木曜日, 9月 08, 2005

SONYの問題点

 SONYの問題点ばかりをあげつらっているようで申し訳ないのだが、SONYは未だに目指すべき道を見つけられないでいる。Appleの発表に押される形で急遽発表された新しいWalkman(11月18日発売と言うことはAppleの発表さえ無ければ発表する気が無かった商品なのである)は新たなSONY商品の買い控え(その間にiPod nanoが買われることだろう)を起こすだけのような気がする。この時代に2ヶ月も時間があればSONYのWalkmanを潰す新たな商品を発売する時間をライバルに与えてしまうことになる。Appleで言えばその頃には全く新しいiPod(場合によって全くコンセプトの違う商品)が出ているはずだ。他社が太刀打ち出来ない商品を先に発表するのならば意味もあるがどう見てもどうと言うことのない商品を発表するしかなかったことに、SONYの全ての問題が現れている。

 独自の技術にこだわることなくアベリティーのある技術は積極的に採り入れて行くとということを発表していたが、それがiTunesのデザインや使い勝手を模倣したソフトウェアでは仕方がない。確かにMD用に開発されたSonicStageのくびき(アルバム単位でしか曲を管理出来ない)から逃れることが出来たのは大きな前進だろう(これは皮肉である。Appleは3年前に既にアルバム単位で曲を聴くと言うスタイルは古いと定義し直している)。結局2年も後から商品を出しながらAppleをあっと言わせる商品を出せなかったSONYは出遅れを取り戻すことは決して出来ないだろう(WBSではスポンサーの絡みも逢ってそう言えなかったが)。

 ブランド構築としてのAppleの戦略は成功している(デザインに完全な統一感があるためどの商品も一目でAppleだと判る)が、SONYはWalkmanのシリーズでさえデザインに統一感が無い(出す度に全く違うデザインではロゴ以外にSONYと判らせることが方法がない)。これでは全くポリシーがないことを自ら示してしまっているにすぎない。そんなメーカーの商品を未だにありがたがってくれるのは日本の一部ユーザーに過ぎない。そんなユーザを対象に開発を続けている限りAppleに勝つことは出来ないだろう。

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