水曜日, 12月 17, 2008

日本のケータイはガラパゴスなのか

 古い話(とは言ってもそんなに古くはない)になるが、iPhone論議ですぐに出てきたのが、日本のケータイはガラパゴスかと言う話だ。やれ、日本が進み過ぎただけだとか、iPhoneは大した事がないとか、絵文字がとか、でもどれも本質を捉えた発言はされていないように思う。

 日本のケータイがやっているサービスの内容は、実は世界に出していっても通用する。そう言う意味では日本のケータイを擁護する人達の気持ちも分からないではない。じゃあ、日本のケータイで良いのかと聞かれれば全然駄目だと言うしかない。それは、日本のケータイが籠の鳥だからだ。

 インターネットを考えてみれば良いのだが、プロバイダをYahoo!にしたら、Yahoo!のWebしか繋がらないのを普通だと考えないだろうし、OCNのユーザだとYahoo!のサービスが受けられないのは当たり前ではないだろう。アメリカなどのケータイ後進国ではサービスそのものが不十分だったので、インターネット機能を持った携帯電話は不通にインターネットを出来るようにせざる負えなかった。

 日本はキャリアがそれぞれ競い合って同じサービスを自社専用のサービスとして提供しているためにケータイがネット端末だと思い込まされているが、ケータイはネットサービスの一部が可能な端末に過ぎない。似た事が出来ているだけで同じ事をしている訳ではないのだ。

 iPhoneはAppleによる囲い込み戦略だと言われるがハード以外に囲い込みの要素はない。キャリアとの独占契約が切れてしまえば何処のキャリアを使っても同じサービスを受ける事が可能だ。それと比較して日本ではキャリアによるサービスの囲い込みが行われているため、同一キャリアで機種変更をするだけならば同じサービスが可能だろうが、もしもキャリアを移動しようものなら同じサービスが受けられる保証など何処のもないのだ。

結論:日本のケータイのガラパゴス化はハードの問題ではなくキャリアの問題なのである。

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