金曜日, 7月 15, 2005

Macintosh伝説〜第八章〜

1992年−アップルの迷走



Windows3.1発売開始
MS-DOSにGUIアプリケーションを載せただけの代物に過ぎなかったとは言え、曲がりなりにも3.1上で動くアプリケーションがいくつか登場し、3.0と比べたら比較にならないほど安定度がましたOSの登場にPCユーザは飛びついた。見た目はかなりMacOSに近づいた(AppleはLook&Feelを侵害しているとしてMicrosoftやHPを訴えたが後に完全に敗訴してしまう)ため、中身も恐らく同じように動いていると誤解するPCユーザの馬鹿さ加減を許せなかったMacユーザが多かったが、不安定さではSystem7以下であることがせめてもの救いであった。

合併は画餅に帰す
1992年は最悪の時期ではなかったが、先行きに不安を感じていたアップルの首脳陣は合併を含めた提携先を探し求めていた。その相手として白羽の矢が立った企業には、IBM、AT&T、SUN、HPとなどがあったが、当時CEOのScullyやCOOのスピンドラーの合併後の自分たちの地位がどうなるかという思惑で結果的に全てご破算になってしまった。自分たちと会社を少しでも高く買わせたいという気持ちが強過ぎたのが全ての原因だったのだ。世の中そんなに欲張ってはいけないのである。

スタートレック
2005年のWWDCで次期システムはIntelのCPUに移行すると言う発表がなされた後では違和感が少ないかも知れないが、かつてスタートレックと言う開発コードでIntel版のMacOS(OSXではない)の開発プロジェクトがこっそりと行われていた。Finderなどの基本的な部分は完成しPC上で動作する段階まで進んだが、PowerPCの開発の目処が立った段階で開発は中止されてしまった。PowerPCがとん挫していたならば10年前にIntel版のMacが登場していたかも知れなかったのだ。

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