日曜日, 11月 16, 2008

App Storeが凄いわけ

 iTunes Storeが凄いのは音楽コンテンツの既存の流通チャネルを葬った事だが、App Storeは、それ以上に凄いビジネスモデルである。

 何が凄いかと言えばアプリケーションを100円やそこらで売っても利益が出せるくらいに、販売にコストが掛からないことである。ソフトウェア開発者が自分で販売チャネルを一切構築する事なくアプリケーションを全世界で販売できるなど常識ではあり得ないことなのだ。

 MicrosoftのOSのようにOEMやバンドルで提供されるものとは違い、市販のアプリケーションで一番大きいのはパッケージ製作なども含めた流通コストなのだ。ところが、App Storeで提供されるアプリケーションにはそもそもパッケージ版は存在しないから一切の在庫を抱える事もない。マージンを30%と取られると言うかも知れないが、自分は全く何もせずに全世界に一斉に商品を並べてくれる取引先が他にあったら是非紹介して欲しいものである。フリーウェアも多いが個人がサーバを用意する必要もないから気軽にアップする事が出来る。無料なのだから当然マージンも掛からない訳だが、これは画期的なシステムだ。無料で反応を見て、そこから得られた手応えを元に有料アプリを作るという段階的な開発が可能になるからだ。通常はスポンサーでも付かなければ、個人の開発者ではそんな事は中々やれないがApp Storeではそれが可能なのである。

結論:App Storeが、iPhoneやiPodだけの為にあるなんてよもやお考えでないだろう。iTunes Storeで様々なデジタル・コンテンツが売られるように、App Storeで様々なデバイス用のアプリケーションが売られる事になる。その手始めがiPhone過ぎないのだ。

0 件のコメント: