月曜日, 9月 05, 2005

ソニーのスピード感と危機感は徳川幕府以下!

 ついにソニーもiTMSに楽曲を提供すると決断したようである。それにしてもなんとタイミングの悪い発表なのだろう。iTMSで現在どれくらいの曲が累計でダウンロード販売されたのかが明らかになっていないが、最初の4日で100万曲が売れたことから考えてそれで終わってしまったとは考えづらいだろう。現に一時的にせよシェア奪還で上位に食い込んでいたSONYのプレイヤーの売上は、iPod軍団に再逆転されてしまったようだ。

 ソニーが加わろうが加わらなかろうが(これが現状)成功しているiTMSに遅れて参加すると言うのは非常にイメージ戦略としては稚拙である。一般のユーザがそこまで気にしてはいない(どうだって良いと言うことだ)問題ではあるが、ソニーが加わらないことによってiTMSの成功に水を差そうとしたが結果的に”長いものに巻かれる決断をしました”という印象しか与えられなかったように思えて仕方がない。iTMSのスタート時に真っ先に楽曲を提供していればソニーの協力もあって成功したと言う印象を抱かせることが出来たのに全く逆の選択をしてしまったばかりに、Appleにすがりついたようにしか見えなくなってしまったのである。

 これらの動きの全ての原因は、丸山茂雄氏(EPICソニーを立ち上げてソニーを歌謡曲だけでないレコード会社にした)ような人が社内の上層部からいなくなり親会社のSONYの顔色を見て仕事をする会社になってしまったことに由来するのである。現場は音楽を聴く世界が広がることの重要性を十分に解っていたのだが、上が馬鹿だからこんなことになってしまった(自ら負け組になってしまった)ことに対して、はらわたの煮えくり返る思いであろう。一番売れているプレイヤー向けに楽曲を提供しないということは、ダウンロードビジネスには一切手を出さない別なビジネスモデルを構築しなければいけないと言うことが解っていなかったのだろう。

結論:邪魔をしたのに一番になれないくらい悪いイメージは無い。年内スタートなどと悠長なことを言っていないで、SONYだけで200万曲位一遍に今月中に(それも100円で)提供する位の意気込みが必要なのである。

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