるなど韓国や中国のバッタ品みたいな機能が付くという噂がなりを潜めてさっぱり具体的な噂の聞こえてこなかったApple Watchだが、ここにきてようやく現実的な姿が見え始めてきた。9月のiPhoneの次期モデルの発表に合わせて新しいApple Watchも発表されるというもの。

デザインは初代と変わらずCPUをS1からS2に更新しより防水率を高めたマイナーバージョンアップモデル(私の使用状況では初代でも風呂やシャワーで問題は起きていない)と今は載っていないGPSと気圧センサーを搭載したApple Watch2。S2はSamsungではなくTSMCが製造し、現在の28nmプロセスから16nmプロセスへと大幅に向上し、今よりも大きなバッテリーが搭載可能になるだろう。

相変わらずLTE搭載モデルが出る(来年のモデル?)のではとの話もあるがそんなことをしてさらに大きなバッテリーが必要になったのではお話にならないのだ。

結論:そろそろ新しいApple Watchが登場するが見た目はiPhoneのs付きと同じように初代との違いはほとんどないだろう。他と比べたら圧倒的に売れているがそれでもパッとしないと言われている最大の理由はデザインでも機能でもなく誰もが持つには価格がまだ高いことに尽きる。単純に数が出れば良いと考えているわけではないだろうが販売価格を調整するのは間違いないだろう。

火曜日, 8月 02, 2016

祝累計10億台

初代が発売されてから丁度9年に当たる今夏、遂にiPhone累計販売台数が10億台を超えた。それまでにもポケットに入るコンピュータと言える形の携帯は存在したがあくまでビジネスマンがPCメールの確認やグループウェアへのアクセスを主としたものであり使い勝手からアプローチをしたインテリジェント端末は存在しなかった。当時の携帯メーカーはiPhoneなど来年には消えて無くなるとバカにしていたがその後立ち行かなくなったのは携帯メーカーの方だったのは小学生でも知っているだろう。

2007年1月の基調講演でsteveは当時のスマートフォンと言われていたものを並べキーボードやスタイラスペンが必須なものはナンセンスだ、人間にはもっと良い入力デバイスがあるではないかとタッチパネルを搭載したiPhoneを披露した。その後に出たスマートフォンは全てiPhoneを踏襲したが初期のAndroidがそうだったように最初からタッチパネルを前提にユーザーインターフェイスを考えたiPhoneとの差を埋めるのに数年を要したのは当然のことだったのだ。

個人による改変を一切許さないOSの仕様を強制したことはオープンやフリーを謳い文句にしたAndroid陣営から批判の的になった(未だにそう考えている人はいるようだ)が、OSの基本部分をライセンスせずハードウェアを自社独占で作っているAppleは予想どおりAndroidでは当然のことであるフラグメンテーション問題から逃れることができ結果的にアプリ開発者にとって最良のプラットフォームになったのは皮肉な話である。

結論:怖いくらいに私の予想通りの展開になったのである。

水曜日, 7月 13, 2016

第3のOSは…

かつて(2012年頃)にはAndroidとiOS以外の第3のOSはどれになるのかという話があった。ライセンスされることの有りえないiOSは別にして差別化のためにハードに独自の手を入れるしかない方法のないAndroidでは利益が出せないために別なOSでスマートフォンを作ろうと悪あがきをしたことがあった。

その中でも一番本命みたいに日本で言われていたのは世界一の携帯メーカーであるSamsungと日本最大のキャリアであるドコモが手を組んだTizen。auは対抗意識もあってかは分からないがFirefoxを押していた。第3のOSの話が出た元々の原因は当時iOSに対抗できるOSはAndroidしか存在しなかったのが一番の原因だった。OSの開発資金と時間のないメーカーはAndroidのライセンスによって短期間で製品をリリースできる旨味があったが全てのメーカーが同じ土俵の上で勝負となりPCメーカーの命運がMicrosoftに握られていたのと同じ構図となってしまった。そうなることは最初から分かっていたがスマートフォンを出さなければ携帯電話メーカーは廃業するしかない。背に腹は変えられぬと呉越同舟となった訳である。

そして予想どおりあっという間に作りはしても儲けにならないレッドオーシャンに突入。その解決法として独自の別なOSをと…

自分たちが相乗りをしたおかげであっという間に出来上がったエコシステムを超えるものなど作れる訳もなく、専用のアプリが揃わないためAndroidアプリが動くという逃げ道を作ってしまったこともAndroidに変わるOSを必要としない理由になってしまったのも敗因だったのだ。

そして第3のOSと言われていたもの多くはそれ以前にあった出来損ないのOSがベース。どう化粧直しをしようが本命になることなど…

結論:結局一つにまとめたMicrosoft以外残りようがないのである。


火曜日, 6月 14, 2016

今回のWWDCで予想外だったこと

まだ、始まったばかりのWWDC。昨年以上に内容の濃い開発者会議になったことは明らかなのだが、ハードウェアの発表が一切なかったので予想が外れたなどと騒いでいる間抜けもいるようだ。ここ数年、ハードウェア上でパラダイムシフトが起こるようなものは見当たらないのだからハードなどマイナーバージョンアップで事足りると考えている身からすれば何とも的外れな連中がと…そんな人が多いからハードメーカーは利益も出せない蟻地獄にハマってしまったのだろうと思うのだが…

さて、そんなわけで数多くの発表の多くは噂にもなっていたし、誰もが予想できる範囲のものだったのでここで取り上げる必要もないのでスルー。今回は私が予想さえしなかったものが幾つか発表されたので取り上げたいと思うのだ。

予想外だったこと
その1:Swift Playgrounds for iPad
いつかは、iPadやiPhoneの上でアプリが開発できるようなったらよいというのが多くのApple系開発者の望みだったし、21世紀のHyperCardがあったらが口癖だった。全く噂にも出ていなかったのでいつになったらと妄想の世界で…それがいきなりの発表。「SwiftのPlaygroundだけならiPad Proで十分動くよね」がついに実現したのだ。まだ初期段階で子供騙しと言われる部分もあるだろうが、これでアプリ作成に興味を持つ少年が少しでも増えることを祈りたい。
その2:音声認識エンジンの公開
SiriのAPIの公開だけではなく音声認識エンジンも同時に出してくれたらは音声認識アプリを作っている人の悲願。日本語ならAmiVoiceのように優れた音声認識エンジンが存在するがライセンス契約が必要なので安価なアプリで使うことなど個人プログラマーでは夢のまた夢。それがあっけなく可能になるのだからこんなに嬉しい話はないのだ。
その3:watchOS 3でApple Watchが見違える
7倍速くなったはオーバーかもしれないが間違いなくApple Watchの動作速度は速くなった。まだPreview版なので色々おかしな動作はあるがこのまま正式版に向けてチューニングが進んでいけば他のスマートウォッチが筋肉ばかに見えるくらいに見違えることだろう。

結論:ソフトウェアだけで既存のデバイスをどれくらい新しいものにすることができるか。それが今回のWWDCのメインテーマなのは間違いない。一切のハードウェアを発表しなかったのはそれを際立たせるためだった気さえする。OSを自前で持っていないところは取り敢えず他社よりもデカくて速いエンジンを積んでおけだが、両方を持っているAppleはそんなことをする必要がない。そういうことなのである。

金曜日, 6月 10, 2016

WWDCは二つのS?

新たなハードウェアの発表はなさそうだとなるとsteveがいなくなったAppleは終わったとまた騒がれるのだろうがWWDCはソフトウェア開発者のためのカンファレンス。そもそもハードウェアの発表会ではないのだ。そんな中、冷静にAppleをウォッチしている人は昨年に続き今回も内容の濃いものになると予想しているが、秋までに発表されることなどない製品を期待している人がいるには正直呆れてしまう。

AppleのWWDCのトップページは画像はなしのテキストオンリーで誰がどう見てもコーディング風。2年前のWWDCで登場したSwiftもバージョンが3.0となり、足りないと言われていたライブラリーもこれで一通り揃うだろう。というわけで一つ目のSはSwiftだ。すでにオープンソースとして公開されているSwiftがどこまで広がっているのかはわからないが、Appleが大の苦手のサーバー周りに関しては、パートナーとなったIBMがサーバー側のアプリもSwiftでと後押しをしている。今後サーバーサイドでSwiftが開発言語の一つになることは間違いないだろう(メインの言語になるなどとは言っていないので他の言語専門の人は怒らないようにw)。

そして、もう一つのSはSiriだ。AmazonやMicrosoft、GoogleとどこもかしこもAIだディープラーニングだと騒いでいる中、ディープラーニングとは言えないSiriは負け組だというのが一般常識に囚われた方々の評価のようだが、いよいよOS Xにも搭載が予定されているSiriは当然進化をしている。顔の表情から感情を認識するEmotientやVocalIQとの連携で次世代のSiriとなったものが次世代のユーザーインターフェイスとして初お披露目となる可能性もあるのだ。賢さの部分に関してはIBMとの連携が考えられる命に関わるようなものに関してはHealthKitやResearchKitとWatsonの連携によって解決されるのだろう。

結論:今回のWWDCはSwiftとSiriを押さえていれば間違い無いのだ。

金曜日, 5月 06, 2016

Applebの時代は終わった?

steve(Jobsは大文字は嫌いなのでw)がいなくなったAppleにはもう未来はないと言われていたが、それでもTimの元でもずっと右肩上がりを続けていたAppleが13年振りに第2四半期で収益が下がりApple神話の崩壊などと騒がれている。Appleは元々宗教団体ではないので神話など存在しないのだが(周りが勝手に神話を作っているだけ)、信者と揶揄される私のような熱烈なファンがいるから仕方がないだろう。

今回の四半期決算発表に関しては第1四半期の決算発表時に掲げていた予測の範囲内であることは皆さん百も承知だろうが、株価の変動以外に興味のない機関投資家はそれを材料にしてApple神話崩壊のアドバルーンを上げまんまと一般投資家の懐からお金をくすねたのだ。4〜6月期は6月のWWDC以外にネタとなる材料がない時期(日本とは違い新学期ではない)だが、Appleも次の四半期も良い数字になるとは予測していないのでiPhone SEが予想以上の売り上げを上げない限り大化けはないはずである。

スマートフォンはすでに成熟期に入りどこかが大きく伸ばせば他社が大きく凹む段階に入っている。そんな中Appleだけは右肩上がりでなければいけないなどと考えている連中はネズミ講の胴元と同じ。そんな連中はiPhone 6が信じられないくらいに売れた時にはiPhone頼みで将来が暗いと宣っていたのだからお里が知れると。

四半期決算の数字だけを気にしている経営陣だったら決して口にしないTimの「iPhoneの寿命は3年」発言を見れば分かるようにAppleは短期間の売り上げではなく長く愛される続けることこそ重要と考える企業だ(そんな絵空事と批判する御仁はどこにでもいるが本当にかわいそうな連中だ)。大失敗だと一部で言われているApple Watchも現状で終わってしまうようなことは絶対ない(昨年度だけで600万台、現在までに1,000万台以上売れている)と確約しているのは他社では考えられない26兆円と言うキャッシュを持っているからなのだが、崩壊だと言われた前四半期にも1兆円を上積みしていることを忘れてはいけないのである。

結論:Appleが主役だとは言わないがiPhone以前にPCの世界で王者だったDellはトップを追われ、iPhone登場時に携帯の覇者だったメーカーの多くは立ちいかなくなった。同様にPCの世界では未だに覇者かもしれないがモバイルまで含めればすでに独占体制にはないMicrosoft。盛者必衰となるかどうかは次を用意しているかどうかに掛かっているのである。

火曜日, 4月 26, 2016

今回のWWDCの1番の目玉はApple Watch!

新製品が出そうもないのでApple Watchは期待はずれと思い違いをしている人が世の中には沢山いる。そういう人たちは次のApple Watchにはカメラが付けばもっと売れるのになどと韓国や日本のメーカーのどんな馬鹿でも最初に考えそうな事しか言わないのでスルーすれば良い。

そんな人に気づいて欲しいのは世の中はあったら便利というものでは成り立っていないという事実。世の中にある便利グッズと言われる類のものを私はまず買わないがその第一の理由はあったら便利なものは、なくても困らないものだからだ。便利グッズやアイデア製品が好きな人のパターンは、買ってすぐに使わなくなり引き出しの…

話がそれたので元に戻そう。現在のApple Watchの主な役目はiPhoneの出先となってメールやメッセージの通知を行うことだが、そのために開発されたものではないと考えている人はあまり多くはない。だから、スマホの代わりに単独で電話もメールもと考えてカメラも搭載したりとカタログ上の機能は凄いが誰もが結局使うのをやめてしまうほど使いづらい代物になってしまうのに、他のメーカーなら単独で電話ができるものもあるのにとAppleにとって理不尽な評価を下したりするのだ。Appleもあえてそのように見える形で製品とOSをリリースしてきたので勘違いするのも仕方がないかも知れないが、そこから一歩も先を予測できないならテクノロジーライターなどやめてしまえと言いたい。

Appleがそんな補助器具としてApple Watchをリリースしてきたのは他のメーカーをミスリードしようと意図してそうしてきたのではなく全ての準備に時間が掛かるからだろうと思うが、メインではないおまけの機能を比較してAppleよりも他の端末のほうが機能が多いじゃないかと一般ユーザーを巻き込んだ上で間違った方向に未来があると誤解させたのは間違いない。という訳であくまで私の妄想の世界ではあるがApple Watchの本当の目的はどこにあるのかを書いてみたい。

常に体の状態をトレース可能なことがウエアラブルデバイスの最大の利点。常に生体情報を取るには今までは別なデバイスを身につける必要があった。Apple Watch単独でもハートレートと活動量を計測可能だが、当然今後は血中酸素飽和度や血糖値の自動計測を可能にするだろう。そんなものすでに世の中にいくらでもあるじゃないかとムキになる人がいるが、それらの機器は単独でデータをサーバに送るような仕組みにはなっていない。Appleはすぐに囲い込みをすると言われるが各計測器のメーカーが自社製品のためだけに用意しているWebサービスと比べたらHealthKitやCareKitでのデータ連携は運動会とオリンピックくらいの違いがあることを知ってほしいものである。

そこまで書くとパルスオキシメーターや血糖値計測センサーが搭載されている新しいApple Watchが出てくると勘違いする人がいるかもしれないが、Appleは他の多くのメーカーのように本体に標準装備するような馬鹿な過ちは犯さないと考えている。Apple Watchは機能では勝負にならないので交換可能なベルトの種類を増やしてファッションとして売ろうとしているのではとの記事も散見されるがオプションで色々なベルトが簡単に付けられるというのが重要なキーワード。Hermesがあるように他の電子メーカー製のバンドがあっても…

今年のWWDCではファッション業界だけではなくApple Watchの隠しポートに接続することで生体情報を取れるサードパーティー製のセンサーが搭載されたベルトが発表されると踏んでいる。

標準搭載させればその方が儲かるのにと考える人が世の中の主流だが、そういう人はあったら便利な機能と必須の機能の大きな差をわかっていないという話に戻ることになる。心臓や肺に問題を持っている人やプロアスリートにとってパルスオキシメーターは生き死にに関わる重要な情報を与えてくれる必須なセンサーと言えるが一般ユーザーにとってはあったら便利かもの機能。どうしても必要でないものが付いたせいで製品が高くなったと分かれば…これは血糖値も同じだが糖尿病の患者でない限り(かなり多いが)常時測る必要はない訳だ。

結論:新しい製品が発表されないということはそんなことをする必要がないくらいに世の中が大きく変わる何かが準備されていると考えるのが正しいのでは。最近リーク情報が多くなっているiPhoneはもうリークされても構わないくらいハードウェアでの大きな進化は今の所ないということなのである。オプションではなくパルスオキシメーターを標準搭載したApple Watchを発表するようだったらAppleの将来は暗いかもしれないのだ。

月曜日, 4月 25, 2016

イノベーションのジレンマ

世の中にはイノベーションというものを新製品に搭載される電子部品が新しくなることと勘違いしている人が結構いる。技術動向に疎い人がそうなのは仕方ないとして業界にありながら根本のところを理解していないために素人以上に馬鹿な発言をする輩がいることに正直驚いている。そういう連中が真っ先に口にするのはsteveのいなくなったAppleはイノベーション企業ではなくなったという常套句。

まるでsteveがいた頃は毎年のように世の中をひっくり返すようなイノベーションを起こしていたような言いぐさだがiMacの発表が1998年5月、iPodが2001年10月、iPhoneが2007年1月でiPadは2010年1月(プロトタイプの開発開始はiPhoneよりも早い2002年)と早くても3年、平均すれば4年以上掛かっている。iPhoneからiPadまでが短い印象だが前述しているようにiPad開発で得られた技術を携帯に詰め込んだのがiPhone。世の中にはタブレットに対する悪印象(使い物にならない製品がいくつも出た)があったからiモードなどで既に確実なニーズの存在するiPhoneを先行させた訳だ。そして製品が出ただけでは本当のイノベーションにはならないことが重要なポイントなのだ。

iPhoneに限らずAppleの製品はハードウェアに依存した機能を最小限にし、ソフトウェアのアップデートでハードウェアを進化させる方法でユーザーを増やし結果的にハードウェアで利益を得るビジネスモデルを続けている。Appleがイノベーションを起こしたとすればそれはそれまでのハードウェアのビジネスモデルを根本から覆したところにあるのだ。

結論:ユーザーの生活をより良くするには何が必要か、より良いユーザー体験を提供するには何が必要か、それを実現できるハードウェアは何か。Appleのモノづくりは物を作る以前の人間観猿に重きを置いているから本当のイノベーションを起こせるのである。

木曜日, 3月 31, 2016

鴻海とシャープの話

鴻海と言えば中国本土でiPhoneを組み立て製造しているFoxconnが真っ先に浮かぶので中国の企業だと思われそうだがその母体である鴻海はれっきとした台湾の企業。ネット上には鴻海の創業者は台湾人ではないのであり済ましだという話もあるが資本そのものが台湾ベースであることは間違いないし人件費の上がってしまった中国からインドに製造の拠点を移しているところから別に中国のために動いいているわけではないことは間違いなさそうだ。

そんな鴻海がシャープを買収したのでシャープの持つ技術が中国に流出してしまうと騒いでいる馬鹿がいるがシャープで使い物になる技術は、佐々木相談役の鶴の一声でSamsungに技術供与された時に流出を終わっていたのではないだろうか。最初の頃は歩留まりも悲惨な状態でやっぱり韓国製はダメだねと鼻で笑っていたが国内メーカーも多くの優秀なエンジニアを高給を餌に引き抜かれあっという間に提携していた天下のSONYがSamsungからパネルを買うことにさえなってしまったのはそのせいなのではないだろうか。

話が脱線してしまったが鴻海が本当に求めているのはシャープの開発技術ではなく製造技術だろうと踏んでいる。その証拠に亀山の製造ラインをすでに過去に入手している。国内メーカーからシャープは嫌われていたという厳然たる事実はあるがPanasonicがシャープを救済しなかった最大の理由はシャープから得られる開発技術と不要な製造ラインを天秤にかけ価値がないと判断されたからではないだろうか。

結論:繰り返しになるが鴻海はシャープの特許よりも製造技術が欲しかったのである。

水曜日, 3月 30, 2016

最初にタブレットを作ったのはAppleではありません

アラン・ケイが理想のパーソナルコンピュータであるダイナブックを提唱したのはCPUにマイクロプロセッサーを使ったマイコンが登場する前の1972年。ダイナブックはフラットディスプレイにキーボードを装備したものであったがその形はまさにタブレット型。Appleが実際にそれに近い形のタブレットをリリースしたのは2010年なので40年近くを要したのだが、タブレットそのものはその何十年も前から死屍累々。iPadよりも遅かったAndroidは問題外としてMicrosoftは何度となく挑戦を続けその度に失敗を重ねてきた。

iPadが最初のタブレットなどと勘違いをしたのでは草葉の陰に眠るタブレットがあまりに不憫なのだ。というわけで死者を弔う気持ちを込めて過去のタブレットを…

タブレットの歴史
1970年代前半:アラン・ケイが論文で正式にDynabook構想を
1980年代後半:steveを追い出したジョン・スカリーがKnowledge Navigatorを提案。当時の技術からしたら妄想の世界だったのだが、その後Appleは資金を投入。
1991年:PC用ではないタブレット用のOS、PenPoint OSを搭載したPenPointをリリース。PenPoint OSはその後AT&Tのタブレットでも使われたがWindowsのベーパー戦略に敗北?実際はノートPCに勝てなかっただけでは。MicrosoftがGoに対抗したとしか思えないWindows for Pen Computiingを。ベースはWindows 3.1でマウスをペンに置き換えた代物。後にWindows 95ベースの2.0となるが仇花に過ぎず。
1992年:IBMがWindows for Pen ComputingのタブレットPCをリリース。
1993年:狭義ではタブレットではないがAppleがNewton Messagepadをリリース。ミニ、ミディアム、ラージの三種が開発されたがタブレットに当たるラージは製品化に至らず。タブレットは後にスピンアウトしたGeneral Magicに。
1990年代後半:AppleがPDAを出したからか各社タブレットではなくPDAに注力。Palmが一躍脚光を浴びるがガジェット好きのオモチャの域を脱すことはできなかった。MicrosoftはポケットサイズのデバイスにWindowsをと考えWindows/CEを。小さいものは使い物にならないと実証してくれた。
2002年:MicrosoftがWindows XPベースのWindows XP Tablet PC Editionを発表。Windows PC各社が対応のタブレットPCを。タブレット専用のOSではない上高価格だったので一般ユーザーが争って購入することはなかった。
2006年:マウス代わりのスタイラスペン無しでも操作可能なタブレットPCが登場。マウスが指に変わっただけの代物。
2009年:2007年iPhoneの登場でにわかにマルチタッチ対応が必須となりWindows 7ベースのタブレットPCが登場。あくまでPCなので普通のPCよりも使いやすく赫々を安くは望むべくもなくメインストリームにはなりえなかった。
2010年:iPhone OS(現iOS)を拡張したOSを搭載したiPad登場。タッチインターフェイスだからこそのUIをベースにした本当のタブレットが登場。価格もタブレットPCでは考えられない低価格だったこととiPhoneのアプリが動くことから一気にタブレットが一般ユーザー市場に広がった。

結論:例えそれがキーボードがないPCに過ぎなかったとは言えMicrosoftの方がずっと昔からタブレット型のデバイスを出していたのだ。問題は価格が高かった上に単なる使い辛いPCに過ぎなかったこと。ユーザーの使い勝手を置き去りにしたのがいけなかったのだが。何でも出せば良いわけではないのだ。

金曜日, 3月 25, 2016

iPad Pro 9.7を買ってはいけない10の理由

誰もの予想通りついに発表されたiPad Pro 9.7インチ。iPad Air3はいつになったら発売されるのだと心待ちにしていた諸兄にとって今回の仕打ちはまさに処刑宣告に違いないだろう。そんなわけでiPhone SE同様に買ってはいけない理由をダラダラと並べたいのである。

買ってはいけない理由
その1:iPad Proの発表で煮え湯を飲まされた人たちが期待していたのは当初噂になっていたiPad Air3。これでA9Xを搭載したiPad Airが手に入ると思っていたのに発表されたのはiPad Proの9.7インチモデル。サイズが一緒なら良いじゃないかという言い訳に耳を傾けるほど心は広くないのである。
その2:半年遅れだからなのか、それとも取り回しの効く大きさだからなのかは知らないが、あの高価なiPad Proでさえ800万画素のカメラだというのにiPhone 5sと同じ1,200万画素カメラとは如何様なのである。タブレットで4Kビデオを撮るやつなんて世の中にいないぞ。その上画素数だけで騙そうという手合いさえいるかもしれないというのにFocus Pixelsのオートフォーカス。ふざけるなと言いたい。
その3:バックカメラはそれでも良いかもしれないが今回はフロントカメラも一気に500万画素にアップ。そんなアップに耐えれれない人だって世の中にはたくさんいることをAppleの人間は知らないのだろうか。
その4:iPad Airで使えたらどんなに嬉しいかと羨望の的だったApple Pencilが使える。
その5:iPad Pro 9.7にも専用のSmart Connectが用意されカバーとしても利用可能なSmart Keyboardも用意。Xcodeを使ってアプリを開発したりしないのであればMacなど買うなというばかりの横暴な商品構成。全てを揃えたらMacが買えそうな金額なんだぞ。
その6:ディプレイサイズはiPad Airと同じなのに周りの光に応じて色や明るさを自動調整するTrue Toneディスプレーを搭載。iPad Airよりもより鮮やかに彩度の高い映像を表示するなどあるまじき行為なのだ。
その7:iPad Proで搭載されそれがどうしたと文句をつけても良いと思っていた4つのスピーカーをいけシャーシャーと搭載。縦位置、横位置関係なく自動で左右の音を振り分けるなど細かい使い勝手を考える時間を惜しんで一円でも安くしたらどうなんだ。
その8:これだけのものを詰め込んでいながらサイズはiPad Air2と変わらず重量も同じ。初代のiPad Airよりも軽くなっているなど反則である。
その9:今回の発表に合わせてiPad Pro 12.9インチにもストレージ容量256Gが用意されたが、いくらメモリが安くなったとはいえMacBookでさえ256Gは高嶺の花。タブレットごときに載せてはいけないのだ。
その10:サイズが全く同じなので今までiPad Air2を使っていた人は今までのお気に入りのケースをそのまま使うことができる。これではケースメーカーは上がったりなのだ。

結論:これだけ書いてもiPad Pro 9,7を買ってしまう物分りの悪い人は世の中に多い。メールの確認くらいにしか活用法が見つからない法人ユーザーは黙って価格の安くなったiPad Air2を導入となるのだろうが、高性能なiPad Airの登場を待っていた人にとってiPad Pro 9.7は悪魔のささやき。Apple PencilやSmart Keyboardは必須ではないのに買ってしまう人も多いのだろうな。

iPhone SEを買ってはいけない10の理由

誰もの予想通りついに発表されたiPhone SE。iPhone 5sと筐体は同一で新たに加わったローズゴールド以外ではiPhone SEとは気付かれないだろう。そんなiPhone SEを買ってはいけない理油を並べたいと思う。

買ってはいけない理由
その1:iPhone SEに搭載されているチップは他のスマートフォンと比べて見劣りすることのないA9。何の文句もないだろうと言われそうだがAndroidやiPhone 5cじゃないのだから半年も前に出たチップの端末を買うなんてアーリーアダプターとしては許せないのである。
その2:なりは小さいのにバッテリーの持ちはiPhone 6や6s、5sと比べて改善されている。これはA9が処理速度が速いのに消費電力が小さくなっているからなのだが最新のGalaxy S7(こちらのバッテリーは倍以上の容量)よりも持つなんて反則なのだ。
その3:最新モデルなのにTouch IDは、iPhone 5sや6と同じ第一世代を使用。Touch IDの認証速度はCPUに依存するので恐らく5sや6よりも速いはずだが既にiPhone 6sを持っている人間位とっては我慢できないくらいのタイムラグ(恐らく100m秒くらい)が発生するだろう。
その4:iPhone 6よりも高性能なカメラを搭載している。
その5:今までiPhone 5sを使っていた人は同じケースがそのまま使えるが4sだった人はケースを買い直さなければいけない。
その6:大きな画面でなければ必要性の低い3D Touchを載せていない。こんな形でコストを削るなどなんと計算高いのだ。
その7:これだけ高性能になったのだからと開き直るつもりらしいが重量が1gも増えた。異常に神経質な人(病的ともいう)でなければ気づかない差だと言いたいのだろうが一円玉一枚を笑うものは一円で泣くことになるのだ。
その8:今までのiPhoneの中でも圧倒的にリーズナブル。Appleはハイブランドだからと見栄で使いこなしもできないのにiPhoneを手に入れていた人に対する冒涜である。
その9:4インチサイズはミドルどころかローエンドモデルしか用意していないのが他のメーカー。そんなところに半年遅れとは言えほぼハイエンドのスペックでミドルモデルの価格帯で出すなど言語道断だ。皆、iPhone 5cを見てタカをくくっていたのに。
その10:9.7インチのiPad Proは換算レートで110円前後だというのにiPhone SEは132円換算の国内販売価格。どうせ安くするのなら5万円を切るべきだったのだ。

結論:これだけ書いても小さいiPhoneを待っていた人は買ってしまうのだろう。少しは待ちきれずにiPhone 5sからiPhone 6sに機種変更してしまった私の気持ちを分かってもらいたいものである。

木曜日, 2月 25, 2016

落ち着くところに

さすがに諦めムードですっかり戦意消失だった産業革新機構は完敗となったシャープの再建案。革新機構の方は再建というよりは解体してJDIの戦力増強というのが見え見えだったので鴻海に買い取られたのは悪いことではないと思う。日本の技術流出につながると産業革新機構はお題目を並べていたが、そんなものはシャープの佐々木さんがSamsungに技術供与を許した時に終わっている話。

開発途中の技術全てが渡っているわけじゃないにしろ大勢に影響を与えるよな大きなものが残っているみたいな言い方は感情論に過ぎなかったのはお見通しだ。今後国内の工場がどうなるかは定かではないがFoxxconnも組立工場を使ってコスト競争力のある家電を作ることも可能になるだろうし、繰り返される賃金アップで賃金の実質的な格差が無くなっている中。安い工賃の割に能力の高い日本の工員を得られることは鴻海に取ってもプラスになるだろう。

これでシャープはApple向けの液晶やOLEDの製造に今まで以上に真剣になり製造能力が上がる可能性さえある。自社製品だけではなくEMSとしてのラインの活用なども韓国や中国の企業に技術移転される恐れはかえって少なくなると思えるのだ。

結論:相手を見くびって大事な技術を易々と盗ませるに任せた日本の経営陣と違い世界で勝負している鴻海なら海千山千の魑魅魍魎とも互角にやり合えるしぶとさを持っているのである。

火曜日, 2月 23, 2016

東芝の撤退が意味するもの

粉飾決済発覚でいきなり破綻の淵に立つことになってしまった東芝。事業売却の話題しか出ていない時に正式に発売をアナウンスしたことに驚いたのが「Wearvue」。2年も前からCESなどに展示して鋭意開発中をアピールしていたが正式の発売開始の発表時にも2年前と大きな違いがなく「本当に出すの?」と。正直、東芝の置かれている状況から手を引くだろうなと考えていただけに勇気があるなと変な関心をしていたのである。

まあ、自分たちが出すわけではないので余計なお世話だよなと思っていたところ2/29の出荷日目前にしての開発・発売中止の発表。こんなギリギリでの発表で問題が起こらないとすると当てにしていたB2Bでの案件が一つも決まらなかったんだろうなというのが正直な感想。多くのスマートグラスが人の目に触れてはいるが国内メーカーで実際に製品発売までこぎつけているのは現状ではスクリーンが付いているものはエプソンのMOVERIOくらいしかないのである。

昨日から始まったMWC2016では、昨年の展示から予想した通りスマートウォッチの話はほぼなくなり、ヘッドアップ・ディスプレイタイプのVRグラスばかり。国内メーカーでそこにターゲットを絞って製品の展示をしているのはおそらくSONYだけ。他のメーカーは半周どころか1周半くらい世界から遅れている状況なのである。きっと来年は国内メーカーも各社VR製品を並べることになるのだろうが、それでは「Wearvue」の二の舞なのである。

結論:今の日本メーカーには後出しで勝てる実力はない。Appleから製品が出るのではないかと噂が出たら後追いをするのではなく撤退を決める。そんな判断が必要な時代になったのである。

iPhone 5cの失敗から学んだApple

他社の製品であれば間違いなくヒットしたうちに入るのだろうけど他のiPhoneの売り上げと比較したら全くパッとしなかったiPhone 5c。一番の過ちはiPhone 5sと同時発表だったので筐体とTouch IDだけで価格に大きな差をつけることが不可能だったのでメインのCPUを型落ちのA6としてしまったこと。さらに価格差が大きければまだ売れたはずなのにわずか100ドルの差だったため5sのお得感を増すだけの製品になってしまったのだから爆発的に売れることなどなかったのである。

そんなAppleが3/15に発表、18日に発売開始とされるiPhone 5seはリリースから半年のiPhone 6s/6s Plusと同じA9を搭載と噂されている。サイズは小さいモノを待っている人にジャストな4インチ。今回はTouch IDもNFCも搭載のためApple PayにもApple Watchにも対応となる。ストレージはもしかしたら128Gを用意しない可能性もないわけではないがローエンドのiPhoneという位置付けではなくコンパクトサイズとするのであればストレージを抑えたiPhone 6の上位に置くことも不可能ではないだろう。

噂では価格は500ドル以下となっているが、iPhone 6sより100ドル安いだけでも十分魅力のある製品になってくる。こればかりは蓋を開けてみなければ分からないが十分に売れる製品になるはずである。

結論:iPhone 6sと同時に発売開始をしていればiPhone 5cの二の舞になっていたが、未だに1/3がiPhone 5s以前を使っていて小さい端末へのニーズがある中でのiPhone 5seの発売開始。AppleはiPhone 5cの戦略ミスから多くを学んだようである。

土曜日, 2月 20, 2016

陰りの見えたApple

いくらもらって記事を書いているのだろうと言いたくなる位にAppleやiPhoneも落日だとPV稼ぎでAppleをDisる見出しは相変わらず多い。確かに実数で2015年Q4(Appleでは2016年Q1だがw)は、2014年Q4の7,500万台から400万台も少ない7,100万台という結果になったようだ。利益の部分を意図的に外しているので一般の人はさぞかし利益も少なくなったのだろうと勘違いするだろうがiPhone以外も含めたAppleの四半期売上、利益とも過去最高を記録。片やSamsungはギリギリ赤字にならずに済んだような喜べない状況に。

あんな高いもの売れるわけがないと言われたApple Watchも直近の四半期に510万台売れたとのこと(Appleの公式発表ではない)。リストバンド型のウエアラブルの2/3以上はApple Watch。売上や利益で考えれば他のデバイスと同じようにAppleが独占状態と言えるだろう。

元々、Appleは時代遅れのシェア至上主義などsteveがAppleに復帰した時から存在しない。それを求めた経営者がAppleを倒産寸前に追い込んだことを古くからのユーザーはよく知っている。同じような部品を集めて同じOSで動くものを作っているメーカーはシェアを取る以外に利益を出す方法がないのだろうが、それで儲けを独り占めするのはOSの提供者なのはPCの時に懲りているはずなのに。

結論:数の成長はいずれは頭打ちになる(ならないと思っている人はネズミ講でもやってみたらどうだろう)が、頭数が増えなくても利益はいくらでも増やすことは可能だ。シェア市場主義の人から見たらそろそろ成長のピーク。陰りの見えたAppleなのである。そして、Disらないとページビューを稼げない記者の人たちはとっくの昔に陰っているのだ。