水曜日, 11月 30, 2005

Apple vs Microsoft

 さて(何がさてだ)、昨日の妄想に続いて過去を振り返って今後を予測してみたい。Windows XPは、2001年準備不足であったにも関わらず(その後のバグ取りに5年を費やしてもまだ完全ではない)、OSXに対抗するだけ(全く違うCPU上のOSにむきになった理由はJobsに対するライバル意識だったが、それが墓穴の堀始めだとGatesは気付かなかった)のために急遽リリースされた。

 これは、Jobsの術中にまんまとはまったということである(キツネは決してタヌキには勝てないのだ)。その後、SP1、SP2とリリースされはしたがアップデートの度にユーザーの神経を逆なでするようなミスを連発した。それだけではなくとっくの昔に出ていなければいけない次期Windowsは当初の目覚ましい機能(明らかなベーパウェア)を全て未搭載のままなのに、まだベータ版のリリースに留まっている。どう頑張っても来年の暮れまでにVistaは出せないだろう(次期OSXであるLeopardに対抗して急遽出すかもしれないが、Leopardに対抗出来る様なものには絶対成らない)。以上のようにMicrosoftはこの5年間一歩も前進することなくバンドルだけで利益を上げてきた。対するAppleはその間に4度のメジャーアップデートを行い、ベーパーに過ぎないMicrosoftの先進機能の全てを現実のOSで提供している。

 5年前のAppleは、やっと自分で立つことが出来る状態になったばかりであり、Microsoftに喧嘩をしかける状態ではなかった。つまりMicrosoftには気が遠くなるほど時間的な余裕があったはずなのだ。AppleがMicrosoftに対して攻撃を明確にしたのは、OSXがPanther(3年間も対抗する時間を与えてくれた)になった段階からである。。それは業界の標準となっているプレゼンテーションソフト(プチキラーアプリ)であるPowerPointに対抗するKeynoteを発表したからである。そしてTigerを発表した時にはMS Word(デファクトアプリ)に対抗するPagesとKeynoteをパッケージにしたiWorkを発表した。

 いよいよ来年初頭にはEXCEL(キラーアプリ)にまとを絞ったSpreadがiWorkに含まれる(価格は据置だろう)。もちろん機能を羅列すればEXCELに勝てないが、EXCElを使っている人が殆どの機能を必要としていないことは間違いない。つまり、EXCEL(それも殆どはバンドル)しかないから使っているだけであってEXCELの全ての機能は必要とはされていない。だからこそ、AppleはEXCELの基本機能をカバーした商品を当たり前の価格で提供しようとしているのだ。

 さて(またか)、それだけで終わるのだろうか。ここからは妄想だ。全てのIntel版PCにOSをライセンスする前に、PowerPCとIntelチップのMacOSXをカバーするだけではなくWindows版も同時に作成出来る新しいXcodeを提供する(これは不可能ではい)だろう(こうなると被害妄想の領域)。つまりWindows用のアプリはMacで作れと言うJobsのご託宣なのだ。Intelに乗り換えると発表したAppleがそれくらいのことを考えていないと思うなら、あなたはお人よしである。さらに、ハードを持つAppleはそれらのツールで利益を上げる必要がないため、Microsoftの屋台骨をぐらつかせるような価格で提供してくるに違いない。

結論:過去20年近くハードを持たないMicrosoft(貧乏だったのでハードを作れなかっただけ?)は、形のないもので儲けると言うビジネスモデル(「インストールベース・ビジネスモデル」)で会社を大きくすること成功したが、新興企業やライバル潰しのために無計画にOSやアプリを継ぎはぎだらけにしてしために自己撞着に陥ってしまった(恐らく潰した企業の怨念にやられたのだ)。ハードで儲けられないMicrosoftは別な収益モデルを作らなければいけないが、現在のように巨大になったMicrosoftを支えるほどの利益をそこから得ることは到底不可能なのである。シェアで勝てても、もうAppleの敵ではないのだ。

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