月曜日, 8月 01, 2005

Macintosh伝説 〜番外編〜

Jobsの現実歪曲伝説


Intelの石はクズ:Intelの石は馬鹿みたいに熱くて使い物にならないと言ってみたり、PhotoshopのベンチマークではEXPOで毎回PowerPCが圧倒的に優れていることを示して来た。だから、Macユーザーの間ではIntelのチップなど比較の対象にもならないという考えが行き渡り誰もそんなものを使う時が来るなどとは考えてもいなかった。現にJobs以外の人間がそんなことを口走ろうものなら一斉に非難を浴びていた。ところが、PowerPCのクロックスピードがいつまでたっても速くならない(Jobsの約束を果たせない)状況に、Intelへのチップの移行が発表された。Intelのチップの方が消費電力当たりのパフォーマンスが優れている。そしてMacOSXのスタート時からIntel用のOSXを一緒に開発していたので、いつでも移行できると言うのである。Intelの石を批判したために友達を無くしたことがある人にとってはいかんともし難い状況である。

メモリタイプのプレイヤーはダメ:iPodが発表された当時世の中に多くでていたメモリタイプのデジタルプレイヤーは容量が少なく、アルバムを入れるのがやっとなので売れる訳が無いとJobsは言っていた。現実も全くその通りになりiPodだけが売れため、それまでメモリタイプしか作っていなかったメーカーはHDDタイプのプレイヤーに軸足を移さざるおえなくなってしまった。HDDの容量もどんどん大きくなる方向に進むと、今度はいきなりiPod miniを発表し容量だけじゃダメだと世の中に訴え(HDD単体の方がiPod miniよりも高く売れた)、それにメーカーが追随してくると大容量で低価格のメモリタイプをshuffleとして発表し、ディスプレイがないからこそ新しい音楽の聞き方が出来ると宣った。確かにshuffleの聞き方はアルバム単位ではなくランダムに楽しむというものであるが、それにしても、こんなことをして誰からも非難されない(MP3プレイヤーのメーカーはボロクソにこき下ろしていたが消費者はAppleを指示した)のは世界広しと言えどJobs以外にはありえない。

ムービーは携帯プレイヤーで見るものではない:映画はあんな小さなディスプレイで見るものではない。映画は何度も見るものではないと言い続け、実際にムービーを再生するiPodはまだ発売されていない。しかしiTMSではすでにミュージック・ビデオ(プロモーション・ビデオ)をオマケとしてダウロードできるだけでなく近々販売を開始する。これは、DVDをiPodに取り込んで見るような物ではないためJobsの発言が全て否定される訳ではないし、これからもそうだとは思うが、ある日突然ビデオを見るための本当の携帯端末が出来たと発表するかも知れない。日本の関連業界の方々はくれぐれもJobsの真意をくみ取った戦略を立てることをお忘れなきように。

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