木曜日, 3月 09, 2006

思った通り?

 もっと大々的に始めると考えていたサブスクリプション(契約視聴)がiTMSでスタートした。自分には先見の明があると言いたいところだが、誰でもそう考えるのが当たり前の事(サブスクリプションサービス)なので自慢出来る事ではない。それにしても、こっそり始めているのがなんともな〜(サブスクリプションはダメだと言っていた)という感想であるが、音楽ではなくコメディ番組というのが納得の行くところである。

 単品で番組を購入したい場合は1.99ドルでショートフィルムと同額だが、16話分の視聴権を9.99ドルで買うと言うのは新しい試みである(通常は月単位の契約)。ドラマなどはこの形でまとめ売りをすると言うのが良いのかもしれない。月単位で問題になるのは契約したはいいが、見たい番組が無い時があることだ。そんな場合にはいくらサブスクリプション価格が安くても割高感が出てしまうが、番組指定でのサブスクリプションであれば期間ではなく番組を見る権利を直接買うので文句の出ようも無い上に、番組提供者に直接利益を配分出来ると言う意味でも良く考えられたシステムである。

 この考えを勧めていけば映画のサブスクリプションの場合、監督別とか、配給会社別といった契約が考えられるだろう。そうなってくるとインディーズ系の製作者も作品をiTMSに提供する動機づけになるだろう。この手を考えつくとは流石はJobsである。サブスクリプションと言えば月極めと頭から考えてしまう愚かさに初めて気付かせて頂いた。流石にIQ150のJobsには完敗だ。

結論:Appleのサービスは、Multi-Passと呼ばれ、Jobsはサブスクリプションではないと言うだろう。確かにこれは今までのサブスクリプションの範疇には入らない考え方だ。単純な見放題と、根本的に違うサービスだ。要するに見たい番組を割安で視聴する新たな方法を考え出したのであり、サブスクリプションと言ってしまっては(メディアは単純にそう捉えている)本質を見誤ってしまうのである。音楽配信を見れば解るように、Appleはコンテンツを作った人に厚くなるシステムを常に考えているのである。

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