月曜日, 7月 18, 2011

驚異のイノベーション

 何冊読んだって同じなのにと突込みを入れられるのは承知の上で「スティーブ・ジョブズ 驚異のイノベーション」を購入。確かに知らない話や予想外の突込みなどはないわけだが、その中にもいくつかのヒントは隠されている。Appleがイノベーションを続けられるのは、個々の技術力や開発費があるからではなく(恐らくIT企業の中でもAppleの研究開発費は少ない口だ)、明確なビジョンを持っているからだというのなどはその最たるものだろう。
 
 MicrosoftはApple以上に技術開発には力を入れているし、自由に研究をさせているのは間違いないが、それは潰れかけていた当時のAppleと同じで悪しきセクショナリズムに侵されてしまい、右手のしていることを左手は全く関知していない状況に陥っている。自分たちの研究開発と同じようなことを他所の部署がしているかどうかも知らずに無駄金を使い、揚げ句の果てには自分たちの研究を守るために足の引っ張り合いを繰り返す。過去の資産を守るために互換性を保とうとする事で足を引っ張られているのかと考えていたら、どうやらそんなレベルではないことが…
 
 iPodと無駄な争いを続けていたSONYグループの事業部制と同じように技術開発の目的が社内の主導権争いに堕しているのが今のMicrosoftの最大の問題がらそれはAppleのように社内で何が行われているかを幹部が承知しておらず、誰が責任を持って担当するかの決定を共有していないから。会社としてのビジョンを共有し、権限の委譲と責任を明確にする仕組みがイノベーションには必要なのである。それには、何をするかではなく何をしないかを決定する経営陣が必要なのである。

結論:複数のOSを同時に開発し主導権争いをしているGoogleも、それがイノベーションの為に必要なことだと考えているようだが、大きな誤解である。Jobsがいなかった頃のAppleは夢のような開発を湯水のように資金を使って今のGoogle以上に行っていたが、どれも夢に終ってしまったが、それは技術者の自慰行為に過ぎなかった。本人達はイノベーションのつもりらしいのだが、端から見れば単なるマスターベーションなのである。

2 件のコメント:

bluehips さんのコメント...

この人の前作である「驚異のプレゼン」は結構面白かったです。 ジョブズの行ってきたことを紹介する本はいっぱい出てますが、具体的にマネする手法を紹介しているのは珍しいと思いました。

G4 Cube Everlasting さんのコメント...

 コメントを頂きありがとうございます。

 驚異のイノベーションも考え方のヒントになるのではないでしょうか。大事なのはビジョンです。