木曜日, 2月 24, 2005

AppleとMicrosoft

 AppleとMicrosoft。どちらもIT業界における巨人であるが、その性格はまるで反対である。MicrosoftはIT業界や周辺の家電業界などの動きをもとに開発を行う生産者サイドの立場に立ち、Appleはコンシューマのニーズに答え、ニーズを作り出すことを中心に据えて開発を行う消費者サイドの立場に立つ。IT産業や家電業界は新しいハードウェアを売りたいために、新しい技術が見つかるとそれを使った商品を開発しようとする。Microsoftは、そういった会社が何社か出てくるとやにわにMicrosoft印の商品を開発するか、その会社を買い取る方法を駆使して大きくなってきた。
 この方法は20世紀までは非常に有効だった。その証拠になんら飛び抜けた技術を持っていないMicrosoftがここまで巨大に成長することが出来たのだ。しかし、時代はそういった20世紀型の企業に別れを告げようとしている。MicrosoftやSONYの音楽配信技術は音楽業界にとってはありがたいがユーザにとってはうれしくない技術を駆使して作られている。そのため、音楽業界(特に日本の)がいくら声を大きくしても消費者達はそれに躍らされることなく自分たちの欲しいデータを正しいサイト(iTMS)からダウンロードしている。これは、音楽だけではなく全ての業界がメーカー主導ではなくユーザー主導で動かされる時代になったことの証なのである。

Microsoftの商品:Xbox、Media Center、TabletPC、いつまでも出ないLonghorn
Appleの商品:iPod、Mac mini、iMac、確実に進化しているMacOSX
これらを比べればAppleとMicrosoftのどちらが魅力のある商品を作り出しているかが明らかである

結論:これからのビジネスは供給サイドの思惑を一番無視できる企業によって淘汰されて行くだろう。それが出来ないMicrosoftは決してAppleを葬り去るような力を持つことはないだろう。

0 件のコメント: