月曜日, 11月 28, 2005

Macintosh伝説〜第十四章〜

1998年−iMac誕生


互換機の終焉
遅すぎた互換機路線は、Power Computingの成功によりApple本体を脅かす形で進んでいった。Power Computing以外の互換機メーカーはとても成功と言える状態にはなく、そこから利益をAppleにもたらす事は無かった。そればかりか、同じ大きさのパイを複数のメーカーで食い合う状態となってしまい高性能なMacを次々と発表し、通販で売りまくるPower Computingが新たなAppleの脅威となってしまった。いち早くG3マシーンを発表したPower Computingは、この段階でその命を止められた状態となり、Jobsが暫定CEOとなったAppleに買収される事になってしまった。その後も、廉価版のMac互換機を作り続けたUMAXは新たなOSの供給を得られる事がなく互換機路線をあきらめる事になった。ここに、互換機は終わったのである。

iMac発表
まさに衝撃のデビューだった。それまでのパーソナルコンピュータの概念を打ち崩す新たな筐体を持ったiMacは、コピー商品を生み出しただけではなく世の中のデザインに影響を与えたと言っても良いかもしれない。それは、間違いなくJobsのMacであった。外部ポート以外に拡張性はなく、CPUの熱にも関わらずファンを持たないそのマシーンは限りなく静かである。電源を入れていない状態で絵になるパーソナルコンピュータは、Macintosh Plusしか存在しなかった。90年代のMacintosh。それが、iMacである。どちらのマシーンも、Jobsの哲学の具現化であり、パーソナルコンピュータが計算機ではない事を新たに知らしめる事になった。性能がコンピュータのすべてでない事を人々に気づかせた功績は大きいと言える。

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