月曜日, 3月 10, 2008

Appleの至宝

 ソフトウェア開発力によって企業存続の瀬戸際から蘇ったApple。資金に余裕のないなかNeXTを買うのは無謀だと考える人達もいたのだろうが、たった4億ドルでAppleが再生したのだから至宝を手にした事に間違いは無い。

 Open STEPのMac化と並行して両システムの融合も行われたのだが、NeXT吸収後、僅かな期間でそれをやり遂げる事が出来たのは、Cocoaと呼ばれる開発環境が優れたオブジェクト指向のフレームワークによって設計されていたからなのである(PowerPCだけでは無くIntelの石まで同時にサポート)。

 こんな離れ業が出来たのも、C++のような付け足し型のObject指向では無いObjective-CでOpen STEPが...(C++の人を敵に廻したか?)

 Objective-CやInterfacebuilder、Projectbuilder(Xcode)、Web Objectという開発体系がなければこんなにスムーズに新しいシステムを作り上げる事は不可能だっただろう。Open STEPがOpenと呼ばれた由縁は、CPUに依存しないところにあるのだが、それがMacだけでなくiPodやAppleTVとデバイスを選ばないOSX統一環境を構築する上で威力を発揮した訳である。

 エレガントで尚且つ柔軟性の高いObjective-C。時代遅れと考えている連中もいたかも知れないが、設計思想が優れていた事は古臭くならない事で実証されているのである。

結論:現在のAppleは、NeXTという至宝を得た事によって成り立っている。あの時にもしもMicrosoftと組んでいたらとんでもない事になっていただろう。首の太い親父(Amerio)は、間違いなくApple再興の父なのである。

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