木曜日, 10月 27, 2005

Macintosh伝説〜第十章

1994年−Appleはどこへ行くのか


Macintosh発売10周年
本当ならば、栄光の10周年になっていたはずなのにAppleは、この10年間何をしていたのだろう。PowerPCというチップを手にしてPCに対するアドバンテージを得たのもつかの間。Apple社内の混とんは、まさにカオス状態であった。モデル数が70もあり、その瑣末な商品の差を把握することは一部の熱烈なMac信者以外には不可能であった。こんなものを売ることの出来る人が一般のPC販売店にいる訳も無くじり貧へとまっしぐらとなってしまった。この当時の商品を意味のある物だけに絞っていったならば、恐らく4モデルくらいで足りていたのではないだろうか。この当時のAppleは、各セクションが自分たちの夢(妄想とも言う)を追い求め経営者の中に誰もビジョンを示す者がいなかった。地獄に落ちなかったことが本当に不思議なくらいである。

ビジョン
アップルのビジョンから生み出されたいくつかを紹介。84年に3.5インチFDDを標準装備。84年からデジタル音声出力を標準装備。ネットワーク機能(AppleTalk)をパソコンで初めて標準装備(プリンタもネットワーク対応だった)。86年にSCSIを標準装備。CD-ROMを標準装備。初めてワイアレスネットワークを標準化する。92年にビデオコーデックをソフトウェア化して標準装備(QuickTime)、これによってパーソナルコンピュータ上にビデオを表示可能になる。Windows標準のTrueTypeを開発。フロッピードライブを最初に排除。SCSIポートを最初に削除。USBポートを最初に標準装備(他のポートが付いていなかった)。IEEEポートを開発(これがなかったならば、デジタルビデオはどうなっていたことやら)。86年からデュアルディスプレイを標準化。最初に1670万色カラーを実現。PDAを初めて商品化(この時に採用されなかったモデルの開発者がPalmを作る)。95年にデジタルカメラを初めて商品化。86年にレーザープリンタを初めて商品化(Mac本体よりも高かった)。

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