水曜日, 11月 05, 2008

景気の良い話

 サブプライム以降景気の良い話が聞こえない昨今だが、iPhoneの開発者にはそんな風は吹いていないようである。App Store以外ではアプリを販売出来ない、iPhone SDK以外は使えないなどAppleに縛られるのは御免だという人にとっては閉じた世界(Openなら何でも良いという原理主義者にとって)は気持ちが悪いのだが、Appleが提供する開発環境、スペックの決まった商品に対してアプリを開発するのは、余計なことに神経を使う必要がないため実は非常に効率的なのだ。

 iPhoneの開発を手がけるベンダーはMacのベンダーだと思われがちだが、現在の活況を見る限りMacのベンダーだけでこれだけの市場が行きなり立ち上がる筈はないのである。Store開設からわずか2ヶ月ほどで1億本のダウンロード(Freeの方が多いのだろうが)を達成したのだから間違いなく新しい市場が誕生したと言うことだ。iPhoneのアプリ開発者には開発依頼が殺到需要は過去半年で5倍近く伸びたそうである。

 iPhoneアプリの使われているSDKはMacのXcode開発環境がなければ動かない。使われている言語はCocoaなので、iPhoneの開発者がMacの開発者へと進むことは間違いないだろう。iTunesはコンテンツをAppleがコントロールすることは出来なかったが、iPhoneではコンテンツ作成者そのものをAppleの陣営に引き込む事が可能である。iPhoneは”トロイの木馬だったのだ。

結論:本当にお金になるかはまだ分からないが、この不景気な世の中で活況を呈していることは間違いないのである。

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