金曜日, 11月 11, 2005

Appleはブルーオーシャン、Dellはレッドオーシャン

 ブルーオーシャンやレッドオーシャンと言う言葉は好きではないが、あえて今回は使わせてもらう。PCはDellの一人勝ちのような話(生き残るのはDellだけ)がずっと続いていたが、前々からDellのビジネスモデルは、ウォールマートと同じで、どこにも凄いことはないというのが持論であった。長い間待たされはしたが、どうもDellのメッキも剥げ始めたようである。HPやレノボとの価格競争に追われ、増え過ぎたユーザーに対するサポート体制も強化が間に合わずにアメリカでも評判はがた落ちになってしまった。つまりDellはまさにレッドオーシャンで溺れようとしているのである。

 対するもう一つの勝ち組であるApple(シェアではなく利益が上がっているかどうかだ)は、iPodという新しいデバイスを切っ掛けにして、利益を積み上げ続けている。それが、いつまでも続くとは思えないが、少なくともAppleのブルーオーシャンに乗り込んでこれるメーカーは今のところ現われそうにもない(SONYはそうなりたいのだろうが後追いではブルーオーシャンとは言えない)。

 Dellはこれから益々利益を上げるのが困難になり(抱き合わせ以外でPC以外のデバイスが売れるような体制にない)、ビジネス用だってAppleのサーバがもっと伸びてくればおかしくなってくるかも知れない。所詮ハードしか持っていないメーカーでは、薄利多売以外に方法がないのである。今、PC(Macは単なるPCだとは思っていないが)を核としてトータルなサービスを提供出来る体制にある(そして成功している)のは世界を見回してもAppleだけだ。

結論:Dellは成功をしたがそれは20世紀の話である。21世紀にはDellのような(ウォールマートも)ビジネスでは生き残れない。他にはないもので勝負しろよ。そうじゃなければ人権(人件費とも言う)の存在しない中国には到底勝てないのである。

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