火曜日, 3月 01, 2005

Clieの終焉が意味するもの

つくづく先見の明がないと私に罵倒され続けたSONYがここに来て、方向転換を開始した。1998年の段階で未来は無いとJobsに引導を渡されたPDA(Newton)に2000年になってClieで参画したSONYがついに撤退を決めた。Jobsいわく「PDAに投資するくらいならば携帯電話に投資する方が良い。今迄に一度も主力になったことは無いし、これからもそうなることは絶対に無い」であった。まさにその通りの結果としか言えないだろう。確かに当時のNewtonは、PDAの中では負け組だったかもしれない(機能は高いが価格も高かった)。しかし、Newtonをやめた本当の理由はそんなところには無かった。何故ならば、当時他のPDAでは真似の出来ないレベルのNewtonが発表され、実際に今まで以上に売れ始めたため分社化しようと言うのがAppleの経営陣の判断だった。Jobsが暫定CEOになっていなければNewtonを辞めることは無かっただろうし、PalmやPocketPCと互角に闘うことが出来たであろう。しかし、今の状況を見れば、Jobsの判断は正しかった。資源を割くほどの余裕がなかったのが本当のところかも知れないがあの時の決断は、iPodを開発させたことと同じ重さを持っていたのである。SONYはClieについで、PSXの製造も中止した。恐らくVAIO Pocketも秋までには無くなるだろうし、そうしなければいけない。ここに来て、SONYは本来の力を出すための方向転換に真剣に取り組み出したようである。

結論:SONYは、Appleよりも10年位遅れたビジョンを持った経営者によって運営されてきたために迷走を続けてきたが、ここに来て一気に膿を出し始めた。世界のSONYの復活は以外に早いかも知れない。こうなると、Appleもうかうかしていられない。

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